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2020.12.16
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テーマ: 読書(8289)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



沈没家族 子育て、無限大。 [ 加納 土 ]

本の目次・あらすじ


1994年、僕は生まれた。
22歳の母・穂子さんは、日中働き、夜間は写真の専門学校に通っていた。
パートナーから離れ、実家に帰ることも無く、どうやって赤ん坊を育てていく?
穂子さんは、1枚のチラシを作って配った。
「共同(?)保育参加者募集中」
そして、いろいろな人が集まって来た。
「沈没家族」のはじまりだ。



はじめに 一五年ぶりの答えあわせ
第1章 沈没家族(土=8カ月~2歳半)
第2章 加納家のこと(土=誕生前)
第3章 土の発生(土=0カ月~8カ月)
第4章 戦友、めぐ(土=2歳半~8歳)
第5章 八丈島(土=8歳~18歳)
第6章 父・山くん(土=腹の出た20代)
第7章 保育人たち(土=子どもから大人へ)
第8章 劇場公開(土=監督になる)
第9章 人間解放(土=これから)

引用


僕が言うのもどうかと思うけど、だれかがそばにいてくれたら、子どもはだいたいちゃんと育つのだ。


感想


2020年読書:217冊目
おすすめ度:★★★

書店のポップアップコーナーで見かけ気になっていた本。

本作は、映画の内容を本にまとめたもの。映画作りについても。



映画も見たくなった。
とにかく、「はあ~」と思った。
当事者が、過去に出会い直す。その旅路。

あれはいったい、なんだったんだろう?


でも、特別な環境で育った子供、というカテゴライズがそもそも、ナンセンスで。
別にだからってどういうこともないんだよね、という本人たちの話と。
周囲の、「辻褄が合った」という話と。
今いろんな環境で育てている人たちが、自分たちはいいかもしれないが子供が成長してどう思うかを気にしているというところ。
既存の「家族」の枠組みで子供を育てていくのは、窮屈で、辛い。
でも、新たな子育ての形を模索していくのは、日本では難しい。

なんというか、表紙の感じも共同保育というコンセプトも、1970年代くらいの話なのかと思ったら、1990年代でびっくりした。
駅前で手作りチラシを配って、共同保育人を募集。
知り合いの知り合いが集まり、子供の面倒を見てくれる。
ルームシェアで複数の子供を育てる。
え、その時にこんなことって、可能だったの?

共同保育参加者募集のチラシ(表紙)にある、自分の息子を「音楽と電車が好き。(だと思う)」と決めつけない感じ、著者である息子さんも言っているけど、いいですよね。
本の中でも触れられているけど、「親ー子」という縦の関係だけだと、辛い。お互いに、逃げ場がない。
でも、横のつながりがあれば。
世界は広がるんじゃないか、沈没しなくて済むんじゃないか。
それは、セーフティネットともいえる。
サーカスで空中ブランコをするのが、親子だとして。
お互いがお互いを受け止められなかったら、落下してしまう。
その時に、ぽんと跳ね返るネットがあれば。
誰かが受け止めてくれると分かっていれば、跳べる。

第三の場所、を常に確保しておきたい。
保育園に子供が入った時、すごくほっとした。
これで、この子は私の価値観だけに縛られることがなくなったんだ。良かった。
いろんな人のルール、たくさんの価値観。
両方の実家に頻繁に子供を連れて行くのも、それ。
そこで「あれ?」と思う違和感をたくさん積み重ねてほしい。
自分の家のルールが世界のルールじゃないこと。
子どもに対する態度は一貫していないといけない、という人もいるけれど。
そうかなあ?

HUNTER×HUNTERのミトさんも、「その人が一番何に怒りを感じるか知れ」というじゃないですか。
その人によって、セーフとアウトのゾーンがあり。
子どもにはそれを学ぶ機会が必要なのだと思う。
そして、誰かが否定した時に、それを疑問に思えること。
「僕は、そうは、思わない」
捕われないこと、そこから逃げられること。
家庭が、学校がすべてじゃない。

跳んでいいんだよ、受け止めてあげるから。

そう思える場をたくさん、用意してあげること。
それが親として、私にできることなんじゃないか。
(そういう意味では、習い事とかさせたほうがいいんだろうか、とも思うんだが。
 いろんなつながりを持たせるために出来ることって、それ以外にもあるんじゃないかな?)


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最終更新日  2020.12.16 06:00:10
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