したたかな感性から放たれる音のエネルギー、あくまでも鋭く 4つの個性がドラゴンに乗った、本物の一撃!! キング・クリムゾン、イエス、EL&Pとブリティッシュの最強バンドを渡り歩いた強者4人が結成した驚異のロック・グループ、それが “詠時感(エイジア)” だ!! A面 1.ヒート・オブ・ザ・モーメント- Heat of the Moment 時へのロマン- Only Time Will Tell 3.孤独のサヴァイヴァー- Sole Survivor 4.ワン・ステップ・クローサー- One Step Closer 5.タイム・アゲイン- Time Again B面 1.この夢の果てまで- Wildest Dreams 2.ウィズアウト・ユー 3.流れのままに- Cutting It Fine 4.ときめきの面影- Here Comes the Feeling 元キング・クリムゾンジョン・ウェットン(John Wetton)がリード・ヴォーカル&ベースを、そして元EL&P(Emerson, Lake & Palmer)のカール・パーマー(Carl Palmer)がドラムス&パーカッションを、でもって元イエス(Yes)のスティーヴ・ハウ(Steve Hawe)がギター&ヴォーカルを、同じく元イエスのジェフ・ダウンズ(Geoff Downes)がキーボード&ヴォーカルという、プログレ界の大御所が集まった――所謂 “プログレ名球会” メンバーが満を持して82年にリリースした1stアルバムがこの「詠時感 ~ 時へのロマン(Asia)」だ。 …なんて説明は不要かな。ちなみに邦題タイトルの「詠時感」は、無理矢理 “えいじあ” と読む。 どなたが考えたのか知らないけど、もうちょっと読みやすい当て字があったでしょうに。
3歳上の姉の影響を受けて私が洋楽を聴き始めたのは、ちょうどサバイバー(Survivor)の “アイ・オブ・ザ・タイガー(Eye of the Tiger)” が流行っていた82年半ば頃のことで、エイジア(Asia)を知ったのも、翌83年にリリースされた2ndアルバム「アルファ(Alpha)」からシングルカットされた “ドント・クライ(Don't Cry)” のPVをMTVで観たのが最初だった。 当時はプログレなど全く知らなかったので、エイジアが如何に偉大なバンドであるかなんて知る由も無かったが、楽曲とヴォーカルの爽やかさだけは強く印象に残っていた。
それから暫く後に「詠時感」を初めて聴いた時は、1曲目の “ヒート・オブ・ザ・モーメント(Heat of the Moment)” の出だしからゾクゾクしっぱなし!最初から最後まで聴き惚れてしまった。 2曲目の “時へのロマン(Only Time Will Tell)” のOPはしょっちゅうMTVで使われていたので馴染みはあったが、ずっとエイジアだと知らずに耳にしていたため、彼らの曲であることが分かったときには妙に納得したものだった。 82年のビルボード・年間アルバムチャート1位に輝いただけあって、流石に捨て曲なしの名盤だ。発売から40年経った今聴いても、相変わらずゾクゾクしてしまう。