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December 26, 2011
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カテゴリ: ミステリ(日本)

【送料無料】風のなかの櫻香
内田康夫
徳間書店 四六上製
☆☆☆☆
 物心つくか、つかないかの頃に奈良の由緒ある尼寺尊宮寺の養女として引き取られた櫻香(さくらこ)。彼女が中学生になってすぐ、その周囲に怪しい大人達が現れるようになった。それを心配した尊宮寺の庵主が浅見家の母親に相談、必然的に光彦に話がいくことになる。しかも光彦は仕事をしている「旅と歴史」の編集長からも尼寺の取材を依頼され、奈良へと向かう。
 しかし、奈良の描写はあまり多くなく、櫻香の出自を調べ、殺人まで絡んでいることをつきとめた光彦は鳥羽や九州にまで調査に足を延ばすことになる。奈良から三重というのは、関東の感覚でいうと遠いような気がするが、近鉄線で(乗換が少々面倒だが)接続されているし、車ならもっと近いと思う。また、この作品は描写から奈良のどこの尼寺がモデルがすぐ分かってしまうため、後書きによると、この本のゲラを読んだ尊宮寺の庵主のモデルとなった人から実名使用の許可が出たとか……。実は私は尼さんというと京都の尼寺に行った時や尊宮寺のモデルのお寺ではないが奈良の某尼寺に行った時の印象で、おっかないというイメージが強いので、こんな風にさばけたことを言ってくれるんだとちょっと驚いたのだった。あとは、櫻香が今の子供とは思えないほど、大人に気を使う良い子だということだ。これがお転婆娘だったら、またストーリーも違ってきただろうと思う。
 また、作中、光彦が過去に関わった事件を知っている人間が多少とも出てくるので、言及されていた本も読んでみたい。
 だが、少々結末が気に入らない。ちょっと安易な解決過ぎるような気がするけれど、八方丸く収めるのだったら、この方法がベストなんだろうか。





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Last updated  December 26, 2011 04:02:46 PM
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