ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jun 27, 2006
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「本音とタテマエ」

 今日はデビー(ビオラ)とエレン(チェロ)とともに弦楽三重奏の練習をした。

 週末に近所で 村おこし のイベントが催され、コンサート形式で複数の団体が舞台に立つのだけど、なぜか僕らにもお声がかかり、大慌て。しかも土曜の夕方という一番おいしいゴールデンタイムのコマを一時間も頂戴してしまった。

 我々三人が合わせるのは今日が最初。しかもデビーとは三年ぶりの再会。無謀な企画に三人とも恐れおののきながら、いそいそと練習を始めた。

 一応、イベントの趣旨上、地元出身の某作曲家(無名)の楽曲を演奏する。でも、それは10分ぐらいの曲でしかないので、あとは硬軟織り交ぜてプログラムを組んだ。

 今回の一番の難曲はベートーベンの作品3。

 ベートーベンの弦楽三重奏曲といえば、どれも作品番号で言えばわずかに一桁台なのにも関わらず、全パートがそれぞれに難しくて全く侮れない。


 デビーもエレンもこの曲が大好きとおっしゃるので、自分もつられて肯定してしまったが、正直言ってこの編成の音楽って、どうかと思う。

 わずか三声という編成によるところが大きいのだと思うけど、やっぱり苦しいものがある。和声の理論とかの難しいことを語る勇気はないのだが、どういう和音が鳴るべきなのかがわかりにくいとこが多い。つまるところ、各パートがそれぞれ無理して背伸びをしているような、何か支えるものが欠けているような、そんな居心地の悪さを感じてしまう。 

 そのあたりの妙な 飢渇感 がこの曲の最大の魅力!と断言しちゃえばかっこよいのだけど、やはり、アンサンブル曲を弾く立場としては、少なくとも四声は欲しいのが本音。人前で弾くならなおさらのこと。

 でも、今はそんな弱音を吐いてる場合では全然なくて、本番まで猛練習しなければ。





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最終更新日  Jun 29, 2006 10:15:48 AM
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