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(C)松竹●●賑やかな鳴り物で若鳶(愛之助)が小さな若い者を引き連れて花道から登場。そう、その子が千之助ちゃん。片岡孝太郎の長男・千之助(4歳)の初舞台。祖父・仁左衛門の鳶頭、孝太郎の芸者に千之助の若鳶と親子三代が揃うお祝いの舞踊をお楽しみ下さい。冒頭に仁左衛門と孝太郎の特別インタビュー付。(2004年/平成16年11月・歌舞伎座)2024年3月6日、衛星劇場にて放送されます●●●Designed by unamama20年近く前から観たかった初舞台です。芸能華舞台 松栄祝嶋台(まつのさかえいわうしまだい)お祭り April 19, 2005 のblogより抜粋歌舞伎は詳しくない私は、「仁左衛門さん素敵!」くらいのノリで、たまに鑑賞する程度。18日深夜のテレビでたまたま観られたのはラッキー!!!(芸能花舞台)この番組で可愛い初舞台を紹介していました。小さい千之助ちゃんは、それだけで可愛い。舞台の上では、愛之助さんと常にいっしょ。最初はひとつ、ひとつ愛之助さんにリードされていた千之助ちゃん。公演が進むにつれ、自分から動けるような変化が見られたとか。何度もこの舞台を観た歌舞伎通の方が、そう書いておられた。大好きなウルトラマンの見得はご愛嬌。にこにこ愛くるしい笑顔。楽しんでいる姿がいいな。(C)松竹『本来歌舞伎では禁じられています。千之助が「どうしても笑ってしまうの」と言うので、「笑うのは認めるけど、シッカリ演じてくださいね」と言いました仁左衛門さんとのお約束だそうな。 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 松嶋屋! 才能があるから、有名な親がいるから、経済的にも恵まれているからの言葉で片づけないで。華やかな表舞台の陰で、その活躍に一喜一憂している、そんなあたりまえの家族がいて、応えようとする優しさが原動力になっていること。苦しまない人はいない。あきらめないで続けた人が輝くこと。この番組を見てから ずっと見たいと思っていた千之助君の初舞台がようやく観られます。実録先代萩の観劇記 April 16, 2010 のblogから抜粋若君の亀千代は仁左衛門さんのお孫ちゃんの千之助君10歳で気品もあってセリフもお上手でした。プックラお顔はパパの孝太郎さん似かな。孝太郎さんは好きな女方さんなので華やかであり、実のある松嶋屋さんを担っていってね、千之助君。かたや、乳母の浅岡と離れ離れに暮らす千代松は芝翫さんのお孫ちゃんの宜生(よしお)君8歳。橋之助さんとこの末っ子です。ママ、三田寛子さんのはんなりしたしゃべり方に似ていて甘えっこぶりが秀逸(*^-^)若君の千之助君とちょうど良い対比で、二人とも可愛くて拍手も笑い声もたくさん、たくさん。芝翫さん(七代目)@浅岡は一貫して実子だからこそ、千代松に対して冷たいとも思える態度を取り続けるのですが臆せず「どうして」、「なぜ」とすり寄ってくる千代松とのやり取りに泣かされます。極めつけは、千代松が去った後の千之助@亀千代の「今度、千代松に会う時は、可愛がってやってくれ」というセリフに芝翫@浅岡が泣き崩れ、客席全体、もらい泣き。このセリフの前にも、「亀千代」「千代松」の名前は「千代」というところが共通だと無邪気に喜ぶ亀千代君。「もったいない」という思いのあまり、同じではないと浅岡がへりくだると「いつも家来はねぎらってやれ」と教えてくれる浅岡なのに、矛盾してはいまいか?と訴えるとこがニクイでしょ。若君の賢さ、優しさに泣かされます。プチ松嶋屋、👍イヤホンガイドでは、芝翫さんの衣装の赤い色にも浅岡の気概が表れているというニュアンスのことを言ってました。(勉強になります)すっかりおチビさん二人のチームワークの良さに翻弄される幸四郎さんと芝翫さんがなんともホノボノ。幸福感、充足感で歌舞伎座中 春らんまん。孝太郎さんはお局様で共演。歌舞伎座さよなら公演は親子・兄弟共演が随所に見られ、先代、先々代からの思い出深い歌舞伎座へご挨拶、とばかりいつもよりたくさんの俳優さんがご出演。『連獅子』June 25, 2011のblogから抜粋『油地獄』で共演の時には、それほど感じなかったけれど、今回は、いつか、菅丞相が持ち役になるのを予感させるようなちょっと大げさかしらん)知性と気品を感じました。