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書籍の感想です。今回は「八咫烏外伝 烏百花 蛍の章」です。八咫烏外伝 烏百花 蛍の章 [ 阿部 智里 ]八咫烏シリーズです。第一部とでも言うべきシリーズは「烏に単は似合わない」から始まって「弥栄の烏」まで読み、世界観も物語の構成もとても面白く読んでおりました。この外伝を手に取るまでかなり日が空いてしまい、登場人物も忘れかけていたのですが、そんな私を気遣うように本編での出来事も少しずつ織り交ぜながら、外伝として各キャラクタが息づく姿はとても良かったです。浜木綿が実家である南家から疎まれているのは分かっていましたが、こんな過去があったんですね。そしてその時から若宮と繋がりがあったんですね。そして雪哉。こんなにクールだったっけ?こんなに表裏のある性格だったっけ?ちょっと印象変わりました。私が一番好きなお話は「まつばちりて」というお話です。女性なのに男性のように仕事をする女官のお話です。宦官みたいなものなのかな?書の才能を認められ、女性としての己を捨て、大紫の御前に仕えることになった「まつ」好意的に受け入れてくれる者の中で忍熊という男性の官吏だけ何かとまつに突っかかる。何年もそのような関係が続き、天敵とも言うべき存在と思っていたのに、突っかかる理由は単なる「嫌い」とかではなかったのです。忍熊はどう見ても女性のまつが男言葉を使い、男性の服装をしているのが見てられないと思っていたのです。そしてまつが危機に陥った時に忍熊が取った行動はまつの心を大きく揺さぶるのでした。そしてまつが取った行動は・・・ちなみに、登場人物たちは八咫烏で鳥の姿にも人の姿にもなれるのですが、そんな彼らだから話を遮って割り込む描写の時に「くちばしを挟む」とか書かれていてクスッと笑えます。いやー、やっぱりこのシリーズ好き。
2022.08.31
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書籍の感想です。今回は「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」です。ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 上 (ハヤカワ文庫SF) [ ピーター・トライアス ]日本が戦争に勝ち、アメリカを統治下においているというif小説です。なのですが、ディストピアすぎて刺激が強い。恐ろしいほどの言論統制が行われ、通信なども常に監視されている。特高も健在で、拷問もなんでもありで思想犯を捕まえる。タイトルにはモビルスーツっぽいメカがドーンと描かれており、反乱軍がモビルスーツで対抗するみたいな話かと思ったんだけど、全然違った。このメカですが、そもそもお話に全然出てこない。ラスト10ページくらいでやっとメカが活躍(?)するのですが、戦う兵器がメカである必然性も弱め。表紙とあらすじに騙されたあ〜でも訳書とは思えないほど読みやすく、ディストピアの中でもがいて生きる石村の謎はとても気になります。石村は軍人でありながら、罪人を殺すこともできず、武器の扱いも下手っぴな落ちこぼれなのですが、端々に天才的なコンピュータのや才能を示します。しかしそれを隠している?才能あるのにぼんくらな振りをしている?なぜ?下巻でその辺も含めて明らかになるのかな?
