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December 31, 2011
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カテゴリ: ミステリ(海外)

【送料無料】午前零時のフーガ
レジナルド・ヒル
早川書房 ハヤカワポケットミステリ1843
☆☆☆☆☆◎
 シリーズ第22作目。もう40年にわたって書き続けられているシリーズだ。前々作で大爆発に巻き込まれたダルジール警視、前作ではリハビリ中、今作ではようやく現場復帰が近くなってきたものの……しょっぱなでちょっとやらかしてしまう。
 真夜中から始まって24時間の中に起こった出来事を並列して描写していく手法。時系列が重複したりしているので、時々時間経過を確認しながら読んだ。でも某海外ドラマのような安直なご都合主義にも陥らず、八岐大蛇のごとく様々に触手が伸びた事件が最後でひとつに収束する。 最初に描写される、仕立屋の指を骨折させるシーンが発端となり、最後にはその遺児が悪党に相応の報いを受けさせるという因果応報な結末だが、その遺児もその悪党を手にかけた報いを受けないとはいえない終わり方だ。
 それに、ダルジールとパスコーのやりあいも年季が入ってきて面白い。それにウィールディが加わると、高みの見物したら面白そうだ。部下になると大変だろうけど。お気の毒なのは、唯一の女性刑事ノヴェロがまた頭を殴られて入院することになったこと。登場人物たちもそれなりに負傷したりはしているが、この人はちょっと貧乏くじを引いているかもしれない。でもダルジールにも(そしてたぶんパスコーにも)評価はされているだろうから、まあ、いいか。
 作中には長期読者にはあれだ!と分かる 「骨と沈黙」のあの場所も登場し、ダルジールがあの時、どうしていたかが分かる。巨漢、気づいてた、というか目に入っていたんだ。
 それにしても20年以上過去の事件に遡ってまでストーリーがひとつに収束していく展開は本当に読んでいて見事だった。タイトルも午前零時に始まった最初の主題が展開されて繰り返されるフーガの手法をストーリーの展開に喩えたものだ。あちこちから事件を追いかけていくさまがそんな感じになるのだろうか。
 これで巨漢に現場の勘が戻ったのか、長期の休みの影響はまだ後を引くのかも興味のあるところ。次回作が楽しみだな。





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Last updated  January 2, 2012 06:32:09 PM
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