ニザ様が千之助君との共演を喜んでいらっしゃるという記事を読んでいたら、ほほえましく…(私の席から舞台を見ると、こんな感じ)観られて、ホントに良かったです。想像以上でした。ニザ様が喜んでいるなら、お孫おバカぶり←ヘンな表現((+_+))を拝見♪せねば程度の気持ちでしたが、千之助君、ここまでとは思わなんだ。毛ぶりが楽しみなお獅子のお芝居ではありますがそれ以外のところ、要所要所でシッカリと演じている健気な様子にすっかり夢中になり…千之助君に釘付けでした。だって、ほら、ニザ様は見なくても素敵って知ってるから(*^^)v千之助君をずっと観てました。この少年は掛け値なしで立派な役者さんでした。指示の通りでも、いい加減でもなく、きちんとお稽古を積み、ちゃんと段取りがわかった上で、自らの意思で動いてるようにみえました。ニザ様と合わせるときのコンタクトの取り方も、落ちついていて、流されることなく、自分でタイミングをはかってる。自分の演技をしてるのがスゴイ!歌舞伎と、仁左衛門さんのこと、ホントに大好きなのですね。受け止めてくれるニザ様への絶対の信頼感。オーパ(ニザ様)についてきなさい、でなく、千之助をちゃんと受け止めるから、先に走って行きなさいに見えました。スポーツでも、お芝居でも、通じている瞬間の気持ち良さったらありません。ニザ様と孝太郎さんのいいところ、いっぱい受け継いで更なる成長が楽しみです。『ありがとう! 松嶋屋の連獅子が観られます!』June 17, 2011 のblogから抜粋(c)松竹片岡千之助君のコメント(歌舞伎美人)『連獅子』は中村勘三郎さん親子の格好良い舞台を観た3歳位の頃から踊りたいと思っていました。獅子の毛振りも好きですが、崖から谷に落とされてもう一度はい上がり、親子の笑顔が蘇るところがとても好きです。オーパ(大きなパパ)は一番身近で尊敬しているので、一緒に踊る夢が叶ってとても嬉しいです。勘三郎さんに憧れてくれたのを知って😢 ウレシ!
February 15, 2024
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12月に歌舞伎座でかかるので、おさらいしてみました。最初に「阿古屋」を観た時の感動で調べたこと、アレコレ。■阿古屋貝、そして「出世景清」シネマ歌舞伎 阿古屋2007年9月歌舞伎座の『壇浦兜軍記 阿古屋』久しぶりの玉三郎さんの艶姿にすっかり酔いしれ図書館に行った際にいろいろ調べてまとめました。自分の為に、だけど、誰かのお役に立ったらなお、ウレシ。歌舞伎を観る前の知識は、アコヤといえばアコヤ貝。阿古屋貝は真珠貝とも呼ばれ、その産地が知多半島の半田市付近、昔の阿古屋の浦。真珠の養殖に使われる貝を真珠母貝(しんじゅぼがい、マザーオブパール)と言うそうです。と、話がそれましたが歌舞伎名作撰 壇ノ浦兜軍記 阿古屋 【DVD】DVDは2004年、勘三郎さんとの共演です。2015年に勘三郎さんと共演した「阿古屋」も観ています。作品に奥行きが出る素晴らしい岩永です。12月の「阿古屋」は梅枝君と児太郎君がタイトルロールの時、玉三郎さんが岩永役。この配役が気になります。歌舞伎で玉三郎さんが演じた阿古屋恋人の平景清のため、命を賭した遊女。映画の「景清と阿古屋」近松作浄瑠璃の「出世景清」ではなんと悪女。賞金目当ての実兄に、そそのかされた阿古屋。いったんは断ったものの、正妻への嫉妬から衝動的に敵方に景清の居所を密告するばかりか景清との間の二人の息子まで手にかけたのです。■景清と阿古屋と伊藤さん阿古屋は悪女?大問題です、これは。浄瑠璃の「出世景清」や映画の「景清と阿古屋」のあらすじはね。平家滅亡後、景清は追手から逃げ延び、遊君阿古屋を訪ねます。「3年ぶりだね。元気だった?」とヨリを戻します。そこへ届いた景清の正妻小野姫からの手紙。「遊女なんかと遊んでるのかしら」と書かれた手紙を読んだ阿古屋は嫉妬にかられて景清を裏切ります。実はこの手紙は景清を突き出して褒美をもらいたい阿古屋の兄が書いたニセ手紙。いくら阿古屋に通報するよう言っても「私はそんなことしないの。愛してるから」と、一向に取り合わなかったので、ヤキモチを焼かせようと謀ったのでした。