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December 26, 2010
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カテゴリ: 日本の小説

沙羅は和子の名を呼ぶ
加納朋子
集英社 四六上製
☆☆☆○
 短編集。「黒いベールの貴婦人」「エンジェル・ムーン」「フリージング・サマー」「天使の都」「海を見に行く日」「橘の宿」「花盗人」「商店街の夜」「オレンジの半分」「沙羅は和子の名を呼ぶ」の10編。この著者の本を読むのは初めて。
 私小説のような繊細な文章が気に入ったのと、ミステリだと思って図書館から借りてきたのだが、ミステリ小説ではなく、ちょっとだけミステリアスな小説だった。気に入ったのはシャッター街のシャッターに描かれる雑木林が不思議な「商店街の夜」とパラレルと現実の世界で起こる事件を現実の世界では生まれるはずのなかった女の子を仲介として淡々と物語る表題作。だが、あとはあんまり好みじゃない。ちょっと不思議な話ではあるけどミステリではないし、あんまり怖くもないし淡々と、私個人の純文学というイメージからすると、あっさりしている。いかにも女性が書いた小説って感じだ。小説の中で扱われている内容もフェミニンだし。しかもなんとな~く展開の見当がついてしまったり、結末まで読んでも予定調和という感じがしてしまった。普段あまり本や小説の類を読まない女性や「乙女」な小説好きな人が読むにはいいんじゃないだろうか。あとは男性が読んだら目新しい気分がするかもしれない。ミステリだったら良かったんだけど、ミステリじゃなかったから、正直、少々期待はずれだった。





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Last updated  December 26, 2010 03:01:04 PM
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