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今日はピアノコンサートがあり、戸塚区民文化センターへ行ってきました。写真の浮世絵は、会場の桜プラザから駅に向かう通路の壁面に掲示されていました。以前から気になりつつ通り過ぎていました。今日は一人だったこともあり、じっくり見てみると、これがなかなか面白いのです。日本橋を起点として最初が品川宿、次が川崎宿、神奈川宿、程ヶ谷宿(保土ヶ谷宿)、そして5番目が戸塚宿。浮世絵に描かれた人々の背景には、今では想像すらできないような風景が広がっています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一点ずつ見ていくと、これがなかなか面白いのです。下の2点の作者はいずれも広重。「看板」と「中央の女性」が同じだからでしょうか、当初同じものを掲載してしまったと勘違いしました。でも、よくよくみると随分違っていました。一番大きな違いは、看板の下の人物で、上は馬に乗るところ、下は降りるところのようです。他にも衣類の色や模様、そして背景の木々、建物などなど「間違い探し」で遊べそうです。看板の文字は「こめや」だろうと思うのですが、どうやら「米屋」ではなく「宿」だったようで、看板の左に掛けてある赤い札には、大山溝中、月島溝中、百味溝、神田溝中、京橋溝中と書いてあります。(札の文字は「講」ではなくて「溝」となっています)
2019.08.31
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よっちゃん食品工業 タラタラしてんじゃね〜よ皆さん、これが何かお分かりしょうか? ご存知ですよね(笑)そう、あのゴルフの渋野日向子選手が試合中に食べていた駄菓子です。一時は店頭から姿を消していたそうですが、偶然見つけた娘の知人が買ってきて下さったそうです。渋野選手が食べていたのはスティックタイプでしたが、これは長方形にカットされた一口サイズでした。激辛タイプと書いてありますが、そんなに辛くなくて食べやすかったですよ。
2019.08.28
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あんなに暑かった夏も何処へやら…。このところ一気に涼しくなりました。昨秋から一念発起して花壇の模様替えを始めました。苦労した甲斐があり、いつもは花が少なくて寂しかった真夏も、今年は花ざかりでした。花の色合わせに課題はあるものの、ず〜っと花が咲き続けてくれました。なんといっても、今年の花壇の主役はルドベキアタカオとジニアでした。小さくて目立ちませんが、草花火もずーっと咲いています。 気がつけば、採り忘れた裏庭の山椒の実が弾けていました。早くなんとかしなければ、来春にはワンサカ芽を出します^_^;
2019.08.27
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App Store から「KaleidaCam」という万華鏡アプリを、iPhoneにダウンロードして遊んでみました。万華鏡のアプリは他にもいくつかありましたが、アプリの操作と、アルバム(カメラロール)への保存が簡単なアプリを選びました。今回は室内にあるものを使って作成しています。身近な何気ない物が、素晴らしい模様に変身します。(下段に簡単な説明を書いておきました。興味がある方はお試しください)ここまでは「藍の絞り染め模様」を、万華鏡アプリで撮影したものです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここからは、部屋の中のあちらこちらで…。カメラのレンズをを向けると、思いがけない模様が出現します。☆先ず、AppStore から「KaleidaCam」を入手します。*注 作成した画像をアルバム(カメラロール)に保存する場合必ず、アプリをダウンロードするときに「カメラへのアクセス」を許可しておきます。☆使い方1.万華鏡のパターンを選ぶ。今回は A (右端のパターンは有料) 2. B をタップ→ アルバムに保存されます。3.C を左右に動かすと模様が変わります。上の「3、4、6番目の画像」は、C のボタンを右に移動しています。画像全体を見たい時=右下の D をタップすれば確認できます。→ B
