シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年01月19日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 更に、銀の生成は、他の天体に妨げられない主に月の作用との間の親和性を認識しなければならない。今日の文献を読むと、古代の銀と月の親和性の理由を、当時の人々が、月が銀色に輝いて見える外見的な特性に従っていたせいにしているが、この現代人の偏見は大きな間違いである。

 個々の金属に関する古代の研究の本質が、実際には現代よりも緻密だった事実を知るなら、上記のような迷信(誤り)に屈することはない。とはいえ、上記の金属と天体の関係から、その他の物質の生成に対しても、充分な機会が提供されていた事実がわかる。

 というのも、これまで名前を挙げた鉛、錫、鉄、銅、水銀、銀は、非常に傑出した代表的な物質(金属)だからである。これまで暗示してきた惑星同士の作用が競合し合うことで、例えば、土星の作用の領域に、火星などの作用の領域が入り込むことで、代表的な金属以外の他の物質に対する生成の機会が与えられる。

 (錬金術とは、天体の軌道による地球上の金属の生成についての関係を解き明かしたものである。)

 以上の天体の作用の複合により、代表的な金属以外の副次的な金属が生じる。しかし、いずれにせよ、地球の金属(鉱物)界のなかに、地球の外の様々な天体の作用の結果を見る必要がある。金属の生成過程のなかに、天体の作用をみることで、特定の関係から、金属の作用として表される生成過程が、植物のなかの生成過程と結びつけられる。

 というのも、鉛、錫、鉄という鉱物薬のなかにある治癒過程を考察すれば、地球の地表より上方で生じる植物の花-種子の形成に関係する生成過程全般を、ほぼ同時に獲得できるからである。

 また、銅、水銀、銀と関係づけられるのは、植物の根の形成と関係する生成(形成)過程である。

 (灰の主成分元素はカリウムやカルシウム、マグネシウムであり、微量のアルミニウム、鉄、亜鉛、ナトリウム、銅などの金属元素(ミネラル)やプラント・オパール由来の珪酸も含まれる「含まれる元素は燃やすものによって左右される」。ウイキペディアの灰から抜粋。)

 更にまた、一種の鉱物(金属)の調停者としての水星の存在に対し、当然のことながら、別の調停の探求も必要となる。というのも、水星は、地球と、いわば地球を超越する天体との間の調停者である。



 しかし、この宇宙全体が、そもそも霊に浸透されているので、物質の調停とは別のもう1つの霊の両極(対極)性が成立する。

 地上の存在と、更に地上を超えた存在を思い浮かべれば、地上と、地上を超えたなかに、光と重力との対立が発見できる。しかし、これでは、地上の存在と地上を超えた存在との単なる平衡状態の発見にすぎない。

 しかし、また別の平衡状態、すなわち地上と地上を超えた全てを一様に貫く霊と、地上と地上を超えた全ての物質との平衡状態、つまり、霊と、物質との平衡状態も存在する。

 物質のどの一点においても、霊との均衡が保たれている。この霊と物質の均衡は、宇宙でも成立する。宇宙において、霊と物質の均衡が保たれている(地球から)一番近い領域は、太陽である。太陽は、宇宙の霊と物質との均衡を保っている。

 従って、太陽は、太陽系において秩序を保つ宇宙霊に応じているが、同時に、この秩序もまた、人間の物質組織のなかに入り込む様々な天体の金属(物質)の形成力により引き起こされる。以前特徴を述べたように、個々の惑星と金属との関係を確定できるのと同様に、太陽と黄金との関係も確定できる。

 しかし、太陽と黄金との関係についても、古代人たちは、物質のアーリマン(悪魔)的な価値から黄金を尊重したわけでなく、黄金と太陽との霊的な関係から、つまり、霊と物質との均衡の関係により、黄金を尊重した。

 さて常に注目すべき重要な事実は、地球上での、人間の思考や行為において、人間が分離し、外に出したものが、自然では、何らかの形で常に結合されることである。

 人間は、思考のなかでも、重力に従い、塩の形成(生成)への傾向を持つ過程を、光の担い手となる燐の過程、つまり光の形成(生成)への傾向を持つ過程から、更には、この両者の均衡に従う水銀の形成(生成)過程から分離している。

 (人間は、物質化への傾向をもつ)

 しかし、逆に、自然は、人間のように塩の生成過程へと分離するのではなく、分離された過程を互いに結びつけ、組み合わせ、非常に精巧な組織構造を形成する。この精巧な組織構造は、既に黄金の光輝のなかに含まれている。黄金を通じて、霊がいわば直接に外界を覗き込むからである。

 いま注意すべきことを、括弧に入れて述べたい。『古代の文献から得られる示唆を、近代の文献に役立てることができる。もし、古代の文献を正しく理解できれば、例えば、学位請求論文を作成するための示唆が沢山獲得できる。』



 つまり、古代では、次のような見解が持たれていた。

 「鉛は、これまで暗示してきたような土星が優位な配列(配置)から生じるが、黄金や銅と同様に、鉛も、塩、水銀、燐の3つの原理全てを含んでいる」、という見解である。

 「そして、塩、水銀、燐によって、人間を治療するには、3つの原理が結びついている金属から、何らかの方法で、塩、水銀、燐の生成過程を分離することが肝要となる。」

 古代の化学では、特定の生成過程の分離に対して、究めて周到な注意が払われていた。この生成過程(プロセス)の分離は、黄金の場合、最も困難を極めた。

 従って、「黄金は壊すより、つくる方が易しい」というローマの箴言(”Facilius est aurum facere quam destruere.”)は、実際、古代の叡智の賛美に通じる。






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Last updated  2012年01月20日 11時58分34秒
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