《櫻井ジャーナル》

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2015.07.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 ウクライナの東部、ドンバス(ドネツクやルガンスク/ナバロシエ)では戦闘が継続、反キエフの人民共和国側は国連の安全保障理事会に調査を求めている。2月11日からベラルーシの首都ミンスクで開かれたドイツ、フランス、ウクライナ、そしてロシアの首脳会談で停戦が決まったが、守ろうとしない勢力が存在するということだ。

 人民共和国軍に敗れて全滅寸前だったキエフ政権の派遣軍を救ったのは停戦。このおかげで西側にとって最悪の事態は避けられたのだが、アメリカの好戦派は本気で停戦は考えていない。ネオコン/シオニストなどアメリカの好戦派は停戦を利用して態勢を立て直そうと考えた可能性が高い。ネオ・ナチ(ステファン/バンデラ派)系政党の「右派セクター」を率いるドミトロ・ヤロシュは停戦を拒否、その ヤロシュは4月4日、ウクライナ軍参謀総長の顧問に就任 している。

 アメリカ政府にも停戦を支持するグループがいるようで、ジョン・ケリー国務長官は5月12日にキエフでペトロ・ポロシェンコ大統領と会い、クリミアやドンバス(ドネツクやルガンスク/ナバロシエ)の奪還を目指す作戦を実行してはならないと言明、その足でロシアのソチを訪問してウラジミル・プーチン大統領らと会談、ウクライナでの戦闘を終わらせるためにミンスク合意を支持する姿勢を明確にしている。

 しかし、昨年2月にウクライナでクーデターを仕掛けた黒幕グループのひとりで、クリミアを含む東部や南部を西側へ引き渡せとロシアを脅しているビクトリア・ヌランド国務次官補はケリーに続いてキエフへ入り、5月14日から16日にかけてポロシェンコ大統領のほか、アルセニー・ヤツェニュク首相、アルセン・アバコフ内務相、ボロディミール・グロイスマン最高会議議長らと会談した。ケリー長官に言われたことを無視するように釘を刺したと言われている。ヌランドもその足でモスクワを訪問した。

 その後、ケリー長官は大けがをする。5月30日までイランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相とジュネーブで核問題について協議し、31日にアルプスのコロンビエ峠でサイクリングを楽しもうとしたのだが、その際に転倒し、右大腿骨を骨折してヘリコプターでジュネーブ大学病院へ搬送されたと伝えられている。

 東部や南部ではクーデターの直後からロシア語を話す住民を殺害、あるいは追放する一種の民族浄化作戦が展開されてきたが、その主力はネオ・ナチ。昨年4月に編成されたアゾフなどいくつかの戦闘部隊が存在している。アゾフの場合、右派セクターの幹部であるアンドレイ・ビレツキーが富豪(オリガルヒ)のイゴール・コロモイスキーから資金提供を受けて設立された。

 そうした右派セクターはここにきて西部地域で活発に動き始め、ムカチェボなどで警官隊と銃撃戦を演じたようだ。オデッサの知事に就任したアメリカの傀儡、ミハイル・サーカシビリはコロモイスキーをマネー・ロンダリングなど違法行為の証拠があると主張するなどキエフ側に内部対立が生じていることをうかがわせる発言をしている。

 ネオ・ナチがコントロール不能になっているようにも見えるのだが、そうした印象を作り上げ、話し合いで解決しようという動きをネオ・ナチに破壊させようとしていると考える人もいる。アル・カイダ系武装集団やIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)と同じような役割を果たさせようとしているのではないか、ということだ。実際、キエフ政権の治安や軍事部門にはネオ・ナチが食い込んでいる。



 正気ならロシアと本当に戦争しようとは思わないという声がアメリカからも聞こえてくるが、軍事的な緊張を高めて儲けたいと戦争ビジネスが考えていることは確かだろう。ネオコンは軍事を含むさまざまな手段で脅し、相手が屈服するまでエスカレートさせる「狂犬戦術」を得意にしてきた。つまり、脅しに屈しない相手とは戦争になる。その相手がロシアや中国なわけで、全面核戦争になる可能性はある。高をくくっていると、取り返しのつかないことになる。





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最終更新日  2015.07.22 11:24:33


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