乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2017.03.04
XML
​ 免色は、業者が置いていった梯子を伝って穴の下に降りていった。
 深さは3メートルもないが、その石壁は緻密に造られている。
 足をかけるような隙間はまったくなく、簡単には登れそうにない。
 彼は、私に梯子を引き上げ、ぴたりと蓋を閉めてくれと言う。

 彼が手にした鈴を鳴らすか、1時間が経過したら、
 私は蓋を外し、梯子を下して、彼が外に出られるようにすることになった。

  好奇心というのは常にリスクを含んでいるものです。
  リスクをまったく引き受けずに好奇心を満たすことはできません。


私は、鈴の音に気を付けながら家でしばらく過ごし、
1時間後、穴の中にいる免色を出迎えた。
家に戻ってから、私は免色に作品を見せた。
彼は、それを気に入り、自宅に持ち帰ることになった。

そして、作品の完成を祝って、彼は私を家に招き、夕飯をご馳走してくれるという。
早川漁港近くのフレンチレストランから、コックとバーテンダーを呼ぶんだそうだ。
私は免色に、その夕食にミイラを招かないのかと尋ねる。
探るようにこちらを見る彼に、私は説明する。

  あの石室にいたはずのミイラのことです。
  毎夜鈴を鳴らしていたはずなのに、鈴だけを残してどこかに消えてしまった。
  即身仏というべきなのかな。

  『ドン・ジョバンニ』の騎士団長の彫像と同じように。(p.303)

   ***

好奇心は猫を殺す 」は、イギリスのことわざだそうです。
免色は、過剰な好奇心で身を滅ぼすことになるのでしょうか?

既に石室の中では、何かが起こっていた?

そして、オペラ・ブッファでは、 ジョバンニ から食事に招待された騎士団長の彫像は、
最後には、ジョバンニを地獄に引きずり込んでしまうのですが、
このお話では、どんな展開を迎えるのでしょうか?
いよいよですね!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.03.04 14:27:42コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: