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こんばんは。 去る12月14日、JR日高本線沿線7町とJR北海道などで作る、JR日高線沿線自治体協議会の初会合が開かれました。 その中でJR北海道は、地元側が示した日高本線の利用促進策に対して「日高線を持続的に維持できる仕組みにはならない」として一蹴し、地元側に赤字の穴埋めと車両更新の費用負担を求めてきました。http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0213179.html そもそも、日高本線の費用負担について、この段階で赤字補てんに車両更新まで求めてくるのは、いわゆる「後出しじゃんけん」であり、信義則に反するものです。 しかし、それ以上に気になる点があります。これは日高本線に限らず、JR北海道の最近の姿勢の中で際立っていることです。それは、地域が打ち出そうとしている利用促進の工夫なり努力なりを、一切顧みないかのような姿勢です。例えばJR北海道島田社長の発言として「年平均レベルで(乗客数を)改善するには単発の施策だけではとてもかなわない」と冷ややかに語った。」(12月10日付け北海道新聞)と伝えられています。 地方の鉄道存続で、最も求められている視点、それは「地域の思い」です。地域が鉄道を必要とする、地域が鉄道を活かす。そのような思いとそれを具体化する行動を示すことこそが、持続的な鉄道存続への第一歩といえます。単発のイベントだけで収支が劇的に逆転するなどあり得ないことは、誰でもわかっています。鉄道の価値に地域が気づくきっかけ、そして世論の広がりを作る次のステップへつなげるための、イベントだと思うのです。 JR北海道の場合、地域(特に市町村単位)と会社との間のコミュニケーションが、今まで全くなかったといっていいでしょう。片や「JRは御上」「地元のことなど聞いてくれない」、片や「都合のいい時だけ責任を押し付ける」「こんなに乗らなくなったのはあんた方のせいだろ」双方のそんな本音が見え隠れします。これではいつまで経っても不毛の議論しかできず、その先には悲劇的な結末しか待っていないでしょう。 これから先、存廃の議論が進んでくると、「カネをどこから出すか」という話に集中してくる恐れがあります。「カネ」がなければ何もできないのが事実としても、その「カネ」を出す根拠をどこに持って来るか。それは究極、納税者すなわち地域住民(+α)の意思でしょう。だとすれば、「カネ」の算段をする前に必要なのは、鉄道存続に対する地域住民のコンセンサスであり、それを促すのは、地域が主体となる利用促進の施策でしょう。 今後、様々な場面で「カネ」のことが取り沙汰されると思います。「カネ」より前に、まず愛され、活用され、利用されてこその鉄道。もう一度この点を、確認しておきたいと思います。
2015/12/20
こんばんは。ご無沙汰してしまいました。 JR北海道が、かねてから宣言していた普通列車の削減について、来年3月のダイヤ改正において削減する計79本の具体的な列車名を、公表しました。http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151127-1.pdf 削減されるのは、主に日中(午前から夕方前まで)走る普通列車で、函館本線(函館~長万部)、室蘭本線(長万部~苫小牧)や石勝線といった幹線系統も、その削減対象となっています。また、札沼線の浦臼~新十津川間のように、遂に1日1往復しか列車が走らなくなる線区も出てきました。 普通列車削減の理由を、JR北海道は、普通列車用の車両の老朽化により、安全を確保できない車両を走らせられなくなったからと述べています。しかし本当の理由は、利用の少ない列車の削減に他なりません。 日中、あるいは早朝深夜に走る普通列車の利用客が少ないことは、事実です。しかし、列車本数削減対象線区の普通列車は、現在既に非常に少ない本数となっていて、かつ途中で「分断」されている事例(すなわち、その先に路線があり主要駅もあるにもかかわらず、峠越えなど交通需要が極端に落ちるという理由で、途中でその列車の終点となってしまい、接続列車もない事例)が多く、ますます列車本数を減らせば、その路線への交通手段としての価値、信頼感を大きく失うことにつながりかねません。1日何本も走る線区から減らすのと、1日数本しか走らない線区から減らすのでは、その線区の維持・発展に対する影響力は、大きな違いがあります。また、日中の列車が減らされることは、今や鉄道にとって重要な顧客となっている観光客への対応も、困難なものとなるでしょう。 このようなJR北海道の動きにストップをかけようとする動きが沿線から出るのは、ある意味当然といえるでしょう。http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0208026.htmlhttp://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0205636.html 空知、釧路、根室、オホーツク(釧網本線沿線)管内では、地元の首長が動いています。http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20151201/3914351.html 北見でも、石北本線関係の列車本数削減や駅の無人化問題で、署名活動が行われています。 JR北海道は、分割民営化以降、本数維持に努力してきたと主張します。しかし、とりわけ普通列車の利便性が極端に低い北海道は、厳しい言い方をすれば、利用者増の努力をせずに、漫然と走らせてきたとしか思えないのです。 一方、地元の自治体や住民も、鉄道を空気や水のように感じて、あって当然と思い、鉄道の危機は地域コミュニティの危機という感覚に乏しかったといえます。また、「よそ者」である沿線地域外の利用者も、人任せにして主体的に関与できていなかったという反省があります。 鉄道事業者による一方的な「説明と理解」ではなく、ステークホルダー全体で、列車本数の問題、利便性の向上と沿線経済への貢献を、同じ土俵で考える時期に、今こそ来ているのだと考えます。
2015/12/07
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