2019.08.22
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ー 山葡萄の蔓で編んだ手提げ籠 ー(W28×H22×マチ10cm)デパートで「日本の技と工芸展」が始まり、この「手提げ籠」が見たくて行って来ました。大きさも、作りも、価格も、幅広い作品がたくさん出品されていました。以前からこの「籠」が欲しかったのですが、最近は作り手か減っているとかで、どんどん高価になり、なかば諦めていました。ところが、幸か不幸か、私の希望通りの、シンプルなデザインで、大きさ、値段ともに三拍子揃った品が見つかってしまい、思い切って買いもとめました。『笹野一刀彫り 鷹山(ようざん)』 → つる細工商品紹介
2019.08.20
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高砂百合サルビア コクシネア & トレニアサルビア コクシネア百日草ルドベキア タカオ& 百日草ルドベキア タカオポーチュラカ百日草 & メランポジューム徒然なるままに、iPadに、最初から入っていたアプリ(Photo Booth)を使い、庭の花を写しました。iPhone8で撮影するつもりが、なぜか見つかりません。私が削除してしまったのか、最初から無かったのか不明です。★2019年8月23日追記Photo Boothは、iPad専用アプリでした。
2019.08.19
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読む本がなくなり、せめて涼しい内にと、今朝は9時過ぎに図書館へ行ってきました。すでに充分暑かったです ^_^;。以前にも掲載したことがありますが、すぐ近くのケアプラザの‘赤花芙蓉’が、今年もたくさん咲いていました。↑ 赤花芙蓉(アカバナフヨウ)学名:Hibiscus mutabilis cv.Rubraweblio辞書 → 赤花芙蓉☆赤花芙蓉(アカバナフヨウ)・アオイ科フヨウ属の落葉低木。・芙蓉とアメリカ芙蓉との種間交雑種。先日、よく似た赤い芙蓉の写真を、ブログのお友達(kugurohuさん)のところで見せて頂きました。てっきり同じものだと思っていたのですが、よくよく見比べてみると、葉の形や雌しべの色など微妙に違っています。改めて調べて見ると、どうやら「両親」が違っているようです。 kugurohuさんの写真をお借りしてきました。↑ タイタンビカス写真撮影: kugurohuさん☆タイタンビカス(学名 Hibiscus x Taitanbicus)・アオイ科フヨウ属の宿根草。・モミジアオイとハイビスカスの交配種。・作出者:赤塚植物園日々微笑みを・・・( kugurohuさん) 2019年7月23日の日記 → タイタンビカスwikipedia → タイタンビカス
2019.08.18
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いつもなら真夏は庭の花が寂しくなります。ところが連日の猛暑にもめげず、今年は元気いっぱい咲いてます。黄色(ルドベキア・タカオ、メランポジューム)と、赤とピンク(ジニア、サルビア・コクシネア)、紫(トレニア)など、ビタミンカラーがあふれています。↑ 百日草(小)↑ハナタバコ↑ サルビア コクシネア↑ トレニア↑ 百日草(小輪)↑ メランポジューム↑ ↓ 百日草(大輪)↑ ゴーヤのカーテンと芙蓉今年のゴーヤのカーテンは、部屋が暗くならないようにいつもの半分の幅です。葉はよく繁り花は咲いていますが、未だに実の収穫はゼロです。↑ クレマチスいまでも、時々咲いています。
