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ポアロの杖が大活躍(笑)「私は殺人を認めない」byポアロケネス・ブラナーが監督を務めると聞いた時は楽しみに感じケネス・ブラナーがポアロ役を演じると聞いた時は不安になった。だって、イメージ違うし(笑)いざ観てみたら、割と素直に入り込めた。やはり、イメージは違うのだけれど。舞台となるオリエント急行に乗り込む人々の姿から始まるところをこのブラナー版は、その前の出来事から描き始めている。事件を解決するポアロを、ちょっとコミカルに。ここで、ポアロの抜群の推理力とちょっと変わった(ちょっとどころではない?)キャラクターが強く印象付けられる。列車に乗り込む際も、ポアロと他の乗客が(全員ではないにしろ)絡むのでポアロと共に各乗客のキャラも少し浮き上がってくる。まあ、前半は、コミカル過ぎて周囲から浮いている感がなきにしもあらずだけど今作でのポアロに親しみを感じやすくなっているので良いと思う。雪で立ち往生している列車の中…という限られた舞台でほぼ会話劇なので悪くすると、閉鎖的な雰囲気になってしまいそうなところを俯瞰からの構図にしたり、話す相手の顔を窓ガラスを通して映したり列車の屋根の上をポアロが歩いたり列車の外で尋問をしたりまた、ちょっとしたアクションシーンも入れたりして工夫しているな、と思う。ポアロが真相を語るシーンでは、トンネルのアーチ型の屋根を利用してトンネル内の闇と明るい雪景色とに画面を分けて美しさと共に舞台劇を思わせる外連味みたいのも感じさせる。ただ、ミステリーのドキドキ感はなかったし、全体に平坦ではあったかな…単純に犯人を知っているから…かもしれないけど(笑)でも、既に有名過ぎる作品なので、知っている人の方が多いと思われるのでここはもうちょい何かが欲しかった気がする>求め過ぎ?で、そのラストをどう描くかが、やはり一番興味があった。原作を読んだ時は、犯人の設定がとても面白いと思った。最初の映画(アルバート・フィニー主演)を観た時は、クラシカルな雰囲気を楽しんだ。TVドラマ(デヴィッド・スーシェ主演)を観た時は、ラストの解釈に感動した。このTVドラマのラストは素晴らしいと思った。あの決断を下すまでと下した後のポアロの苦悩を強調していたから。今作は、あそこまでハッキリとではないけれどポアロは苦渋の決断をしたのだな…というのは伝わって来る。一度は命を投げ出そうともしたし。決断した後のシーンでは、すぐに彼が姿を見せなかったので少しばかりハラハラしたし。ああ、それからラチェットは見るからに不快というか邪悪な雰囲気を醸し出している人なわけでポアロが彼の依頼を「顔が嫌い」という理由で断ることでそれを示しているけどラチェットを演じる人によっては「はあ?」と首をかしげてしまうところをジョニー・デップは上手く役作りをしていると思う。一個のケーキをジョニーとポアロで食べるところはフード理論が当て嵌まるんじゃないかと思うけどキチンと説明できるほど理解してはいないので省略>ぉぃポアロの杖だけど冒頭の別の事件では面白い働きをし(笑)列車内ではドアの鍵を壊すのに重宝しそひて、ラストでは列車を降りるまで、杖を突き突き歩いていたのが次の事件に向かって行くことになり、杖を軽く振り回しながら歩く…という風に、ポアロの心境を表す小道具になっている。『Murder on the Orient Express』(2017年 /アメリカ)監督:ケネス・ブラナー脚本:マイケル・グリーン原作:アガサ・クリスティ出演:ケネス・ブラナー(ポアロ)ジョニー・デップ(ラチェット)ミシェル・ファイファー(ハバード夫人)デイジー・リドリー(デブナム)ジュディ・デンチ(公爵夫人)ペネロペ・クルス(エストラバドス)ウィレム・デフォー(ハードマン)ジョシュ・ギャッド(マックイーン)デレク・ジャコビ(ラチェットの執事)レスリー・オドム(アーバスノット)他☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/3762-65901f1e☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 人気ブログランキングへ ブルーレイ三谷幸喜版(主演:野村萬斎)ブルーレイBOX原作
2020.11.14
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スイスの小さな村で夫を亡くしたばかりの80歳のマルタが昔の夢だった手作り&刺繍入りランジェリーの店を開くまでのお話―お年寄りがメインの物語だとどうしても“死”が付きまとうものが多いと思われる。どうもそれは苦手。でも、今作はそうではないので良かった。勿論、一般的な見方からしてお年寄りの方が“死”は身近なものだろうしそうして人間という存在や人生の悲哀を描くのは“あり”でもさ80歳からでも90歳からでも新たな夢に向かって進んでいくなんてもっともっと素敵だよね?まあ、マルタの場合行く手を阻むのは年齢よりも派手な下着なんてハシタナイ!…という古い概念だというのが、ちょっと面白い。しかもそう主張するのはマルタの息子@牧師と友人の息子@村の有力者。マルタの息子は不倫中だし友人の息子は村での権力を追い求めている。夢というよりももっとドロドロした現実的な欲望に囚われている。友人は息子に頼らず自分の足で歩こうと自動車免許取得に挑戦するし別の友人はマルタの店を宣伝&販売経路を広げるためにインターネットを学び始めるしついでに新しい恋もゲットするしさらにもう一人の友人はそもそもマルタに店を開くことを勧めてくれた人だしモデルまで勤めてくれる。このおばあちゃま達が集まってアップルパイとキルシュ(?)片手にお喋りする姿がとても可愛い。ちゅーことで単純な勧善懲悪。分かり易い構図。だから最後は少しスカッとして終わる。でも、本音を言うとスカッと具合は足りない感じ。そこがちょいと残念(^^;)マルタの息子は改心するんだけどお話的には2人の悪役の片方が善の側につくというのはバランスが良いと思うし主役@マルタの息子が悪のままで終わったら後味悪いと思うしそういう意味では正解なんだろうけど…彼は牧師でありながら不倫という罪を犯していたわけだし母親@マルタに対してもさんざん嫌がらせしてきたんだしなあ…まあ、世の聖職者は私生活ドロドロなのが多いらしいけどそれを告発するとかいう感じじゃないものなあ。不倫相手とハッピーエンドになっちゃうんだもの。奥さん、結構良い人っぽかったのになあ。それとも、皮肉として描いているのかな?それに、マルタの友人の一人が亡くなるのだけど心臓の発作とか何とかでアッサリ済ませちゃってたけどその直前に彼女はマルタの息子に罵倒されたんだよ?それが何故、問われないわけ?しかも、不倫相手は彼女の娘なんだものなあ……と私的には気になる部分もあったけれど(笑)全体的には楽しく可愛い映画でした。『Die Herbstzeitlosen』 2006年/スイス監督/原案:ベティナ・オベルリ脚本:ザビーネ・ボッホハンマー撮影:ステファン・クティ音楽:ルック・ツィメルマン、シュトゥーベムースィヒ・レヒシュタイナー出演:シュテファニー・グラーザー(マルタ)ハイジ・マリア・グレスナー(リージ)アンネマリー・デューリンガー(フリーダ)モニカ・グブザー(ハンニ)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/2110-ef2f5940☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 人気ブログランキングへ blogramランキング参加中!DVDアップルパイオ・ドゥ・ヴィ キルシュ
2016.02.26
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人間には誌的な人と散文的な人の二種類がいると言っていたのは『赤毛のアン』。前者にとって空想は呼吸と同じくらい自然であり重要な行為。楽しみを増幅させ、苦しみを軽減するために。前者は支持するけど後者は辛いことだよね。それだけ過酷な現実の中にいるということでありそれから抜け出す術がないということだから。でも、そんな悲しい空想を駆使するしかない人々特に幼い女の子達のことを描いた物語は少なくない。『パンズラビリンス』も『ローズ・イン・タイドランド』もそしてこの『プレシャス』も。Precious(貴重)と名付けられながら幼い時から虐待を受けてきたプレシャスは空想の世界に逃げ込む。父親からレイプされている時母親から嫉妬や憎しみをぶつけられている時意識だけ現実から抜け出す。喝采を浴びてステージに立つスターの自分と自分を優しく迎えてくれるハンサムな恋人を夢見る。舞台は1980年代後半。『そしてエイズは蔓延した』(ランディ・シルツ)の頃。その脅威は知られ始めたものの、まだ間違った捉え方が主流だった頃。Life is real...(byフレディ・マーキュリー)私は虐待とは程遠いノホホンとした少女時代を過ごしてきたけれど空想の世界はやはり拠り所だった。大人になれば卒業するものだと思っていたけれど寧ろ年齢を重ねるにつれ、切実にその世界を必要としている。だから、プレシャスの空想世界は切なくて痛々しくて観ているのが辛かった。現実に直接的な反応を示して泣きわめいてくれたりした方がまだ耐えられたかもしれない。でも、勿論それだけでは終わらない。プレシャスはあまりにも無知であったため、現実を変える力がなく空想に逃げていただけで教育が彼女を強く変え、空想の世界に決別する。教育の大切さと楽しさを教えてくれた先生はスタイルが良く輝くばかりの美人で同じ黒人系なのにプレシャスとは正反対の人。これはステロタイプというよりも、まさに象徴なのだろうな。ただ、先生がレズというのはどうなのかなあ…そうしたことへの偏見からも自由、ということを表しているのかもしれないけど逆の意味にも取れそうで、そこが気にならないでもない>個人的感覚デス原作者も映画の監督もゲイであることをカミングアウトしている人なのでそのせいで入れた要素なのかもね。物語的には最後の方での母親@モニークの長台詞が素晴らしかった。アカデミー賞助演女優賞も納得の演技。人間的には何て酷い母親だ!てのと同時に何て哀れな女性なんだ…と、やりきれない気持ちになった。プレシャスは、そうした母親の陥った所から教育の力で飛び立っていく。知識が彼女に道を示す。そこまでだったら、爽快な結末になっただろう。そんな単純な結末を許してはくれない作品だった。それでもこんな暗くて重い内容なのに後味は悪くない。ところどころに滲むユーモアとプレシャスが自分の足で立って行く様が実感できるからだろう。Life is real...歩いていかなくちゃそう思わせられた。『Precious:Based on the Novel Push by Sapphire』 2009年/アメリカ原作:サファイア『プッシュ』監督:リー・ダニエルズ出演:ガボレイ・シディベ(クレアリース・プレシャス・ジョーンズ) モニーク(メアリー:母親)、ポーラ・パットン(ブルー・レイン先生) マライア・キャリー(ワイス夫人)、レニー・クラヴィッツ(ナース・ジョン)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/1285-a094a553☆クリックしてね♪(3つも多過ぎ?)☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANK☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんちDVDサントラ原作そしてエイズは…
2013.11.24
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森の緑に映える赤いコート夜の道を走る赤い靴精神病院を脱け出してきた青年イヴォンと犬舎から救い出した犬のナッツと彼らを守りたいと願った10歳の少女ベティのお話―★☆★☆ネタバレあり☆★☆★ベティ一家が住むのは精神病院の隣にある家。一番の親友でもある姉は自分のことなど忘れた様に嬉しそうに寄宿舎へと移っていき独りぼっちで眠るベティの耳に入ってくるのは口論する両親の声。ちょくちょく外出していた母は、それでも帰ってくるのはベティのためだとベティに罪を負わすかの様な言い草で浮気を続け、ある日とうとう家を出て行きゲーム機を買って納屋をゲーム室に改装することが贖罪になるかの様な態度でいる。病院長の父は忙しく、家庭においては妻の一件でイッパイでベティが可愛がっている殺処分間近の犬@ナッツを犬舎から引き取ることを拒否し代わりに子犬を買ってやるとズレたことを言う。顔に大きな痣がある故に誰も近寄ろうとしなかった転校生の男の子にただ一人話しかけ、秘密を教えようとさえしたのに>つまりそれだけ心を許したのに実は皆と示し合わせてベティをからかうという酷い仕打ちをされる。ベティの孤独を癒してくれたベティが心から守りたいと思ったナッツとイヴォンと共にベティは旅に出る。―という、お話興味深いのは現在、大人になっているベティが過去の経験として語っていること。でも、現在のベティの姿は出てこないし、何をしているかも説明なし。物語の最後に現在との繋がりも、詳細な事の顛末も描かれずただ冒頭で「とても昔」の事だと語られるだけ。その冒頭はベティと姉が空き家を探検しようとしているシーン。何もしていないのにドアがゆっくりと開き始め怖くなった2人は一目散に逃げ帰る。何と姉は妹を振り返りもせず、一人さっさと自転車に乗って走り去ってしまう。「おいおい」と思ったけど…無理矢理コジツケるなら姉の方が確実に先に大人になっていき、自分の人生を歩んで行く。ベティもまた誰かに頼るしかなかった子供時代に別れを告げ自分の恐怖は自分で克服し、生きていかなければならない…という象徴?ベティが怖がった主なものは家と病院との境にあるドア家の中の使われていない部屋のドアお化け屋敷と噂される空き家のドア病院のドアを抜けて病院側に入ったベティは男性患者に追いかけられたりして実際に怖い思いをするのだけれどそうした患者の一人で家政婦代わりに通ってきているローズは誰よりもベティをよく見ていてくれたし最初は仲良くしながらもどこかで怖がってもいたのに色々な事に追いつめられたベティが抱きついたのはローズだった。部屋のドアと空き家のドアは何故開いたのかさえ分からず仕舞いだったけどあれはもしかして、ベティの心象風景だったのかも?未知なる世界へと通じるドア。でもそれは、まだ世間の狭い子供の目には未知なだけであって中身を知れば何と言う事もないものかもしれないし好きになれるものかもしれないし嫌悪を催すものもあったとしても以前の様に盲目的に恐がるのではなく対処の仕方を学べるかもしれない。そうやって世界を受け入れていくことが大人になるということなのだろう。ベティは小さな納屋にイヴォンを匿っていたけれどそこを出て森を抜けて、怖かったはずの空き家に行きまさにそのドアから中へと入って行くのだ。ラストの屋根のシーンも象徴的と言える。イヴォンを助けようとしたのに逆に助けられる。死にそうな思いを潜り抜けて上に上がる。「エリザベスと呼んで」小さな少女から大人の女性へと成長した瞬間。だから、今現在のベティの姿が映されなかったのだと思う。たださ…「もう何もかも大丈夫だ」みたいな父親の言葉で終わったけど何が大丈夫なんだよ!?という疑問はちょっと残ったな。ベティの一世一代の大冒険が父や母や姉の問題を全てクリアしたとは思えないじゃん。つーかこれもまた“象徴”?もしかしたら現実は全く変化ないままかもしれない。でも、それに対するベティの気持ちや対処の仕方が変わってまさに大人の行動が出来る様になって「大丈夫」となったってことなのかもしれないね。『JE M’APPELLE ELISABETH/CALL ME ELISABETH』 2006年/フランス監督:ジャン=ピエール・アメリス脚本:ジャン=ピエール・アメリス、ギョーム・ローラン出演:アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ(ベティ) ステファーヌ・フレス(父親)、マリア・デ・メディロス(母親) ヨランド・モロー(ローズ)、バンジャマン・ラモン(イヴォン)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/1138-bf4d10dc☆クリックしてね♪(3つも多過ぎ?)☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANK☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんちDVD>中古ポスターカフェオレボウル