2022.08.29
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書籍の感想です。今回は「数の悪魔」です。数の悪魔 普及版 算数・数学が楽しくなる12夜 [ エンツェンスベルガー,H.M. ]数字の不思議さを悪魔が教えてくれます。例えば素数やフィボナッチ数列とか。フィボナッチ数列に自然界が従っているところとか不思議ですよね〜後はパスカルの三角形は単純な作りなのに色々活用できて、とても面白いです。パスカルの三角形の話の後に組み合わせの話があるのですが、そこでパスカルの三角形が使えるというのは感動ですね。例えば6人の中から2人掃除当番を決める場合6×5÷2で15通りなわけですが、それがパスカルの三角形に表現されているのはホントびっくり。数字って不思議だなって改めて思いました。
2022.08.27
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書籍の感想です。今回は「プロメテウス・トラップ」です。プロメテウス・トラップ (ハヤカワ文庫JA) [ 福田 和代 ]能條は学生時代FBIのサイトをハッキングしたこともある天才ハッカーです。今は平凡な在宅プログラマとして暮らしていたのですが、彼の過去を知る者よってクラッカーとの戦いに巻き込まれていきます。そんな能條の活躍を描いた作品です。さて、コンピュータとアクションは切っても切れない関係です。サイバー空間の中での戦いも重要なのですが、相手を無力化するのなら、ICチップを盗む、ネットワークを遮断する、ハッカーそのものを拉致するなど物理的な手法も有効なためです。束縛を嫌う能條がFBIの本部を出たせいでテロ集団に危うく拉致されそうになったり、逆に仲間が誘拐されていろいろ駆使して行方を追ったり、なかなか楽しいです。今回のサイバーテロ集団の目的が米国の自作自演とでも言うべき事件の真相を暴く、というもので自由と真実を愛する能條としては首肯したくなる部分もあり、果たして能條の決断は・・・
2022.08.26
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書籍の感想です。今回は「後宮に月は満ちる 金椛国春秋」です。後宮に月は満ちる 金椛国春秋(2) (角川文庫) [ 篠原 悠希 ]医生として活躍する遊々。しかし、遊々の正体を知った玄月に利用されてしまう。皇太后の娘、麗華の健康回復を目的に麗華の宮に送り込まれる。麗華の健康回復も目的の一つではあるのですが、真の目的は皇太后の叛意の調査で、将を射んとせば馬を射よ、ということのようです。玄月がこの調査を首尾良く達すれば後宮を抜けられるように手配してくれるとのことで、遊々は頑張ります。しかし、頑張りすぎちゃって、証拠固めくらいのつもりだったのに、告発人になってしまいました。何とか躱そうとする皇太后とその一派ですが、何とか告発をうまくやり遂げたのです。しかし、やり過ぎたことで正五品にまで昇格させられてしまいます。今すぐ後宮を出るのは目立ちすぎてしまいます。実際のところ、遊々は命を狙われる立場です。今のままでは後宮を出られても、平和に暮らすことは難しいです。玄月は法を変えると言ってくれましたが、うまくいくのでしょうか。
2022.08.24
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書籍の感想です。今回は「地べたを旅立つ」です。地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険 [ そえだ 信 ]全然関係ないのですが、タイトルの「地べた」って最初変換できなくて焦った。地べたって私は使うけど、ちょっと方言ぽいというか正式な日本語じゃないから変換されないのかな?とか思ったんだけど、「ぢべた」って入力していたのが原因でした。地下の「地(ち)」なので濁点ついても「ぢ」だと思っちゃいました。「じべた」が正解みたい。確かに地震も「じしん」だもんなあ。日本語難しい。さて、ミステリーと銘打っていますが、掃除機への転生(?)物というか、ジャンル不明な面白さです。事故に遭って、ルンバ的なお掃除ロボに転生してしまったセイタ。継父から暴力を受けていた姪を養っていた彼は姪が心配でたまらない。かくしてお掃除ロボ、セイタは札幌から小樽までの30キロを踏破する覚悟を決めるのでした。お掃除ロボだから自走できる訳で、理屈の上では小樽までいけるはず。でも段差はあるし、人に見つかれば落とし物だと思われて拾われちゃう。話すこともできないから意思疎通もできないし、ハラハラしながら読み通しました。旅の途中で殺人事件の推理をしたり、自殺しようとしている母子に遭遇したりとミステリー的な要素はあるのですが、そっちの方がおまけのような気がする。お掃除ロボがゴトゴト進んでいるシーンを思い浮かべるとなかなかシュールで楽しい♪姪との回想シーンとかもとてもユーモラスに描かれていて楽しく読めました。
