「俺、ボークするから三塁へ進んでくれ―」。エンゼルスの守護神、ケンリー・ジャンセンがマウンド上から、二塁走者のドジャース・大谷翔平選手に”珍命令”を出した。
11―9とエンゼルスリードの9回2死二塁、打席は2番のベッツ。その初球、内野ゴロで塁に残っていた大谷が二塁へ進む(守備側に阻止する意図がなく盗塁ではない)。すると、マウンド上のジャンセンは一瞬、投球するしぐさを見せたと思いきや、突然二塁へ振り向き、大谷に三塁へ進むようにうながすような動きを見せながら、何か叫び始めた。
”異変”を感じた球審はボークを宣告し、二塁塁上にいた大谷に進塁を指示。大リーグ公式サイトによると、ジャクソンは大谷へ「ボークをするから三塁へ」と声をかけたという。走者二塁でもベッツに一打出れば1点差、さらに絶好調の3番フリーマンに回る状況だったが、ジャンセンはベッツを中飛に打ち取り、今季8個目のセーブを挙げた。
ボークは投手が投球動作を止めたり、不正な動きをした場合に進塁が与えられる。実はこのジャクソン、ドジャース時代にも同じプレーしたことがあり、これが2度目。2019年6月16日のカブス戦。5―3とリードの9回2死二塁で、同じように二塁走者へ三塁へ行くように指示。打者を三振に打ち取り、20セーブ目を挙げた。
このとき取材を受けたジャンセンは、その狙いは「二塁走者からのサイン盗みを防ぐため」で、「2死で2、3点リードのときにどうかと、ゲレン・コーチ(当時ベンチコーチ)がアイデアを出した」と答えたというが、この日も古巣相手に大成功。37歳のベテランは「あそこは間違いなく、故意ボークだね。打者ベッツ、二走大谷。彼には三塁にいてほしかった。捕手がどこに座っているのか、見てほしくないから」と、してやったりの表情を浮かべていた。
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