2013.07.28
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高い塀で囲まれた“学校”に赤ん坊の時から閉じ込められ外界とは一切の接触もないまま成長する少女達。★★★ネタバレあり★★★取り合えず『エコール』を観てみよう!という気持ちになった(笑)原作は同じ。といっても未読なので>いつものことだが(^^;)どちらが原作に忠実なのか、どちらもアレンジが激しいのか分からないけど聞くところによると『エコール』はミステリアスというか、真相を明らかにしないまま終わってしまうらしいのだがこちらの『ミネハハ』はアカラサマというか“まんま”。『エコール』はロリコンとの見方もある通り登場してくる少女達は年長でも12歳までらしいのだけど『ミネハハ』は中心となる少女達は、少女というより大人に近い。まあ、せいぜい高校生くらい?恐らくラストシーンのためだろう。幼女だったら非常にマズイから(^^;)つまり、真相はハッキリ描いている。その真相に向かってまっしぐらに話は進んで行く。その衝撃度を見せたいのだろうとは思うのだけど>『エコール』への答?結構最初の方からバレバレなので捻りがないな…と思ってしまう。その真相の向こうにあるものを見たかったと思う。つーか、細かいところは謎のまま。謎のままの方が効果的な作品もあるけれど今作の場合どっちかっちゅーと辻褄を放置したって感じ>言い過ぎ?映像は美しい。緑に囲まれミネハハ(笑う水)と名付けられた滝が流れ石像で飾られたクラシカルな建物の中で白いドレスを纏った少女達。なんだけど少女達は…あんまり綺麗とは思えなかっ…>スミマセンスミマセン最終的に選ばれるヒダラより彼女に恋愛感情を抱くイレーネの方が満島ひかりにちょい似で可愛いと思ってしまった。映画の中ではヒダラ=美しいイレーネ=美しくないという図式。ヒダラ=金髪&ぽっちゃりイレーネ=黒髪&痩せ型なので、まあ、そーいうことなのかもね(^^;)物語は秘密に殺人に同性愛そして、それらが集約された“真相”もうちょいサスペンス要素を盛り上げるかホラーにしてしまうか耽美主義に徹するかしてしまった方が良かった様な気が…はっもしかしたら、それが『エコール』だったりして?(作られたのは『エコール』の方が先だけどね)同性愛に関しては女ばっかりの環境なのだから仕方ない年頃なんだから仕方ないと思うけど無垢な少女の世界で互いの魂に惹かれ合って…みたいな描き方なら美しかったかもしれないのにそういう精神性のものではなく年頃ゆえに性欲が芽生えてきてそれの向かう場所が女性しかいないだけでいわば疑似恋愛…という風に受け取れて>私だけ?何ちゅーかうっとりする様な憧れの少女世界というイメージとはちょい違った。いやまあ、自分自身も女なので少女って、そんなに美化出来る様なものではござんせん!なんて実も蓋もない思いが消せないからかもしれないけどね(^^;)本当は、それを消せるほどの“世界”を見せてほしかったんだな。でも、そういう物語ではなかった。無垢な少女達が未知の世界に触れる…というものではなく純粋培養された少女達でさえ性欲は抑えられないのならお金と暇を持て余している大人の男達は尚更だよな…って感じで>ぉあの“真相”は衝撃ではなく必然っていうか所詮そんなもんでしょ、人間なんて!ってところ(悲それにしても幾ら男爵だからってあそこまで手間暇かけて磨き上げて結局あれだけの使い道?しかも選ぶのは一人だけじゃ残りはどうするのだろう?映画やドラマとかで観た限りでは、日本の芸者とか韓国のキーセンとかだって随分と苦労して芸や教養を身に付けなければならないしちゃんと自覚して、それなりの誇りや目標を持って励んでいる様子。こちらの少女達は何も知らされないままなわけで教えられるのはバレエと礼儀作法程度で頑張るのは外の世界に出たいから…って感じ。そこが哀れ…と涙するところなのかもしれないけど何だか“製造工場”という言葉が浮かんできてしまった(酷でもって、その品質云々は実は大して意味なし…みたいな。結局、好みの問題みたいに見えちゃう上にあれでオシマイなわけじゃん?>即物的オープニングは血を流して踊るトウシューズのアップ。爪先から血がだんだん滲んでくるところは、かなりハッとする。美しくもあり怖くもあり、って感じで映画全体の中で一番良い出来っていうかこれだけで良かったんじゃないの!?と言えなくもない>いや、言い過ぎつーかこれ単体ならそうなんだけどラストでヒダラが自分の股間に手を触れその手が血に染まるシーンと重なってしまってやっぱ、ナンダカナ…と思う。じゃあ、駄作かっていうと印象に残って消えないし妙な魅力はあると思う。まあ、取り合えず『エコール』を観てみるつもり(笑)『The Fine Art of Love:Mine Ha-Ha』 2005年/イタリア・イギリス・チェコ原作:フランク・ヴェデキント監督:ジョン・アーヴィン出演:ジャクリーン・ビセット(校長)、ハナ・テイラー・ゴードン(イレーネ) メアリー・ナイ(ヒダラ)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/919-22e4ce79☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ blogramランキング参加中!☆映画&ドラマ感想は「REVIEWの部屋」に纏めてあります☆やっくんち原作中古これも中古
2013.02.03
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何故、彼女にだけ奇跡は起きたのか?サスペンスという紹介文に惹かれて観てみたのですがちょっと違う気がしました。まあ、観る気を起こさせるという意味では正解なのかもしれないけど(笑)ルルドの泉については昔、遠藤周作の著書で知りました。ベルナデッタという少女の前に聖母マリアが現れそこに泉が湧き泉の水には病気や怪我を癒す力があり以来、大勢の人々が奇跡を求めて集まる様になった―と。現代では巡礼ツアーが組まれ、観光地みたいになっている様子ですね。首から下が完全麻痺した状態の主人公@クリスティーヌはそのツアーの一つに参加し、ルルドを訪れます。主人公といっても彼女の内面に踏み込むことはなくモノローグやナレーションもなくドキュメンタリータッチで淡々と映画は進んでいきます。奇跡が起きるのは終わり近くになってからでそれまでは、ツアーの様子が内から外から描かれます。内から…といっても上記の様に心情が直接語られることはないので大勢が移動する様子や各スポットの様子が俯瞰的に描かれ主人公周辺の少数の人々の言動が凝視的に描かれるって感じ?前者では、自分も客の一人になって巡礼している気分を味わい癒しを求める、それぞれの事情を抱えた大勢の人々に心痛み意外にクールに(もしくは即物的に?)彼らを扱う僧職者やスタッフに複雑な思いが湧きます。後者では、信仰の場であるはずなのに迎える側も客側も実は信仰から最も遠く離れている様な印象に息苦しい思いがします。その中でもやはり、どうしても目に付き気になるのはクリスティーヌを担当する介護ボランティア@マリアの存在でしょう。今迄ずっと楽しみにしていたスキーに虚しさを感じる様になり何か他人の役に立ちたくてボランティアに加わったというマリアは最初の内こそ明るく頑張っている様子に見えたんですけど同じくボランティアに来ているマルタ騎士団の男性達の気を引くことに夢中になりだんだん仕事がおざなりになっていくんです。クリスティーヌの具合が悪くなっても気付かなかったり食べ物を食べさせる手つきがぞんざいになったり時々姿をくらましたり(勿論、男性達を追いかけるために)…若いから仕方ないのかなあ…と思ったり実はちょっと分かる気もしたり>ぉでも、やはりイライラして奇跡が起こることは宣伝文句で分かっていたからクリスティーヌが介護を必要としなくなり彼女もマリアも心惹かれていたクノ@マルタ騎士団の一人をゲットし小気味良いハッピーエンドかな…とチラと期待もしちゃいましたよ。そういう雰囲気の映画ではないのは分かるのだけれど(^^;)そう、実際、そういう雰囲気の映画ではありませんでした。奇跡が起きてメデタシメデタシでは全くないし。1人にだけ奇跡が起きて「良かった良かった」で終わるわけないですよね。だって皆が皆、自分に奇跡が起こることを望んでいるのだから。せめて信仰心が強いとか何度もルルドに訪れているとか何か秀でたものを持つ人に起きたのなら、まだ諦めもつくものを…そう、そういう、文句つけようもない人に奇跡が起きたとしても心から喜び祝福する人は皆無とは言わないけど少ないでしょう。そういう心境も、凄く分かる気がします。でもね、宣伝文句にある様にここがメインになっているというわけでもないんです。クリスティーヌを通して病気に苦しんではいるし、治癒を望んではいるけれど特別に信仰心が強いわけでもなく奇跡を本気にしているわけでもないごく普通の人が巡礼ツアーに参加し、色々見聞きしツアーの究極の目的(?)である奇跡に少し触れそれらを通し人間の嫌な部分にも触れまた日常に帰って行く―そうした、コースを辿っただけの話と言えるかも?勿論、とても多くのものをもたらしてはくれますが。まあ、ラストは観客の解釈に任せる終わり方なんですけどね。でも、クノって…気持ちは分からないでもないけど人間ってそんなものだとは思うけど嫌な奴だなあ…と、どうしても思ってしまいました。「すぐ戻る」って、マリアと同じじゃん。結局、人は皆同じってことかも。それより注目すべきはクリスティーヌと同室になった年配女性ですよね。彼女は何者なのか全く語られず本人も何も喋らず>文字通り台詞無し誰も彼女に話しかける気配もなく聖像の傍を通る時は彼女だけが立ち止まって祈りを捧げでも、マリアの分もクリスティーヌの世話をし奇跡後のクリスティーヌが彼女には目もくれずクノに接近した時も息を切らしヨタヨタと走って追いかけて行くだけで何も言わずそしてラストも…もしかして神やキリストは彼女の姿を借りているのかも…そんな気もしました。勿体ぶった、曖昧な、物質的な、ムラのある「奇跡」などではなく黙って寄り添い、さり気なく導いてくれる…まあ、こんな解釈は話t氏だけかも?(^^;)ラストで彼女がクリスティーヌの耳元に何と囁いたのかが気になります。声は聞こえなかったけれど、彼女が何かを話すために口を開いたのはあれが最初だった様な…『Lourdes』 2009年/フランス、オーストリア、ドイツ監督/脚本:ジェシカ・ハウスナー出演:シルヴィ―・テステュー(クリスティーヌ)レア・セドゥ(マリア)ブリュノ・トデスキーニ(クノ)エリナ・レーヴェンソン(セシル)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/790-36177581☆クリックしてね♪(3つも多過ぎ?)☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANK☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんち↓DVD
2012.10.31
