《櫻井ジャーナル》

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2015.07.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 現在、シリアではIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)が苦境にある。本ブログでは何度も書いてきたが、ISを含む反シリア政府軍はトルコに拠点を持ち、NATO諸国、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルから支援を受けてきた。名称は変化し、「過激派」と「穏健派」が存在しているかのように西側では宣伝されているが、実態はシリアのバシャール・アル・アサド体制を倒そうとしているNATO諸国、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルが使っている手駒。つまり、タグが付け替えられているだけで、中身は基本的に変化していない。そうした事実を西側の有力メディア、特に日本のマスコミは見て見ぬ振り、知らん振り。もし本当に見えていないなら、「情報」を扱う仕事から足を洗うべきだ。

 1980年代にアメリカが開始した「プロジェクト・デモクラシー」は「民主化」を口実にして他国を侵略する作戦。アメリカの巨大資本にとって都合の悪い国家、体制を倒すため、「民主化」という標語を使おうというものだ。「民主主義」や「人道」を世界に押しつけようとしているわけではない。

 1983年1月にロナルド・レーガン大統領はNSDD77に署名し、このプロジェクトの中枢機関としてSPG(特別計画グループ)をNSC(国家安全保障会議)に設置した。このプロジェクトで工作資金を供給するパイプ役を果たしているのが、1983年11月に設立されたNED(国家民主主義基金)。その先にはCIA系のNGOが存在している。

 1990年になると、アメリカの宣伝戦に広告会社が参入してくる。1990円8月にイラク軍がクウェートへ軍事侵攻するが、その際、アメリカ下院の人権会議でイラク軍の残虐性を涙ながらに語った少女「ナイラ」は駐米クウェート大使の娘で、現場にはいなかった。アル・イダー病院でイラク兵が赤ん坊を保育器の中から出して冷たい床に放置、赤ん坊は死亡したという話は真っ赤の嘘だった。この「証言」を演出したのがPR会社のヒル・アンド・ノールトンだ。

 1990年代にはユーゴスラビアが西側に解体されていく。その際、セルビア人を悪魔化するための宣伝を請け負ったPR会社はルダー・フィン・グローバル・コミュニケーション。1991年にクロアチア政府がこの会社と契約、「人権擁護団体」も宣伝に協力した。

 1992年8月にはボスニアで16歳の女性が3名のセルビア兵にレイプされたとニューズデーのロイ・ガットマンは報道したが、別のジャーナリスト、アレクサンドラ・スティグルマイアーやマーティン・レットマイアーらは現場とされた場所を取材し、事実でないことを確認している。

 ちなみにガットマンはドイツのボン支局長。クロアチアの与党、HDZ(クロアチア民主団)の副党首を務め、プロパガンダ組織CIC(クロアチア情報センター)の幹部でもあったヤドランカ・シゲリから聞いた話を垂れ流しただけだった。この「功績」でガットマンには1993年、ピューリッツァー賞が贈られている。嘘が確認されたあともシゲリは人権問題のヒロインとして扱われ、1996年にはヒューマン・ライツ・ウォッチは彼女を主役にした映画を発表した。なお、ICRC(赤十字国際委員会)によると、戦争では全ての勢力が「不適切な行為」を行っているが、セルビア人による組織的なレイプが行われた証拠はない。「死の収容所」の嘘も本ブログで伝えたとおりだ。

 1998年になるとマデリーン・オルブライト国務長官がユーゴスラビア空爆の支持を表明し、1999年にNATO軍はユーゴスラビアに対する全面攻撃を開始、スロボダン・ミロシェビッチの自宅だけでなく、中国大使館も爆撃されている。

 その後もイラク攻撃の際には「大量破壊兵器」という大嘘をつき、リビアやシリアの民主化運動弾圧も正しくなかった。その後の戦乱はNATO諸国、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルによる侵略にほかならない。リビアでは、その手先としてアル・カイダ系のLIFGが主力で、ムアンマル・アル・カダフィ体制が倒された後、 ベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられたとする映像 デイリー・メイル など西側メディアも伝えている。

 その後、 アル・カイダ系戦闘員は武器と一緒にシリアへ移動 したが、その際、NATOが輸送したとも伝えられている。 マークを消したNATOの軍用機がシリアとの国境に近いトルコの軍事基地へ武器と戦闘員を運んだ というのだ。そのシリアでもアサド政権を悪魔化するため、西側メディアは偽情報を流し続け、その嘘が次々と発覚してきた。ウクライナでも同じことをしている。

 日本の同盟相手だというアメリカは平然と嘘をついて侵略、破壊、殺戮を繰り返してきた。世界の軍事的な緊張を高め、全面核戦争の危機を強めているのはアメリカにほかならず、地上の生物にとって最大の脅威になっている。そのアメリカを民主的で人道的な国だと今でも言い張っているのがマスコミ、政治家、官僚、学者といった類いの人びと。安倍晋三政権がマスコミを威圧し、言論が危機に瀕しているなどと言う前にすることがあるだろう。言論が危機に瀕している、むのたけじの表現を借りると「くたばった」原因は「強権の奴隷」になったマスコミ側にある。





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最終更新日  2015.07.28 12:20:48


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