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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2024.04.28
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カテゴリ: 社会・政治・時事

 著者は 『「鬼畜」の家』 の石井光太さん。
 本著は、現在の日本が抱える社会課題が引き起こした親族間殺人事件を通して、
 悲劇を繰り返さないためにはどうすれば良いかについて考えさせられる一冊です。

   ***

1 まじで消えてほしいわ <介護放棄>は、
 同居する32歳の長女と30歳の次女が、64歳の母親を介護放棄の末に餓死させた事件。
 姉妹が中学生の時に父親が病死、長女はうつ病になった母親からの過度な要求に反発して、


2 父は息子の死に顔を30分見つめた <引きこもり>は、
 元中学体育教師の父親が、懸命にその生活を支えてきた40歳の息子を絞殺した事件。
 息子は高校2年生時に、病院で強迫観念・妄想・対人恐怖症があると診断され、
 以後、買い物依存、窃盗、母親や妻への暴力行為の末に、引きこもり状態となっていました。

 3 ATMで借りられなくなったら死ぬしかない <貧困心中>は、
 経営難で借金に追われた男が、母親と一緒に心中を図ったものの自分だけ生き残った事件。
 幼少期から父親の暴力に苦しんでいた男は、独立後に母親と二人暮らしを始め、
 保険金問題で父親と縁を切ったものの、個人タクシー経営に行き詰ってしまいました。

 4 あいつがナイフで殺しにやってくる <家族と精神疾患>は、
 資産家家族の43歳の次女が、同居する45歳の長女を殺害した事件。
 30代半ばで娘を出産後、心を病んで実家に戻ってきた長女の度重なる暴力で父母は大混乱、


 5 元看護師の妻でさえ限界 <老老介護殺人>は、
 77歳の元看護師の妻が、懸命に介護を続けていた5歳年下の夫を刺殺した事件。
 夫は2度の脳出血で高次脳機能障害を発症、情緒が極めて不安定になってしまっており、
 同居する長男は、夫と血縁関係になかったため、介護には一切かかわっていませんでした。

 6 夫の愛情を独占する息子が許せない <虐待殺人>は、

 母親には窃盗癖や虚言癖が見られ、家事や育児は57歳の父親が担っていました。
 やがて、解離性障害や記憶障害も目立ち始め、万引きをくり返し、息子に危害を加え始め……

 7 母は、妹と弟を殺した <加害者家族>は、
 社宅で夫や子供たちと4人暮らしをしていた母親が、まだ幼い娘と息子を絞殺した事件。
 母親には、もう一人16歳の娘がおり、養子縁組をした母親の姉と一緒に暮らしていました。
 その娘は、刑務所収監中から母親と関りを持ち始めますが、やがて絶縁することに。

   ***

  マスコミは警察からの情報でそれを聞きつけ、
  資産家の3人姉妹による遺産相続トラブルではないかと報じた。
  一時、週刊誌やネットのニュースでも話題になった。
  だが、半年後に行われた公判で明らかになった事実は報道とは異なっていた。
  そこにあったのは、家族の悲しい物語だったのだ。(p.125)

これは、「4 あいつがナイフで殺しにやってくる」の中の一文ですが、
2015年に東京郊外で起こった事件ということで、ネットで検索してみると、
著者自身によるネット記事だけでなく、
当時の記事や書き込み等で、まだ残っているものが多数ありました。

その中で、公判前、まだ全貌が明らかでないうちに書かれたものについては、
公判後なら、決して書けなかっただろうと思えるようなものもありました。
もちろん、こういったことが起こっているのは、
残念ながら、この事件だけに限ったことではありません。





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Last updated  2024.04.28 11:02:37 コメントを書く
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