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多分、日本でこの映画を観た人の半数以上が思ったであろうこの邦題はちょっと雰囲気違い過ぎね!?ということを私も呟いておきます(笑)★★★ネタバレあり★★★最初の方と最後に女の子の声でナレーションが入る。最初は「え?何?」って感じで最後で「ああ、そうだったのか…」となるのはヒロインのハンナの最初の状態、少しずつ変わっていく様子、ようやく語る過去そして名前を言った時に「ああ、そうだったのか…」となるのと同じ。工場で働くハンナお弁当は、ご飯とチキンと林檎誰とも話さず、誰とも目を合わさず仕事が終われば補聴器のスイッチを消し外界の音からも離れて帰るのはガランとした部屋洗面所には石鹸の山ガランとした冷蔵庫夕食は、ご飯とチキンと林檎暇な時は刺繍をして独りぼっちのまま眠るだけ―真面目過ぎる仕事ぶりと皆と全く交流をしないハンナは上司から強制的に休暇を取らされ旅行に出かける。仕事の時と同じ様に淡々と支度をし無表情のまま出掛けバスの中では刺繍。それが単なる時間潰しであることを示す様に目的地に降り立てばゴミ箱に捨ててオシマイ。後ろの座席に座っていた見知らぬ年配女性は2人連れで他愛ないお喋りをしてお菓子を食べて目的地に到着すれば「良い所ね」と喜んでハンナが“普通”でないことを際立たせている。ホテルに着けば綺麗に整えられているベッドを耐えられないものでも見たかの様にグチャグチャにするハンナ。彼女の“秘密”を知った後で思い出すと、これらの行為の理由が察せられる。生きていることを喜べない人生を楽しんではいけない外の世界に出て行きたいとは思えない何かをしていなければ自分の思いに耐えられないベッドは…きっとベッドは直接的な苦痛の記憶…「暇に潰される前に暇を潰そう」そんなハンナが休暇を別の仕事で埋めようと考えたのは無理からぬこと。油田掘削所で事故があり看護師を必要としていることを知ったのは全くの偶然だけどそのくらいの奇跡があって良い。掘削所には少数の人しか残っていないけれどそれでも人と接しなければならない>少人数だからこそ濃密になる部分もあるそれは彼女には計算内だったのか計算外だったのか分からないけど意外にも早く彼女に変化が生じ始める。ご飯とチキンと林檎にはどういう意味があるのか、よく分からなかった。質素であり、あまり豪勢な印象はないので、そのためなのか?“あの状況下”にあった時に食べていたものなのか?白米が主食の日本ではよく「パンじゃ力が出ない」なんて言葉を聞くことがある(笑)それと同じでパンを主食とする人々にとっては「野菜である米ばかり食べるなんてストイック」てなもんかな?そのせいか、最初に見られた変化はジョセフが残したニョッキや牛肉やアイスクリームを貪ること。淡々と進む説明的なことが、ほとんどない映画。すぐには乗れなくて、ちょっと困ったりもしたけどナレーションに感じる何かハンナと患者ジョセフがそれぞれ抱える“秘密”それらが気になるのと静かで寂しくてでも、どこかユーモラスでもある掘削所のアレコレちょっと耳触りな音アヒルのリサの煩いけど可愛い鳴声に惹かれて観続けた。掘削所にいる人々が話すことは、それぞれの事情だの事故のことだのでそれぞれのキャラや抱える人生が短いシーンで浮彫になって深みを感じさせる。それと共にミステリーの様にジョセフの事情を示唆するものともなっている。ゲイ・カップルにはどちらにも妻子がいる妻子を愛していても思いがけない事態に陥ることはある…ジョセフは親友の妻を愛してしまった。「真実を知らせることに何の意味がある」事故で死んだ同僚は実は自殺だったでも事故と届け出ることで残された妻子にはお金が支給される…ジョセフは真実を告げたことにより親友を死なせてしまった等々波の調査をしている海洋学者は独自に貝の調査をし海の汚染を改善したいと考えている。そんな風に“明日”を見つめている彼をハンナは羨ましいと言う。ハンナもジョセフも辛い過去により悲しみや罪悪感が心に広がり明日を失ってしまった気がしている。海涙泳げないこと静寂言葉それらが積み重なってハンナとジョセフの心に奇跡が起きる。私的にはサイモンが素敵だと思ったし彼と一緒にハンナがブランコに乗っているシーンも美しかったので何故、「あなた」はジョセフなんだろう…という気もしないでもなかったけど>ぉまあ、ナイチンゲール症候群なる言葉もあるし>身も蓋もない?ジョセフが話した看護師と15歳の少年の物語が示唆してもいるし何より一番長く&深く触れ合ったわけだしジョセフが使っていた部屋を割り当てられジョセフ宛の留守電メッセージをハンナは繰り返し繰り返し聞いていたし必然っちゃ必然だね。それにしても、ハンナの“秘密”は凄まじいものだった。ジョセフのそれも胸痛むものではあったけど、霞んでしまいそうになるくらい…一人称で語れないところがまた傷の深さを表している。友人というのは明らかに自分自身のことだよね…子供を殺すよう強制された母親も…ジョセフはちゃんと分かってくれた。ヘリで運ばれる時、ハンナの名を何度も叫んだことが証明している。彼が火傷のため一時的に目が見えない設定なのも冗談めかしながらもハンナが金髪なのを見抜いたのも彼がハンナの本質を理解してくれる人なんだという事を示していると思う。決して、傷を舐め合う…なんて関係じゃない。「僕は泳ぎを練習する」ジョセフの言葉に涙が溢れた。台詞でのみ語るというのは演技力や演出力や色々必要でそれなしでは単なる説明に過ぎず映画としてどーよ?となりそうなところこれは揃っているから映像よりも却って説得力あり。内容も衝撃的だけれどその時のハンナや他の女性達の心情を重く深く感じられた。勿論、甘ちゃんの私には全部はとても理解しきれないけれど。ナレーションの子供は去って行った。ハンナはやっと幸福になれたってことだろう。ここはファンタジーと言って良いのかもしれない。救いが得られないままの人の方が多いのが現実だろう。その“現実”を全く知らないまま聞き齧っただけでよく知ろうともしないまま簡単に忘れ果てる私の様な人間の方が多いのもまた現実なのだ。そこを鋭く突く映画だった。『The Secret Life of Words』 2005年/スペイン監督/脚本:イザベル・コイシュ出演:サラ・ポーリー(ハンナ)、ティム・ロビンス(ジョゼフ)ジュリー・クリスティ(インゲ)、ハビエル・カマラ(サイモン)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/777-e60fba0e☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ blogramランキング参加中!☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんち↓DVD↓イメージソング↓本『女性映画がおもしろい』
2012.10.21
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“もう一つの地球”が空に現れた時それに見とれたローダは交通事故を起こし幸福だった一家族を破壊する。低予算、アイディア勝負のインディペンデント映画。台詞は少なく、ドキュメンタリーっぽいタッチで、アートっぽい雰囲気の作品。本来そういうのって苦手な方なんだけど、何故かグイグイ惹きつけられ最後まで面白く観ることができた。でも、ラスト・シーンは謎(^^;)つーか、色々な解釈ができる。ハッピーエンドからバッドエンドまで、それこそ180度の幅。こーいうのも基本的に好みではないんだけど気付くと色々考えを巡らしている自分がいた(笑)なので、このラストについてアレコレ書いてみマス。★★★ネタバレあり★★★ローダは被害者家族の唯一の生き残り@ジョンを訪ねるも本当のことを言えず清掃サービスだと偽る。実際に清掃の仕事をしていたので咄嗟に出てしまうのは自然だしそれでジョンとの付き合いが始まってドラマが動き出すわけだけどそれだけでなく、混乱し汚物が溜まり汚れた部屋を整理し綺麗にするという行為がまんま心を表しているのだろう。並行して少しずつ少しずつジョンは人間らしさを取り戻して行く。2人が男女の仲になるのは、まあ当然の帰結ってヤツ。でも、ローダの方は自分を隠しているわけだから、この土台は脆い。ましてや、ローダ自身の救いには結び付かない。“もう一つの地球”へ行く権利を得たローダを引きとめるジョンはその時点では新たな人生を歩もうとの決意が生まれていたのだろう。ようやく本当のことを話すローダだけど、ここでまだ黙っていたら酷過ぎるよね?それを知っても尚、自分を引きとめてくれるなら…と前置きするところは彼女の中にまだ甘えがあるということだよね?で、結局のところ、彼女の甘えは地に叩きつけられてしまう。“もう一つの地球”は、この地球のコピーだと思われていた。だから、そこに行くことを望んだローダが“もう一人の自分”に今の自分と違う状況を夢見たとは考え難い。そこには、全く同じ苦悩の中にいる自分がいるだけ…のはず。ただ、自分を外側から眺める…ということは出来るかもしれない。自分自身と向き合い、自分の罪と向き合って、これからの人生の歩み方を模索することができるかもしれない…と考えたのかな?でも、お互いの存在を認め合ったことで同調が崩れそれぞれの地球はそれぞれの状況で動き始めたのでは…という説を聞き、ローダはジョンにチケットを譲る。“もう一つの地球”が目に見える様になったのは、ちょうど事故が起きた4年前だからもしかしたら向こうでは何事もなかったかもしれない。ジョンの家族は健在かもしれない。ローダはその4年間を刑務所ではなく無事に大学で過ごせたのかもしれない。それは救いになるのか?向こうでのジョンの家族は昔のまま幸福に暮らしているのだとしてもそこには当然“もう一人のジョン”もいるわけだから、こちらのジョンが家族を取り戻すことにはならない。それでも、永遠に失われてしまったと思われた家族のその後の人生が空の向こうでは続いている―自分の傍からは消えてしまったけれど、向こうでは元気で生きている―そう知っただけでも心は少し緩むかもしれないね。そうして、今の自分を受け入れることができたジョンは今度こそ新しい人生を歩んで行こうとの決意が固まるかも?勿論、“もう一つの地球”でも事故は起きていてジョンは現在の自分と全く同じ状況にある自分を見出すだけかもしれない。まあ、その場合は、先にローダが考えていた(かもしれない)様に自分自身を外側から見つめる、という行為に繋がるかもしれずそれは、そのまま救いに繋がるかもしれないから全くのバッドエンドとは言えないかな…という気もする。でもなあ、やはり状況は違っていると思うな。でないと、ローダの行動も“もう一つの地球”の存在も意味を成さなくなっちゃうじゃん。やはり何かの“罪”を背負っているらしいジェフリーは自ら目を潰し耳を潰して闇の中に自分を閉じ込めてしまう。凄く冷たい言い方をすれば、逃げているってことだよね?ローダが彼の掌に書いたのは「FORGIVE(許しなさい)」。このエピが生きるためには、ローダも自分自身を許せる様にならなければ…そしてラスト、ローダは“もう一人の自分”に逢う。こちらのローダはチケットを譲ってしまったわけだから向こうのローダがやって来たってことは既に2つの地球が同調していない証拠。だから、ローダもジョンも変わらない状況にあるとしたら何のための今迄の物語か…ってことになっちゃうよね?“もう一人のローダ”が無事に大学@MITを卒業したなら作文云々に関係なく宇宙飛行ができたと考えられるし。で、不幸に遭わず、順風満帆に生きてきた“もう一人の自分”に逢ってもそれ=救い にはならないと思う。ちょっと気持ちが晴れる部分はあるかもしれないけど人生を取り換えることはできないのだから。だから、“もう一つの地球”=事故は起きなかった地球であってもまんま救いにはならない。完全なるハッピーエンドにはならないと思う。やはり事故は起きていた…という結果=バッドエンドではなくもしかしたら、何事もなかった…という結果の方が残酷だったりして?でも、それでも、自分と向き合うということは出来るはず。結局のところ状況は何も変わらないし罪は拭えないけれどだからこそ、それらを認めた上で幸福を見出すという方向に進んで行けるはず。そういう意味でのハッピーエンドだよね、きっと。であるならば、“もう一つの地球”でも状況がどうであっても大して関係ないのかもね。単にローダの妄想と取っても良いかもしれないし映画的嘘っちゅーか象徴的表現だと見なしても良いのかも。なのでラストシーンでは空に何も見えなかったのかも…でも私は小心者だから(?)やはり“もう一つの地球”では不幸な出来事はなかったのだと思いたい。どちらにしても、ハッピーエンドであると信じたい。『ANOTHER EARTH』 2011年/アメリカ監督/撮影/編集:マイケル・ケイヒル脚本:マイケル・ケイヒル、ブリット・マーリング出演:ブリット・マーリング(ローダ)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いしますhttp://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/684-7936c678☆応援クリック、よろしくお願い致します ☆映画&ドラマ感想は「REVIEWの部屋」に纏めてあります 【送料無料】【BD2枚3000円5倍】対象商品アナザー プラネット【Blu-ray】 [ ブリット・マーリン...価格:1,500円(税込、送料別)
2012.08.05
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『ラブリーボーン』BDをレンタルしてきたはずなのに家で再生したら何と『ラビリンス』!ディスクが間違えて入れられたのかと思って確かめたらケースの表示も『ラビリンス』!これはどーいうことだとレシートを確認したらやっぱり『ラビリンス』!…私がそそっかしいっちゅーことですねそうですね(^^;)↑ちょっとショックだったので書き記しておく(笑)ちなみに『ラビリンス』は昔観た。今でも結構、好きな映画の上位に入る。弟を救うためにファンタジー世界に入り込んだ少女の物語。まあ、よくある設定だし冒険をメタファーにしての“成長物語”ってのも、よくあるものだけどそれでも、とりわけこの作品が気に入った理由の一つは成長を終えたことによりファンタジー世界に決別するわけではないところ。成長っていう程、凄く成長したわけでもないので>少し意識は変わったけどまだ発展途上、まだイマジナリ―・フレンドの存在は必要…ってところかな。いや、やっぱりファンタジー世界は実在していて住む世界を超えた友情は続いていく…ってことかな。ともかくね、無理な“別れ”がないところが好き。ジェニファー・コネリーは美しく、デヴィッド・ボウイは麗しい!キャラの一人ホグル(ゴブリン)は鶴太郎に似ているぞ>ぇ『Labyrinth』 1989年/アメリカ監督:ジム・ヘンソン脚本:テリー・ジョーンズ製作総指揮:ジョージ・ルーカス音楽:トレヴァー・ジョーンズ主題歌:デヴィッド・ボウイ☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/663-9f3290f5☆クリックしてね♪(3つも多過ぎ?)☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANK☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんち 【送料無料】【BD2枚3000円5倍】対象商品ラビリンス 魔王の迷宮【Blu-ray】 [ デヴィッド・ボウ...価格:1,500円(税込、送料別) 【送料無料】【DVD3枚3000円5倍】対象商品ラビリンス 魔王の迷宮 コレクターズ・エディション [...価格:1,000円(税込、送料別) ブロマイド写真★『ラビリンス 魔王の迷宮』デビッド・ボウイ/腰に手価格:950円(税込、送料別)
2012.07.17
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現実・妄想・さらに妄想…と三段重ねの世界。その多重構造ぶりが『インセプション』を過酷な現実世界にあって妄想の世界に逃げ込む少女。という繊細な設定が『パンズラビリンス』を連想させる映画です。私はそれに加えて『ローズ・イン・タイドランド』も思い出しました。ザック・スナイダーが初めて手掛けるオリジナル作品です。☆☆☆ネタバレあり☆☆☆最初に言ってしまうとですね一応の売りはアクション・シーンだと思うのですがそこがネックになってもいる、ちょい微妙な作りです。いや、映像は凄く良いと思います。最初は萌えました(笑)戦闘時のコスチュームは最高です。ヒロインのベイビードールは金髪のツインテールセーラー服に日本刀ミニスカに二―ハイソックス…と、モロに日本の萌えアニメの萌え要素を取り入れていますし他メンバーもそれぞれカッコイイです。スナイダーのオタク魂炸裂って感じです。でも、パターン化してしまっているので、だんだん飽きてきちゃうんです。スミマセンスミマセン。ストレートなアクション・ファンタジー映画にしても良いところを少女の悲しい妄想物語にしたのと“主人公”と守護天使というテーマを持たせたのが私的にはツボでした。上記したように飽きてしまって所々で寝てしまったりもしたのだけど(笑)それでも心に残った、どうしても捨てられない映画となりました。ベイビードールが継父の策略により精神病院に強制入院させられるところから物語は始まります。妄想世界も、そこから始まります。妄想の一層目では、精神病院は売春宿に姿を変えています。客を惹きつけるために彼女達はショーを行うのですがそれは現実世界における、自分の経験を芝居にして自分自身が演じるという精神病院の療法が影響しているのでしょう。で、ベイビードールはダンスをするのですが、ダンスそのものは画面に出てきません。その目的からいって非常にセクシーなダンスであることが想像できます。で、そのダンスは二層目の、アクション・ファンタジーの世界へと彼女を導きます。この構造からいって妄想の元となる現実は性的虐待なのだと理解できます。そもそも最初のシーンで、継父がネクタイを緩めたりベイビードールの服のボタンが弾け飛ぶところが強調されたりして性的虐待を匂わせています。継父が彼女を精神病院に入れる際、書類に「20歳」と記入するのも意味深です。20歳過ぎている様に見えないしアクション・シーンのコスチュームにしても、そもそも「萌え」対象としても「少女」であることが重要だと思えるから。性奴隷の状況から何とか逃げ出そうと少女達がもがくのが華麗な戦いに身を投じる自分達の妄想…というのが悲しいです。少女“達”と書いたけれどスイートピー以外は実在していない気がしますし。スイートピーの妹であるロケットが死んでしまうのはベイビードールの妹の象徴でしょうし。スイートピー自身だって、姉であるベイビードール自身を勝手に重ねているだけで妄想世界で(一層目でも二層目でも)友情で結ばれるスイートピーとは全く別人とも思われます。ベイビードールは“主人公”ではなかった―という結末が面白いです。最初に守護天使とは老人の姿をしている場合も少女の姿をしている場合もあるというナレーションが入るところでラストはある程度想像できるんですけどね。「老人」も登場するし。だからラストに至った時ああ、そうか…と納得する部分とそうだったのか…と少し驚く部分とがあってちょっと感動してしまいました。『Sucker Punch』 2011年/アメリカ監督:ザック・スナイダー出演:エミリー・ブラウニング(ベイビードール)、アビー・コーニッシュ(スイートピー) スコット・グレン(ワイズマン/賢者/バスの運転手)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/422-4c5023df☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ blogramランキング参加中!☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆ 【25%OFF】[Blu-ray] エンジェル ウォーズ ブルーレイ&DVDセット価格:2,985円(税込、送料別) 輸入盤CD スペシャルプライスエンジェルウォーズ / Sucker Punch 輸入盤 【CD】価格:1,200円(税込、送料別) ■【予約】ムービー・マスターピース エンジェルウォーズ ベイビードール (ホットトイズ/...価格:14,180円(税込、送料別)
2011.12.31
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ベネディクト・カンバーバッチ目当てで観た(笑)☆ネタバレあり☆13歳の女の子がついた嘘が彼女の姉と、その恋人を引き裂き2人が若くして亡くなる遠因にもなってしまう…という、やりきれない物語。ベネディクトの役はその元となる事件を引き起こすポール・マーシャル。いやん、ベニーったら>ぇその13歳の少女@ブライオニーを演じるシアーシャ・ローナンが素晴らしい。今にも壊れそうな繊細で透明感ある佇まいで、でも意外と芯はシタタカそうで。まさにブライオニーを生きていると思う。とにかく可愛い。実に可愛い。 ←アブナイ彼女が一心にタイプライターを叩いているところから始まりそのタイプの音が音楽に溶け込んでいくところが良い。ブライオニーは作家志望で後に夢を叶えた彼女が最後の作品として仕上げたのがこの自分自身の体験を元にした物語である…という構造になっている。嘘をつくに至る13歳の頃―罪悪感を抱えて生きる18歳の頃―この最後の作品についてインタビューを受ける老年―と、大きく分けて3部から成っている。13歳の頃―ブライオニーの一番の読者であり批評家であるのは使用人のロビーでここで既に彼女の初恋が淡い形で始まっているのが分かる。窓の外、噴水の傍で姉セシリアとロビーの姿を目撃したのが全ての発端となる。勿論、“事件”はこの後、別の人により別の形で起きるわけなのだけどブライオニーの心の中では、この時に始まったと言って良いと思う。ていうか、“事件”は道具に過ぎなくて、問題は彼女の心の中にある。セシリアはロビーの前で服を脱ぎ捨て下着姿になる。そこで一旦は目を逸らしたブライオニーが再び目をやると水から上がりずぶ濡れで去っていくセシリアが見える。当事者の視点で再びそのシーンが繰り返されセシリアは落ちた花瓶の欠片を拾うために下着になり水に潜ったのだと分かるのだけどブライオニーの目には姉がロビーを誘惑したと見えたのかも。いや、表面上はそうした言い訳が立つシーンてことなんだけど(笑)ツンデレ・セシリアとロビーの間に言葉にならない愛が既に存在していてこれを機会に2人の仲がだんだん進展していくわけなのでブライオニーは真実を悟ったと言えると思う(笑)それに、終盤になって語られるのだがブライオニー自身もロビーの気持ちを知りたくて水に飛び込んだ経験があったのだ。だから、余計に鋭く、この出来事を捉えたのだろう。思春期ならではの感受性の鋭さ―作家志望であるだけに豊かな想像力―“大人”の世界への好奇心と嫌悪感―芽生えたばかりの初恋を壊された悲しみや怒りや絶望感や嫉妬―色んな思いが、まだ幼さの残るブライオニーの心に渦巻いたのだろう。その後、ロビーが間違えて渡してしまったエロ・レターを盗み見てしまったりロビーとセシリアが図書室で愛を交わしているところを目撃してしまったりとブライオニーにとって踏んだり蹴ったりの出来事が続くのだけど…何つーかさ舞台は少し昔で服装も家もレトロで語り口も上品で格調高い雰囲気なのだけどやってること、現代でも呆れらるほど蓮っ葉じゃね?ロビーったら―エロい手紙を書いちゃうのは、若い男なんだから、まあ許そう>何様でも、それを間違えて渡しちゃうなんて…それも、セシリア本人にではなくブライオニーに使いを頼むなんて…アホ過ぎ!セシリアったら―ツンデレから愛の告白をするまでは、まあ良いとして妹が手紙を読んでしまったことを気にしていたくせに見られる可能性の高い所でイチャつくなんて…ユル過ぎ!まあ、映画だから映像的に綺麗なんだけどね。セシリア役のキーラは本当に綺麗。存在感もあるし。胸はないけど>こらこらでもって“事件”ちゅーのはレイプ事件なわけで…「噛んで」ローラを見るなり目の色が変わっちゃって紳士の顔してロリコンおやじとは…もうっ、ベニーったらっ>いや、ポールだから知的で妖精めいたブライオニーではなく彼女よりも少し大人の入り口に差し掛かっていて媚を売ることも知っているローラを選ぶとは…絶妙だわねっ、ベニーったらっ>いや、ポールだっつーの映画では謎のまま終わっちゃったけどローラが弟達に乱暴されたと腕の怪我を見せて泣いていたのは本当は弟達ではなくポールが相手だったんだろうね。レイプも本当はレイプではなかったのかもしれない。結婚式の日、ポールはブライオニーを気にして顔を見ていたけどローラは振り向きもしなかった。彼女はブライオニーの嘘に便乗して意識的にポールを庇ったのだろう。結果的にローラを妻に迎えたポールは罪を償う気持ちもあったのかな?いや、少女を誘惑して好みの女性に育て上げたってわけなんだろうな。紫の上かよっ!?って感じ。しょーもないわねっ、ベニーったら>だからポールだってば一瞬とはいえ現場を目撃したブライオニーは最初からポールと分かっていたのか、その時は誰だか分からなかったのかそれによって彼女の心情が変わってくるわけだけど多分、後者なんじゃないかな…ポールの顔が目には入ったけど誰かハッキリ認識してはいなかった。それが18歳になった時、ポールとローラの結婚を知り頭の中のパズルが繋がったのだろう。そうじゃないと辛過ぎるもの…犯人はロビーだと偽証してしまったブライオニー。色々と重なって、ロビーはそーいう奴だとイメージが染み付いてしまった?微妙な年頃ならではの潔癖性が彼を許せなかった?未知なる“性”への嫌悪感?それもあるとは思うけど、彼女はその前にロビーのセシリアへの手紙を最初から盗み読みするつもりでいたし図書室での出来事をローラに「姉が襲われているところを自分が助けた」と言っているし清らかな少女…ってわけではないよね。ロビーへの恋心が歪んでしまったのだろう。それでも、あれほどの事態になるとは全く想像していなかったと思う。短い休暇を一緒に過ごすロビーとセシリアの元へ謝罪に行くブライオニー…という、ちょっと違和感あるシーンの後老年になったブライオニーは、あそこは創作だと告白する。ロビーとセシリアは再び逢うこともなく亡くなってしまったから…謝っても取り返しはつかない。でも、ブライオニーは謝る機会さえ失ってしまった。小説の中で謝った上にセシリアからもロビーからも冷たい態度を取られるというシーンにしたのはブライオニーの罪悪感を和らげるため。同時に読者の満足感のためにハッピーエンドにしたのだとも告白するブライオニー。そう、小説の中だけでも2人を幸福にしてやりたい…なんて言っても肝心の2人に届くわけではない。読者がホッとするだけ。それは“つぐない”にはならない。脳の病気を患っているという老年のブライオニー。苦悩の人生を歩んで、それでも許しが得られたわけではなく病気により記憶を失った時に、やっと安らげるのかもしれない。『Atonement』 2007年/イギリス原作:イアン・マッキューアン『贖罪』監督:ジョー・ライト出演:キーラ・ナイトレイ(セシリア・タリス)、ジェームズ・マカヴォイ(ロビー・ターナー)シアーシャ・ローナン(ブライオニー・タリス/13歳)ベネディクト・カンバーバッチ(ポール・マーシャル)☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/387-f78ce2a3クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) にほんブログ村 にほんブログ村 映画ブログ 人気BLOGRANK☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんち 【送料無料】つぐない 【初回生産限定】価格:1,619円(税込、送料別)
2011.11.27
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キムタク、イ・ビョンホン、ジョシュ・ハートネットと日韓米のスターが共演したということで話題になった映画。主な舞台は香港で、ショーン・ユーやサム・リーも出演している。特にサムが登場した時は、予期してなかったので凄く嬉しかったなあ。久し振りに見るサムは、ちょっぴりオッサンぽくなっていたけど>こらこら相変わらず独特の雰囲気を持っていて、ただそこにいるだけで画面の色を変えてしまう。ビルとビルの隙間が十字架の形になっているのを、地面に寝転がり見つめるサム。このシーンが私的には一番印象的&美しかった。肝心の物語の方は、私には難解過ぎて理解できなかったっス(^^;)↓なので、勝手に解釈。冒頭はクラインと猟奇殺人犯との格闘。うつ伏せになったクラインに覆いかぶさり、その腕に噛み付く犯人…これって、やっぱさ、同性愛っぽさをソコハカトナク漂わせているよね。実際のところ、クラインは犯人の心に同化することによって、相手を突き止めたらしいからある意味、この噛まれた瞬間にクラインは犯人と完全に重なったのだと思う。取って代わったというべきか。そんなクラインがシタオを探すことになり、今度はシタオに同化しようとする。人間を殺す犯人と癒すシタオ、死を望んでいた犯人と死ねないシタオ、闇に苦しむ犯人と光の存在のシタオ…対照的な2人と自分を重ねることによりクラインの心は分裂し、あれ程に苦しむことになったのかも?そして、自分の中の闇と光に苦悩するのは、まさに人間そのもの。シタオ=キリストなら、クラインは救いを求め彷徨っていた人間なのかも?まあ、ラストは逆にクラインがシタオを救う形になるのだけれど。父=神であるなら、この時のクラインは御使いの役割なのかな。いや、キリストは自分が流した血を神のもとに捧げることにより救いを可能にしたわけだからここはやはり、救われる“人間”を表していたのかもしれない。ドンホは文字通りの罪人。あそこまで冷酷で残虐な男なのに何故かリリには無条件で心を許しているのは、本当は救いを求めている必死さを示しているのかも?悪の組織のボス=悪魔に支配されたこの世の中に君臨する政治家達ってことかも?シタオを“十字架”にかけるのが彼だというのが興味深い。リリは偽宗教を表す女@「大いなるバビロン」なのかな、って気もするけど。シタオに救われたところはマグダラのマリアっぽい。でも、彼女は結局のところシタオを理解できなかったし、結果的に彼のもとにドンホを呼び込み、彼を殺させる役割を演じたわけだからイスカリオテのユダでもある。ただ、彼女はそのことを悔いて自殺するようなことはせずドンホのもとに帰っただけだから、何だかしょーもない女だなあ…と思ってしまった>ぉメンジーはクラインと食事しているシーンは可愛かったし、ドンホの車に合わせて逆走するシーンは面白かったけど、イキナリのラブシーンは何だか意味不明(^^;)物語に意味を加えているとは思えなかったし…しかも、その後は出番がないし。シタオは、人の痛みを引き受けるという設定がリアルに感じられる熱演だったと思う。でも、ドンホに許しを与えるシーンは、やっぱナンダカナ…ここらへんから、かなりアカラサマに彼とキリストを重ねていくのだけどちょっと、やり過ぎじゃないのかなあ…癒しという物質的益のみを求めて人々は彼のもとにやって来て、それが得られると、代わりに苦痛にのたうつシタオを残してさっさと帰ってしまう。こうした群集の身勝手さは確かにキリストの経験に通じるとは思う。それでも与え続けるシタオを止めようとし、集まった人々に石で殴りかかるリリは真にシタオのためになっているとはとても思えないのだけど、それでも彼女に微笑み涙するシタオは、彼女が理解者に見えたのかなあ?キリストが捕縛された夜、自分可愛さに逃げてしまった使徒達の姿も重ねてる?そしてサム演じるmonk artist。“十字架”にかけられたシタオに草の冠を被せ身体を黄金色に塗って「福音を広めてくる」と言い残し去っていった彼は、やはり使徒達を象徴?…まあ、こんな風に考えた>多分、私だけ(笑)ともかくも、シタオ=キリストに描いているのは確か。でも、彼は癒しの力を得たというだけで、それはイコール罪を許す権威を得たわけではないしそんな風な教えを与えていたわけでもないし寧ろ、普通の人間だからこそ、恐れたり苦しんだりしていたわけでキリストの苦悩とは、やはり次元が違う。それでもドンホに話しかけていたところは、分からなくもないのだけど杭を打ち込まれる時に、まんまキリストの言葉を台詞で言っちゃうのはナンダカナ…と思う。でもってラスト、“Father”を重ねちゃうところもなあ…それに結局、誰も救われてない気がするんだけど…理解力がなくてスミマセンスミマセン『I Come with the Rain』2009年/フランス監督/脚本:トラン・アン・ユン出演:ジョシュ・ハートネット(クライン)、木村拓哉(シタオ)、イ・ビョンホン(ドンホ)クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) にほんブログ村 映画ブログ 人気ブログランキングへ 人気BLOGRANKドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてありますやっくんち アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン 豪華版 (イ・ビョンホンジャケット仕様) 【初回生産限定】価格:5,387円(税込、送料別) 【25%OFF】[Blu-ray] アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン価格:3,701円(税込、送料別)
2010.11.14
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『Idiocracy』 ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★「世界が終わろうとしています“ばかたち”によって」ごくごく普通、あらゆる面で「平均点」と評価された青年が大天才とされ、未来の世界を救っちゃうという物語です。思っていたよりずっと面白かったです。“ばかたち”は本当に“ばか”だし>ぉチラと耳にした噂によると、この映画は本国アメリカでは冷遇されたらしいです。まさに今のアメリカの姿を映したものだからかも(^^;)主人公は国防総省の極秘実験で一年間の冷凍睡眠に入るんですが上層部の不祥事等で忘れられ、やっと目覚めたら26世紀になっていました。そしてそこは“ばか”しかいない世界になっていたのです。傾向は既に現代から表れていました―IQの高い人達は結婚しても子供を作る人は少なく、IQの低い人達は結婚関係に関係なく無計画に子供を増やしていき、結果的に、賢い人達は“ばか”達に淘汰されていったというわけです。一応、それまでに開発された機械類があり、基本的なメンテナンスができる程度の知識や技術はあるらしく、それなりに“ハイテク”な世界ではあるんですけどゴミ処理ができなくて町全体がゴミ箱状態だし傾いたビルは紐で止めてあるしアカデミー賞を受賞した大ヒット映画は裸のお尻を延々と映しただけのものだし…中身がとにかくダメダメなんです(笑)主人公は普通の事を普通に喋っても「オカマが変な事言ってる」としか思われず終わりの方でタイムマシンに関連してタイムパラドックスのことを言及したら弁護士をしている人が頭を抱えて沈黙してしまう始末。でも、下ネタには反応が抜群に良いんです。スターバックスは風俗店になっているし、性的活動だけは旺盛なんです。…これって凄いリアルかも(笑)で、そんな中でスッタモンダする主人公の姿が面白おかしく描かれるんですが彼に課せられた課題=農作物が育たないという深刻な問題というのが原因=水の代わりにゲータレードをやっていた解決=ゲータレードを止めて水をやるという大笑いな展開です。主人公と一緒に冬眠の実験台にされた女性の描き方が興味深かったです。売春婦で、最初のうちは知性もあまりないように見えて、「平均点」な主人公に比べると「下」に属する人間であるかのようでした。でも、未来においては主人公よりも賢く立ち回るし、クライマックスで主人公を救うのは、まさに彼女の機転であったので色んな意味での逆転があって、ちょっと痛快かも。いわゆる“おばか”コメディなんですけど底の方はリアルで、かなり皮肉が効いているように思います。2006年/アメリカ監督:マイク・ジャッジ脚本:マイク・ジャッジ、イータン・コーエン撮影:ティム・サーステッド出演:ルーク・ウィルソン、マーヤ・ルドルフ、ジャスティン・ロングクリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります26世紀青年 / ルーク・ウィルソンDo America: 劇場版ビーバス & バットヘッド 【DVD】送料無料 DVD/邦画/20世紀少年 (最終章) ぼくらの旗 豪華版 (初回限定生産)/VPBT-13294 [2/24発売]
2009.12.27
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THE BUTTERFLY EFFECT 22006年 / アメリカ監督:ジョン・R・レオネッティ脚本:マイケル・ウェイス撮影:ブライアン・ピアソン音楽:マイケル・サビー出演:エリック・ライヴリー、エリカ・デュランス、ダスティン・ミリガン ジーナ・ホールデン、デヴィッド・ルイス、アンドリュー・エアリー★ ★ ★ ★ ★ ★ ★前作『バタフライ・エフェクト』は傑作だと思うのだけど、続編であるこちらはイマイチというか…つーか、続編とも言い難いし…スタッフも出演者も違うし、物語も全く別物。タイトルと、一応タイムトラベルを題材にしている点が共通しているだけ。え~っとねまず若者4人―カップル2組―が楽しく集っているところから始まって悲惨な事故、割れたフロントガラスと飛び散った血液、そこから滲み出るように浮かび上がる血の色の「2」の文字…B級ホラー映画かい!?と、ここでかなり萎えてしまった(^^;)前作は記憶喪失も伴っていたからタイムトラベルすることで謎が解き明かされるというミステリー要素が強かったので、グイグイ引き込まれたのだけれどこちら『2』はシンプルに不幸の回避を行おうとするものなので、話的にはちょっと単調。最初は恋人を救いたいという気持ちが強かったのに二回目は親友のためというより自分の恨みを晴らしたい気持の方が強いように見えたし三回目になると親友の件ではすぐに動かず、恋人が巻き込まれた時点で焦り出す。何か一本芯がないというか、散漫というか、結局のところ自己中心的な理由で過去を変える物語…って感じ。いや、それはそれで、却って前作とは違う面を打ち出したのだな、と思えるのだけれどラストは、完全に真逆の自己犠牲の物語としての締め方なので…やっぱちょっと難だよね。それに時を飛ぶ時の描写が何かイマイチだし、それで変化した現在に戻ってくるごとに、あまり意味のないラブシーンがそれも結構長めに入るし、その分、内容が薄くなっているような…それから最初のシーンで恋人が親友の女性にだけ何かを打ち明けていてそれが最後の方で、妊娠だと分かるのだけれどそれって最初のところで十分に察せられるので意外性はないんだけど…つーか、最初の変化の時にイキナリ一年が過ぎてたのに、子供の気配はなかったよね?何処かにいたか、あるいは台詞で真相が語られたのかな?私がボンヤリしてて逃しただけ?でもって主人公がネットで、度々起こる頭痛について調べるシーンがあるんだけどその結果が物語に全く影響していないよね。高じると妄想や幻覚が生じるようにるとか、やがて自分の理性や感情をコントロールできなくなるとか何とかあったので、この物語は実はタイムトラベル物ではなく、主人公の妄想世界の話だった…というオチかと思った。母親が直接に姿を現さず電話の声だけが時々聞こえてきてたからこれは妄想世界に入ってしまい現実世界では意識不明状態の彼に母親が呼びかけている声なのでは…最初の事故の後、ベッドでうなされる彼に母親が声をかけていたシーンがその伏線なのかも…という風にも。そしたら後の方で普通に登場するし、父親の話が出たから、それこそ前作みたいに父親にも同じ能力があるという設定なのかと思いかけたら、そういう話は出てこなかったし…何だか主人公の最後が取って付けたような印象だった。ラストシーンも意味深のようで、あまり意味ないような気もするし(酷ああ、気が付いたら辛口になっていた>スミマセンスミマセンクリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります バタフライ・エフェクト2 デラックス版 / エリック・ライヴリー【歳末特価!】バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション(DVD) ◆25%OFF!(DVD)バタフライ・エフェクト3/最後の選択 無修正版 (バタフライエフェクト)
2009.12.12
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友人の家でDVDを観ています。何をそれは秘密>ぇアメリカ映画で、元はシーズン6まで続いたTVドラマで、頭文字はSATC。さて、何でせう↑幾ら何でもバレバレとはいえ、ひじゅにはTVシリーズは一本も観てないのでそのせいかイマイチ乗れません。スミマセンスミマセンでも、サラ・ジェシカ・パーカーのイメージがUP。意外にカワイイ角度によっては綺麗でもって、やっぱりドレスはヴィヴィアン・ウェストウッドが素敵と思ったのでした。クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてありますSEX AND THE CITY[THE MOVIE] STANDARD EDITION
2009.11.24
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『HOT FUZZ』2007年/イギリス監督:エドガー・ライト脚本:エドガー・ライト、サイモン・ペグ撮影:ジェス・ホール編集:クリス・ディケンズ音楽:ディヴィッド・アーノルド音楽監修:ニック・エンジェル出演:サイモン・ペグ(エンジェル)ニック・フロスト(ダニー) ジム・ブロードベント(バターマン署長)ティモシー・ダルトン(スキナー) ビル・ナイ(ケネス警部)★ ★ ★ ★ ★ ★ ★日本公開未定だったところを映画ファン達の署名運動により上映が実現したといういわく付きの映画。でも、私の地元にまでは来てくれなかったのでDVD化を待っていた。といってもレンタルだけどね。しかも、なかなか入荷してくれなかったのだけどね。で、今頃になって観た。凄く面白かった!これをツマラナイと言う人がいたら、お友達にはなれないかも…と思うくらい。まあ、多分にオタクっぽい作品ではあると思うが(笑)前作の『ショーン・オブ・ザ・デッド』も傑作だと思ったけど、こちらはもっと凄いかもしれない。どちらにも言えることなんだけど、物語が面白いだけではない。ギャグが良い感じなのも言うでもない。数々のパロディが楽しいのも勿論。見事に成長物語になっているところも、さすが。伏線が実に綺麗に回収されていくのも、素晴らしい。まあ、殺人シーンがちょいグロいので、これは好みが分かれるかもな。『ショーン…』の後だから当然の描写なのかもしれないけど。訊くところによると、『オーメン』のパロディになっているという話だし。エンジェルが推理を披露するところは、少しばかりリズムが崩れるかな…という気もしたけど、この推理は間違っていたわけだから、かえって良いのかも…という気もする。都会=殺伐田舎=善良大抵は、こういうのがベースにあると思う。実際、そうした都会から田舎にやってきたエリート警察官…というところから話が始まるわけで、彼が色々とギャップに遭遇するところが前半のギャグになっている。それが後半は、あっとビックリ!というのが面白い。もっともらしい推理は間違いで、実際の動機は単純でアホみたいなものだってところは田舎ならでは…ってものでもあるので、二重の意味で田舎のイメージが覆される(笑)これまた、聞くところによると舞台は監督が生まれ育った故郷なんだそうだ。ラスト近く、村のジオラマの上で犯人と格闘するエンジェルの姿が描かれるけどあれって、故郷を文字通りぶち壊したいという監督の昔の願望の象徴なのかもね。でもまあ、それよりも何よりも後半のエンジェル&ダニーの活躍ぶりが理屈抜きに面白い。故郷が舞台だと思うと尚更。だって冴えない日常の中で自分がヒーローになる妄想をすることって少なくとも小中学生くらいの時なら経験ある人も多いんじゃないのかな?それが全て実現するんだもの、痛快で爽快としか言いようがない(^^)大別するなら>しなくてもおバカ映画に属するんだろうけど(笑)でも、作った人達は凄く知的だと思う。クリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります【送料無料選択可!】ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン!- [廉価版] / 洋画★枚数限定・両面印刷★[映画ポスター] ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン! (HOT FUZZ) [B...
