2005/02/17
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テーマ: 社交ダンス(9916)
マンションの入り口には昼の間は管理人さんがいます。住人はまず、その入り口にある第一関門を専用の鍵で開けて通過し、各個人の家の玄関で第2関門の鍵を開けるという仕組みになっていて、外部の人を2重にシャットアウトしています。

宅配便やお客さんは、第一関門の扉の前で、インターフォンを使って住人を呼びだし、そこを開けてもらわないかぎり、建物自体に入れないのです。

ふと見ると、管理人室の窓に張り紙がしてあるのに気が付きました。
「ご用の方はこちらにお電話下さい。」

これだ!管理人さんに電話。

二人は、最近めったに使わなくなった公衆電話目掛けて、コンビニに走りました。管理人さんに電話をかけて事情を説明すると、つれない答え。

「自分で鍵やさんにいって何とかしてもらってくれ」というのです。こんな夜中に鍵やさん呼んでたら、家に入るのが朝になっちゃうかもしれません。

実は、以前、鍵やさんを呼んだことがあるのです。

あれは、まだダンスを始める前の夏の日のこと。二人は、太平洋の荒波踊る海水浴場にでかけました。初めて行く場所で、10軒ほど並んだ海の家からは、激しい呼び込み合戦。若い二人はそれを横目で見ながら、



なんて、浜辺に荷物を広げました。置き引きにあうとまずいので、貴重品は全部、車のトランクの中。

さんざんボディボードで遊んで、そろそろ帰ろうかという4時頃、みなさんもう、お分かりですね。海パンのポケットに入れたはずの、車の鍵がないわけです。

打ち寄せる荒波、果てしなく広がる浜辺。
混雑した競技会場でボタン探すなんて、目じゃありません。

二人はぼう然と太平洋を眺めました。

海の家に助けを求めて駆け込み、鍵やさんを呼びました。一番近い鍵やさんで、片道2時間かかるというのです。私たちはその海の家で、焼きそば食べたり、フランクフルトかじったりしながら、世間話をして鍵やさんが到着するのを待ちました。バイトのケンちゃんとはすっかり打ち解けて、それから毎週この海の家に来るようになりました。

すでに夕暮時。もう浜辺には、人影もまばらで、風が冷たくなってきました。やっと到着した鍵やさんは、あっというまに車のドアを開け、合鍵を作ってくれました。

「2万円です。」

えー!そんな大金、海に持ってきてる訳ないじゃん。

「すみません。私、こういう者でして。」

名刺はなぜか持っているんです。免許証も見せて、後で必ずお金はお送りしますのでといって、やっと帰ってこれたという、苦い思い出が、ここでザーっと蘇ってきました。



真夜中のコンビニの公衆電話で二人は頭をひねりました。

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Last updated  2005/02/17 12:52:40 AM
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