2009年01月25日
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きのう 今月4回目の 本焼きの窯
そして 素焼きの窯も
きょう また 本焼き も 素焼き も
あした また 本焼き 今月は 6窯本焼き
さらに 必要なら 明後日も本焼きするかも 

あと4日東京への出発 
なので 正念場 
なので 再放送 去年7月8日の文に加筆
     ↓



  チャンイーモウ監督の映画

   初恋の来た道 は 初恋の様相を 
            あざやかに描いた叙情映画

   そしてそれは   おりもの映画 であり 
            やきもん映画 であり
            道具を描く映画 でもある
            ぼくにはそのように見える

   道具 とは 人が何かすることを助ける 器物
   工芸 くるしみ多い この世を
      ともに旅する 暮らしの仲間
      使われてこそかがやく 暮らしの道具




 映画冒頭 現在のシーン 
 モノクロからはじまる

 都会から村に 帰ってきた青年
 青年の父が死んだ 寒村の教師だった人 


 老いた母 
 長らく使っていなかった 
 機:はた を手入れし 糸整え
 亡夫の棺に架ける布を 織りはじめている


10192


   ああ こんな風にして 逝った人を 送るんやぁ・・・


   母の思い出 回想シーン カラーになる

少女だった 青年の 母


2


花のようである

少女のまずしい家 少女の母親は盲目らしい

その母親が 糸を取り 機:はたを織ってる

長い手仕事の時間 労働と修練 盲目でも布を織る老母  

      使われてる道具 
      カミさんの使ってるのとおんなし 
      手でつむぐ糸車 腰で張る地機:じばた


waitoguruma


村の小学校 教師のいなかった小学校に

若い先生が やってくる


1


恋をする少女 

もどかしい ひたむきな 思い

ひどく傷んでいた小学校の建物 オトコたちみんなで修理する

その昼ごはん 各戸からの持ち寄り 鉢に入れ茶碗でフタをして届ける

慣わししきたり 建築の仕事場にオンナは近付けない 離れた卓に並ぶ鉢


 腕によりをかけて おいしい料理を 届ける少女
 その入れ物 少女の届ける昼ごはん 大ぶりの染付けの鉢

   若いその先生が
   自分の鉢 えらんでくれることを 
   ひたすらに祈る 隠れて見つめる

そんな娘の様子 娘の初恋 感じ取る母 
娘の話に 耳傾けながら 糸を紡ぐ老母


kiwaku



  人を恋う 一途さ けなげさ まっすぐさ 輝き
  はるかな寒村の まずしい家 小さな家に 輝き
  なんでもない日常の 器物と労働にやどる 輝き


    糸 機 布=織物 つむぐ心 

    水を汲む井戸の釣瓶 出会う少女と先生 

    先生の夕食 各戸 持ち回り 少女の家にも

    薪 かまど 鍋 包丁 俎板 煮炊きする 火

    それを盛る 器 それを囲む 夕餉の粗末な 食卓

    ヒト 使う 粗末な道具 に 

    願い 祈り 希望 かがやき シアワセ・・・

    そーいった いいもの そーいった おおきいもの が 宿っていく・・・


999


ひとときの別れがおとずれる 後を追い丘を走る少女
キノコ餃子を手渡そうとして その鉢を割ってしまう



   村に せともの修理屋 がやってくる
   天びん棒に荷をかつぎ せともののしゅーりー と呼ばわる
   少女の母が呼び入れる

 これなら・・・
 修理するより買ったほうが安いよ


   娘のためなのさ・・・
   その鉢を使った人が 娘の心を 持って行ってしまった
   せめてもの思い出に 器だけでも 残してやろうと・・・


 なるほどな・・・ 
 だったらしっかりと修理しておこう
 きれいな思い出になるようにな・・・


3つに割れた鉢を 独楽紐でしばり
ちいさな弓 弦を巻き付けたキリを 膝のうえで使う
ヤットコで鎹(かすがい)を整えて 鉢に打ち込んで行く・・・・


 割れた鉢 
 鎹でつがれて もとの形に
 まずしい家の 食器の棚におかれた 青い絵のある鉢


  日常の 
  ありふれた 道具
  労働のための 道具

  糸取り車 機 包丁 俎板 かまど 鉢・・・


器物はただの道具 なのに 
人はそこに いろんな 思い を 仮託する

ともにその道具を使った人との 思い出と記憶
そんなささいな記憶にこそ 人の生そのものが やどってる

労働 そのための道具 それらとともにある暮らし 
まずしく 自由が乏しいからこそ 一途に思いこめる 恋 


  初恋の来た道 
  おりもの映画 やきもん映画 道具の映画
  そんなふうに ぼくはこの映画を見ました




cd


 少女の鉢 は安モンですけども・・・

 これは 東京国立博物館にある 南宋 龍泉窯の青磁
 馬蝗絆:ばこうはん ってゆー銘の付いた 名品 重文

 室町時代 足利義政 この茶碗を所持 ひび割れが生じたため
 代品を中国に求めた 明時代の中国には もはやそのようなものはなく
 鉄の鎹:かすがい でひび割れを止めて送り返してきた らしー
 この鎹を大きな蝗:いなご に見立てて,馬蝗絆:ばこうはん
 と 名づけられたとゆーことでおます  おもろいでしょ?


中島みゆきの「糸」 ・・・


      縦の糸はあなた 横の糸は私
      織りなす布は いつか誰かを
      暖めうるかもしれない

      縦の糸はあなた 横の糸は私
      織りなす布は いつか誰かの
      傷をかばうかもしれない

      縦の糸はあなた 横の糸は私
      逢うべき糸に 出逢えることを
      人は 仕合わせと呼びます


労働 そのための道具 それらとともにある暮らし 
まずしく 自由とぼしいからこそ 一途に思いこめる 恋 

われわれが得た 豊かさと自由 
どのようにも生きて行けそうな 豊かさ 
どのように生きてもいいと思える 自由 
そのゆえに 選び取ることができなくなる


   縦の糸 
   横の糸
   なかなかに 
   出会うこと 
   むずかしい







ーーーーーーー

あしたは 新作書き下ろし あのときの空




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 なにがしか
 みなさんのお心に
 とどきましたでしょーか?
 もしそーなら・・・・・・  
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最終更新日  2009年01月25日 07時13分36秒
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