2010/08/25
XML
テーマ: 社交ダンス(9911)
カテゴリ: 音楽のはなし
2010年のバイロイト音楽祭は、7月25日から8月28日までの約1ヶ月間。

上演される演目は年によって違うんですが、今年は『ニーベルングの指輪』の4部作(ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリート、神々の黄昏)のほかに『ローエングリン』、『パルジファル』、『ニュールンベルグのマイスタージンガー』がローテーションで演じられています。

演出や配役はこれも数年おきに変わるようになっているので、同じ話を全く違った演出で何度も見るというのも楽しみの一つなんです。

なかなかそういった贅沢の出来る人は少ないんですけどね。



今回のワルキューレの配役は次の通り。

指揮 クリスティアン・テーレマン
バイロイト祝祭管弦楽団

演出 タンクレート・ドルスト

ジークムント  ヨハン・ボータ

フンディング  ヨン・クワンチュル
フリッカ    藤村美穂子
ブリュンヒルデ リンダ・ワトソン 
ヴータン    アルベルト・ドーメン 

フリッカを演じているのは日本人の方なんですね。ヴータンも頭の上がらない芯の強い奥さんの役です。

他にもいろんな作品に出演されてるバイロイトの常連さんなんだそうですよ。



『ニーベルングの指輪』の演出について、演出家ドルストさんのインタビューがありました。この方、オペラの演出家ではなく、文学賞も受賞している劇作家さんなんだそうです。

『シナリオを読んで、これはいつの時代の話なんだと思いました。』

元は北欧神話ですから時代は未定ですね。

でもこの方はそれを現在と解釈されたんだそうです。

日常生活のパラレルワールドとしてこういった神話世界が存在している。



双子が駆け落ちして逃げてきた所の向こうに自転車旅行中の男性がいたり、フンディングの館に雨宿り風の現代人がいたり。

指揮者のテーレマンさんは、オーケストラメンバーにとても人気のある若手で、解説のピアニストの方によると侘び寂びのような『独特の間』が随所に表現されていてそれが絶妙な効果を生み出しているとのことでした。

バイロイト祝祭管弦楽団は常設のオーケストラではなく、この時期だけ臨時にヨーロッパ各地から招待されたメンバーによって編成されます。

『ニーベルングの指輪』が上演される年は、金管楽器の人数が多くて160人ほどの編成になるそうです。



さて、いよいよ第3幕。

『ワルキューレの騎行』 にのって、ヴータンの娘たちが戦場を駆け巡っています。

戦いで命を落とした勇者の魂を天上界に運ぶためです。

そこへブリュンヒルデがジークリンデを伴って逃げてきます。

父親の逆鱗に触れるのが怖い彼女たちは最初二人を助けたくなさそうでした。

『私たちまで巻き込まないで。』

ところが事情を聞くうちに深く同情し、ジークリンデを森に逃がしてブリュンヒルデを匿います。



そこへやってきたヴータン。

命令に背いたブリュンヒルデは神様の威信にかけて罰しなくてはいけません。

本当は9人の娘たちの中で一番好きだったんです。

知恵の神エルダに生ませた娘ですから頭もいいんですよ。

もともとは自分の撒いた種ですしね。

でもそこで許してしまってはケジメがつきません。契約の神様ですし。

彼はブリュンヒルデから神格を取り上げ、岩に縛り付けて眠らせるという恐ろしい罰を与えました。

無防備なうら若き乙女は通りすがりの得体も知れない輩の餌食になるわけです。



ここから二人の歌がずっと続きます。

そして最後に、彼女を縛り付けた岩の周りを炎のバリアで覆うということになるんです。

その炎を超えてきた勇者のみが彼女を目覚めさせることが出来ます。

さて、彼女の眠りを覚ます英雄は現れるのでしょうか。

ここでワルキューレ全3幕の幕切れです。

まるで眠りの森の美女が眠ったところで終わるみたいな、ものすごく続きが見たいシチュエーションですよね。

(つづく)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010/08/26 12:33:41 PM
コメント(4) | コメントを書く
[音楽のはなし] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

StarTrees

StarTrees

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: