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2018.12.31
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カテゴリ: 観照

さる11月下旬に、「片岡の地を歩く」というテーマで王寺町の史跡探訪をご紹介しました。
その時、行程の最終段階で、川の傍に立つ時計と鐘・人形を併せた塔のモニュメントの傍に架かる橋を渡りました。対岸の橋詰には王寺町の役場があり、モニュメントが 「和の鐘」 として町のシンボルになっていることがわかりました。
この時に道路ウォチングとしてマンホールのふたを併せて撮っています。「マンホールのふた見聞考」シリーズとして、こちらのリストに加えてご紹介します。


汚水のふたの中央にこの「和の鐘」が意匠として据えられています。
その左右には、 町花の「さつき」と町木の「梅」 がレリーフされています。
「さつき」はこの王寺町の地域では育ちやすい常緑性小低木であり、愛好者が多いそうです。一方「梅」は、王寺町の町制施行日である2月11日頃に花を咲かせることと、「梅は百花のさきがけ」といわれることから、王寺町の発展をイメージして町の木に制定されたといいます。 (資料1、以下適宜参照)

王寺町は 明治22年に 新たな王寺村 となります。その後鉄道の開通が発展の契機となったようです。そして、 1926(大正15)年2月11日に「王寺町」 として町制施行され、 1957(昭和32)年に 、香芝町の 大字畠田が王寺町に編入 し、現在に至るそうです。 (資料1,2)


整理していて気づいたのですが、汚水ふたにはメインは同じ意匠なのですが、こんなバリエーションがあります。さてどちらが先に使われたのでしょうか?
ふたのサイズを計測していませんので、大きさにより区別されている可能性もあります。情報としては不詳です。

王寺町のホームページには、次のように説明されています。
”「和の鐘」の名称は、王寺町が聖徳太子とのゆかりの深い土地であり、和合の道を守ることが最も大切であるという我が国初めての十七条憲法の第一条「以和為貴(わをもってとうとしとなす)」の精神を尊重し、また「和」は「柔」に通じ、「心が穏やかになる」「心が静まる」「親しくなる」等の意味を持つことから、この精神を未来に向って伝えていこうと名付けられました。この「和の鐘」は王寺町のシンボルとされ、昭和40年には『わたくしたちは「和の鐘」がなる王寺の町民です。』と町民憲章に、昭和49年には『やわらぎの鐘われらの王寺』と町歌にも謳われるようになりました。”
また、この「和の鐘」とともに、翌平成2年から王寺町では、9月23日を「和の日」と定められています。

この「和の鐘」は1989(平成元)年にふるさと創生事業として建設された そうです。


史跡探訪と併せて、道路ウォチングで見つけた別の意匠のふたがあります。


この2つは 亀甲文を主体にした同類型のふた ですが、 外周部分のデザイン 「汚水」と「おすい」 です。
よく観察すると、「おすい」ふたには、左下の亀甲の中に Nという文字 が入っています。ひょっとすると、こちらのふたの方が新しいバージョンかもしれません。
そして、これらは「和の鐘」のモニュメントができる以前から敷設されていたものか・・・・と推測したくなります。「和の鐘」が制定される前から王寺町があるのですから。

上掲の「汚水」バージョンと対になりそうなマンホールのふたがあります。

この 「雨水」用のふた です。道路表面の雨水が流入するようにという機能でしょうか、ふたに小さな孔が数カ所設けてあります。文字のひらがなバージョンは見つけていません。あるかないかも不詳です。

中央にあるのは、王寺町の「町章」 です。そのものズバリでわかりやすい!
この町章の意図を引用します。
”王は王寺の頭字を使い、○(まる)はローマ字のOJIの頭字を使い、平和を愛好する精神と、限りない将来の発展を意味づけています。
また、現代の交通機関は、○(まる)すなわち車輪であり、交通に恵まれていることの表現であり、画きやすく表しています。”

王寺町の町域は7平方キロメートルといいます。コンパクトな町です。
歴史文化の側面は、既にご紹介の探訪記をご覧いただけるとうれしいです。

序でに目に止めたものをご紹介します。


「仕切弁」 です。上段のふたには「水」という文字が陽刻されています。下段にはありませんが、王寺町と表示されていますので、幹線となる水道管の仕切弁なのでしょう。
上段のふたには、ふた自体と帯状円の外周部が一体のデザインになっていて、外周部に矢印が組み込まれています。一見しただけでは、全体で1枚のふたに見えます。
下段のふたは、ふたの意匠との関連を感じない外周部の帯状円の意匠に矢印が組み込まれています。
これらの矢印は水道管の埋設方向を示しているのでしょうね。
意匠が全く異なるところがおもしろい。


ちょっとオシャレな感じがしたのがこれで​ サツキ、さつき(皐月) ​す。飾り文字のイニシャルで東西南北の方位を示しています。ふたという感じはしません。方位を示すために設置されているということでしょうか。探訪した日の行程で気づいたのは1カ所だけでした。

マンホールのふたって、やはりおもしろい。道路ウォッチングは楽しめます。
ご覧いただきありがとうございます。

参照資料
1)​ 王寺町 ​ ホームページ
2) ​ 王寺町 ​  :ウィキペディア

補遺
皐月(さつき) ​  :「季節の花 300」
サツキ、さつき(皐月) ​ 我が家の園芸植物と野草 :「あれこれ それなりクラブ」
さつきとつつじの違い|見分け方/育て方/剪定方法/増やし方 ​  :「Mayonez」
ウメ ​  :ウィキペディア
梅(うめ) ​ :「季節の花 300」
王寺駅 ​   :ウィキペディア
畠田(王寺町) ​ :ウィキペディア

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Last updated  2018.12.31 15:24:33コメント(0) | コメントを書く


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