シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2012年04月24日
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カテゴリ: 軟弱日本を斬る!
 人類は堕落の一途を辿るばかりである。

 そこで、またスウェデンボルグの書「霊界からの遺言」の翻訳本から警告として引用してみたい。

 天国や地獄や神などいないと思う者が大半だろう。

 その理由は到って簡単だからだ。そういう者には「自己愛」だけが存在しているからである。

 神の全体の愛にとって代わり得るのは個人的な自己愛だからだ。

 このように明白な論理はないだろう。

 自己愛とは、全体を犠牲にしてのみ成り立つ論理だからである。

 スウェデンボルグの書を読んでいると、このことが痛感される。

 人類は来た道を引き返すときかもしれない。



 ボルグは、この書のなかで、「幸福と快楽の違い」や「本当の美と単なる綺麗さ」の違いを考えてみることを、読者に提案している。

 以下は引用を要約したものである。()内は私見による注釈である。

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 例えば、ある種の肉体感覚を喜ばせることも、金銭などを不当な手段で蓄財することも確かに肉体感覚的には快楽であろう。

 しかし、これだけでは我々は幸福とは感じない。単なる快楽と幸福とは別のものだからである。

 (快楽は、更なる快楽を要求するが、幸福は、そのような見返りを要求しない点で大きく異なる。つまり、快楽は、幸福に似せた偽装の偽幸福といえる。その影には、支配欲が垣間見られる。)

 霊的レベルまでの話はここでは置くとしても、肉体感覚とその上のレベルの心において、それがハーモニー(調和)を感じさせる場合でないと、われわれは幸福とは感じない。

 快楽は、肉体よりも上のレベルへの流れが妨げられて肉体感覚のレベルだけに止まっているので、幸福ではない。快楽は、心に何かやましさを感じさせるものである。

 美も単に肉体感覚を喜ばすだけのものでは本当の美ではない。ただの綺麗に過ぎない。もう少し上のレベルに達すれば、本当の美として感じられる。

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 という疑問が当然生じる。

 ボルグは、この書のなかで、端的に答えているが、その前に、ボルグは、人間を、霊、心、肉体感覚、肉体という4つからなる存在と述べている。この4つは、シュタイナーの説く人智学では、自我、アストラル体、エーテル体、物質体という用語に置き換えられる。

 用語の意味はともかく、ボルグもシュタイナーも、人間は4つのものからなるという点で共通している。さながら「四銃士」のようでもある。

 余談はここまでにして、ボルグの幸福とは、以下のように述べている。

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 また、ボルグは別の書で、幸福を実現している天国のなかでも、上位の天国を紹介している。

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 「ひとり(霊)の幸福は万人(霊)の幸福、万人(霊)の幸福はひとり(霊)の幸福」

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 さながら、「四銃士」の名文句の「4つは1つ、1つは4つ」と同じものを連想させる。

 この幸福の意味から、人間が、なぜ家族や社会をつくり、営む必要があるのかが、理解できるだろう。

 例えば、男と女は、陰陽で表されるように、全く正反対の性質をもつ。そのような相反する存在たちが、家族をつくり、社会をつくり、営むには、1つとなり、性格の違う者たちとも、1つとなって、しかも、その構成員の誰もが不満をもつことなく、それぞれが全体の1つと調和していなければいけないわけである。

 この文を書いていて、サッカー日本元代表のゴン中山選手の言葉が思い浮かんだ!

 「チームプレーを優先すべきなのか、ストライカーとしてあくまで個人プレーを生かすべきなのか」

 この答えは、その状況において異なるだろう。

 そう、常に全体を見渡せる洞察力がないといけない。個人プレーがチーム全体を引っ張る場面では、自分の持ち味を生かすべきだろうし、チーム全体が、進んでいるときは、サポートに徹するべきだろう。

