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新しいアルバムを紹介しようと思うと、どうしてもピアニストのアルバムになってしまうのだけれども、最近面白いと思うCDがみんなピアニストものもなので仕方がない。ということで今日はHiromiのご紹介。Hiromiは本名は上原ひろみという日本人女性で、まだバークリーの学生らしいのですが、その演奏があまりにもすばらしかったために、先生の推薦で本場アメリカのテラークというレーベルからデビューしてしまったすごい逸話を持った人です。スイングジャーナルでもかなり絶賛されていたので、早速買って聴いてみることにしました。ということで、かなり期待して聴いたのですが、結果はというとめでたいことにかなりすばらしい演奏でした。まず1曲目爆発的なスピード感で度肝を抜かれます。確かにあのスピード感とパワーはこれまでのジャズにないもので、新しい世代の音楽であることを感じさせてくれます。編成としては、ピアノトリオに曲によってギターとかサックスが入っています。アンソニー・ジャクソンなんかも入っていて、基本的にはよいと思うのですが、アルトサックスの人(名前も良く知らない人でした)の音とフレーズがどうもフージョンっぽくって音楽全体を何か安っぽいチープなものにしてしまっている印象を受けた点は気になりました。僕が一番気に入った曲は、7曲目の"Dancando No Paraiso"です。この曲は1曲目で見せたパワーと女性らしいやさしさの両方が出ているかっこいい曲で結構ヘビーローテで聴いております。演奏を聴いていると、よい意味の若さが出ている感じがして、大変さわやかな気分にさせてくれます。まだまだ完成された音楽という感じではありませんが、これからが非常に楽しみなミュージシャンが出てきたと思います。
2003年08月19日
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現在マイブーム中のマッコイ・タイナーの『サハラ』を今日は取り上げる。マッコイの音楽は60年代後半から70年代というモダンジャズ冬の時代の作品が実は非常にすばらしいと思っているが(その前は、コルトレーンのグループだし)、これもまさにそんな時期の作品である。 コルトレーンの影響を強烈に受けていたマッコイは、逆にその呪縛から開放されるために、一時期もがいていたが、この作品を完成させることで、ある意味自己の音楽を確立したのではないだろうか。ピアノの弾き方自体はコルトレーンカルテットの時とそれほど変わっていないけれども、一回聴くとそれとわかる作曲のセンスと、ハードで、スピード感あふれる音楽がしっかり出来上がっている。1曲では勢いあまって日本の琴を演奏してしまったりしているが、それはご愛嬌として、それ以外の音楽を聴いて欲しいと思う。 参加メンバーとしては、ソニー・フォーチュンがサックスで参加している。非常にハードなそのサックスの音は、マッコイのピアノと非常に相性が良く、彼の参加もこのアルバムの価値を高めていると思う。そういえば、フォーチュンって結構エルビン・ジョーンズのアルバムなんかにも参加していて、結構僕が認識しているよりもすごいサックス奏者なのかもしれない(一度ちゃんと聴いてみよう)。
2003年08月17日
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歴史的名盤特集第2弾ということで、本日は、クリフォード・ブラウンを取り上げる。 トランペットはジャズの花形の楽器で、アームストロングから始まり(本当はもっといるけど聴いたことない)、数々の大スターが生まれた楽器である。ブラウンは不幸な交通事故により25歳くらいで亡くなってしまったが、少ない活動期間に残されたアルバムはどれもハイレベルで、真の天才とはまさに彼のことと言った感じである。 というわけで、ブラウンのアルバムはどれでもクオリティが高いので、基本的には何を聴いてもよいのだけれど、一番聴きやすいし、分かりやすいアルバムということで『 Study In Brown 』。