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June 18, 2012
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カテゴリ: 歴史・地誌・旅行
生活の世界歴史(6)

河出書房新社 文庫版並製
☆☆☆☆☆◎
 かなり久しぶりに読み応えのある本だった。まあ、いつも小説ばっかり読んでいるから仕方がないんだけど……。中世の人々の生活や社会の様子を大体9世紀末からペストの流行が起こる14世紀、15世紀までが言及されている。
 とにかく私にとっては、小説でなら読んだことがあるものの、中世史の専門的な本を一冊全部読んだのが始めてに近いていたらくなので、生活や文化の様子はよく分かったが、系統だった歴史の流れが少々つかみにくかった。だが初期中世の食糧事情や治安の悪さ、キリスト教の確立に伴った社会の変化、ペストの大流行……ととても興味深く読めた。特に冒頭の庶民の生活の様子は何となく現代にもどこかに残滓があるような気がする。そして、キリスト教色が強くなる前の大学の描写はカルミナ・ブラーナの世界そのものだ。カルミナ・ブラーナの内容がキリスト教的な道徳観とは合わないなあと思っていたので、このブログを書くついでにウィキ先生に訊いてみたところ、なるほど、カルミナブラーナの成立年代を考えると、キリスト教色が強くなる前の大学の話のようだ。この本の中で扱われるのは主にフランスだったが、ドイツの事情も似た様なものだろう。(ちょっと乱暴かな?)
 そして、やっぱり怖いのは不衛生で平均寿命が短いだけでなく、人の命が軽かったこと。ペストもすごいが、周辺そこらじゅうがいつ敵になるか分からないような封建領主の世界は日本より激しいような気がするが悪党だの地頭だの考えると変わらないかな?
 この本の初版は昭和50年。かなり昔に刊行された本だが、やはり勉強の基本になる本だと思う。文庫化されているのも納得だ。





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Last updated  June 18, 2012 11:32:34 PM
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