やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2011/05/03
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カテゴリ: 登山
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5:32 ハーネス、ヘルメット、アイゼン、ピッケルのフル装備で出発。無風。

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アイゼンで削った雪が、チリチリ・カラカラ乾いた音を立てて斜面を滑り落ちていく。

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振り返れば、これまで歩いてきた雪稜とその向こうに毛勝山塊。

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冷え冷えとした剱の脇から、朝日が出ようとしている。

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奥大日岳の雪庇の全貌が明らかになる。

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細い雪稜で休憩。雪庇の切れ目から稜線に出ることにする。

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7:05 デブリ帯に突入。ここをトラバースし、急斜面の先の切れ目を目指すのだ。

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雪は堅く、アイゼンの爪先がなかなか入らない。慎重な足捌きが必要な神経を使う地点だ。上部は蒼氷になっていた。本山行における核心部であった。

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稜線に出られた嬉しさから、剱岳をバックに踊るやまやろう。ブログのプロフィール用写真もここで撮影した。

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全員で記念撮影。問題はこの先、どれだけ時間がかかるかなのだ。室堂に下るという選択肢もあったが、皆の気持ちは大日三山縦走で固まっていた。どれだけ時間がかかろうが、小又川源流山域を周回する決意であった。

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すぐそこの奥大日岳山頂へ向かう。8:23登頂。

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さあ稜線歩きの始まりだ。立山方面から冷たい風が吹き続ける。ヤッケを着ながらの行動でも暑くならない。やまやろうは快調で、ずんずん歩くことができた。

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春の嵐に巻き込まれたのか、鳥が息絶えていた。

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稜線上では、すれ違う人が多い。我々と同じ方向に向かっていたのは男性一人だけであった。

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10:04 中大日岳(2500mのピーク)。この付近から見える剱岳が余りに美しく、眺めていたら自然に涙が溢れてきた。人智を超えた偉大なるものの存在を感じる。

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10:11 大日小屋に到着。ちょうど従業員が小屋を掘り出しているところであった。ここで行動食を摂りながら後続を待つ。

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10:33 出発。右手(小又川側)には恐ろしくで近づくことができない。かなり左手の斜面を使って登る。果たして山頂はどこか分かるのだろうかと心配していたところ、ケルンが雪から顔を出していた。

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10:56 大日岳登頂。全員で記念撮影。ここまで来たら、後は下るだけだ。時間も早いので馬場島に戻ることができるだろう。四囲の山々を存分に目に焼き付けておく。

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11:11 下山開始。スキーで下ったら面白そうな斜面がどこまでも続いている。

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12:10 早乙女岳。幕営地跡あり。稜線ですれ違ったどこれかのパーティのものであろう。休憩とエネルギー補給。眼下には雪の切れたコット谷。

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行動水はナルゲンボトルに入れているが、量が少なくなったら雪を詰めていた。歩いているうちに雪は溶け、一部は固まってこのような雪玉になった。これでテントで酒を飲んだら面白そうだな。

12:16 出発。テン場から北北東方面にトレースが伸びていた。直接コット谷に下れるのではないかと思い、それを頼って行ったら、急に消えてしまった。軌道修正して南西方面の稜線へ。

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13:15 コット谷のコル。計画書ではここから大熊山を経由して小又川に下る予定であったが、時間が少ない。直接コット谷から下ることに異論はなかった。

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13:39 出発。走るように下る。単独のテレマーカー2人に先を越された。

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ネコヤナギと中山。

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14:32 徒渉地点。ここで左岸に渡り、林道を歩く。この下は雪がずだずだで、林道を歩いてきたというスキーヤーの言葉に従う。

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なかなか斜度がありスリリングである。アイゼンを履きたくなるような危険な林道歩きだ。キックステップとストックで通したが、もう使いたくない。

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15:04 雨がパラパラやってきた。彩雲、日傘はこれの前触れであった。危険で長い林道がまだまだ続くと思うと、うんざりであった。

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15:36 何と沢が雪でつながっている。ここを下れば林道があることを知っていたので、迷わず使う。助かった。

15:40 林道にラッキーポンと出る。

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15:50 車デポ地に到着。しとしと雨を我慢しながら回収車を待つ。馬場島では警備隊と馬場島荘に挨拶。山菜天ぷらそばでもと思ったが、宿泊者の夕食でてんてこ舞いだった。ガーン、また食べに来よう。

17:25 会館到着。銀マット洗浄、山道具の片付け、反省会。

18:17 解散。小又川源流山域周回。初日の予想外の沈殿があったが、残り二日でほぼ計画通りに進むことができた。剱岳から一度視点を変えてみたことで、キラリと光るルートを見出すことができた。今後も続く山歴の中でも、存在感のある山行記録になると思う。





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Last updated  2011/05/28 05:13:55 PM


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