2022.08.22
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書籍の感想です。今回は「本好きの下剋上 第四部 貴族院の自称図書委員3」です。本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員 III」 [ 香月 美夜 ]学業の面では優秀な成績を残したマインちゃんですが、社交の面では保護者の方の心配は尽きません。ユクストスに言わせれば、「概ね問題ないのだが、時々なぜその方向に行く?と驚かされる」とのこと。しかし、それは事情を知らないからであって、異世界で大人になるまで暮らしてきたわけですから、一般的な無難な受け答えはできるわけです。10歳とは思えない大人びた受け答えができるのは当然です。しかし逆に貴族の常識はなかなか飲み込めない。元の世界の知識が邪魔をして身につかないわけですよね。だから、次のアウブ候補として神経尖らしているところに呑気に「シャルロッテを応援する」とか言えちゃうわけです。本人は可愛い妹に好かれたいという程度のつもりでも、マインちゃんはシャルロッテ派としてシャルロッテがアウブとなることを後押しするかのように聞こえてしまうわけです。さて、今回大きな動きとしてルッツとの絆とも言うべき契約魔術の解除というのがありました。マインちゃんが作ってルッツが売るという契約魔術は今やエーレンフェスト全体の産業となりつつある紙産業にはそぐわないです。理屈はわかるのですが、ルッツやさらにその先の自分の本当の家族との繫がりが切れてしまう気がしてマインちゃん落ち込みます。その辺がとても丁寧に書いてあって非常に良かったです。本編はマインちゃん視点で、短編ではルッツ視点で描かれていて、非常に良かった。さて、次巻は2年生ですね。どんな騒動を巻き起こすのかな〜
2022.08.20
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書籍の感想です。今回は「異世界でカフェを開店しました(11)」です。異世界でカフェを開店しました。(11) (レジーナ文庫) [ 甘沢林檎 ]ジークと結婚して、そして・・・という感じですね。ただその話題は後半ちょっとだけで、メインは料理コンテストです。お世話になっているアシュリー商会が扱っている食材を使ってその食材を普及させようという作戦です。一次審査は「醤油または味噌で一品」、二次審査は「米、麺で二品」という感じです。学園の生徒もこのコンテストに絡めてオリジナルレシピを考えないといけないのですが、発想力ではアメリアが群を抜いています。アメリアは一次審査を突破して二次審査に進めたことは自信になったことでしょう。前巻では少し道を見失っていた感があったアメリアですが、完全に立ち直ったと言えるでしょう。自分のお店を持ちたいというのがアメリアの夢ですがこの発想力を活かしてキャロルの下で働くのも合っているかもね。
2022.08.18
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書籍の感想です。今回は「魔導の系譜」です。魔導の系譜 (創元推理文庫) [ 佐藤さくら ]タイトルから明らかなように魔導がいっぱい出てくるファンタジー小説です。なのですが、ちょっと異色なのは魔導師が忌み嫌われ、虐げられているという点です。魔導師は王族の指南役みたいな立場が多いと思います。それは魔法、魔術、魔導に通じるということは世界に通じるということだからです。つまり、博識ということであり、為政者のアドバイザーにはピッタリです。ゲームでも、魔法使いがクラスアップして賢者になるというものもあり、賢いというイメージは間違ってないと思います。なのですが、この小説の舞台の国では良く分からなくて恐い、気味が悪いというのが、魔導師に対する認識でそれが迫害に繋がっていたのです。しかし、魔導自体の便利さは認識しており、迫害し、下に見ておきながら、道具のように魔導師を様々な活動に借り出していたのです。魔導師は生まれつきの才能でなれるかなれないかが決まってしまうため、なりたくなくても魔導師として蔑まれる人生が待っています。それは王族であっても、です。ゼクスは蛮族と差別されるセルディア人でかつ、魔導師で、さらに家族を殺され、もう何もかもに絶望していたのですが、レオンという魔導師の師事を受け、少しだけ救われます。その後、ゼクスは国を変えたいと願う友のために立ち上がります。しかし、なんのために戦うのか意味を見失ったゼクスは戦えなくなってしまいます。その時、彼の頭に浮かんだのは、半ば飛び出すような形で出ていった師匠のレオンでした。レオンを探しに向かったゼクスは・・・かなりのページ数なのですが、読みやすくてあっという間でした。世界観も面白いし、ゼクスの苦悩、レオンの苦悩が丁寧に描かれていて、良かったです。全員聖人君子などではなく、悩み、苦悩し、己の行為に戸惑いながら、前に進んでいるのが面白かったです。
