2008/06/18
XML
テーマ: 社交ダンス(8596)
カテゴリ: 下町人情物語
(注)このお話は、 西の王子様 東の魔女 の続きです。



私が魔女役になったことで、母は大いに張り切っていました。

『奥様は魔女』なんていうドラマがあったりして、魔女にいいイメージをもっていたのかもしれません。




衣装はそれぞれの家庭で用意することになっていました。

九州生まれの母は子供の頃に両親を亡くして兄妹がバラバラに親戚に預けられ、辛い子供時代を送ったそうです。

服なんか欲しくても買ってもらえなかったので、その反動が大人になって顕著に現れ、自分の服はもとより私の服も買いまくっていました。

『パンタロンが欲しいな。』



贅沢なはなしです。




でも、このお遊戯会の衣装は『お母さんの手作り』って言う決まりがあったんですね。

そんなこと出来るのか、うちの母は?

洋裁なんかしてるとこ見たことなかったですからね。

でも、作ってくれたんです。

感謝の涙にむせびます。

でもやっぱりどこか変だったんですね。


「これってさ、白雪姫が着るみたいなドレスじゃない?」


段々フリルの純白ドレス。





私は魔女なんだけど、これでいいの?


子供心に先生に突き返されるんじゃないかって気がしたんですけど、それでも嬉しかったので早速着てパタパタ家の中を走り回りました。(その頃からよく走る子だったんです)



パタム!!

ころんじゃいました。(このへんの失敗ぶりも今と同じだ)

実はこのドレス、紙だったんです。

怒られましたよ。すぐ破っちゃって...。




さて、衣装を着て練習のとき、ノリで修復された段々フリルの純白ドレスは明らかに白雪姫を喰ってました。



確かにこの方が魔女っぽい。

でも先生、これ重い。

ずるずるずる。

折角ママちゃんにドレス作ってもらったのに見えな~い。

『最後の歌が終わったらマント脱いでいいよ。』

今でもその歌覚えてます。

♪白雪姫がいなければ~、世界で一番誰よりも~、わたしがきれいでうつくしい~、わたしがきれいでうつくしい~♪

毒リンゴ渡したら、かっこ良くマント脱いで思いっきり目立ってやるじょ!












お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008/06/18 12:19:04 AM コメント(14) | コメントを書く
[下町人情物語] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

StarTrees

StarTrees

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: