2005年09月01日
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カテゴリ: 連載小説


 ワリカン伯爵がアカリの豹変にうろたえている隙に、アカリは伯爵が持っていたマイクを奪い取った。

「『男女平等な社会を作るために、ワリカンから始めましょう』っててめぇさっき言ってたよなぁ!」
「え、ああ。言ったけど・・・」

「ワリカン?はぁ!?普通は男の方がたくさん食べるし、お酒もたくさん飲むんだから、同じ額払ってたら女の方が割りに合わねぇだろーがぁっ!!」

 アカリはそう言って、マイクを床に叩きつけた。
 ガーンッ、カラッ、コンコンコン・・・・

「って、お前はマジャかよ!」
 と赤川が突っ込んでいると、マジャことアカリは転がったマイクを拾い上げて続けて言った。


 ヒートアップしたアカリは一気に捲くし立てた。
「食事以外のことでもそうだよ!人には向き不向きがあるんだから何事も役割分担してやるのがいいに決まってんだろ。それなのに、みんなが同じことを同じようにやるべきだなんて、そんなのちっとも平等じゃねーよ!」
 ガーンッ、カラッ、コンコンコン・・・・

 体育館全体に一瞬の沈黙が訪れた後、ワリカン伯爵は言った。
「・・確かに、どうすることが一番平等かということは人それぞれで違うかもしれない。・・しかし、アカリと俺との関係は、平等だったと言えるかな?僕はキミに言われるままに何でも買ってあげた。けど、それは平等な付き合いと言えたかな。」
 ワリカン伯爵は見苦しいことに、終わったはずの二人の恋愛話を持ち出してきた。

 アカリは先ほどのマジャとはまったく違う、一人の女性としてのテンションになって言った。
「・・確かに、私の方ばかりたくさんプレゼントをもらっていたけれど・・。でも、私は・・」
「キミは何?キミは、プレゼントをもらうかわりに僕に愛情をくれていたとでも言うのか?・・・僕だって、お金以外の方法でキミに愛情を表現したいと思った。だから、これ以上何でも買ってあげるのはやめようと思って・・・でも、そのとたんにキミは別れようと言ったじゃないか。それは、結局僕はキミに物を買うだけの男でしかなかったってことだろ?」
 ワリカン伯爵は一気にそう捲くし立てた。そんな伯爵をキッと睨んで、アカリは強く言い放った。
「物でしか愛情を感じられないんだから、仕方ないでしょう!そんな私なんだから仕方ないじゃないのよ!」

「だから、そんな私を受け入れてくれないのなら、私たち別れるしかなかったのよ・・。」
「アカリ・・・」

 場内にまた沈黙が訪れた。ステージ下の小学生までもが、固唾を飲んで二人を見ている。その沈黙を破ったのは、今度はアカリの方だった。
「私たちは別れた。それはもう終わったことなのよ!そして今はもう、あなたは私たちダメ人間マンの敵なのよ!あなた達の思うような世界は間違ってるわ!覚悟しなさい!」
 アカリはそう言って、いきなりワリカン伯爵へと殴りかかった。








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最終更新日  2005年09月01日 15時16分39秒 コメントを書く


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雪村ふう @ Re:書きたいことを書くのって、難しい。(03/13) 就職決まったんですね。 おめでとうござ…
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