おしゃれ手紙

2006.12.31
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テーマ: お勧めの本(7344)
カテゴリ: 昭和恋々

そうした全ての物たちの佇まいとおなじくらい、そこに生きてきた人々のつよい気持ちと、貧しいけれど力に溢れた目の色を、写真から読み取ろうと思った。

たぶん私たちは、昭和のあのころに、何か大きな忘れ物をしてきたような気がしてならない。
もしかしたら、それは途方もなく大きな忘れ物だったのかもしれない。

<文化>なのか、<教育>なのか、あるいは<精神>とか<魂>というものなのか・・・
それはよくわからない。

けれど、いまはない、<何か>が、この写真の中には確かに写っているのだ。

それは、ほんの取るに足らないものかもしれない。

たとえば・・・私たちは、あの日のように雨や風の音を聴くことが、いまあるのだろうか。
このごろみたいに、夜は明るくていいのだろうか。

春を待つという、懸命で可憐な気持ちを、今どれほどの人が知っているのだろうか。

・・・あの頃を想うと心が和むが、いまに還ると胸が痛む。
「昭和恋々」前書きより:久世光彦
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久世光彦は、多くのテレビ番組を残したが、私の好きだったのは、古きよき時代を描いたもの。
その時代には、戦争があって、おもわず、目をそむけたくなるようなこともあった。
戦争は嫌だと思う。
でも、それがなければ、久世光彦のえがく、戦前、戦中の庶民の暮らしは、慎ましく、
私たちがとっくに無くしたものばかりだ。

その久世光彦も今年、亡くなった。

昭和がどんどん遠くなっていく。



もしかしたら、それは途方もなく大きな忘れ物だったのかもしれない。
+++
たとえば・・・私たちは、あの日のように雨や風の音を聴くことが、いまあるのだろうか。

このごろみたいに、夜は明るくていいのだろうか。

春を待つという、懸命で可憐な気持ちを、今どれほどの人が知っているのだろうか。


そんな思いから、「昭和恋々(れんれん)」というカテゴリーを作ることにした。

タイトルは<恋々>でも単なる懐古に流されないように心したつもりである。



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★12月31日 *民具:もろぶた1.2/松迎え* UP
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Last updated  2012.03.26 21:01:50
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