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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2017.03.20
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​ 私が妻の元に戻って数年後、東日本一帯で大きな地震が起こる。
 かつてプジョーで放浪した地域は、ばらばらに解体されてしまった。
 夕方5時、私は保育園に娘の「むろ」を迎えに行く。
 私はテレビのニュースで津波の映像が映ると、娘の両目を塞いだ。

 地震の2ヶ月後、かつて住まいとした小田原の家が火事で焼け落ちた。
 『騎士団長殺し』も『白いスバル・フォレスターの男』も焼けてしまった。
 火事のすぐあと、秋川まりえが電話をかけてきた。
 あの家について半時間ほど話し、自分の胸が大きくなったと教えてくれた。


彼女は、免色と一緒に暮らすことについて、よくわからないと言う。
祠の裏の穴はあのままで、騎士団長には一度も会ってないと言う。
私は「騎士団長は本当にいたんだよ」「信じた方がいい」と言った。

むろが誰の子供なのか、私はまだわからない。
しかし、それは私にはどうでもいいことで、まったく些細なこと。
どんなに狭くて暗い場所に入れられても、荒ぶる曠野に身を置かれても、
どこかに私を導いてくれるものがいると、率直に信じることができるから。
私は騎士団長やドンナ・アンナや顔ながと共に、これからも生きていく。

  そしてむろは、その私の小さな娘は、
  彼らから私に手渡された贈りものなのだ。
  恩寵のひとつのかたちとして。(p.540)



もう、本当に見事に終わってしまいました。
こんなに奇麗に終わってしまったらどうしょうもない、お手上げです。
茫然自失の放置状態エンディングに慣らされてきた読者にとっては、
あまり心地良いおさまり感ではないかもしれません。

まぁ、「第1部の プロローグ
「へへっ、まだあるかもね♪」と言えないことはないのでしょうが。
もちろん、期待はしています。
『ねじまき鳥クロニクル』 『1Q84』 のようになることを。





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Last updated  2017.03.20 22:41:41コメント(0) | コメントを書く


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