2019.08.15
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☆ノーサイド・ゲーム 池井戸潤・ダイヤモンド社・2019年6月11日 第1刷発行トキワ自動車♣︎君島隼人=アストロズ、ゼネラルマネージャー♣︎島本博=社長♣︎滝川桂一郎=常務取締役 営業本部長♣︎脇坂賢司=取締役 経営戦略室長。同期の滝川に対する対抗意識が強い。♣︎新堂智也=横浜工場長君嶋隼人は、大手自動車メーカー トキワ自動車で長く経営計画や企画畑を歩んできたエリート社員だった。君嶋が次長を務める経営戦略室は、カザマ商事の買収案件に対する「意見書 」を提出していた。次長の君嶋は、一千億円という買収価格に異を唱えた意見書の取りまとめ責任者であった。取締役会の席で滝川桂一郎はその意見書を両手で握りしめ、自分が進める買収計画に異を唱える君嶋に、怒りに燃え盛る目を向けていた。滝川はその意見書を力任せにテーブルに叩きつけた。滝川の役職は、常務取締役営業本部長。このトキワ自動車の屋台骨を背負っていると言われている男だ。それから3ヶ月。君嶋に「横浜工場の総務部長を命ずる」という内示が出た。それは明らかな左遷人事であった。横浜工場の総務部長には『トキワ自動車・アストロズ』のゼネラルマネージャーという、もう一つの顔があった。かつては強豪だったアストロズも、いまは成績不振に喘いでいる。年間16億という巨額の赤字を出しているアストルズに対する風当たりは強い。君嶋はラグビーに関して興味も知識もない。会社のお荷物であり、絶えず存続の危機に直面するラグビー部を、ズブの素人である君嶋が立て直せるのであろうか。君嶋の死に物狂いの日々が始まった。先ずは16億の予算を認めてもらうこと。そして監督の人選。地域の人たちに応援してもらうために、こちらから働きかけようと選手を説いた。病気の子供たちを勇気づけようと、選手たちが手分けして小児病棟を廻り、本物のラグビーポール300個を配った。練習。ジュニアチームの指導、病院訪問などのボランティア、ハードスケジュールで溜まった不満のガス抜きのため、家族も含めたバーベキュー大会が行われた。選手から出る不満に、君島は「人気取りではなく、地元に親しまれるチームになることが目的だ」とこたえた。また「俺の夢はスタジアムを埋めた満員のお客さんにアストロズの試合を観てもらうことだ。チケット収入を得るためだ。お客さんに来てもらわないことには興行が成り立たない」と・・・。やがて君嶋の熱意は、少しずつ選手や周囲の人の心を動かし、着実に実を結んでいく・・・。トキワ自動車・アストロズ♣︎柴門琢磨=監督、君嶋の大学の同期。♣︎佐倉多英=アナリスト(*1)父親は、20年くらい前にトキワ自動車が日本選手権を制した時のキャプテンだった。その父親が癌で亡くなったとき、大学で統計学を学んでいた多英は、選手でなくてもラグビー部に貢献したいとアナリストへの道を選んだ。君嶋さんはラグビーはシロウトだけど組織のプロですと言い、感謝していると付け加えた。♣︎岸和田徹=キャプテン♣︎浜畑 譲=選手♣︎里村亮太= 〃♣︎佐々 一= 〃♣︎友部祐規= 〃♣︎岬 洋 = 〃♣︎七尾圭太= 〃 、第二新卒枠での入社♣︎津田三郎=日本モーターズ・サイクロンズ監督♣︎富永重信=日本蹴球協会会長(*1)アナリストとは?専門分野に精通し、様々な情報をもとに多角的な分析・アドバイスなどを行なう(デジタル用語辞典より)読み始めたら止まらなくて、一気に1日で読んでしまいました。テレビドラマが同時進行中のため、残念ながらここから先はご紹介できません m(__)m今回はラグビーの話だけ???と思いつつ読み進んでいましたが、最後に池井戸ワールド全開のどんでん返しが待っていました。ドラマと小説ではどこに重点を置くかで、多少の違いがありますが、どちらも面白く、これから先、ドラマはどんな風に見せていただけるのか楽しみです。
2019.08.12
