かめさんの百名山日記
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今日、2016年4月8日、日本百名山第73座目の北アルプス常念岳へ、積雪期アタックのソロナイトでのリベンジ5回目です。烏川林道は、4月末まで閉鎖されているので、ほりでーゆ四季の郷の先で閉鎖されているゲートの右側の駐車スペースに、まだ日のあるうちに車を停めてコンビニ弁当で夕食、仮眠、午後11時15分、標高約790mからアタック開始です。 頂上との標高差は約2000m。標高差2000mの日帰りピストンは、かなりキツイ行程です。昨年11月の一ノ沢ルートで悪天候の為、沢に流されてから、ほぼ毎月アタックしたものの、いずれも悪天候に阻まれて、毎回頂上までの距離を縮める事が出来たものの、頂上を踏めませんでした。でも今日の天気は、若干風が強いものの満天の星空。今日こそは、頂上を踏めそうな予感です。 先月は、林道に雪が30cmぐらい積っていましたから林道歩きも大変でしたが、すでに林道の雪は消えアスファルトの路面を歩きます。途中、大水沢の滝、延命水、まゆみ池を経て、大平原に午前0時41分に到着。前回は、この大平原から激急登の南東尾根に取り付きましたが、すでに雪が無く笹が生い茂っており藪こぎは必至です。偵察してすぐに、このルートは諦めました そこで、そのまま林道を歩き、夏道である三股の登山口を目指しました。三股の駐車場から先、がけ崩れや落石も多く林道がそれらに塞がれている箇所もありました。午前1時30分、三股登山口に到着。今回は、万一の事を想定し、長野県警に直接、登山届を提出していましたが、ふだんであれば、この三股登山口のポストに登山届を投かんする事になります。 この三股ルートは初めてのルートで、地図上では、登山口の標高1350mから稜線部の標高2200mまでの標高差850mが、すさまじい九十九折りになっており、稜線部までにのコースタイムは3時間30分となっています。幸い取り付きは夏道が出ていたので迷う事も無く高度を稼ぐ事が出来ました。 ところが標高1500mを越えるあたりから残雪が夏道を隠し、不明瞭な樹林帯となります。しかも25000分の1の地図とは、登山道が付け変わっていて、計画のルートよりも左へ左へ捲いています。残雪もますます多くなり、もはや夏道を探すのも意味も無く、12本爪アイゼンを装着、そのまま稜線部に向けて直登を試みます。急登ではありますが、その方が高度も時間も稼ぐ事が出来ます。夜も明けた午前6時15分、無事に南東尾根との交わる稜線部に出る事が出来ました。まだ早朝で気温は低いものの雪質は緩く、油断をすると股下ぐらいまで踏み抜いてしまいます。前回に比べて歩き辛く距離が稼げません。前回よりもスタートが約2時間早いので、焦る事も無く、途中で長野らしく野沢菜オニギリで朝食、腹ごしらえをして先を進みます。 午前8時42分、ようやく森林限界を超えて標高約2400m、前常念岳のゴツゴツしい岩肌が目の前にドーンと姿を現しました。先月は、ここから急激に風が強まり、時折吹く暴風をピッケルを突き刺して体を固定してやり過ごしましたが、今回は、穏やかで風もほとんど無く、絶好のコンデションです。 この先は、岩場でありますが雪、氷とミックスの為、そのままアイゼンを装着して登りますが、岩場でのアイゼンは、爪がキイキイ、ギリギリと岩をひっかく音がなんとも気持ち悪い上に、爪が邪魔で登りにくいものです。高度を上げるにつれて、周囲の冠雪した山々の眺望も良くなってきます。 前回、あの暴風の中を良く登ったものだと思いながら岩場を格闘する事、約1時間半、前回、急激な悪天候(吹雪)に襲われ撤退を余儀なくされた前常念岳(2661.9m)に午前9時43分に到着です。今日は、前回と打って変わって晴天です。しばし休憩をして、いよいよ常念岳への頂上アタックです。ここから先は未知の世界ですが、常念岳頂上までは、夏道であれば1時間の稜線歩きで、「もう楽勝だ!!」と思ってました。ところがそんなに常念は甘いものではありませんでした。前常念岳から常念頂上へは、痩せ尾根の上に雪が冠雪しており、雪庇が張り出しており、うかつに縁に近づきすぎて踏み抜いて滑落したら間違いなく滑落死。