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2024.08.28
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カテゴリ: 読後レビュー


★★★
8月はオリンピックとお盆休みに娘達が帰って来たこともあり、暫く読書から離れていたが、お盆も終わり、さあ読書を再開するかと未読の本棚を眺めていたら島田荘司や綾辻行人が絶賛していた麻耶雄高の本作が目に留まり、
かなり前に読んだことは覚えてるが麻耶雄高の作品を読むのはいつ以来かなと調べてみると、なんと2014年末に読んだ「隻眼の少女」以来だとわかり、実に約10年振りに大どんでん返しの本作を期待して読んでみることにした。

首なし死体、密室、蘇る死者、見立て殺人……。京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見粉うばかりの館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇はすでに始まっていた。2人の名探偵の火花散る対決の行方は。そして迎える壮絶な結末。島田荘司、綾辻行人、法月綸太郎、三氏の圧倒的賛辞を受けた著者のデビュー作。(BOOKデータベースより)

本作は当時、京都大学在籍中のだった麻耶雄嵩さんが若干21歳の時の処女作で京都大学推理小説研究会の先輩に当たる綾辻行人さんからの推薦文の中で「この傑作の作者が自分ではないことが悔しくて仕方がない」とまで言わしめた作品である。
本作の舞台は京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見紛うばかりの館の蒼鴉城。その当主である今鏡伊都からの依頼を受け蒼鴉城に乗り込んだのは名探偵の木更津悠也とワトソン役の香月実朝だった。ところが到着するやいなや依頼人は首を切断されて殺されてしまう。ただ、これはこれから始まる連続首切り殺人の序章だったのだ…。
一言で述べれば、なんでもありの本格ミステリで、様々なお約束事がぎっしり詰め込まれた作品である。密室、トリック、ロジック、アリバイ、絶対有り得ない奇跡、キリスト教、更に雑学からヨーロッパ文学、歴史などフルコース満載で私なんかが読むと意味不明のなんじゃこれはと感じた印象はこの作品の評価が賛否両論に分かれる理由なのかなと思う。
何度か読み直すと理解できないことは無く、構成はこれでもかと言うほど凝っていて、第一部終盤からの奇想天外な木更津の推理と敗北。第二部に登場したメルカトル鮎の木更津犯人説の推理と木更津が対抗したとんでもない推理から、エピローグでは卓袱台をひっくり返したような大どんでん返しと私としては十分楽しめたと思う。しかし、メルカトル鮎が主人公だと思って読み始めた私にとっては、メルカトル鮎の役回りが気の毒で仕方がありません…。





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最終更新日  2024.08.28 22:43:23
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