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2003.04.08
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カテゴリ: 近代文学




 離散と破産ばかりの小泉家と橋本家。
 なぜ地道に働こうとせず、事業などで大きくもうけようとするのか、と思ったが、おそらく、商店なら丁稚奉公からしかないのだろうし、あとはせいぜい小商いしかない時代だったのだろう。
 なまじ裕福な旧家生まれであるが故に、かえって身を滅ぼしてしまうのだ。
 家が支えとなっているのではなく、自分の家・一族というものが重くのしかかってきて、その呪縛から逃れられずに生きた人々の物語だった。
 表現の上では、「むむ、それも一理ある」(p117)というのが印象に残った。岡本綺堂と同じで、「うむ」ではなく「むむ」だ。
 最後まで読んでから上巻巻末の「注解」に改めて目を通したが、年号に誤りがあるのに気がついた。
 (三)の、昭和八年に新だという人物の没年が1932になっているが1933のはず。
 (六)の、大正二年に郷里に帰ったという人物の生没年が、(1856-1874)になっている。これでは明治七年に若くして没したことになってしまう。





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Last updated  2005.04.01 21:30:19
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