かたや、景清の行方を聞き出すために捕らわれてしまった妻の小野姫。裸にされ、ハシゴに縛りつけられ、水をかけられと拷問にあっても愛する人のために耐え抜きます。これは、ほんの概要でもっとエピソード盛りだくさん。韓流ドラマ、かつての大映ドラマを彷彿とさせる。あ、いやこっちの方が300年以上前なんだからこっちがご本家ですね。阿古屋の恋人、平悪七兵衛(あくしちひょうえ)景清、この名前にもひっかかっていたの。親は自分の子に「悪」ってつけるかしらって。そうして上総出身であるならどうして平家なの?(※追記 これを書いた当時は平家は西で源氏は鎌倉だから東と思っていた)この場合の「悪」は悪いという意味でなく強いという意味だそうで、つまりは上総守藤原忠清のヤンチャな七男ってな意味の通称が答。権力に屈しない強さが江戸時代の庶民の人気を集めたので、いろいろな伝説が各地に残っているそうです。「藤原」もしくは「平」とまちまちに呼ばれるのは平家方としてよく働いたため。藤原秀郷の末裔、ひいおじいちゃんの基景は伊勢守だったので伊勢周辺で繁栄したことから伊勢の藤原=伊藤を名乗っていたと伊藤姓のルーツまでわかっちゃった。一説によると7歳の時におじさんを殺したので悪七兵衛と呼ばれたというんだけれどそのおじさんの孫は頼朝なんだから、ややこしい。なにぶん大昔のことだから真偽のほどは定かではないけれど源平の話をたどっていけば和製ダ・ヴィンチ・コードみたいに面白い。(この時は全くの無知のカタマリ。 2022年、『鎌倉殿の13人』にはまって以来 ちょっと詳しくなったけれど)恋人景清をかばって敵である源氏にその行方を告げない遊君といっても女の鑑の阿古屋。「責められるのもわたしの役目。あなたたちは責めるのが役目だからさー、ドンドン遠慮なく責めてね」内心怖かったと思うけれどそこはオクビニモ出さず、毅然としているのがカッコいいんですが...(ここまでが歌舞伎の「阿古屋」)源氏に捕らわれて牢屋にいれられた景清。「敵からのものは口にしない」と水も飲まず拷問に耐え、平家の財宝の在り処を白状しない景清。音を上げた源氏が景清の妻子を連れてきて、彼の目前で責めたのでブチッと切れて、牢を破って大暴れする。その場面が「荒事(あらごと)」と言って成田屋お得意のスペクタクルな演目、歌舞伎十八番の「景清」なんですが。浄瑠璃の最後、謝っても許してくれない景清に逆切れ!!阿古屋が自暴自棄になって息子達と心中。「明日からは月代もお母さんの言うとおりに剃ります。お灸もします。」と助けを請う幼子たちを「悪いのはおとうさんだからね」と刺すのだから。景清、号泣のシーンです。最終的には、頼朝に命を救われた景清ですが「(源氏隆盛の)世の中を見ていたくない」と自分の目をえぐり取ったという壮絶な幕切れの出世景清。景清の波瀾に富んだ生涯を描いているのは一緒ですが浄瑠璃では貞淑な妻小野姫に対して悪女の阿古屋。歌舞伎との描き方の違いは時代のせいでしょうか。文化とか宗教とか政治とかね。熱田神宮の宮司の娘と遊女の身分の違いでしょうか。または、「いい女」の価値観の相違?長くなっちゃったけど、読んでくださった皆様、どうもありがとう。私は調べていて楽しかった。そうそう。もうひとつあった疑問も解決。玉三郎さんの阿古屋が弾く楽器のひとつ胡弓。胡弓って中国の楽器なのに、江戸時代の遊女が弾くの?これは「筋書(すじがき)」に答えが。阿古屋で使われるのは三味線を小ぶりにしたものを弓で鳴らすという日本独自の胡弓だそうです。■玉三郎さんを観られる時代に生きてることに感謝!玉三郎さんの阿古屋本当に素敵だった。豪華な打ち掛け、牡丹柄だったかな。帯は孔雀の柄が艶やか、前にだらりと垂らしたまな板帯。『壇浦兜軍記 阿古屋』 傾城(けいせい)の大役、演技も難しい上に琴、三味線、胡弓を実際に演奏する通称「阿古屋琴責め」という珍しい演目。傾城って言うのは遊女のなかでも教養を備えた格式高く、文字通り城(国)を傾けるほどの美女。久しぶりの玉三郎さん。楽しみでもあり、内心はお年を召されたからオーラが減ってるかもと心配でした。実際の舞台を拝見したらそんな心配は吹っ飛ぶ美しさにウットリ玉三郎さんを観られる時代に生きていることに感謝!ってな具合です。