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2020.12.28
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テーマ: 読書(8289)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち [ 田中 圭一 ]

本の目次・あらすじ


第1話 田中圭一の場合1
第2話 田中圭一の場合2
第3話 田中圭一の場合3
第4話 照美八角の場合
あの時ボクはうつだった その1
あの時ボクはうつだった その2
第5話 折晴子の場合

第7話 深海昇の場合
第8話 戸地湖森奈の場合
第9話 岩波力也・姉原涼子の場合
第10話 代々木忠の場合
第11話 宮内悠介の場合
第12話 鴨川良太の場合
第13話 精神科医・ゆうきゆうの話
第14話 ずんずんの場合
第15話 まついなつきの場合
第16話 牛島えっさいの場合
第17話 熊谷達也の場合

第19話 一色伸幸の場合
第20話 総まとめ
エピローグ
うつヌケこぼれ話 その1
うつヌケこぼれ話 その2


引用



うつは心のガンだ!!


感想


2020年読書:237冊目
おすすめ度:★★★

手塚治虫とかみたいな絵柄のコミックエッセイ。
10年近く続く「うつのトンネル」で苦しんだサラリーマン兼漫画家の著者。
精神科医が書いたうつからの自力脱出の本を読み、うつを抜けた。
自分も同じように、人に伝えたい。
色々な人にインタビューをし、見えてくる「うつぬけ」の法則。

今の職場が2人/8人がメンタルで休職しているというところなので(ブラックー!)、自分もそうならないように気を付けよう…と思ってる。
もともとの性格や思考の癖が、ものすごく精神を病みやすい(むしろ軽く病んでいるのが常態)ので、その一線をすぐに越えちゃいそうなんだよね…。

うつって、何なんだろう。
心の風邪、誰でもなる、というけれど、著者は引用部のように「がん」と言う。
確かに、それなら「すぐ休め!」「仕事やめろ!」ってなるよね。治療に専念して。
この本にはたくさんの人のケースが載っていてとても興味深かった。

いろんな本に書いてある、「認知の歪み」を認識する、というの、これ本当に有効です。
日記を書いて、「事実」と「感情」を分ける。

私の目は乱視だ。
私が見ている世界は歪んでいる。
そのことを、心に留めておくこと。
自分は駄目だ、こんな自分は嫌いだ、いなくなればいい。
そう思うときに、思い出す。
それを言っているのは、自分かもしれないよ。

明るいほうを見よう、といつも心がけている。俯きがちな時に特に。
明るいほうを見よう、上を向いていよう。
そして、自分では変えられないものからは全力で逃げること。

どんな失敗も、「それで誰かが死んだか?」と考えるようにしてる。
じゃあ大丈夫。まだ挽回できる。取り返しのつかないことは無い。
終わったことは仕方がない。これからどうするかを考えよう。次はもっとうまくやろう。
大丈夫。絶対に、大丈夫だよ。

自分の一番の味方でいること。
これが難しいんですけどね。自己肯定感が低くて、自己承認欲求が強いから。
本の中に、「幼い頃の自分を抱きしめる」というイメージトレーニングが載っていた。
私は中高生のとき、寝る前にそのイメージをよくしていた。
暗い所にひとりぼっちのちいさな子供。
そうっと近づく。手を伸ばせば身体を竦める。叩かれでもするように怯える。
彼女は拒絶する。憎しみがこもった目で私を見る。ここに来ないで、と言う。
わたしはひとりだから。ずっとひとりだから。だれからもあいされないから。
それを何度でも、迎えに行く。
少しずつ、手を伸ばす。ついには強張った身体を抱きしめる。
寂しかったね、ここは寒かった。辛かったね、悲しかったね。
長い間、頑張ったね。生きて、大人になったね。
ここまで来てくれてありがとう。
私は君を誇りに思う。
彼女は泣く。生まれて初めて涙を流すように。
彼女はただ突っ立っている。手を伸ばして、抱きしめ返すことが出来ないから。
私がその分抱きしめる。きつく。
それが出来るのは、自分だけだから。

ある時、本当に突然、イメージの中で自分を抱きしめられるようになって、そこから色んなことが変わった。
今でもたまに「あの子がいるな」と思う。
暗い場所にひとりで、怖い顔をして。
だから何度でも迎えに行かないといけない。

闇の淵。
あそこに囚われてしまうのが、「うつ」になることなんじゃないか、と私はぼんやりイメージしている。
だからそこには行かないように。
覗いても、戻って来られるように。
その時手を引いてくれるのは、あの子だと思うのだ。


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最終更新日  2020.12.28 06:00:08
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