ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官によると、ドナルド・トランプ米大統領は1月29日、ウラジミル・プーチン露大統領に対して2月1日までキエフへの攻撃を控えるように要請、ロシア側は同意したというが、ハリコフ、ドネプロペトロフスク、スームィ、そしてオデッサなどへの攻撃は続いている。
1月29日に実施されたロシア軍による攻撃ではオデッサ周辺にあったウクライナ軍とNATO軍が秘密裏に設置していた通信センターを、またミサイルで偵察衛星の施設オビディオポイ2を破壊した。偵察衛星センターへの攻撃後に大きな爆発があり、ウクライナの軍人30名とNATOの軍人18名が死亡した。殺されたNATOの軍人はフランス人とカナダ人が多いとされている。その際、オデッサの南部地域で放射線レベルの急上昇したともいう。そこで「汚い爆弾」の一部が施設へ運び込まれていた可能性も指摘されている。
トランプ政権は自分たちが主導してウクライナでの戦争を終結へ向かわせているかのように宣伝、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は「ウクライナの問題では領土以外が全て合意済み」だと主張しているが、ロシアのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官はまだ多くの問題が残っているとしている。トランプ政権の「合意」にはロシア政府との意見一致が含まれていないようだ。自分たちの提案、あるいは願望を決定事項かのように主張するのがトランプ政権のようである。
トランプ大統領はイラン政府を屈服させるとも叫んでいる。イランを脅すため、アメリカ海軍の空母エイブラハム・リンカーンを中心とする空母打撃群を中東地域へ派遣、威嚇している。脅せばイランは屈服するとトランプ米大統領は信じているのかもしれないが、イラン政府にそうした様子は見られない。
実際、イスラエル軍は昨年6月13日未明に イランの軍事施設や核施設を奇襲空爆 、その際にイラン軍のモハメド・バゲリ参謀総長やイラン革命防衛隊(IRGC)のホセイン・サラミ司令官やゴラム・アリ・ラシド中央司令部司令官を含む軍幹部、核科学者のモハンマド・メフディ・テランチやフェレイドゥーン・アッバシなど6名以上の核科学者を殺害している。この攻撃ではア メリカ中央軍のマイケル・E・クリラ司令官が重要な役割を果たしたとも推測されている。
イスラエル軍のエフィー・デフリン報道官によると、イスラエル軍は200機の戦闘機を用いて100以上の標的を攻撃したというが、要人の殺害にはテヘラン周辺に作られた秘密の基地から飛び立ったドローンが使われたという。
それに対し、イランは6月13日夜、イスラエルに対する報復攻撃を実施、テル・アビブやハイファに大きなダメージを与えた。モサドの司令部や軍情報部アマンの施設、イスラエルの核開発計画でも中心的な役割を果たしてきたワイツマン研究所も破壊されたている。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は6月22日、イスラエルの要請に基づき、7機のB-2爆撃機でイランの核施設へ合計14発のGBU-57爆弾を投下した。大統領はイランの核開発を止めたと主張したのだが、アメリカのDIA(国防情報局)は計画を数カ月遅らせたに過ぎないと評価、その情報を有力メディアが伝えた。その情報漏洩に怒ったトランプ大統領はDIAの局長を務めていたジェフリー・クルーズ中将を8月22日に解任したが、DIAの分析は正しいと見られている。
また、
その後、イランが攻撃を続けたならイスラエルやアメリカは対応できず、敗北したと見られているのだが、イランは攻撃を続けなかった。宗教的な理由からだとされている。もしアメリカ軍が再びイランを攻撃した場合、次は手加減はしないとテヘラン政府は宣言している。
通常兵器での戦いになった場合、アメリカ軍がイラン軍に勝てる見込みは低い。前回のようにイランへ潜入して攻撃を仕掛けるのも前回より難しいはず。ベネズエラの大統領を誘拐した際と同様、特殊部隊を投入する可能性もある。
この誘拐ではベネズエラ軍の幹部を買収していたようだが、指向性エネルギー兵器を使って敵兵士の方向感覚を失わせ、混乱させたとも言われている。その上で警護と担当していたキューバ兵は皆殺しになったという。アメリカはウクライナでもそうした兵器をテストしていた疑いがある。
ベネズエラでの報道によると、大統領の邸宅にいた警備担当者は吐き気、頭が割れるような音、皮膚の激しい熱感、鼻血、嘔吐に襲われたほか、暗闇の中にいるように感じ、時間や方向の感覚を失ったと言われている。また金属や回路を破壊し、布地やガソリンなどの有機物は攻撃しない高出力マイクロ波兵器(HPM)が使われた可能性もある。こうした兵器をイランに対しても使う可能性があるだろう。
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【 櫻井ジャーナル(note) 】