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毎朝行く岡村公園の夏の花たちのご紹介です。駐車場付近、レストハウス周辺、テニスコート脇、ラジオ体操会場(遊具広場)、野球場ネット沿い。いたるところに四季折々の花が植えられています。そして梅に始まって、桜、紫陽花、皇帝ダリア、紅葉、そして初日の出、冠雪の富士山・・・。毎朝、花だけでなく四季折々の風景が楽しめるのも、岡村公園の魅力なのです。ジニアいろいろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央の黄色い花はルドベキアの仲間でしょうか・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・花壇のマリーゴールド色々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・テニスコートのネット沿いに植えられた矮性のひまわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・遊具広場・ラジオ体操会場昼間は子供たちが走り回る広場も、早朝はぐんと平均年齢が上がります。体操が終わったあと、しばし残ってコーラスの練習をする方たち。
2019.08.10
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☆晩鐘 (続・泣きの銀次)・宇江佐真理・講談社・2007年11月15日第1刷発行「泣きの銀次」、「晩鐘」、「虚ろ舟」の2番目の作品。坂本屋銀左衛門、通称泣きの銀次が表勘兵衛に十手を返上して10年。銀次は不惑を迎えていた。かつて、坂本屋は小伝馬町に店を構える大店だったが、2度の大火に見舞われ、今は江戸橋近くの仕舞屋へ移り小売りの店を開くのが関の山だった。触れ売りの途中雨に降られた銀次は、空き屋敷の前で雨宿りをしていた。その家の中からうめき声がするのが聞いた銀次は、拐かしにあいその屋敷に閉じ込められていた娘を助けた。娘の名はお菊といい、かつて習いごとの帰りに襲われて死んだ妹と同じ名だった。 その後菊はたびたび店を訪ねてくるようになり、「あの男を捕まえてください。あの男を捕まえられるのは親分しかいない」と、銀次に深々と頭を下げた。かくして銀次は、ふたたび勘兵衛の元で十手稼業に戻ることになったのである。菊が閉じ込められていたあき屋敷を調べていた慎之介が耳寄りな情報を持って来た。娘が連れ込まれた屋敷の持ち主と親しい間柄の旗本は、野口伝左衛門という男で、怪しいのはその27になる長男だという。素行が良くなくて家督は次男が継ぎ隠居扱いになっているという。我が子を世継ぎにしたいばかりに、邪魔な後継の長男を人間性を失わせるまでいじめ抜いた浅はかな継母。そしてその女に溺れた父親。全てを失う日が来るとはつゆ知らず・・・。♣︎銀次 =40歳。坂本屋(小間物問屋)の当主。♣︎お芳=銀次の女房。10年ほど前、勘兵衛の小者だったお芳の父親の弥助は当時世間を騒がせていた下手人に切られて死んだ。♣︎長女=おいち、次女=おつぎ、三女=おさん、末っ子=盛吉。♣︎表勘兵衛=臨時廻り同心。50歳♣︎表慎之介=勘兵衛の長男、例繰り方同心備後屋=絵草紙屋♣︎菊=銀次が助けた娘。
2019.08.09
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薔薇のソープフラワーお友達からステキなプレゼントが届きました。開けると中から爽やかな石鹸の香りとともに「薔薇の花」が出てきました。色合いもバッチリ私好み!香水はもちろんのこと香料が大の苦手な私に、石鹸の香りは心憎い気配りです。早速お気に入りのガラスの花器に活けて飾らせていただきました。Eさん、ありがとうございました。一緒に入っていたカード三山商事(有) → ソープフラワー
2019.08.08
