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誰かと暮らすということ伊藤たかみ/著【内容情報】(「BOOK」データベースより)当たり前の幸せは、当たり前そうに見えれば見えるほど手に入れにくいものなのです。うまく気持ちを伝えられない不器用な男女、倒産寸前の店を抱える夫婦、離婚してひとり暮らしを始めた女性…ひとつの町に浮かび上がる、著者新境地のハートウォーミング・ストーリー。伊藤さんと言えば芥川賞の「八月の路上に捨てる」ですがあれ・・・・だったんですよ。で、食わず嫌い気味になってまして久しぶりに読んでみたら、これが良かったんです。なので、ご紹介。登場人物は、どの方もぱっとしない平々凡々な人々。でも、本当に側に居るってこういう感じの人。恋が徐々に進んで行くのもすごく丁寧で、リアルで・・・なんか好き。幸せになりそうな虫(知加子)とセージ。最後の方の「サラバ下井草」は恋する二人のほんわかムードにすごく癒され「誰かと暮らすということ」ではちょっと切ないけど、春は近い今にピッタリな物語でとびとびに出て来るレンタルショップで「お中元」を渡す子供と真剣に説明する虫ちゃんのやり取りに笑う「子供ちゃん」こういう物語を書く人なんだ・・・とすごく衝撃を受けた一冊でした。かなり好きかも。食わず嫌いはダメですね。また伊藤さん読みます。よかったです。
2010年03月07日
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ニサッタ、ニサッタ乃南アサ・著【内容情報】(「BOOK」データベースより)最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。 乃南さんの、とっても久しぶりな長編です。すごく分厚いのかなり躊躇しましたの。でも、すごくよかった。読んでよかったと思ったのでご紹介。今現在も正社員になるなんて、すごく難しいんだけど新卒で正社員で採用されたのにあっさり辞めてしまった主人公。そして、再就職した先は、倒産次に派遣社員で働いたけどプライドが邪魔して・・・・長続きしない。ようやく、続いた学習塾はインフルエンザで出勤してしまったことでくびに。タイミング悪く、住んでいたアパートの更新時期が重なってしまい更新料を払えない→ネットカフェ難民、借金地獄へ・・・・住む場所を確保して、借金を返済するために新聞配達の仕事を得て住み込みで働くことに・・・これがまた劣悪な環境で。新聞配達の住み込みってこんな感じなんだと・・・ちょっとぞっとする。借金は返済したが、続ける理由も見つからず地元北海道へ戻ることに。この経験で主人公は、汗水流し、進んで動き働くことが苦ではなくなってるんで地元でもアルバイトとはいえ、仕事を続けることができるのです。アルバイトから、もしかしたら正社員になれるかも・・・・?というところでまた、安易な行動が、自分の人生を転落させる・・・・そんな感じですね。長続きしないくせにプライドだけが高い若者が主人公ですが自業自得とはいえやり直せない、社会情勢なんですね。這いあがれない。もし、もう駄目だとあきらめていたら主人公はホームレスになっていたかもしれない。若いのに。助けてもらえない、親には頼れないという覚悟が彼を、生きなおせることにつながったのが結果としてよかったんですよね。もちろん、現実はこうは上手くは行かないとは思うけどそれでも、大人になった子供を甘やかす親が多すぎる。だから、大人になりきれない場合もあるんでしょうね。最後は、明るいよ。幸せになれるチャンスをもう逃さないで、回り道をしないで真っすぐ歩けそうな終わりです。ちなみに「ニサッタ」は明日という意味らしいです。明日へ、明日へ・・・そんな終わり方。ぜひ読んでみてほしい。一冊です。
2010年03月06日
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