風雲 いざなみ日記

2009年12月27日
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(09.12.19 桂浜 わだつみ判官撮影)

言霊(ことだま)



万葉集に収録された柿本人麻呂の歌には、 志貴島の日本(やまと)の国は事霊の佑(さき)はふ國ぞ福(さき)くありとぞ とあり、古代にも "言" "事" が同一の概念だったことを物語っています。



美しい日本語が崩壊しつつあるといわれる現代、それでも、この国には言霊はわずかに息づいています。 結婚式や披露宴でタブーとされる "忌み言葉" などが、言霊の思想の名残りだったりします。 日本は、言霊の力によって幸せがもたらされる国。  "言霊の幸ふ国" なのです。



言葉といえばもう一つ、自分の意志をハッキリ声に出すことを "言挙げ" といい、もしも言挙げが自分の "慢心" "邪心" によるものであった場合は、悪い結果がもたらされるとも信じられていました。 



例えば、古事記では倭建命が伊吹山に登ったとき山の神の化身と出会いますが、倭建命は 『これは神の使いだから帰りに退治しよう』 と言挙げをしますが、それが倭建命の慢心によるものだったために、建命は神の祟りに遭い命を落としたといいます。



言霊とは万物に神が宿るとするアニミズム的一面ではなく、人々の畏怖の念や万象への敬いなど、心の有り様をも示すものであったことは確かなようです。



最近、テレビを点けると円高だの、デフレだの、自殺増加だの、マニフェスト違反だのと必要以上に人々をことさら不安へと駆り立てるようなニュースが溢れています。 日本のマスコミは、問題を指摘して政策の揚げ足をとるだけで、相変わらず成熟しているとはいえず、社会への貢献のためにペンを振るうような報道はできていません。



マスコミも、たまには国家国民のための政治の在り方や、景気回復のための提案や、人々を勇気づけるような、実利のある報道をできないものでしょうか・・・  龍馬 が今の日本の姿を観れば、何というのでしょうね。




さてさて、正月まであと数日と迫り、何かと慌しい年の瀬ですが、元日には御節と美酒が待っています。(笑) 皆さんも何卒ご健勝で、よい年をお迎えください♪ 来るべき2010年が、新しい国政のはじまりとなり、経済再生の希望の年となるよう願っています。


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最終更新日  2009年12月27日 21時45分34秒 コメント(6) | コメントを書く
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