2022.08.16
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書籍の感想です。今回は「幽遊菓庵〜春寿堂の怪奇帳〜」です。幽遊菓庵~春寿堂の怪奇帳~ (富士見L文庫) [ 真鍋 卓 ]何気なく手に取ったこの本ですが、想像以上に面白かったです。後書きに作者の方が挙げたテーマが載っているのですが、「愉快である」なのだそうです。うむ、確かに愉快です。あやかしや幽霊が見えてしまう得意体質の夏月が逃げ場所として選んだ和菓子屋。しかし、そこの店主は玉藻だったのです。玉藻といえば狐の妖怪ですが、何故か和菓子屋を営んでいます。そこに、式神であるあずきがいるのですが、式神なのにご主人様である玉藻の言うことを聞かず、引き篭もりのようにグダグダしてます。そのため、従業員として夏月を雇ったわけですが、「あずき知らないけど」が口癖のあずきも可愛いし、無茶な縁を押し付けて(?)くる玉藻、結局は玉藻の言う通り動いてしまう夏月。しかし、玉藻はヒントしか教えてくれません。自分の縁だから自分で解決しないととか理屈をつけて夏月自身に解決させようとします。夏月はあやかしと無縁な生活を望んでいるのに、縁が縁を呼んで、どんどんあやかしとの縁が増えていくのでした。梅の木の精霊と取り憑かれ、命を落としそうになり、それを解決した縁で、梅の木の精霊の友だちの疫病神と縁ができ、疫病神の問題を解決する際に知り合ったワケアリ家族を経由して、獏を助ける結果となり、獏によって眠ったアイドルを助ける羽目になるのでした。面白かったです。
2022.08.14
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書籍の感想です。今回は「毒をもって毒を制す 薬剤師 毒島花織の名推理」です。毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) [ 塔山 郁 ]ホテルマン爽太と薬剤師毒島さんの関係は進展ないようです。今回はコロナも絡めてのお話です。誰かがコロナに罹った、さあタイヘンという話だったら随分安直だなあと思いながら読んでいたのですが、同僚の馬場さん、さらには爽太自身も体調が悪くなり、コロナが疑われるのですが、思ったところに答えがありました。最初の方から少し伏線として張られていたものが見事に回収された感じで面白かったです。ちなみに2話はタイトルが「毒親と呼ばないで」でいかにも毒親っぽい若いお母さんが毒島さんに構ってほしくて何度も薬局を訪れます。これは虐待なのか、代理ミュンヒハウゼン症候群なのか色々な想像が掻き立てられる中、毒島さんは早くから正解に近いところに居て、それでもお母さんを支えていたのでした。すべては真の問題を解決するために。薬剤師としての知識レベルの高さに加え、この接客スキル。毒島さん、カコイイ〜
2022.08.11
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書籍の感想です。今回は「金物屋夜見坂少年の怪しい副業」です。金物屋夜見坂少年の怪しい副業 (集英社オレンジ文庫) [ 紙上 ユキ ]夜見坂少年は先代から金物屋を引き継ぎました。その際、一緒に副業も引き継ぎました。何しろ本業の金物屋の実入りは少なく、彼一人でもカツカツの状態なのです。そのため、まじない屋という副業も引き継いだのです。まじない屋とは言うものの、ファンタジー要素は弱めです。第一話では呪いにかかった息子の様子を見に行くことになり、陰気の黒雲が見える、というくだりがあるので、妖怪とかを調伏するのかなと思ったのですが、現実的な推理で呪いの謎を解き明かすのでした。2話も3話も似たような感じで、まじない屋と言うよりは、探偵という趣きでしょうか。まじない屋も探偵も胡散臭そうという意味では似たようなものかもしれませんが。単なる探偵ものでないのはちょっとだけまじない(?)的な要素が出てくるところですかね。例えば過去の事実を探るために眠りに誘い、本人に過去を語ってもらう、とか。夜見坂少年本人が「催眠術みたいな」と言っているので、まじないではないのかもですけど。明治〜大正くらいの架空の世界観でなかなか面白いのですが、もうちょっとまじない要素が多いと良いなと思います。
2022.08.11
