仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2020.06.10
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カテゴリ: 宮城
1951年(昭和26)5月のある朝、市川市の八幡(やわた)学園で暮らしていた山下清は、出奔して長い旅を始めた。まず、宮城県の松島を見物しようと、松戸から常磐線沿いに歩く。

カネがないから通りがかりの民家でおにぎりをもらい、駅のベンチで寝て、線路を伝って歩く。

松島のあとは、山形、新潟、東京、熱海、そしてこの年の暮れには鹿児島に至る。学園には帰らぬまま、翌年も翌々年も、各地で大好きな花火や温泉を楽しんだ。

54年1月、朝日新聞社会面トップに記事が出る。「日本のゴッホ、いまいずこ/山下清君、消息絶って2年余」。その4日後に鹿児島で、記事を読んだ高校生に発見された。このとき山下清は31歳。

すでに戦前から、八幡学園の子たちの絵の展覧会や作品集で、山下清の絵はとりわけ評判を呼んでいたが、作品展のスタートした翌40年に最初の放浪に出ている。戦後はのびのびと歩き、学園に戻っては絵を制作した。

1971年、脳出血で逝去。49歳だった。

(以上は、週刊現代2020年6/13・20号を参考に)

芭蕉が扶桑第一の好風を目指し、アインシュタインは月を観た。その松島を、山下清は、どんな思いでめざしたのだろうか。

■関連する過去の記事(アインシュタインと仙台・松島)
アインシュタインと仙台(その7)
アインシュタインと仙台(その6) 2006年8月31日
アインシュタインと仙台(その5) 2006年1月15日
アインシュタインと仙台(その4) 2006年1月4日
アインシュタインと仙台(その3) 2005年12月18日
アインシュタインと仙台(その2) 2005年12月17日
アインシュタインと仙台 2005年12月14日

■関連する過去の記事(松島について)
寺田知事の松島公園化 2016年1月23日
久々に登る 春の大高森
日本三景の成立(その1)
多聞山から偉観松島を眺める
双観山からみた松島
扇谷山から幽観の松島を望む
扶桑第一の好風 松島を考える
タロちゃんのその後
松島と象潟(にかほ市)
松島円通院のライトアップ
松島湾の朝日
大高森のすばらしさを考える
松島町の隠れた名所散策
高城川を考える
仙台以北の東北本線・仙石線ルートと「松島電車」
東北須磨駅
このほか記事リスト
 ​ 仙台・宮城に関するもの(4)宮城>地域
同上(6)>教育・文化・ひと・事件
近現代の仙台・宮城
戦国・藩政期の仙台・宮城
古代・中世の仙台・宮城
などに多数ありますので、ご覧ください。





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最終更新日  2020.06.10 22:59:02
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