ところで東京定期に先立って行われた大阪での定期演奏会で、この大植&大フィルのブルックナー9番の演奏中に、無人のパイプオルガンに照明があてられていたそうです。ぐすたふさんのブログでそのことを知って驚き、東京定期のサントリーホールではどうなるのだろうかと、注目していました。
そこで開演前に見てみると、すでにオルガンの鍵盤が開かれ、オルガンを弾くための椅子が用意されていました。普段は左右に行き来できるオルガン席の前にはロープが張られて、行き来できないようになっていました。しかしその段階では特別な照明はあてられていませんでした。ショスタコーヴィチが終わって休憩が終わっ て、ブルックナーが始まるときにホールの照明が落とされると、オルガンへの照明が浮かびあがってきました。そして最後までオルガンがライトアップされていました。 もっとも、オルガンの電源は入っていませんでした。
終演後、久しぶりに大植さんのサインをもらおうとサイン会の行列の後ろの方にならびました。いつものように大植さん、サインしながらいろいろお話してくださっていて、大植さんの高い声がときどき聴こえてくるのに楽しく耳をそばだてながら、並んでいました。そのなかで、あまり詳しくは聞き取れなかったのですが、どうもオルガンの照明についての話が少し出たようで、聖フローリアンがどうとかいう大植さんの声が聞こえてきました。当初は、サインだけいただいて帰ろう、オルガンのライトアップのことをお尋ねするのは無粋かな、と思っていたのですが、そのような会話を耳にしてしまったので、これはもう、僕も直接お尋ねしてみるしかないと思い、自分の番のときにお尋ねしました。
大植さんのお話によると、聖フローリアンで良くブルックナーが演奏されるが、そのときには、いつもオルガンに照明があてられるのだそうです。そこで今回、それにならったということのようです。念のために、2008年の朝比奈隆生誕100周年記念演奏会の9番のときは、照明はしなかったですね?とお尋ねしたと ころ、あのときは朝比奈隆記念演奏会なのでしなかった、とお話されていました。ということで、ブルックナーに敬意を表してのライトアップということのようでした。
今回の演奏会、用意されていたオルガンの前の椅子には、ブルックナーが座っていたのでしょうか。そしてそこから少し離れたところに、朝比奈隆氏もいらしたのかもしれません。
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