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予測不可能なことや楽しいこともたくさんあるのだろうが、その冒険に飛び込むほどの強い動機はもっていない。子どもを産んで育てることで感じるであろう胸アツの感情や経験を味わえないのは少し残念ではある。
でも、子どもを育て、四六時中話を聞いてやり、要求にこたえてやる日々に私が耐えられないことは自分が一番よくわかっている。子どもの友人関係や学校生活、才能や進路について自分のことのように悩み、泣いて笑う日々は考えただけでもぞっとするが、もしかしたらものすごく幸せなのかもしれない。
でも、私は自分の人生を誰かにそこまで侵されたり、揺がされたりしたくない。
それと同時に少し不安にもなる。子どもを産む前は私と同じようだった人も産んでから気が変わったんだろう。その人たちの世界はもっと広がって豊かになったことだろう。
そして次の瞬間、また考える。それでも私は違う。
「あ、私は自殺する自由を失くしたんだ」
でも、全部投げ捨てて逃げ出したいときも、「この子たちがいるし、お金稼がないと」と思わせてくれる装置みたいな、ケアする対象がいるっていうことが、私を正しく生きる方向に導いてくれるような気がします。親としての気持ちもこういうものなんでしょうね。
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