ルートを慎重に選びながらゆっくりと進みます。 標高差は、残すところ300m程度なのに、目指す頂上は、とてつも無く遠い感じです。「とても1時間なんかで登れない、でも焦りは禁物だ!!」と自分に言い聞かせながら一歩一歩を重ねてゆきます。途中では、両側に切れ落ちていて稜線が30cmほどしか無いところでは、最初の1歩を踏み出すのが、なんとも怖いんです。踏み出した以上は、もう途中で止まるなんてあり得ない。無我になって無事に通過しました。常念小屋とのルートとの分岐点からは、ようやく昨年登った槍の穂先を目視する事が出来、感激です。 ここから見上げるような頂上部向けて、まだ遠いなぁと感じましたが、実際に登ってみると雪も締まっていて、約20分ぐらいで念願の頂上に、午前11時21分に立つ事が出来ました。リベンシ5回目にようやく登頂成功、コースタイムは、烏川林道のゲートから約12時間。百名山を始めて約6年、これほど苦労した山は他にはありませんでした。誰一人いない常念岳の頂上から見る360度の眺望、槍ケ岳はもちろん、穂高連峰、乗鞍岳など北、中央アルプスの峰々に感動。思わず涙があふれてきます。この常念岳だけでも、リベンジでの累積標高は、あのエベレストよりも高い10000m越えなわけですから。。。 夏山であれば優しい顔を持つ常念岳ですが、冬場の常念岳は、まったく別の顔を持つ事を思い知らされると共に、登はん技術、精神面、共に鍛えてくれた常念岳に感謝です。 いつまでも頂上に留まりたいところですが、気温も昼を過ぎて上昇、雪質も、刻々と悪くなります。下山を考えると長居は無用です。記念写真を撮りまくって、すぐに下山を開始です。あの前常念岳への稜線部は、雪も腐って来ているので登りよりも下りの方がはるかに怖いので、いっそう慎重に歩みを重ねました。 無事に森林限界まで戻ってきたものの、ここから先の尾根の下山には注意が必要です。前回は間違った尾根から沢に下りるという失態を犯し、危うく遭難するところだったので慎重にルートを選びます。自分のトレースを追えれば良いのですが、すでに不明瞭になってしまっているところも多く、まったく当てにはなりません。ところどころピンクテープもあるのですが、テープの間隔が遠すぎて目視できない為、GPSと地図を駆使して慎重にルートファインディングして、今回は無事に大きくコースを外す事はありませんでした。 ただ雪質が更に悪く、ワカンを装着したものの浮力がまったく足らず、股下までズボズボ状態。踏み抜くとワカンが埋もれ足を容易に引き抜く事も出来ず、ピッケルで掘り出す事を繰り返す事になります。この繰り返しが体力を奪いますし、雪の下に隠れている枝等で向う脛に何度もあたり痛いのなんのって。装備が重い為に沈むので、ところどころ4つん這いの抱腹前進して対処しました。そんな訳で南東尾根と三股の分岐点まで予想以外に時間を要してしまい、三股登山口への九十九折から下山を始めたのが午後3時30分。明らかに日没までには三股登山口には下りるのは無理ですが、また、ここで焦って怪我とか遭難してもいけないので、慎重に高度を下げます。残雪が腐っている為、なかなかすんなりとは下りれず、尻セードとミックスで高度を下げますが、ともかくこんなに歩いたのか?という言う程に長く感じます。午後7時過ぎ、無事に三股登山口到着、あとは林道を歩くだけ。とは言え、疲れ果てた体に、真っ暗な林道歩きは気持ちも折れます。でも、今日は、前回とは異なり、頂上を踏めた喜びに精神的にも足取りも軽く、午後9時15分、無事に烏川林道のゲートに下山する事が出来ました。 これまで5回のリベンシに、登山中に応援やアドバイスをしてくれた山友、ブログを読んでいただいてる皆さんに感謝です。どうもありがとうございました!!これで次の74座目を目指す事が出来ます。 【コースタイム】休憩含む(烏川林道ゲート ~ 三股登山口 ~ 前常念岳 ~ 常念岳) ・登り:12時間10分 ・下り:9時間50分 ・合計:22時間00分 【歩行距離】 23.75km【歩 数】 38087歩
2016.04.16
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