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☆虚ろ舟(泣きの銀次参之章)・宇江佐真理・講談社・2010年1月20日 第1刷発行北町奉行所臨時廻り同心 表官兵衛の手先をつとめる岡っ引きの銀次。彼は何かにつけすぐに涙が止まらなくなることから泣きの銀次と呼ばれていた。 長女のおいちは、裏茅場町の薬種問屋、武蔵屋の跡取り息子との縁組が決まった。武蔵屋はかつて若い奉公人の手引きにより押し込みに入られたことがある。事件の衝撃でろくに話もできない母親に代わり、当時16歳だった清兵衛は勘兵衛の問い掛けにはきはきと応えた。その時の清兵衛の態度に好感を持った銀次は、以来何くれとなく目をかけてやっていた。それがいつのまにか家族ぐるみの交流となり、気がつけば清兵衛は自分の家のように、銀次の家の茶の間で飯を食っていた。次女のお次にも思いを寄せる相手がいた。だがその相手には諸手を上げて賛成することができなかった。相手の天野和平は津軽藩お抱え絵師で、雅号を露舟といった。銀次も10年ほど前から知っている青年だったが、あまりにも先行きが危ぶまれる相手だったからだ。長女おいちの祝言の翌朝、明け六つ(午前6時頃)目覚めてしまった銀次は、頭上でだわだわいうと重い響きを聞いた。見上げると巨大な円形の下に取り付けられた6つの光の球が見えた。およそ15間(約27.3m)もあろうかという空飛ぶ乗り物だった。飯を炊く釜を逆さまにして、その下に点滅する光を放つ行灯を取り付けたようなものだった。それは光の球を点滅させながら東の方向に向かい、やがて見えなくなった。銀次が見た謎の乗り物は、それから少しして「空の唐舟」として読売り(瓦版)の紙面を賑わせた。瓦版の外題は有名な和歌をもじって使われることが多い。参議篁の「わたのはら八十島かけてこぎいでぬと人には告げよ蜑(あま)のつり舟」を引用したのだろうと感心したが、銀次の見たのは唐船とは少し違っていた。光は行灯のように蝋燭に火をともしたのとも違い、もっと強い力があったように思う。ふと平賀源内という男のことを思い出した。実際に見たことはなかったが、空の唐船が発していたのはエレキテルに近いのではないかと思った。読売りは「辻売絵草紙」ともいい、江戸市中に起きたでき事を、深編笠の二人連れが、浄瑠璃の節をつけてうたいながら売り歩く一枚擦りの読みものである。笠の下には流行りの柄の手拭いを頭から垂らし、肩に掛けている。これまた流行の縞の柄の浴衣に三尺帯、下駄履きである。片手に持った竹の棒で摺りものの束をポンポンと打ちながら節をつけてうたい、通り過ぎていく。それからしばらく空の唐船は、吉凶入り混じった噂とともに読売りの紙面を賑わした。北町奉行所臨時廻り同心表官兵衛が、奉行所から空の唐船の探索を命じられたのはそれから間もなくのことであった。探索に向かった勘兵衛と銀次に近所の裏店の差配は、故郷の上総国では「虚ろ舟(うつろぶね)」といい、死んだお袋も子供の頃にお釜を伏せたようなものが空を飛んでいるのを見たと言っていた。そして彼も病に倒れる前、夏の夜の五つ(午後8時頃)見たことがある言う。それを聞いた官兵衛は、もともと幽霊だの祟りだのを信じない男で、声を上げて笑い出した。「お役目ですから読売り屋を当たりやすか」という銀次に、官兵衛は「俺はその気になれぬ。お前ぇ、ちょいと行って話を聞いて来い」と、つまらなそうに探索を命じた。天野和平が描いた絵が殿様の気に入らず、和平はお屋敷から姿を消した。和平の兄の啓次郎が銀次に見せたその絵は、なんとも気味が悪い絵だった。 その頃、若い娘をつけ回す男がいるとの訴えが相次いだ。中には怪我をさせられた者もいるという。和平が疑われていた。鶴屋という絵草紙問屋で気味の悪い美人画が売られているという噂を聞き、その絵を見てきたお次は「虚舟」という落款があり、和平の絵に間違いないと言った。そして、よその娘さんを危ない目に合わせたくないの。何としてもおとっつぁんの手で捕まえておくれと、覚悟を決めた口調で言った。銀次が実の兄とも慕う臨時廻り同心の表勘兵衛が倒れた。駆けつけた銀次に息子の慎之介は、医者は勘兵衛が意識を取り戻してもしばらくは言葉を喋れず、身体の半分に麻痺が残るかもしれないと言ったという。