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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2019.05.02
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カテゴリ: 教育・子育て
​​ ​ 滋賀県大津市のいじめ自殺事件報道が過熱していた2012年、
 荻上チキさんは、「ストップいじめ!ナビ」の活動を開始しました。
 その経験を踏まえ、データや社会理論を用いて、
 いじめの現状とその構造を分析し、教室づくりに言及したのが本著です。

   ***

  2011年に起きた大津市のいじめ自殺事件。
  それが起きた中学校は、文科省の「道徳教育実践推進事業」の指定校でした。
  この学校では、道徳教育の主な目標の一つとして、

  また、第三者によるいじめ報告書を読むと、
  いじめがエスカレートしたタイミングの一つが、
  道徳の授業の後であったことがわかります。
  そのため、報告書では、
  「いじめ防止教育(道徳教育)の限界」という節を設け、
  いじめ問題に取り組むためには、道徳の授業などに偏重することのない、
  総合的な環境是正が必要であるという提言までされているのです。(p.78)

この記述の後、著者は「いじめ被害にあったときの相談方法」の学習に加え、
「いじめ被害を仮想的に体験する」機会を設けることを提唱しています。
防災訓練や救命訓練のように、実際に体が動けるように練習するのです。
漠然とした「徳育」でなく、具体的な実践が期待されるとしています。


  それでも来られない児童がいると、その子本人に
  何か「特別な配慮」を必要とする要因があったのだと見えてしまいがちです。
  そうではなく、何か教室に不適応な児童がいた場合には、
  教室という環境そのものを見直すという発想を持つことが重要なのです。(p.101)

この発想の転換は、とても重要なものだと感じました。


  市民社会のルールよりも、
  教室や少数の仲間たちの間でしか通用しない「オキテ」がはびこる状況は、
  キャンセルされなければなりません。
  グループの外には教室があり、そしてその外には市民社会があり、
  社会で許されないことは教室でもグループでもアウトなのだという意識を育むこと。
  それとともに、ミスマッチなグループや教室から簡単に離脱し、
  他の選択肢をとりやすいような環境を作ることが必要になるでしょう。
  現在の日本社会では、教室以外、学校以外の居場所が、
  あまりに少なすぎるのです。(p.126)

著者は「学校中心主義を生活中心主義へと変えていく」ことも提言しています。
確かに、子どもたちの日常は、学校に関わることがその大半を占め、
考えることも、することも、そればかりになり過ぎているように感じます。
もっと色んな場所に目を向け、繋がり、関わっていくことが必要なのでは?





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Last updated  2019.05.02 17:56:27コメント(0) | コメントを書く
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