カカシ先生はなにもかも素敵すぎます(≧∀≦*) 世界中の女の子のハートをわしづかみに…! 恐れ入ります!!!
管理人は、やっぱり、先生のあったかくて優しいところが好きです (弟子のナルトたちにたまに厳しいところも好きv)
久々、NARUTO-ナルト小話(短編小説SS)でお祝いしようと思います。
カカシお誕生日企画(2007年)
第一部設定。
『本当の笑顔を』(カカシとナルト&サスケ・シリアス)
ナルトが、らしくなく、遠慮がちにオレをのぞきこむ。
「さみしそうなんだってば……」
夕暮れの帰り道、他の誰もいないときを見計らったのだろうか。小さなナルトは、ぽつりとたずねた。
「ん? なんで? オレいつも笑ってるじゃない」
言い返せば。
「笑ってても、ホントに笑ってない感じする」
そう、返ってきた。雑踏に、のまれそうな声。
オレを、見つめたまま――
ドキリとした。その目が、先生のようで。
「――カカシ。オイ、聞いてんのか」
ハッと、現実に引き戻された。そうか今は任務帰り。辺りはにぎやかな、木ノ葉の街並みで。
ナルトの横で、いつの間にいたのだろう――サスケがなにかをオレに押しつける。
甘酸っぱい香りがする。
「こないだの、任務依頼人のばーさんに会った。お礼にと、これを……」
「それで戻ってきてくれたの。……ああ、サスケは甘いものが嫌いだったな」
籠に入った豪華な果物を受け取りながら、サスケの黒い瞳に引き込まれる。
オビトに、似ているな……。
「サクラにも分けてやってくれ」
そう、リンもいた。
先生と、オビトと、リンと、オレが。
遠いあの日々に、確かにいた。
「カカシ……。いったいどうしたんだ……」
「あのさ……カカシ先生が、さみしそうにみえるって話、してたってば……」
ナルトが、そっとサスケに打ち明けた。
サスケは、少しの間何か考えていたが、やがて口を開いた。
「カカシ、アンタ、前オレに言ったよな。夕飯食ってるとき、突然家にやってきて、差し入れ持ってきて……お前は独りじゃないって、一方的に言ったよな。オレの気持ちなんか、まるでお構いなしに……」
サスケの言葉はそこで途切れ、しばらく黙ったままオレを睨んでいた。やがて息を、ため息なのかそうでないのか、あいまいに吐き出すと、うつむいて――
顔をそらして、ボソリとつぶやく。
「アンタだって、独りじゃねぇだろ……」
そのまま、帰る、とつぶやき背を向けたサスケが、すごく不安気で。
ああサスケは結局さみしいのだと思い。
オレもこんな風に見えるのかと、思った。
「カカシせっんせ!」
見下ろせば、ナルトがニシシッと笑っている。
日も暮れそうだというのに、まぶしくて。ナルトは太陽のようだな。
孤独を持つ二人でも、対極的だ……。
「サスケは、オレたちがいるって、そう言ったんだ」
「――そうだな」
「さみしくなったら、いつもそれ思い出してな」
ナルトは大きな目を真っ直ぐに、良く通る声で、続けた。
「オレも、そうしてるってば!」
ああだからナルトはこんな風に、うれしそうに笑うのか。
「ナルト。ありがとね」
ナルトはみるみる目を輝かせ、こんなことを言ってくれた。
「カカシ先生が本当に笑うの、初めて見たってばよ!」
腕にからみついてくるナルトの頭をなでてやり。
今度一緒にサスケの家に差し入れに行こうなと約束した。
小さな、孤独な、二人なのに……あたたかく、オレに笑顔を贈ってくれた――
☆あとがき☆
カカシお誕生日企画小話です。
NARUTOファン世界では言い尽くされてそうですが、カカシ先生は笑顔の中にいつも悲しみを秘めているようにみえます。オビトの慰霊碑の前で、いつも自分を戒める先生が、辛いです。いつの日か、本当に笑える日がくることを願っています。
カカシ『今年もみんなお祝いしてくれて、ありがとーね!』
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