2009.10.14
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『THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN』2008年/アメリカ監督/制作/脚本:アンドリュー・アダムソン原作:C.S.ルイス出演:ベン・バーンズ(カスピアン) ジョージー・ヘンリー(ルーシー)、スキャンダー・ケインズ(エドマンド) ウィリアム・モーズリー(ピーター)、アナ・ポップルウェル(スーザン)★ ★ ★ ★ ★ ★ ★何を隠そう…って、別に隠してないけどこの映画の原作『ナルニア国物語』シリーズは、私の幼少時の愛読書です。いや、幼少時に限らず、その後も折ある毎に読んでいます。だからもう自分の中でイメージが固まっちゃってるもんだから、映画化、それも実写で…と聞いた時は実に複雑な思いがしました。第1作『ライオンと魔女』は遅めに観て、ああ、やっぱイメージ違うよ…と思いつつも、結局DVDを買ってしまったのでしたが(笑)そして、この第2作目も、かなり遅めになって観たわけです。結論を先に言うと、映画化は失敗ではないと思います>何様?好感は持っています。ただ…どうして、ここまで、ことごとく、イメージが違うんだろう…とは思うのですが(^^;)でもまあ、あくまでも私個人で勝手に抱いているイメージですから、「もう何もかもイメージ通り!」と感激してる人だっているかもしれません。今回の目玉は何といってもカスピアン王子でしょう。イメージは違うけど>まだ言ってるハンサムだから許してあげませう>ぇ原作では戯画化したミラースを始めとするテルマール人達が映画では人間らしさが前面に出ていたのは、実写ならではの面白さかもしれません。ピーターが、感情的な若者として描かれていたのは賛否両論かなあ…第1作ではエドマンドの弱さが描かれていたので、バランス的には良いのかな?ストーリーが、あちこち端折ってあるのは時間的に仕方ないことだと思うんですが、ルーシーがアスランを見つけてからの皆の葛藤は省いてほしくなかったな…まあ、ここのところは、「信仰」を描いた部分なので映画では宗教色をあまり濃くしては良くないと判断したのかもしれません。木の精以外の妖精達が目覚めるシーンや、テルマール人達の中からナルニアの友となる人々を選び取っていくシーンもなかったけどこれも同じ理由かも。キリスト教の要素を取り去ってしまったら、ナルニアの意味はない気がしますが、そこは置いといて>ぇでも、白い魔女が実際に復活しかけるシーンは良かったと思います。サウル王がエンドルの魔女に頼って死者(預言者サムエル)を呼び寄せようとする聖書の一節を思い出しました。つまりは、これも、神ではなく悪霊に依り頼む人々がいる…ということで「信仰」の問題を扱った部分なのだけれど、映画ではそーいうところはアッサリとスルー。第1作で魔女に惑わされたエドマンドが、今回はピーターやカスピアンが惑わされているのを見て冷静に魔女をやっつける…という点で、これまたバランスが取れてるのかも?スーザンがカスピアンと恋に落ちるという展開は、ちょっちビックリ。現実家スーザンが…それとも、これを機に現実家になっていくのかな?第3作(朝びらき丸東の海へ)では生涯の伴侶となる女性に出逢う予定のカスピアン。その時、スーザンのことは思い出すのかなあ…と、変なことが気になってしまいました(笑)あ、そうそう、地下鉄の駅から光溢れるナルニアへと4人が移動するシーンは実写ならではで、なかなか良かったと思います。皆の葛藤がまるでなかったのと、サンドイッチやりんごが登場しなかったのは寂しかったなあ。…また言ってしまった>スミマセンスミマセンクリックしてね♪(3つも多過ぎ?) ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてありますナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛 スペシャル・エディションナルニア国ものがたりセット(全7巻)トルコ旅行土産にもぴったり!ナルニア国物語に出てきたトルコのお菓子バラのロクム
2009.08.20
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『TIDELAND』2005年 / カナダ・イギリス監督:テリー・ギリアム原作:ミッチ・カリン薬物依存症の両親の下で学校にも行かず友達もなく両親のために薬物を調合した後はトリップしている両親の傍でひとり空想の世界に遊ぶジェライザ・ローズ。ある日、母親が薬物過剰摂取で急死、父親はジャライザ・ローズを連れ故郷に逃げ帰る。廃墟となった実家に辿り着くも、父親もまた薬物過剰摂取で死亡。本当のひとりぼっちになってしまったジェライザ・ローズは、やはり空想の世界に遊ぶ。首だけのバービー人形と一緒に。『パンズ・ラビリンス』の後にこの映画を観たので非常に似通っている部分と、全く違う部分とが目に付いて面白かった。どちらも主人公は10歳くらいの少女。過酷な現実の中、ひたすら夢に逃げる。その年齢を通り越してしまった私にも、その気持はよく分かる。ていうか、今でもそうしている(^^;)カッコ良く言えば(正当化すれば)空想は女の子の特権。現実逃避は逆を言えば現実を生き抜くための手段。悲しいとも、したたかとも言える。そんな女の子のひとりジェライザ・ローズの瞳のフィルターを通しているせいか彼女を取り囲む世界は不思議色。ひたすら続く草原は、カプセルの中のような閉鎖的な雰囲気。その先にある線路を走る列車は巨大鮫。やっと出逢った人々も、狂気を漂わせている。でもジェライザ・ローズは喜んでスキップする。「彼女は私を嫌ってないわ」この閉鎖された世界は少女が大人の女性へと成長するためのレトルト。親を離れ、人と出逢い、バービー人形を手放し、性に目覚め、少しずつ少しずつ変化していく少女。そして大きな爆音と共にレトルトは砕けジェライザ・ローズは外の世界へ出て行く。それにしても、主演のジョデル・フェルランドの達者なこと。数体のバービー人形(首だけ)の声色を演じ分けてるし。それに、可愛いだけでなく色っぽい。ディケンズの部屋に遊びに行くシーンで「私はあなたの妻」と、ベッドに横たわり夢を語る彼女の横でいつものように身体を震わせるディケンズの姿が同じ鏡に映るところアレって、まんまベッドシーンのメタファーだよね。直接的な映像を入れるよりエロかったぞ。(って、2人の間に実際に行為があったとは判断してないけど^^;)あくまでも“少女”のままで旅立っていった『パンズ…』の主人公とは逆にジェライザ・ローズは現実世界に帰って行く。純粋なだけでなく、ちょっぴり悪趣味でイヤラシクてズルイ>ぇそれこそが少女、って気がする。ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆やっくんち☆クリックしてね♪◇人気映画・TVBLOG◇ <LOVE!シネマ2500シリーズ>[DVDソフト] ローズ・イン・タイドランド タイドランドパンズ・ラビリンス 通常版(DVD) ◆20%OFF!
2009.05.06
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世界中で大人気のウォンカ・チョコレート。謎に包まれた、その工場を見学する権利を得た5人の子供達(&付き添い)の中に貧しいけれど家族思いの少年チャーリーの姿がありました―。なかなか面白かったです。ティム・バートンらしいとも言えるし、ティム・バートンも丸くなったとも言える、ホノボノしてるけど恐ろしくもあり、綺麗だけれど悪趣味でもありカワイイけれど毒たっぷりって感じの作品です(笑)ウィリー・ウォンカは工場内に閉じ篭った生活をしているせいか異常に色白。何しろ、彼だけ映像の色調を変えてあるんだもの(笑)演じるジョニデはマイケル・ジャクソンをモデルにしたとの噂。確かに、妙に子供染みているというか浮世離れしているというか、自惚れと無邪気さと、孤独の陰と、高くて細い話し声のエキセントリックな魅力を持つ人物像が出来上がっています。主人公のチャーリーは、わざわざナレーションでの説明が入るほどごくごく普通の男の子。何か特別な才能を持っているとか、鋭い感性を持っているというわけでもなくちょい物足りない気もするんですけど、個性的なウォンカとは好対照を成していてバランス的に良いのでしょう。でも、彼以外の子供達4人は、それぞれ個性的です。ステロタイプではあるけど、それは寧ろ狙いなんでしょうね。児童文学らしく(?)“悪い子”はどんどん淘汰されていきます。ウォンカの側で何かしたからでなく、自滅って感じでそこに各々の個性が生かされているというわけなんですけどちょい無理がないでもないかな、って感じです(笑)特にマイクの場合、そこまでするかなあ?…という気も。でも、そんな細かいところは関係ないですよね。ついでに言えば、子供達が全員白人なのもどうなのか…という気もしました。大抵、アフリカ系の人かヒスパニック系の人が出てきそうなものなのに。チョコレートは東京にも販売されているのけれど、東洋人はひとりもいません。ま、そんなことも物語主旨には関係ないのでしょう。その都度、ウンパ・ルンパ達が出てきて歌い踊るのが楽しいです。全員同じ人が演じているのがキモカワイイというかハッキリ不気味というか(笑)曲もダンスも面白いだけでなくパロディが効いています。といっても私にはビートルズやキッスやクイーンやツェッペリン(かな?)くらいしか分からなかったですけど>ぉぃウンパ・ルンパの歌は、子供達の名前も盛り込んであり、あまりにも適切です。ウォンカはアドリブだと言っていましたけどもしかしたら、全ては計画的だったのかもしれない…という疑いも湧きます。チャーリーだけは全くの偶然にチケットを入手したわけなのですけれど、それをウォンカは知っていた様子なので、彼は全てを把握しているのだと感じました。もし、そうなら…お金も彼がワザと落としておいたのだったりして???そこまでは考え過ぎかな(^^;)この点に関しては、その後何も語られないままなので含みはないのかもしれません。ついでに言うと、チャーリーが拾ったお金をネコババしたという事実も、その後全く問われることはありません。ちょっと、そこが引っかかるかも…。どうせなら、ジョーお祖父さんのヘソクリで買ったチョコが当りだったなら家族の絆も強調されてテーマに沿ってたかもしれないなあ…。とはいえ、主人公がすぐに当りを引くのでなく、三度目の正直になった流れは良かったと思います。で、そんなわけで、最後に残るのがチャーリーというのは必然でそれは彼が何かに秀でているから、というのではなく、寧ろ何もしないから…なのでう~ん、これで良いのか?っちゅう気持ちにもなってしまいました。でも、これもまた関係ないのかもしれませんね。重要なのは、彼がその後のウォンカからの申し出を断ったことにあるのでしょうから。その時はアッサリ引き上げたウォンカですけど、再びチャーリーの前に現れたのは彼のトラウマである“家族”を大切にしているチャーリーに魅かれたからでしょう。チャーリーによってトラウマを克服する…というところにこそ意味があるのでしょうウォンカが家出した途端、家ごと消えてしまったウォンカの“家族”。その家はガランとした雪原にポツリと建っていました。ウォンカとの関係性やウォンカの心の中の家族の位置を象徴しているのでしょうね。ラストはホノボノだったけど、老人達はパワーを取り戻して良かったけど、これから成長して行く子供であるチャーリーは、あれで良いのか…なんて考えてしまうのは余計なお世話ですねそうですね。ああ、大人って嫌だわ…と、自分で自分を戒める私でした(^^;) ★『Charlie and the Chocolate Factory』 2005年/アメリカ ★スタッフ、キャストetc.は「やっくんち」をご覧下さい 予告編の動画も載せました映画&ドラマ感想、イラスト、K-POP歌詞訳etc.置いてあります♪☆やっくんち☆クリックしてね♪◇人気映画・TVBLOG◇【DVD】チャーリーとチョコレート工場 特別版/ジョニー・デップ ウォンカ チョコレート チャーリーとチョコレート工場【エンタメ1226】バラ ウォンカ(HT) 接木大苗 1本
2009.01.05
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『Shaun of the Dead』2004年/イギリス 監督:エドガー・ライト脚本:サイモン・ペグ、エドガー・ライト撮影:デヴィッド・M・ダンラップ音楽:ダン・マッドフォード、ピート・ウッドヘッド出演:サイモン・ペグ、ニック・フロスト、ケイト・アシュフィールドピーター・セラフィノイス、ディラン・モーラン、ルーシー・デイヴィスビル・ナイ、ぺネロープ・ウィルトン、ジェシカ・スティーヴンソン* * * * * * *傑作だと聞いていたのですが、本当に傑作でした!日本公開を望む署名運動が起きたことで有名な『ホットファズ』。そのスタッフによる前作が、この『ショーン・オブ・ザ・デッド』です。これもまた日本では劇場未公開で、DVDのみリリースされました。そんなだから私の住む田舎のレンタル店では、まず入らないだろうなあ…と思ってたら何と、片隅の片隅に一枚だけ置いてあったではありませんか。で、早速借りてきたのですけど、何せゾンビがウジャウジャ出てくる映画なので観るのに躊躇いがなかったと言ったら嘘になります。ゾンビはリアルに作ってあるし、結構スプラッタ要素もあるし、ホラーが苦手な人には、とてもお勧めできない作品です。とはいえね、これはコメディです。大声上げて笑うタイプではなく、ニヤリとしたりクスクス笑ったりするタイプの。ベースになっているのは、題名からも分かる通りジョージ・ロメロ監督の『ドーン・オブ・ザ・デッド』です。エドガー・ライト監督とサイモン・ペグは、この映画の大ファンでシリーズのひとつ『ランド・オブ・ザ・デッド』にゾンビ役で出演もしたそうです。比較しながら観ると面白さも増すのでしょうけど、ヘタレな私は本格的ホラーは遠慮しておきます(^^;)ただ、聞くところによると、ロメロ監督はただ怖がらせるために作ったのでなくゾンビをその時代を映した象徴として用いているそうです。『ドーン…』においては、「彼らは消費社会のなかでCMに洗脳されたアメリカ人みんなだ。彼らは何も考えずに意味もなく毎週ショッピングモールに集まり、必要もないものを買いまくる。いくら消費しても飽きることをしらない。我々はどんどん、何も考えずに消費するだけのゾンビになっていくんだ」と、インタビューで語っています。この『ショーン…』では、ショッピングモールでなくパブに皆が集まります。アメリカ人とイギリス人の違いが、ここに表れているというわけですね。戦う武器も銃社会のアメリカとは違って、クリケットのバットやビリヤードのキュー等で最後の方でやっと銃が出てきたりするものの、上手く扱えなかったりするんです。Queenの『Don’t Stop Me Now』が流れてくるシーン等は、かなり笑えます。何が起きても自分の生活スタイルを変えようとしないイギリス人を揶揄しているそうです。実際、ショーン達はゾンビの存在になかなか気付かないし、気付いてからも、何とか普段の生活を続けようとします。そのボケ具合が面白いです。でも、この作品で何より感心&感動したのは、キチンと成長物語になっていることです。主人公ショーンは、どっちかちゅーとダメダメ男なんです。義父には打ち解けないし、ちょっぴりマザコンのケもあるっぽい。電器店の店員をしているのですけど、生きがいとか向上心とかを持っているわけでなく毎日をダラダラと生きているだけという感じで遂には恋人に愛想を尽かされてしまいます。そんな彼がゾンビから恋人と母親を守ろうと決意したところから、どんどん人間的に強くなっていくのです。大人になっていくのですね。義父との和解&別れ、そして母親との別れ…特に母親に関しては非常に辛い選択を迫られるわけなんですけど、それこそまさに、親元から巣立って大人として人生を歩みだすことの象徴となっていると思います。でもね、親友のエドは、もっとダメダメなんですけど(^^;)観客が一番愛情を抱くのは彼じゃないかなあ。だから、ラストのオチは嬉しいです。これまたQueenの『You’re My Best Friend』がピッタリ合っています。―何か所々に町山智浩氏の受け売りが見られるなあ(笑)いや、素直に感想を書いたまでなんですけど>言い訳?映画&ドラマ感想は「REVIEWの部屋」他にイラストやK-POP歌詞訳etc.☆やっくんち☆クリックしてもらえると嬉しいです◇人気映画・TVBLOG◇[枚数限定][限定版]ショーン・オブ・ザ・デッド/サイモン・ペッグ[DVD]【再入荷しました!】US版NECA SHAUN OF THE DEAD ショーン・オブ・ザ・デッド『ウィンチェスタ...ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン!- / サイモン・ペグ