このアルバムはブラウン=ローチカルテットのアルバムであるが、ブラウンの美しいトランペットの音が、あふれ出るようなフレーズを次から次へと奏でるのを聴いているのは本当に気持ちいい。 作っている音楽自体は、今聴いてみると非常にオーソドックスであるけれども、スタンダードなハードバップの枠組みの中で、ここまでクリエイティブな演奏ができるということも本当にすごいと思う。 マイルスが、トランペッターではなく、ミュージシャンとして生きざるを得なかったのも、トランペッターとしてブラウンが余りに天才的であったからだと思う。 オーソドックスなジャズを聞くのであれば、是非最初に聴いてもらいたいアルバム。
2003年08月14日
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これまで紹介したアルバムのリストを整理していたら、最近のミュージシャンしかあまり紹介していないことに気が付いたので、反省して、たまにはきちんとした古典もご紹介。 ということで、お題は「ビル・エバンス」。言わずと知れたジャズ界最高のピアニストの1人である。ビル・エバンスのアルバムといえば、ダントツで人気があるのは ”Waltz For Debby”という、ラファロとモチアンという最高のリズムと組んだ伝説のライブアルバムだけれども、それを紹介してもあまり芸が感じられないので、その次にランクされるくらいのアルバムを取り上げる。”At The Montreux Jazz Festival ”はタイトル通り、モントルー・ジャズフェスティバルでのライブ録音で、メンバーは、エディ・ゴメスとジャック・ディジョネット。エバンスの場合、メンバー感のインタープレイを重視するため、メンバーのクオリティによって作品の良し悪しがそれなりに左右されるのだけれど、このアルバムには、珍しくディジョネットがドラムを叩いているので、エバンスにしては結構アグレッシブで、新鮮な演奏を聴ける。どの曲もライブ録音とは思えない完成度の高い演奏を聴くことができるけれども、その中でも最近の僕の流行り曲『Nardis』がやっぱりお気に入り。エバンスらしい、ロマンティックながら、実はハードボイルドといった感じの演奏が聴ける。エバンスを聴くんだったら、一枚目はヤッパリ”Waltz For Debby”が無難だとは思うけれど、内容的には、全然見劣りしない演奏だと思う。お試しあれ!!
2003年08月10日
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今日は、大好きなミシェル・ペトルチアーニのライブアルバムの紹介。80年代に出てきたピアニストの中でミシェルはもっとも才能のあったピアニストだったので、若くして死んでしまったことは本当に残念だけれども、残してくれたアルバムは本当に素晴らしいものが多いので、残されたものを大切に聴いていきたいと思う。 ということで、ミシェルがNYのヴィレッジ・バンガードというジャズの聖地で録音したこのアルバム。ミシェルは比較的ライブ録音が多く残されていて、ヴィレッジバンガードのライブも2枚残されていると思う。もう一方の方は、ベースがゲーリー・ピーコックでこちらも素晴らしいのだけれども、僕はこちらのアルバムの方が、選曲が良くて、演奏もストレートなので、非常に聴きやすいと思う。特にいいのは、ロリンズの「オレオ」と「Nardis」。「オレオ」は非常にアップテンポは曲なので、ピアニストのテクニックがよく出て、聴いていて気持ちいい。もちろんミシェルのテクニックは完璧なので、この曲は本当に格好いい。「Nardis」は、最近の僕のお気に入りの曲で、ピアニストの個性を比べる基準にしている。ミシェルの演奏は、ロマンチックながらも彼の明るい性格を反映して、甘さに流れない演奏。僕が好きな感じの演奏。ということで、やっぱりミシェルは素晴らしいということを再確認できるアルバムである。もちろん強力にお薦め!!
