麹菌は、甘酒以外にも清酒やみそ、醤油など、日本の特色ある発酵食品をつくる原動力となっている。麹菌は、前述のアミラーゼ以外にもたんぱく分解酵素(プロテアーゼ)や脂肪分解酵素(リパーゼ)などきわめてたくさんの酵素を産生するので、「酵素の宝庫」といわれている。 さらに甘酒の原料となる米麹などからは、いろいろな機能をもつ物質も見つかっている。例えば甘酒を使った動物実験では、血圧上昇を抑制する作用などが報告されている。さらに麹製品には、人体の免疫力を高める作用があることなども報告されている。 甘酒は、自宅でも電気炊飯器を使って手軽に作ることが可能だ。冷やした甘酒に、少量の塩やおろしショウガを加えると、一層引き締まった味が楽しめる。この夏の疲れを癒すために、ぜひ手作りの甘酒に挑戦してみてはいかがだろうか。 (出典:ni k k e i b p)