2008.11.03
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『世界で一番醜い女』原題:La Mujer mas fea del Mundo1999年 スペイン監督:ミゲル・バルデム脚本:ナチョ・ファエルナ撮影:ネストル・カルボ美術:アラン・ベイネ音楽:フアン・バルデム衣装:パロマ・ロペス出演:エリア・ガレラ、ロベルト・アルバレス、エクトル・アルテリオ、ハビビ* * * * * * *あまりにもB級チックなタイトルに、逆に魅かれて観てしまいました(笑)随分前にTVで似たようなテーマのアメリカ映画(ドラマかな?)を観たことがあります。ブスでデブのため学校でイジメられていた高校生の女の子が事故で顔を怪我してしまい整形手術で凄い美人に生まれ変わるのです。入院中の食生活で痩せてスタイルも良くなった彼女は、その美貌を武器にイジメっ子達に復讐していくのですが、ラストで彼女を追い詰めた刑事からプロポーズされ、刑務所の中で結婚式を挙げる―という物語でした。その刑事は、犯行の手口から伺える彼女の知性に惚れ彼女は初めて自分の内面を認めてくれた彼に愛を感じたのでした。でもって、こちらのスペイン映画ですが―大要は似た感じなんですけど、ベースは全然違いました。ヒロインは顔は醜いけどスタイルは良いので、男の子達にレイプされてしまうんです。マトモに相手にされなかったアメリカ版より、はるかに悲惨です。仮面パーティで知り合った男性から、人は内面が大事だと甘い言葉で誘惑されそれを信じて素顔を見せたら、目の前で嘔吐されるんです(酷)そんな彼女が特殊な薬によって美女に変身した時、まず何をしたかというと嘔吐した男性に近付いて、彼の恋人になるんです。お前、プライドないのかよ!?と言いたくなります。なりますけど…ちょっと気持ちは分かります(^^;)でも彼は、別の女性に心を移し、ヒロインをあっさり捨ててしまいます。そして、その女性とハネムーンに向かった飛行機が事故にあって死んでしまいます。ヒロインが事故に関与したのかと思ったら、そうでもないようでした。それからやっと、彼女の復讐が開始されるのですがイジメっ子達に直接向けられるのではなく恋人を奪った女性がミス・スペインだったから、ミス・スペインを殺害するというまるきり逆恨みっぽくて、感情移入し難いものでしたそんなだから、ヒロインは外見は醜くても心は純粋とか頭が良いとかいう美点もなく彼女に恋する刑事も、彼女の内面的な魅力を見出したからではなく自分もハゲで片目で入れ歯という外見にコンプレックスを抱いているため同病相哀れむといった形で彼女に心を寄せるだけ、という感じでした。ラストはやはり刑務所で、2人が甘いムードで向かい合うシーンが用意されているんですが次の瞬間、彼は席を立って吐いてしまうんです。これって、やはり、彼女の醜さに耐えられなかったってこと?―何だかトホホです。美しくなりたい、というのは全女性の願いと思いますが美しくなる=幸福、というわけではない…というのは強く伝わってきました。その刑事の同僚が、パーティで出会った美女に一目惚れするのですが、実は女装した男だった!というエピが挟まっています。それで一旦は拒否するんですけど、段々彼を好きになっていくんです。人は最初は外見で判断しがちだけれど、結局は内面が大事と言いたいのかな?…まあ、それをテーマとして掲げているわけでもないと思いますがね。全体的にコメディ・タッチなので、何も考えずに楽しんで観ればそれで良いのかも。美女に拘ってる分、イケメンは全く出てこないですが(爆)ヒロインの素顔は、見た人達の驚愕が描かれるばかりでクライマックスまでは映りません。それはそれで面白い手法と思ったので、逆にハッキリ映った時はイマイチでした。つーか、アレってブスとかいう段階ではなくて奇形でしょ?病気を笑いものにしたらアカンで。☆やっくんち☆◇人気映画・TVBLOG◇シャディ (送料無料) 産地直送 スペイン・ハブコ村産 イベリコ豚 焼肉用(ベジョータ使用) (...≪スーパー・スパニッシュ≫2003 ヌマンシア 赤スペイン、トロ地方 750ml少女たちの遺言↑これも観たけど、こっちの方が面白かったホラーじゃないよ、思春期の女の子達の心の揺れを繊細に描いたもの
2007.03.15
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『The Brothers Grimm』 2005年/アメリカ、チェコ監督:テリー・ギリアム脚本:アーレン・クルーガー音楽:ダリオ・マリアネッリ出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、ジョナサン・ブライス レナ・へディ、ピーター・ストーメア う~ん、イマイチだったかな…(^^;)何が悪かったかと言われても…よく分からないのですけど>ぇグリム兄弟は、お笑いコンビみたいで面白かったです。兄のウィル=現実家、行動的で女性にもモテる弟のジェイコブ=夢想家、ちょっとオタッキーって感じで、ちょっと類型的と言っちゃ言えるけど(笑)全く個人的な感覚なのですが―マット・デイモンというと、どうもダサいイメージがありました>スミマセンスミマセンだけど、ウィル役が意外にハマっていました。こんなにハンサムとは知らなかった!>こらマットったら、役の幅が広がったわね!>こらこら逆にヒース・レジャーには、明るいハンサム・ガイってイメージを持ってました。最初、「弟の方が私の好みだな、誰だろう?」なんて思っててそしたらヒースだと知って、もうビックリです>ぉ他のキャラたちも良かったです―モニカ・ベルッチは綺麗で色っぽくて、でも下品ではなくて「世界一美しいのは誰?」なんて聞かれても「貴女に決まっております」と素直に答えたくなってしまいます。ジョナサン・ブライスも威厳があって、憎らしくて、ちょっと変で(笑)魔法の世界が息づいているドイツを牛耳ろうとする現実派のフランスというこれまた類型的(こらこら)な設定を体現していて、さすがでした。ピーター・ストーメアが、お茶目でした。最初から最後まで一貫してヅラ・ネタで通してたし(笑)何だか褒めモードですねえ。じゃあ、どこが悪かったんでしょう?茶系や薄いブルーグレーの色調の画面は素敵だな、と思いましたし建物や衣装なども良い感じでした。CGは…どうなのかなあ…狼の顔とかサ…あ、CGがちょい問題かも>偉そうにいや、やっぱストーリーだと思います。『赤頭巾ちゃん』や『ヘンゼルとグレーテル』等の童話の要素を取り入れてはいるけど「だから何?」って感じで>ぉ発見できて嬉しいという感じもないし、それほど生かされてるとも見えないし…オマージュになってない、とでも言うのかしら>難しい言葉を使っちゃったよ意外性のある物語でもなかったし、毒もなかったなあ…。前半は、どうも乗れなくて困りました。あ、でもでもね、前述したように良い部分も沢山ありますから。是非、観て下さい(^^)◇人気映画・TVBLOG◇☆やっくんち☆ブラザーズ・グリム DTS プレミアム・エディション●ブロークバック・マウンテン プレミアム・エディション(2枚組) DVD(2006/9/22)リプリ- スペシャル・エディション / マット・デイモン
2007.01.04
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『Man On Fire』 / 2004年 アメリカ監督:トニー・スコット脚本:ブライアン・ヘルゲランド撮影:ポール・キャメロン編集:クリスチャン・ワグナー音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ出演:デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング、クリストファー・ウォーケン、ラダ・ミッチェル ミッキー・ローク、マーク・アンソニー、ジャンカルロ・ジャンニーニ、レイチェル・ティコティン * * * * * * * * * ちょっと賛否両論だけど、全体的には良かったです。観たきっかけはですね…ムン・ヒジュンも観たから(爆)インタビュー番組で、こんなことを言ってました―子供を誘拐する映画があるんです。主人公は黒人で、ある家の娘のボディガードになったんですけど、そのボディガードが一緒にいても凄く冷たい人なんです。子供は天真爛漫で、男との年齢差も凄いけど「愛してる」なんて言うから可愛いんですよ。少しずつ打ち解けていくんだけど、その子が誘拐されてその子を助けるために代わりに男が命を失う映画なんです。凄く胸が痛くて、最後の場面が悲しかったです。それを観て、子供が可愛くて、初めて娘を欲しいと思いました。女の子は大切に育てなくちゃと…。放っておいちゃダメです。塾に行く時も必ず送ってあげないと。よく、車から降ろして「バイバーイ」で帰る人がいますが、それじゃダメです。その時、さらわれます。車から降りた時、先生と一緒に中に入ってドアが閉まるまでを見届けないと。9時以降は外出禁止にして。女の子は大切に育てて、お嫁に出さなくちゃ。クラブなんかに行ったら、僕は戸籍から外します。大切にして、おしとやかにさせて…そんな娘が欲しいです。…こんな風に他の事を考えるんですよ。そうやって曲を作るんです。♪僕は娘が欲しい~♪9時以降は外出禁止~♪車から降ろせば、その時さらわれます~―以上、ヒジュンが曲を作る時の心得でした。え?私のレビュー?ヒジュンの迫力に大爆笑して、他は吹っ飛んでしまいました(笑)前半のデンゼルとダコタの触れ合いが良かったです。長く辛い軍隊での任務がトラウマになって酒に溺れ、人生を見失っていた主人公が小さな女の子のおかげで人間性を取り戻すのですが、それ故に再び殺人を犯すというある意味皮肉な物語だな…と思いました。ダコタも寂しさ故にデンゼルを慕っていく様子が、いじらしくて可愛かったです。後半、彼女の存在を忘れかけてしまうんですが…(笑)助かって良かった!と思う反面、ありえね~!とか思う気持ちも半分。それと、デンゼルの最後は、もうちょい救いがあっても良いのになあ…。予想通りで終わっちゃうし。演技派が揃っているので、その点は楽しめますよ。◇人気映画・TVBLOG◇☆やっくんち☆マイ・ボディガード(期間限定)(DVD) ◆20%OFF!マイ・ボディガード プレミアム・エディションサントラ/オリジナル・サウンドトラック「マイ・ボディガード」
2006.12.29
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2005年/アメリカ監督:マイク・ニューエル脚本:スティーブ・クローブス音楽:パトリック・ドイル美術:スチュアート・クレイグ出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトスン、マイケル・ガンボン、アラン・リックマンマギー・スミス、ロビー・コルトレーン、ブレンダン・グリーン、レイフ・ファインズ、ロバート・パティンソン * * * * * * * * * *遅ればせながら観ました。少し前に『謎のプリンス』を読んで、私の中のハリポタ熱がぶり返したので(笑)それまで、すっかり忘れていた映画を観ようという気持ちになりました。この手の映画は映画館で観るのが一番だと思いますが、皆でワイワイ言いながら観るのも、また一興ってヤツっすよ(^^)この『炎のゴブレット』も原作は読んだんですけど、もう前~のことなので忘れてしまいました!映画を観ながら「ああ、そうそう、こういうシーンあったっけ」てな感じで(^^;)だから、もう一度読み返したら、もしかしたら納得できる事柄ばかりなのかもしれないのだけど、今回、映画を観ながら感じたことを少し書いてみます。根本的なことなんですけど…何故、ヴォルデモートは、あんなに回りくどい事をしたの!?復活するためにハリーの○を必要としてたのは分かるんだけど、だったら直接来いや~!だって、強力に保護されているハズの学校に、□□が入り込めたり学校の行事に使用される△△に仕掛けをしたりできるなら直接ハリーを何とかした方が簡単そうな気がするんですもん。まだ年齢に達していないハリーを無理矢理に大会出場させるよう取り計らったり、ヒントは教えるわ必要アイテムは与えるわで、強引に優勝するよう導いたり、何だかとっても手間をかけてるんですけど。頑張ってたセドリックが気の毒よ(T-T)…それを言っちゃあオシマイですねそうですね。全体的には、とても面白かったです。文字を読んで空想の翼を広げるのは、勿論とても素敵なことなのだけれど迫力ある映像でバーンと見せられるのも、また楽し!って感じです。CGバンザイ!ですよね(^^)一年毎にちゃんと年を取っていくハリーと仲間たち。それをずっと見守ってきているはずなのに、心の中に定着しているイメージは最初の頃の子供子供した顔や姿なんです。だから、愛だの恋だの騒ぎ始めることに、個人的に軽い違和感があるんですがそれでも、ハッキリ映像で見せられちゃうと「ああ、大人になったのね」と、オバサン思考にならざるをえません>ぉでも、原作ではハーマイオニーのBF選びに、ちょっとヤキモキしちゃったけど映画では、やっぱロンのこと好きなのね…と、よ~く伝わってきました(笑)あと、パーティで音楽がロックに変わるのは、あまり良い感じしなかったなあ。何か雰囲気壊れちゃいましたよね。これでもロック好きなんですけどね。エンディングに流れたロックは好みでしたが>ぉそれから、この映画に関してだけのことじゃないけど…どーしてアメリカ人って、成長するにつれエラが張ってくるんやろ?細面の方が好きなのにな…って、個人的な趣味を言ってどないすんねん!?☆やっくんち☆◇人気映画・TVBLOG◇【DVD】ハイパーセレクションハリー・ポッターと炎のゴブレット特別版(2枚組:初回版)(送料無料)書籍 ハリー・ポッターと炎のゴブレットハリー・ポッター コスチュームセット※取寄せ
