偐万葉・木の花桜篇(その9)
偐万葉シリーズ第81弾は、木の花桜篇(その9)であります。
<参考>過去の偐万葉・木の花桜篇は コチラ
からどうぞ。
木の花桜さんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が木花桜姫に贈りて詠める歌20首併せ俳句1句
並びに
木花桜姫の返しける歌など9首
池の辺に 咲ける壱師の 花見つつ
亀も秋には 鳴かずと見ゆる (偐亀持)
(注)「亀が鳴く」は春の季語。
<参考>河こしの をちの田中の ゆふやみに
なにそときけは かめそなくなる (藤原為家)
秋風に 咲ける花野の 池のはた
亀もひねもす 甲羅干すなり (偐亀麻呂)
白鷺は いづち行くらむ
壱師
咲く
黄金
の稲田 待ちてやあるを
(注)壱師=彼岸花
木花桜姫の返しける歌1首
二羽の白 飛び交いながら 去りゆきし 実りの秋の 幸い祈る
風船の 種もハートの 恋葛
猿の顔にも 似なくもなけど (偐猿丸)
紙風船 ならぬ葛の 種五つ
芽吹けや吉備の 桜咲く頃 (海賊船葛)
秋桜
の 花に置きたる 露にもや
晴れたる朝の 空ぞ見えける (虫めがね家持)
朝寒の 風に寄り添ふ 金木犀 (筆蕪蕉)
美味しさは その色ほども なかりけれ
槇の実喰へる 秋の夕暮 (槇蓮)
アホらしき 味にしあれど 槇の葉の
香もやほのかの 秋の実なれり (槇実再見)
木花桜姫の返しける歌2首
槇の実の 黒く熟すを 知らぬめり カラス急ぎぬ 秋の夕 暮
見渡せど 黒き槇の実 なかりけり 吉備の山裾 秋の夕暮
み熊野の 七里み浜に 咲く浜木綿 妹が笑まひの 忘らえなくも
大滝の 音もとどろに 眺むれば 那智の山々 雲立ちなびく
み熊野の 山道 を来れば 補陀洛ゆ 波の寄り来や 木綿花 に咲く
み熊野の 大斎原 に 秋萩は 散りても咲きぬ 神々の庭
みやしろは あかみとりなり はやたまの
みかみはいまし ここにぞませる
木花桜姫の返しける歌3首
千早ふる 梛の大樹に 入り日さし 風に言問ふ 神のみしるし
秋風の をかしと吹くか その上の
恋の行方も 妻となりせば (千代桜)
車とめ 花と遊べる 時もなし 佐野の渡りは 橋脚の下
まだ未熟 遠慮勝ちにぞ 山法師
青き実なれば 色も匂はず (山坊主)
丹
の穂満つ 稲田も我を 待つならむ
刈らむやいざいざ 時過ぎぬ間に (農大家持)
木花桜姫の詠める歌
小雨降る 窓に雀の 来鳴きつる 親を呼ぶのか 声ぞかなしき
偐家持の追和して詠める歌
呼びぞ来る はぐれ子雀 宿貸さな 雨にな濡れそ 寒からまくに
木花桜姫の返しける歌
呼べば来る 呼ばぬに 来
る スズメ子の
いとけなき目を みれば 愛
しも
リコリスは 天 に咲くとふ 花に似て 夕べの海の 色にし咲ける
ヤマゴボウ あはきさみどり うなそこの
いろにぞそまり 秋暮れゆきぬ (幻家持)
木花桜姫の返しける歌
ゆらゆらと 落つる 水底 あさみどり 石見 の国の 秋をしぞ思ふ
百日
咲く 深きくれなゐ その花の
添ひてもがもな たぐひてもがも (偐百持)
我が恋ふる 秋明らけき 菊の花 うすもも色に けふし咲きぬる
すみれ花 秋にも咲くと 聞くわれぞ
またも恋ひてや 野に出でにける (川部白人)
(注)掲載の写真は全て木の花桜さんのブログからの転載であります。
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