もうお役目も無理だろうともいった。銀次の心は虚ろだった。慎之介は例繰り方で外歩きはしない。ここいらが潮時かと銀次はぼんやり思った。勘兵衛以外の小者に就く気持ちはなかった。十手を返上して、後は小間物問屋の親仁として過ごせばいい。そんな気持ちにもなった。和平絡みの事件が勘兵衛だけでなく、銀次にとっても最後になるやも知れないのだ。銀次は肩を落として店に戻った・・・。 ☆坂本屋=小間物問屋♣︎銀次=坂本屋銀左衛門。坂本屋当主。 北町奉行所臨時廻り同心 表官兵衛の小者(手先)♣︎お芳=銀次の女房♣︎おいち=長女、18才。♣︎お次=次女。♣︎おさん=三女。♣︎盛吉=長男♣︎天野和兵衛=津軽藩お抱え絵師。雅号・露舟。お次の想いびと。♣︎表官兵衛=北町奉行所臨時廻り同心。♣︎表慎之介=36歳。例繰り方同心。妻=琴絵。3人の子供がいる。(例繰方=過去の事件の事例を調べ奉行が調べをする際の参考とする部署)☆武蔵屋=裏茅場町の薬種問屋。創業100年を超える老舗。♣︎おふじ=武蔵屋当主。夫無きあと、店を取り仕切りながら2人の息子を育てた。♣︎清兵衛=おいちの夫この「虚ろ舟」は「泣きの銀次」「晩鐘」に続くシリーズの3番目の作品でした。最後から読んでしまったことに、迂闊にも読んでいる途中に気がつきました。次に「晩鐘」を読んでいますが、虚ろ舟の銀次は50代。晩鐘では40歳に若返っていていて変な感じです。
2019.08.08
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オルラヤ・グランディ・フローラの種(9ミリ × 4.5ミリ)白くて清楚なイメージのこの花をいっぱい咲かせたくて、近所の花友さんにタネをお願いしてありました。一昨日届けてくださったタネを見て吃驚‼︎まるでくっつき虫(ひっつき虫)を縦にスパッと割ったような形でした。背景の白い花(フラワーセンター大船)
2019.08.03
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為吉 (北町奉行所ものがたり)・宇江佐真理・実業之日本社・2015年8月10日 第1刷発行1.奉行所付き中間 為吉2.下手人 磯松3.見習い同心 一之瀬春蔵4.与力の妻 村井あさ5.岡っ引き 田蔵6.下っ引き 為吉尾張町で呉服屋を営んでいた「摂津屋」。押し込み強盗に襲われ、両親と祖父は殺された。母親の機転で唯一人生き残った一人息子の為吉は、母親の妹のおせきに引き取られた。おせきの連れ合いの義助は江戸橋界隈を縄張りにする岡っ引きだったが、暮らしがかつかつだった義助は為吉に邪険だった。12才のとき、為吉は裏南茅場町の米屋に奉公したが、兄貴分に難癖をつけられ、それが元で喧嘩になり、兄貴分に斬りつけ、自身番に連行された。定廻り同心の坪内半右衛門は、かつて摂津屋の事件に関わっていた。喧嘩の理由を聞いた坪内は何か考えがあったらしく、為吉は罪に問われず、解き放ちとなった。行く当てもなく途方にくれる為吉の気持ちを慮り、当分自分の家の下男をせよとまで言ってくれたのだ。朝晩坪内の送り迎えをして北町奉行所に通ううち、やがて年番方与力の目に留まり、17歳の為吉は奉行所の中間となった。大根河岸の一角に店を構える茶屋「一茶」の3代目の主、田蔵、42歳。北町奉行所の同心から十手、鑑札を預かる土地の御用聞き(岡っ引き)である。女房のおつるは、人には見えないものが見えるらしく、近所の人々から神様と呼ばれていた。御用で田蔵の元へ通ううち、為吉は娘と惹かれ合う仲となっていた。おつるの後押しもあって田蔵の許しも得た。為吉は6年間勤めていた奉行所を円満退職し、晴れて岡っ引き田蔵の女婿となり、下っ引きとなったのである。やがて、家庭の温かさを知らずに育った為吉の表情から暗さが消えていった・・・。「与力、同心、岡っ引き、そしてその家族……。北町奉行所の〈狼〉たち、悲喜交々の人間模様」を描いた作品。
2019.08.03
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