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書籍の感想です。今回は「時をかける眼鏡 魔術師の金言と眼鏡の決意」です。時をかける眼鏡 魔術師の金言と眼鏡の決意 (集英社オレンジ文庫) [ 椹野 道流 ]眼鏡シリーズです。久々に一日お休みを貰ったアスマは魔術師のジャヴィードの庵を訪れる。アスマは城外に知り合いもほとんどいないし、買い物などの趣味もないので、休みと言われても困った末の選択肢に過ぎなかったのかもしれません。なのですが、アスマは魔術師に「異世界の存在である自分がこの世界に干渉しても大丈夫か?」というホント今更な質問をします。アスマが介在しなければロデリックは死に、嵐では多くの者が亡くなったかもしれません。それはつまり歴史の改編とも言えることであり、アスマは怖くなったのでしょう。でも、魔術師のある言葉がアスマの気持ちを落ち着かせます。ジャヴィード、さすが283歳だけのことはあるよね。その後、ジャヴィードの予言(?)に従い、南の村に行き、伝染病の蔓延を未然に防ぐ事ができたのでした。今回の伝染病は「ペスト」でしたが、ペストは治療はできないけど、予防はできるとのこと。天然痘やコレラだったら、打つ手はなかったとアスマは言っておりますが、これらの伝染病はどれも同じように感染が広がっていくものと思っていたのですが、違うのですね。とにかくペスト対策として、村を隔離した上で「清潔、睡眠、食事」を徹底したのでした。ちなみにフランシスが村の子ども相手に絵本を読んであげているシーンはすごく癒やされます。有能な人は何でもできるということなのでしょう。さて、眼鏡シリーズですが、続きの巻は出ていないようです。ちょっと残念ですね。アスマがこの世界に骨を埋める覚悟をするのも一つの結末だと思いますが、続巻出て欲しいです。
2022.08.09
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書籍の感想です。今回は「時をかける眼鏡 兄弟と運命の杯」です。時をかける眼鏡 兄弟と運命の杯 (集英社オレンジ文庫 時をかける眼鏡シリーズ) [ 椹野 道流 ]眼鏡シリーズです。今回は何か変ですね。タイトルに「運命の杯」という意味深な言葉がありますが、そんな杯は出てきません。さらに裏表紙に書かれたあらすじには宝探しに盛り上がるとあったのですが、宝探しなんてしません。あらすじの内容は少しは関係あるところもあるんですけどね。例えば、マーキス島に嵐が来て、大きな被害が出て、隠し部屋からミイラが見つかるところとか。でも、見つかったミイラは宰相のミイラではなく、100年前の王子のものでした。あらすじ、タイトルを決めた後に、内容を書き換えたんですかねぇ。とは言え、内容自体は面白かったです。前半の嵐の中の避難所運営と不慣れながら外傷の手当てに奮闘する話も楽しかったし、後半のミイラが見つかったことで行った検死も分かりやすくて良かったです。ミイラといえばエジプトのミイラのような乾燥させるものと思っていたのですが、死蝋化という形もあるのですね。ネットで調べてみたところ、ミイラと死蝋化は厳密には別物のようですが、「腐らずに存在し続ける死体」という意味では似た感じですね。その見つかった100年前の王子をどう扱うか、意見は2つに割れますが、アスマの意見を入れ、盛大に国民全員でお別れをするという「お葬式プラン」(笑)が執り行われるのでした。原案がどういうものだったのかわかりませんが、アスマの検死のスキルもうまく活用でき、その後の展開もとても良かったです。
2022.08.07
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書籍の感想です。今回は「異世界でカフェを開店しました。(10)」です。異世界でカフェを開店しました。(10) (レジーナ文庫 レジーナブックス) [ 甘沢林檎 ]今回はエドガー王太子とメルディアルア姫との結婚式の話です。結婚式に向けて、細かい面倒が起きますが、丁寧に解決していきます。その中で、メルディアルア姫の国は島国で、海産物が豊富で、抹茶に似た粉状のお茶があるということで、コレは完全にヤポンデスネ。抹茶はそのままだと苦さで好みが分かれるところですが、クッキーに混ぜることで誰でも楽しめるものとなったのでした。本編は、無事結婚式を挙げることができ、めでたしめでたしなわけですが、私は外伝の「ある少女の選択」というのが好きです。料理科に通っているルトヴァイス、ハウル、アメリアの仲良し3人組ですが、ルトヴァイスとハウルは明確な目標を持って入学したのに対し、アメリアはやや弱い目標しかありません。食べることが好き、とか、ルトヴァイスと一緒なら楽しいことがありそう、とかそんな感じです。なので、あと一年で卒業となり、自分がどうなりたいのかうまく思い描けなかったのは仕方のないことかもしれません。そんな中で「選択」なんていうタイトルだったので、本当にやりたいことに気付いて、学校辞めちゃうとか?なんて心配していたのですが、彼女なりの目標があり、遠い目標でも一歩ずつ進んでいけば良いことに気付かされるのでした。経験することで分かることもあるし、自分一人でできない事は頼れば良い。頼るための人脈作りも大事。まさにその通りだと思います。頑張れ、アメリア。