 言葉で言うのは容易いが、行動というのは非常に難しい。

 だから、言葉だけでは意味がなく、善を知っていたからといって、善行の勇気や意志がなければ偽善で、悪になる。

 しかし、少なくとも、人間は、幸福を目指していることに変わりはない。

 幸福とは、全員の幸福が、全体の幸福であり、全体の幸福が、全員の幸福である。

 例えば、国王の幸福が、国民の幸福であり、国民の幸福が、国王の幸福であるのが、真の幸福なのである。いかなる犠牲もあってはならない。

 さて、ボルグは、もともと宇宙は1つだったと述べている。1つという意味は、ヤハウエという「天の理」だったと述べている。

 実は、いまでも、ヤハウエという1つの存在なのだが、外見上は分離、分派しているように見えている。

 その理由は、人類が堕落腐敗したからだと説く。

 特に大きな出来事は、「天の理」という1つの善の意志存在が、善の意志(行為)と認識(理解)にわかれてしまったことであるという。

 1つの樹が、生命の樹と知恵の樹にわかれてしまったのである。

 神から人間が生まれ、分かれてしまった。勿論、霊的な意味である。

 シュタイナーの人智学の講義を理解している人なら、生命の樹と知恵の樹の喩えは理解できるだろう。

 生命の樹とは、現代風にいうなら、人間の内面、つまり精神を理解する叡智(言語)で、知恵の樹とは、人間の外見、つまり外界を理解する知識(言語)である。

 ボルグの本にも、同じような意味が書かれている。

 ヤハウエは、アダムに、「知恵の樹を食べ過ぎると、天国から落ちるよ」ということを戒めただけなのだ!

 現代でも、福島事故でわかるように、知恵の樹を食べると、屁理屈をみつけるだけで、誰も責任をとろうとしない魂に腐敗することを象徴的に言い伝えている。言い逃れても、その分、地獄に落ちるだけなのに、地獄に進むことを自ら望んでいるのは滑稽でもある。

 終いには、危険を安全と無責任にも言い換えている。知恵の樹を食べ過ぎると、善を悪に言い換えてしまうので、善悪の判断を、自分たちの都合で考え出すようになるという意味なのである。つまり、自分から、光を闇に置き換えてしまい、悪魔に通じてしまっているので、もはや地獄に行くしかない。

 しかし、肉体で腐敗した魂を隠せるとき、つまり生きているときは、知識で覆って、相手を騙せるかもしれない。

 例えば、学者が、ただ外国で遊んでいるのに、留学というガラクタの衣装で着飾り、帰ってきて自慢するのも、詐欺行為の1つだが、中身が全く変わらないどころか、かえって腐敗していることに気づかず、どうでもいいことを自慢される相手の気持ちすらに盲目なほど、人の心が読めなくなっているのと同じである。

 外見を着飾れば着飾るほど、中身が乏しくなることに気づいていない。ガラクタをいくら集めても、ガラクタにすぎない。善を行えない知識なら、ないほうがまだマシだろう。

 現代のマスコミを見ればわかる。金銭のために、嘘を平気で流している。金銭は、確かに、この世に生きるときには必要だが、死ねば必要なくなり、嘘の報いだけが残り、良心を痛めつけるだろうから、自ら進んで地獄に堕ちるわけなのだ。そのうち、良心もなくなり、地獄では、同じような嘘つきばかりが集まって嘘を競い合う生活を続ける。

 「全体の幸福が、自分の幸福でもある」という視点から大きく逸れてしまった!

 それとは逆の、「自分が快楽でいられるのなら、全体を犠牲にしてもかまうもんか!」という腐敗した魂の持ち主ばかり、つまり自己愛の塊が増殖しているわけである。

 宗教の教祖の腐敗堕落した精神が、この代表である。

 自分は神に通じる者と間違った信仰に陥っている。

 冷静に考えれば、公平な神が、自分一人だけを優先するはずはないだろう。もし優先するのなら、大きな犠牲を自分に強いるに違いないだろう。少なくとも、人類の下に土台として置くだろう。人類全体を支えられない者が、神の存在などになれるわけがなかろう。

 何もかもが間違っている。現代人の観点は、大きく逸脱している。現代人の観点を否定することからしかはじまらなくなってしまっている。

 だから、「神とは何か?」と聞かれれば、「自分にはわかるはずがないよ!」と答えるしか正直な答えは見出せないはずである。現代人には、みえるわけがない。少なくとも目を閉じてみるしかない。全ての感覚を閉じてみないと、神という存在はつかめないはずだ!

 しかし、現代人から、全ての感覚をとってしまうと、皆無となり、まるで虚無の死んだかのようになってしまうだろう。生命の樹を見る目を失ってしまったからである。

 死が新たなる再生であるとは少なくとも感じることはできないだろう。

 余談が続いてしまったが、ボルグが語る人類の腐敗を続けて次から述べていきたい。





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Last updated  2012年04月24日 22時50分39秒
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