2006.12.24
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The Village 2004年 アメリカ製作・監督・脚本:M.ナイト・シャマラン 製作:スコット・ルーディン/サム・マーサー 音楽:ジェイムズ・ニュートン・ハワード 出演:ブライス・ダラス・ハワード、ホアキン・フェニックス、エイドリアン・ブロディ ウィリアム・ハート、シガーニー・ウィーバー いや~、なかなか面白かった。『シックスセンス』が凄すぎたために、後の2作がトホホだったシャマラン監督。『アンブレイカブル』のオタクっぽさも、今思えばひじゅに好みと言えるんだけど(笑)観た当時は、最後のオチが何なのか…という単純な興味に重きを置いちゃって「途中で予想ついちゃってダメじゃん」なんて感想に終わってた>スミマセンスミマセンでも、あれって結局のところ、ひと言で説明できちゃう内容なんだよな。ヒーローであることを証明するエピが少しばかりショボかったしな>こらこらショボいと言えば、『サイン』のクライマックスも…だったのだな。ホアキンが意外に可愛いかったので許すけど>ぉ信仰というテーマは重いのだけど、あの○○○は何とかしろよ、って感じで(笑)最初にTVにチラっと映った時は「ドキッ!」としたんだよ。やっぱ、演出は上手いよね。あの見せ方さえ工夫すれば、悪くない作品だったと思うよ>何様てことで、遂に『ヴィレッジ』を観たわけだけど、例によって、「どう落とすのか?」という点にのみ興味を持ってのことで、あんまり期待はしてなかったんだ。もしかしてハズレかも…と失礼な考えまで浮かんでた>何と言う先入観ところがところが、なかなかだったんだよ。少なくとも、ひじゅに的にはまず映像が綺麗。自然に囲まれた小さな村は西部開拓時代(?)の雰囲気。でも、時代は明かされない、ここがミソ。最初はホアキン・フェニックスが主役かと思ってたら、途中からブライス・ダラス・ハワード@ロン・ハワードの娘に交替。盲目の美少女であるわけなんだけど、明るくて元気で逞しい。でも綺麗で、ひじゅに好みだわ。他にもウィリアム・ハートやシガーニー・ウィーバーなどの大御所が出演してる。ひじゅに的には、ブライス嬢にノックアウトですが>ぉネタバレになるから、あまり語れない。ある程度は途中で察せられるんだけどね。何となく、手塚治虫を彷彿とさせるものがある>私だけ?でも、結末を知ってからでも、また違う角度で楽しめると思う『シックスセンス』も、実は事前にネタバレされてしまったんだけどそれでも十分面白かったしな。…って、前述したことと真逆のことを言ってるな、私(^^;)とにかく、ブライス嬢演じるアイヴィーが盲目というのが生きてる。目に見えるものしか信じない人が多いってことと、目に見えないものが一番怖いっていうことが、納得できるかも。彼女を動かしたのは、まさに愛なんだけど大人たちが、それを口にしたシーンで、それがテーマではないんだなと思った。「森に入ってはいけない」という設定が鍵なのに、「森」でなく「村」というタイトルにした理由が、よく分かった。 加筆>ちょいネタバレ エイドリアン・ブロディの熱演を書き忘れていた。さすがオスカー俳優。授賞式でハル・ベリーに強引にキスした姿ばかり印象に残ってるけど(^^;)最初のシーン、小さな女の子たちが皿洗いを手伝いながら、ふざけて水をかけ合う様子若い女性たちが掃き掃除をしながら、クルっとターンして笑い合う様子ついでに、アイヴィーの姉のバカっぽい愛の告白…等が続けて映された。特に2番目は赤い花を見つけて慌てて埋めるエピに繋がるので、対比の効果もあるのだろうけどこの無邪気さというか、無垢な雰囲気が、この村の特徴ということなのだろう。まあ、実際、それを求めて大人たちは行動したわけだけれど。知的障害のあるノア@エイドリアン・ブロディは、ある意味、無垢の象徴とさえ言えるかもしれない。その彼が事を起こした、ということもまた、象徴なのかな?理性の歯止めがきかない…というのも、あるかもしれないけど、突っ込むなら、何故、ああした行為を彼が思いつくことができたのか―という疑問も(^^;)それはともかくとして…こうした「無垢」が悪い方向に向かうという示唆だとしたら、結局のところ、あの村は先がないのかな…なんて不吉なことを考えてしまった。シャマラン監督自身が演じた(恒例)男性の台詞にあった「遺産」についてもそれって、いずれ無くなるものだもんなあ…。でもね、ハッピーエンドで終わってほしい、と祈るような気持ちで観ていたのよ。皆、良い人で良かったよ。それに、アイヴィーの強さ一途さが、明るい未来を切り開いていくことをも祈りたい。これはホラーじゃないよ。ファンタジーだと思う。寓話ってやつかな?☆やっくんち☆◇人気映画・TVBLOG◇ヴィレッジシックス・センス コレクターズ・エディションアンブレイカブル/サイン コレクターズ・エディション
2006.10.18
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THE BUTTERFLY EFFECT2004年 アメリカ監督&脚本:エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー撮影監督:マシュー・F・レオネッティ編集:ピーター・アマンドソンプロダクション・デザイナー:ダグラス・ヒギンズ音楽:マイケル・サビー * * * * * * * * * *ネタバレを多く含みますので、注意してね。「一匹の蝶が羽ばたくと、地球の裏側で竜巻が起こる」(カオス理論)ひと言で言えば、タイム・パラドックスを扱った作品です。映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』、小説『マイナス・ゼロ』など、タイム・パラドックス物って個人的にかなり好みの分野なんです。それに誰でも過去に戻って、もう一度やり直したい…と思うことの一つや二つあるものでしょう?この2つが結び付いているのですから、面白くないわけがないです。とにかく私は、とても楽しめました。ラストは、ちょっと切なかったけど、それがまた余韻を残します。前知識は全くないままに観たんですけどね。最初はサイコ物か何かかと思いましたよ。それに悲惨な出来事が起こりすぎ。あまりにも痛々しい少年時代なのですが、部分的記憶喪失と引越しのおかげで主人公はノホホンとした大学生に成長しちゃったりします(笑)でも、ここで、医者に勧められて書いていた日記の存在がモノを言ってくるのですよね。タイム・マシンを使わず、肉体さえも置いたまま、主人公は意識だけ少年時代にタイム・スリップします。過去の小さな変化が現代の大きな変化に繋がるところが、タイム・パラドックス物の醍醐味なわけですが『バック・トゥー…』みたいに、明るい結末ではなく必ずどこかに不幸が生じてしまっている…というのが興味深いです。それで、何度も何度もタイム・スリップを試みるわけで、その都度ガラっと変わった現代が表れて、とても面白いです。私的には、犬が助かったのが一番ホッとしましたね。強引に聖痕を作っちゃうところは、ちょびっと笑えました。強引と言えば、彼のこの能力自体がかなり強引なのですけどね(笑)父親も似た能力を持っていたらしいことが仄めかされるだけで、結局何なのか分からず仕舞いだし。最初から非現実的な設定なんですから、説明不要と言えばそれまでなんですけどね。それに、少年時代の部分的記憶喪失があったればこその、この能力なので逆を言えば、記憶喪失を引き起こすほどの大きな出来事に遭遇しなかったならば彼は、この能力に気づかぬまま普通に暮らせていたってことになりますよね。てことは、これは、不幸を回避するための能力ということなのでしょうか?でも、直接幸福と結び付くわけでもないのですよね。かならず歪みが生じるんですから。とはいえ、自分に同じ能力があったら、やはり一か八かでやってみることでしょう。最善と思われる結末になるまで、何度も何度もやり直しちゃうでしょう。主人公が選んだ、その「最善」の結末は、自己犠牲でした。ラストシーンは劇場公開版の他に2通りのものが、特典映像としてDVDに収録されています。ボツになったものの方が、ある意味希望を持たせるもので、一見良さそうに思えるのですがそれまであまりにも繰り返されてきた過去と現在のバリエーションから考えるとやはり、公開版で正解だったのだと感じられます。でも、聞くところによるとディレクターズ・カット版もあって、それではまた違うラストだそうです。これこそ本当のネタバレなんですが…読みたい人だけ、なぞってね→ 主人公は胎児に戻り、へその緒を首に巻いて…おっとい、私は直接観たわけではないので、詳細は不明です(爆)それにしても、アシュトン・カッチャー素敵よん♪☆やっくんち☆◇人気映画・TVBLOG◇バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション【GNBF-7240】=>15%OFF!バタフライ・エフェ...バタフライ・エフェクト
2006.08.16
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La FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN2001年 フランス監督:ジャン・ピエール・ジュネ脚本:ギョーム・ローラン、ジャン・ピエール・ジュネ音楽:ヤン・ティルセン出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ、セルジュ・メルラン☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ★ ☆今回2回目。やっぱ面白いし、とても好きな作品。初めて観た時は、「カワイイというよりキモい」と思ったんだけど、それは、やたら「キュート」「メルヘン」なんて前評判を聞いてたせいかも。今回は、もうちょいスンナリ観られた>やっぱ、ちょっとキモいと思ったけど(笑)レトロな雰囲気の暗い映像。短いけど結構ハードなラブシーンも出てきちゃうし、むしろ童話っぽさを排除してるかのよう。登場人物達も個性が強く、皆どこか病んでいる。アメリ自身もヒッキー一歩手前の妄想家だし、好きになる男性もオタッキー。(だから、出会うべくして出会った2人、と言えるんだけどね)「人を幸せにする小さな悪戯」とアメリ自身の「不器用な恋」―簡単に言うと、こういう話なんだけど、乙女チックなラブコメを連想したら大間違い。毒があるというのか、シニカルというのか、一筋縄ではいかない感じ。可愛くてキュートというのは当たってはいるけど、それだけでは括れない。外の世界と上手く折り合いを付けることができない彼女だから、ストレートな行動が取れない。全てがゲーム感覚…というのか、とにかく回りくどい作戦を立てなければ動けない。そこが面白くて「カワイイ」んだけど、これが現実だったら相当変(笑)「不思議ちゃん」というのとは、ちょい違うと思う。アメリの考えてることは理解不能ではなく、むしろ感情移入できる。他人と違う言動を取ることを意識的に楽しんでる「エセ不思議ちゃん」では決してない。空想の世界に住む幸福も知りながら、やはり現実世界へ飛び出して行こうと努力している。全てを幸せにするために行なってるわけでもない。食料品店主のコリニョックは、意地悪なのを素っ頓狂な仕方で懲らしめられただけだし、病気がちなジョルジェットとストーカー男のジョゼフは、「恋のレシピ」の実験台にしただけだ。でも、それぞれ自分達の心構えの問題で、自業自得ってことなのかな。お父さんに施した小人人形のマジックは、なかなか粋で素敵だなと思った。真似してみたいような(笑)ニノに仕掛ける数々の「作戦」は、彼を効果的にゲットするためではなくて、直接近づいて話しかけることができないための苦肉の策だというのが面白い。それに答えてポスターを貼ったりして、ニノの方もオタク度(?)は負けてない。破り捨てられた証明写真に関して、ちょっとしたミステリーもあって、レトルトの中の純粋培養みたいに、2人の恋が育ってゆく。アメリとは合せ鏡の様な存在のレイモン@ガラス男と、互いに背中を押し合う交流が良い。そして、ようやくガラス容器から外に出ることができた、アメリとニノの笑顔でThe End。観終わってホンワカ気分が残る。そして「やっぱキュートでお洒落なメルヘンだったな」…と思ったりするのさ。もしかしたら…もしかすると…「彼女は私」「これは私のために書かれた物語」…なんて受け取り方をする人も、少なくないかもしれないぞ。*追記*ニノはバッグごと落としたのに、アメリが返しに行ったのはアルバムだけだった。あれれ?☆やっくんち☆◇人気映画・TVBLOG◇アメリ 通常版アメリのしあわせアルバムアメリ
2005.09.02
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『The Matrix』1999年 アメリカ監督:ラリー&アンディ・ウォシャウスキー脚本:アンディ・ウォシャウスキー音楽:ドン・デイヴィス出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆『アトランティスのこころ』と、どちらにしようか迷った(同時間帯)両方とも以前に観たことあるんだけどね。『アトランティス』は原作の第一部がとっても面白かった>二部以降は私的にはイマイチ映画は、その第一部のみを扱っているんだけど…まあまあかな。アンソニー・ホプキンスは大変良かった。…おっと『マトリックス』の話だった。初めて観た時は「すっげー!面白ーい!」だったけど、今また観るとちょっと笑ってしまう。カンフー・アクションはやっぱ香港に負けるね。キレが違うよ。腰が入ってないっていうか>エラソウニワイヤーの使い方も、以前はスタイリッシュ(?)に感じたのに、今回はわざとらしさの方が強い。それだけ年月が経っちゃった、ってことなのかしら?でもね、決めのポーズや、「考えるな。感じろ!」って台詞などが、ブルース・リーをパロってて、いやオマージュしてて、ニヤリとしてしまう(^^)また、SFとして素晴らしい作品だと思う。『攻殻機動隊』チックですけど。ってか、パクってますけど>おい実際、時々思うことがある。今生きてるこの世界は実在してるんだろうか?なんてね。それにキアヌが素敵!お父さんが中国系だとかで、アメリカンなイケメンとは違う魅力。かわいい。まあね、キアヌといったら顔はイイけど頭悪そうとか、台詞棒読みの大根とか、作品選び下手すぎとか、何も考えてないとか何だか色々言われてるけど>お前が言ってんだろこの作品は当たりで、本当に良かった。で、結論としては―私けっこう、この映画好きです。
2005.04.02
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