2022.08.06
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書籍の感想です。今回は「本好きの下剋上 貴族院の自称図書委員2」です。本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員 II」 [ 香月 美夜 ]貴族院の図書室に行かれるようになったマインちゃん。サブタイトルのように図書委員になりたいと司書に言いますが、マインちゃんの方が立場が上なのでうまく行きません。リヒャルダに「ジルべスターがマイン様の下で働きたいと言ったらどう思いますか?」と言われ、全力でお引き取り願いたいと思ったことで、ようやく自分の暴走に気付きます。そもそもマインちゃんのやりたいことは本を分類別に並び替えたり、ラベルを貼って整理したりと、図書委員のお手伝いの領域を超えています。図書館運営と言えることであり、まずは司書の方と仲良くなり、自分のできることを見極めて行くことになりました。野望への道は遠い。その後、シュバルツとヴァイスを発端として、ディッター勝負になります。宝を守るためにレッサーバスを活用するという作戦は常識の埒外ですよね〜まあ、それだけでひたすら守って勝つという作戦もあったと思うのですが、攻撃面でも、奇策を編み出してエーレンフェストに勝利を呼び込みます。いくら戦術書を読んでたとしても実践できるかは別問題。それをサラリと応用できちゃうんだから、聖女伝説が加速しても仕方がないです。自分で聖女だと言ったことはないですが、聖女伝説はマインちゃんの蒔いた種ですね。それにしても、シュバルツとヴァイスはカワエエ。たどたどしい言葉ながら、ご主人様に忠実で、頑張って仕事をする2匹。欲しい〜
2022.08.05
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書籍の感想です。今回は「パラサイトグリーン ある樹木医の記録」です。パラサイトグリーン --ある樹木医の記録 (二見ホラー×ミステリ文庫) [ 有間 カオル ]ホラーミステリー文庫ではありますが、ホラー要素はほぼないです。ただ、普通の樹木医のお仕事小説かと思っていたら、主人公の芙蓉にはなんか謎がありそうと匂わされます。お父さんがいまどこにいるのか分からない、昔の事が思い出せない、夏は調子が悪いと言われたけど、夏のことが思い出せない。分からない、思い出せないことばかりです。そんな芙蓉ですが、そしてボタニカル病という奇病の解明を目指す朝比奈に協力して奇病に罹った人々を診ていきます。芙蓉は樹木医なので、人の治療はできないのですが、植物が人に寄生して様々な症状を引き起こすというこの病気に、樹木医として関わっていくのです。この辺は植物の薀蓄とかも色々盛り込まれ、読んでて楽しいです。さて、ラストで芙蓉に何が起きているのか語られ、朝比奈がどういう立場なのかも語られます。お互いがお互いを思いやった結果であり、決して本当の気持ちは言わないのでしょう。それでみんなが幸せになるなら良いのですが、寂しいですね。
2022.08.04
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書籍の感想です。今回は「バグダードのフランケンシュタイン」です。バグダードのフランケンシュタイン [ アフマド・サアダーウィー ]自爆テロが絶えないバグダード。そこで古物商のハーディーは遺体の一部を持ち帰り、それを縫い合わせるという奇行を行う。ようやく一人分完成した遺体は翌朝忽然と姿を消し、その日から殺人事件が街中で発生し始める。果たして何が起こっているのか?みたいな話なのですが、現代のバグダードが舞台なので、何らかの陰謀とか、遺体を使ったトリックとかそういう話なのかと思っていました。まさか本当に遺体が動く話だったのでビックリです。遺体なので、撃たれても死にません。そんな彼(?)が復讐のために人を殺しまくるので大変な事になります。なのですが、話が非常にわかりにくい。色々な関係ない話が割り込んでくるので何の話なのかだんだん分からなくなってきます。バグダードの混乱ぶりを表現したかったのかもしれませんが、地名も複雑だし、登場人物名もわかりにくい上に、話そのものが難しくてホントわかりにくいです。途中で何度も投げ出そうかと思っちゃいました。彼が不死の存在として、支援者を得て、組織化されていくところはちょっと面白くなってきたかなと思ったのですが、組織は早々に瓦解してしまいます。ラストもよく分からず・・・私はあんまり好きになれない作品でした。
2022.08.03
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