2005/04/06
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テーマ: 社交ダンス(8419)
カテゴリ: 下町人情物語
ヒーローというと、真っ先に誰を思い浮かべますか?

歴史上の人物、アニメやドラマの登場人物、ウルトラマンやガンダムのようなキャラクターを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。

小学校の低学年、多分2年生くらいだったと思いますが、体育で逆上がりを習いました。授業中に出来る子と出来ない子がいて、私は出来ない方に入っていました。

家に帰ってその話をすると、次の週末、校庭開放に行って、父が教えてくれるということになりました。

「学校に行ってた時ね、パパちゃんは鉄棒の選手だったんだよ。」

校庭開放に行くと、小さい子供用の鉄棒では、足をひっかけてグルグル回って遊んでいる女の子たちがいました。その横で、わたしの逆上がり特別授業は始まりました。

一人では、何度やっても上がれないのに、父がひょいっと手を添えるだけで、魔法のように逆上がりが出来てしまいます。それを何回か繰り返しているうちに、身体がタイミングを覚えて、とうとう一人で出来るようになりました。

父は、私を砂場にある一番高い鉄棒の所に連れて行きました。

「危ないから、ここにじっとしてるんだよ。」



なんで、こんなに凄いこと出来ちゃうのに、オリンピック選手にならないのか、私はとても不思議で、父にそう尋ねました。

「凄いことが出来ても、みんながオリンピックに出るわけじゃないんだよ。」

きっと、もっと凄いことも出来るけど、秘密にしてるに違いない、と私は思いました。なぜなら、地球が危機に直面した時に戦う秘密戦士だからです。父は、小さな私の心の中で、絶対的なヒーローになりました。





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Last updated  2005/04/06 04:45:04 PM
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