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2026年03月01日
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テーマ: ニュース(96558)
カテゴリ: ニュース
安倍信三氏を除いた最近の日本の首相は、短い任期で次々と交代したため、外交の面では影響力を発揮するのが難しいのが実態であったが、直近の選挙で3分の2以上の議席を確保した高市首相に対する諸外国の「見る眼」は変わって、高市氏にとっては影響力を行使する絶好のチャンスになると、英誌「エコノミスト」元編集長、ビル・エモット氏が、2月15日の毎日新聞に書いている;




 政府首脳の国際交渉での成功を左右する重要な要素の一つは、相手国が、その人がどれだけ長く国のトップの地位にとどまるとみるかだ。日本の控えめな外交姿勢はすでに信頼性と影響力の獲得を難しくしている。回転ドアのように首相の座に地味な男性が定期的に入れ替わる時期には、外交政策はさらに難しくなる。

 安倍晋三元首相は外交において並外れた影響力があった。その大きな要因は8年近く継続して首相を務めたことにある。これにより安倍氏は米国をはじめ各国と信頼関係を築くことができた。国際的なスターとして定着しそうにみえるという点で、高市氏は「師」にならうチャンスを手にした。

 高市氏自身は選挙での圧倒的勝利が長期政権を保証するものではないと自覚しているだろう。しかし、各国は外交の場で高市氏が当面は首相の座にとどまる前提で臨まなくてはならなくなった。 彼女は日本初の女性首相であり、目新しさという強みがすでにある。これに、各国のリーダーから永続的な関係を築く必要がある人物だとみなされる利点も加わることになった。

 問題は高市氏がこの新たな優位性をどう生かすかだ。彼女が日本の防衛力強化を加速させようとしているのは周知の事実だ。財政が許せば、米国などへの依存度を減らすため、経済や技術分野での安全保障に投資の拡大も図ると思われる。一方、 高市氏自身が引き起こした台湾を巡る中国との緊張や、それに対する中国の威圧的な態度は選挙戦では有利に働いた。それゆえ、高市氏が中国に対して軟化する可能性は皆無だろう。

 高市氏は、憧れとする英国のサッチャー元首相のように「鉄の女」とみなされる自身の評判を常に維持したいようだ。ただ、過信から靖国参拝のようなナショナリズムをあおる行動に出ることは危険だ。アジアの一部の国々から不興を買うリスクをはらむ。 真に自信に満ちた「鉄の女」であるなら、「タカ派」のナショナリストという自身の評価が国内で十分に確立されており、分断を招く政治パフォーマンスは必要ないと知っているはずだ。

 今回の選挙での勝利が日本の国益にもたらす最大の利点は、同盟国である米国との交渉で高市氏に強さを与えることだろう。 台湾を巡る高市氏の発言に中国が怒り散らすのを横目にトランプ米大統領は目に見えて沈黙を守った。これは米国にとって最も親しいアジアの同盟国に対する支持の欠如だ。 昨年のトランプ氏による関税措置や日本企業への投資要求も友人に対する振る舞いではなかった。

 来月、高市氏はトランプ氏との協議のため渡米するが、彼女は強固な政治的立場を確立した人物として会談に臨むことになる。 米国との交渉でも「鉄の女」となり、ぞんざいに扱われるつもりはないという姿勢を静かに、しかし、はっきりと伝えるのが賢明だろう。

 長期的に見れば、彼女の「鉄の意志」の強さは他の首相と同様、日本の国内経済の強さと安定性に依拠することになる。 高市政権の最優先課題はインフレを抑制し、家計所得を増加させること。そして、外国為替市場で円高を促すことだ。

 一部の指標では、円が米ドルに対して最大50%も過小評価されている。これは、日本を弱々しく見せている。日本の消費者にとって輸入品は高価になり、海外援助を通じた日本の国際外交は納税者の大きな負担となる。また、防衛予算の大部分が米国などからの武器購入に充てられているため、円安は予算の有効性を低下させることになる。

 高市氏にとって、米国での歓迎ぶりや国際サミットでの評価が外交上の当面の試金石となるだろう。しかし、より根本的な評価基準は円相場だ。通貨価値はいかなる政府も直接的に制御できない。政策の結果だ。 もし、1、2年後も円が今と変わらず外国為替市場で過小評価されたままであれば、それは日本の「鉄の女」がひどくさび付いていることを示す兆候となるだろう。
【訳・石山絵歩】


2026年2月15日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「現代の風-衆院選圧勝の高市首相 外交優位性、生かせるか」から引用

 衆議院選挙で圧勝したことで高市早苗氏は外交における大きな力を獲得したというようなことを、この記事は力説しているが、今回の選挙で自民党が圧勝したのは有権者が高市早苗氏を相応に評価して、彼女の持っている能力を正しく評価した結果ではないことに、私たちは注意を払うべきだと思います。日本の有権者は、少し目先が変わったからというだけの理由で、勝手に「今までとは違う新しい政治が始まるかも」と空想して、愚かな投票行動をした結果であって、、外国人記者の眼には「高市氏のチャンスだ」と見えても、当人が時代遅れの「国家主義」を信奉しているのでは、せっかくの「チャンス」も生かしようがないというのが実態だと思います。今の日本は、莫大な赤字国債の残高を抱えているのだから、使いもしない武器を輸入などしている場合ではないにも関わらず、トランプ大統領の意向には逆らえないからと言って無理やり輸入しなければならない、という「窮状」に対する「解決策」はなく、ただただ言われるままに赤字国債で武器を輸入するというのは、亡国の政策であるというほかありません。





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最終更新日  2026年03月01日 01時00分04秒


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