混沌の本棚

混沌の本棚

PR

×

Calendar

Free Space

2010年12月1日より
読書メーター
登録しました。

琵音の今読んでる本

読書メーターに
画像がない本は
反映されないみたいです。

Archives

May , 2026
April , 2026
March , 2026
February , 2026
January , 2026

Keyword Search

▼キーワード検索

October 3, 2010
XML
カテゴリ: ミステリ(日本)

深淵のガランス
北森鴻
文藝春秋 四六並製
☆☆☆☆☆◎
 表題作「深淵のガランス」と「血色夢」の中編2編収録。私は「血色夢」の方が好みの題材。銀座の花師(本文中のニュアンスはちと違うが、およそ生け花を生ける人という意味)であり絵画修復師でもある左月恭壱が主人公。このシリーズの次の本を先に読んでしまったが、特に問題はなかった。
 「深淵のガランス」の方は明治だか大正だかの日本人作家の油絵の下に潜んでいるものを絵画修復師の主人公が見つけるのだが、何せいわく付きの絵に持ち主にもいわくつき。挙句、画家にもいわくがある。ミステリおよび人間ドラマとしては面白いのだが、やっぱり時代的に興味がないのだ。ちなみにガランスとはフランス語で茜色のことだそうだ。電子辞書にも載っていなくて、パソコンで検索したら、あっけなく出てきた。もう、電子辞書もいらないご時世なのかね。
 一方「血色夢」は、縄文か新石器時代の洞窟の壁画の修復依頼。しかし、ここにはそのか~るく700年はあとの時代に用いられた技法が用いられており、これが発表されれば学界がひっくりかえるほどのネタが潜んでいた。さらに、別のややこしい絵画の修復までもかかえる。様々な人、それも揃いも揃って一筋縄ではいかない連中が出てくるが、主人公はただ与えられた絵画を修復するだけ。やはり私は古代史ヲタらしく、壁画の修復で基材の分析や顔料の分析の描写が面白かった。それに、この作品で、シリーズの黒幕ともいえる人物に詳細な描写があるのだが、この人物とこの人物が左月を紹介した人物が一癖も二癖もある人物なのだが、不思議と憎めない。読んでいて楽しかった。

 もう、このシリーズの続巻が読める日は永遠にこない。やっぱり悲しいな。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 4, 2010 12:27:48 AM
コメントを書く
[ミステリ(日本)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: