Cliff Nobles & Co. / The Horse (Phil L.A. Of Soul 313)'68
U.S.BLACK DISC GUIDE #76でも紹介されているクリフ・ノーブルズはアラバマ生まれのソウル歌手。ペンシルベニアで結成した彼のグループ名義で一枚のアルバムを残していて、そのアルバムタイトルとなっているのが本ヒット曲。シングルのB面曲として発売されていて そのA面 Love Is All Right
のインスト曲という体裁が本来の姿ということになります。どのようにしてこの曲がチャートを上り詰めて行ったのか興味深いところですが、最終的にビルボードホット100で最高2位とのこと。
基本はR&BテイストのダンスナンバーでアレンジはBobby Martin、バックは後のMFSBの面々でフィラデルフィア録音。ヴォーカルのクリフ・ノーブルズは基本的に参加してないので実質的に初期MFSBの楽曲と捉えられないこともないのかも。それゆえ単調ながらもしっかりとした黒いグルーヴを感じさせキャッチーなホーンも印象的。リズムもスピード感があるしドラムも躍動感があり、踊るにはもってこいのノーザンダンサーと言えるでしょう。同系統の前年1967年産のインストヒット曲、Archie Bell and The DrellsのTighten Upを彷彿させるものがありますね。なお全くの余談になりますが、ヴォーカルのクリフ・ノーブルズの残した 「THIS FEELING OF LONELINESS」
は高沢仁氏に「シングル盤中のシングル盤」と言わしめた極上のソウル名曲。