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加茂野の地理のお話【稲辺山】
前回は加茂野町の標高のお話でしたが、今回はその時に加茂野町内の最高地点として写真を載せた通称「稲辺山」を紹介します。
加茂野町を歩こう⑤で紹介した稲葉池から南を見ると東西1キロほどにかけて横たわる山が稲辺山です。国土地理院の地図では、この山の西寄りのピークに「カナクズ山」と表記されていますが、山全体の最高地点に当たる中央付近のピークには名前が無いようです。加茂野の方は、この一帯の山を「稲辺山」と呼んでいるそうです。
カナクズ山の山頂から西は関市、そこから東は稜線を挟んで中央付近のピーク辺りまでの北側は美濃加茂市、稜線の南側及び東寄りは坂祝町となっており、カナクズ山山頂は標高142m、中央付近の最高地点は160mで、この最高地点を含む稜線が美濃加茂市と坂祝町の境界となっています。
今回、加茂野町まちづくり協議会の皆さんと稲辺山に登ってみました。稲辺山は現在、美濃加茂市からは登ることができませんので、山の南面、坂祝町側にあるいくつかの登山口のうち一番東の洞から登り始めました。
左手にため池を見ながら斜面を登り、300mほどで輪形展望台という眺望の開けた場所に出ます。この位置からは、北方向に加茂野町全域から市街地方面、遠くには御嶽山や福井県境の山々まで見ることができます。
輪形展望台
そこから稜線沿いを西へ進むと、250m程で境界を示す杭があり、そこから先の北斜面(右側)が美濃加茂市になることを示しています。さらに200m程進んだところに八幡展望台という看板がありました。この位置が標高160mの最高地点で、三角点の標識杭が確認できます。
八幡展望台の三角点
山道はそのまま西に続いていますが、今回はここで引き返し、最初の展望台まで戻りました。下山は、元の道を100m程下りたところから、左方向に延びるルートを進みました。斜面を横切る細い踏み跡を辿ると、山の東端のふもとにある十二社神社の奥の建物に辿り着きます。神社に着いたら、階段を下って無事に下山です。この神社には県の有形民俗文化財に指定された「深萱の農村舞台」もあり見学することができます。
深萱の農村舞台(岐阜県有形民俗文化財)
まちづくり協議会の方に、以前は加茂野町の子どもたちも、美濃加茂市側から稲辺山に登っていたというお話を聞きました。また、そのお話と併せて、現在は整備されていない北斜面を整備して、昔のように加茂野町の皆さんが気軽に登れる山にしたいという構想をお話していただきました。
近いうちに加茂野町内に新たなウォーキングコースが誕生するかもしれません。そのような活動に関心のある方は、ぜひ加茂野町まちづくり協議会にご連絡ください。
輪形展望台から市内を一望
輪形展望台から加茂野町を見下ろす
稜線沿いはきれいに整備されていました
十二社神社からも登ることができます
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