2003年08月07日
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先週の金曜日に、前々から行きたいと思っていたOmar SosaのライブをBlueNoteに聴きにいってきた。Sosaについては、今年の2月くらいまで全く知らなかったのであるが(スイングジャーナルとか荷は全然出てきていなかった気がする)、ディスクユニオンで勝ったキューバ人テナーサックス奏者のアルバムにゲストで参加していて、なんとなく気になっていた。 そんな彼が、BuleNoteに来るということで、CDで聴いてみて良かったら行こうと思って買ったのがこのCDである。 SosaのピアノとパーカッションのデュオライブであるこのCDは、昨年横浜のMotionBlueで録音されたものである。内容的には、本当にすばらしかった。もともとはパーカッション奏者であるSosaのピアノはパーカッシブであり、キューバ人らしく、そのリズム感がすばらしい。そしてピアノのタッチがすばらしく綺麗で、惚れ惚れしてしまう。曲はほとんどオリジナルであるが、これまた格好良く、★★★★★といった感じのアルバムである。 ということで、アルバムに満足して、ライブにもいってきたわけであるが、これがCDに輪をかけて良かった。バンドは、総勢8名くらいの大編成であって、このCDとは雰囲気がだいぶ違うのだけれども、大編成ならではのパワーがあり、圧倒された。大編成のわりにはあまりアレンジもきっちり決まっているという感じでなく、その場で曲を作り上げているという雰囲気があり、安易な展開が感じされなかったのにも非常に好感がもてた。 久々に、心から好きになれるミュージシャンに出会ったという感じがしていて、最近は結構興奮気味である。僕的にはそのくらいすばらしいと思うミュージシャンである。かなりオススメです。
2003年08月05日
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斑尾のニューポートジャズフェスティバルに行ってきた。ダヴィッド・サンチェスとか、色々聴きたいと思っていたミュージシャンはいたのだけれど、本音を言えば、お目当てはひとつしかかなった。ずばりThe Bad Plus。5月くらいから一部で大きな話題を振り撒いているピアノトリオである。とはとはいってもこのグループただのピアノトリオとは一味違う。 インタープレイを中心にして、ドラムとリズムがサポートに徹するという昔ながらのピアノトリオでないのは勿論であるが、二人のリズムの方法論が通常のジャズのリズムとは大きく異なっている。ベースも勿論格好いいのであるが、ドラムのリズムは、ロックに近いのかもしれないけれど、ジャズ的な繊細さも感じられ、なんとも表現しにくいものである(聴いてもらうのが一番早い)。ということから、CDを買って依頼しばらく愛聴しているのだけれど、今回はその生で見られるということで、楽しみにしていたのである。 で、結論としてどうだったのかというと、これがまた本当に格好良かった。特に良かったのがデヴィッド・キングのドラム。イメージとしてはもっとロック調でガシガシ飛ばしまくるのかなと思っていたのだけれど、そんなことはなく、非常に繊細かつ、凡人には想像もできないような、これまでのジャズのドラムとは大きく異なるセンスのリズムを作り出していた。 あと、気になったのが、イーサン・アイバーソンのピアノ。思ったよりもクラシック的なピアノで、結構ロック的な要素の強いリズムとの対比が、うまい具合に強調されて面白かった。ちょっと前に紹介した、E.S.Tといい、The Bad Plusといい、本当に新しいタイプのピアノトリオでスタンダードなジャズがどうしてもよいという人にはちょっと受け入れがたいかも知れないけれども、逆にジャズ以外の音楽を聴いてきた人には逆に入りやすいかもしれない。僕は、基本的にカテゴリー分類不可能な感じの音楽が大好きなので、このピアノトリオ本当にいいと思う。本当に新しい音楽が出来上がっていく感じがして、演奏している本人たちも本当に楽しそうだった。アグレッシブな趣向の人にはぜひともオススメしたいアルバム。
2003年08月03日
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山中千尋は、最近すっかり有名になってしまってデビューしたときから注目していた僕としては、少々さびしい感じではあるが、やっぱりいいピアニストだと思うので2回目の登場ということにしたいと思う。 このアルバムは、彼女の2枚目のアルバムで、基本的なコンセプトは前作と大きな違いはないが、メンバーが、前作の僕の知らない二人ではなく、ラリー・グラナディア(b)ジェフ・バラード(ds)という、若手ではかなりよいリズムを従えている点が大きく違うと言ったところ。 内容についていうと、やはりハイライトは4曲目の「八木節」。勿論日本の民謡であるが、彼女のアレンジのセンスとピアノのテクニックの両方を十分に味わうことが出来る良い曲である。特に、よいと思うのが、そのアレンジのセンスである。彼女くらいのレベルでピアノを弾ける(テクニックという意味で)ピアニストは探せばいくらでもいそうな気はするけれど、アレンジのセンスは非常に個性があってすばらしいと思う。 あと、ジャコ好きの僕にとってうれしいのは、6曲目で取り上げられている「Three View Of A Secret」。ジャコの書いた最高に美しい曲で、これを非常にロマンティックに演奏している。この曲、もともとすばらしい曲で大好きなのだけれども、最近いろんなミュージシャンが演奏してくれるので、とてもうれしい。色々なバージョンで聴いてみたい。ということで、全体的にバラエティに富んでいて、なかなか良いアルバム(特に前半が良い)。女性に人気が高いようであるが、男女を問わずたくさんの人にオススメできるアルバムである。
2003年08月01日
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