「竹田奴」っていう面白い顔の人達が責め道具を持ってピョコタン、ピョコタン花道を飛び跳ねてくる楽しい趣向もあったりして、見どころ満載の「阿古屋」。「武田奴」は重苦しい雰囲気を和らげるための演出だそうです。そうそう。阿古屋の演奏を舞台の端っこで微動だにせず座っている役の染五郎さん。(※追記 当代幸四郎さん)神妙な面持ちで両手はずーっと腰に差した刀の柄にかけたまま。所作、踊り、唄、科白、なんでも出来なくてはならない役者さんのお仕事。動かない、しゃべらない、対極だけれど、これも完璧。玉三郎さんだけでなく、皆様お見事。遊君阿古屋 玉三郎榛沢六郎 染五郎岩永左衛門 段四郎秩父庄司重忠 吉右衛門(※畠山重忠の事ですよ)(平成19年9月 秀山祭大歌舞伎 歌舞伎座)
November 1, 2018
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10月大歌舞伎のおさらいに…東山桜荘子 佐倉義民伝(さくらぎみんでん)(2008年12月 歌舞伎座)第一場 印旛沼渡し小屋の場第二場 木内宗吾内の場第三場 同 裏手の場二幕目 東叡山直訴の場 領民のために命を賭して直訴した佐倉宗吾(幸四郎)のお話。直訴をするのは死を覚悟してのこと、領民に捧げる命は惜しくないけれど最後に一目家族に会いたいと宗吾のたっての頼みを引き受ける渡し守甚兵衛(段四郎)もやはり出してはいけない時間に舟を漕ぐのだから命懸け。「宗吾ばかりでなく甚兵衛もまた義民であった」イヤホンガイドの解説を聴いてジン!千葉には親戚も友人もたくさんいるから。その人たちの祖先をおじいさんと宗吾さん達が守ってくれたんだと思ったら人ごとじゃないから。歴史上のことだから結末は決まってるし、変えられないけどやはり、父上、江戸には行ってくれるなと泣く子らの姿は涙を誘う。それでも、下の子はお土産を買ってきてくれるならそれもいいかなとすぐだまされるのが哀れ。かなえられない約束をする父親はつらいだろう。だって、宗吾は今までわが子にも領民にも決して嘘はつかないタイプだと思うのね。その純粋で真面目で責任感のある人だからこそ立ち上がりそのために悲しい嘘をつかざるを得ない。コメディエンヌの福助さんが内助の功、良妻賢母の典型でした。着るものに不自由する農民に自分の着物をやってしまったり、宗吾を信じて、家を守る健気なおかみさんでここでも泣ける。最後まであきらめず追いすがる長男を(この子は直観的に永の別れと悟ったのでしょう)突き飛ばすところには悲しすぎてもらい泣き。きっと幸四郎さん染五郎さんはもう大きいのでヾ(@^▽^@)ノ可愛いお孫さん(国立劇場の鈎爪の時にお見かけしましたよ)ともし別れることになったら…と役作りしたかしらと想像したりして……渡し場のところに積もった雪が本物のようでした。歌舞伎座の雪景色はいつも感動します。幕がかわって、寛永寺の場面。紅い橋とモミジが目に鮮やか。家綱(染五郎)に直訴する宗吾。宗吾の想いを汲み取ってくれた彌十郎さんの老中松平伊豆守。ちょうど勧進帳の富樫のような粋な計らいを見せてくれます。宗吾霊堂の御本尊、宗吾像を今だけお借りしています。成田まではなかなか行けないので、手を合わせ…この作品は地味だし受けないだろうと思われていたのに初演の四世小團次が強く希望して演じ、実際104日のロングラン。あの時代に佐倉からもたくさん訪れたそうです。
September 16, 2018
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演舞場へ行く途中、歌舞伎座前を通ったら工事はだいぶ進んでいましたよ屋根も着手。早く、面影のある姿を観たいですお向かいの「いわて銀河ぷらざ」の南部風鈴カフェYOUと文明堂の売店があったところは今サブウェイとカレー屋さん七福神あられ、などおめでたい形のお煎餅を扱っているお店まわりのお店も新しい歌舞伎座の完成を心待ちにしています
August 17, 2012
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まぼろし、と言ってもワタシにとって、ですが。『熊谷陣屋』、DVDで観た魁春さんが迫力あり過ぎてその後、陣屋がかかるとなると直実が誰?というより藤の方の配役が気になって仕方なかった。なので、どの役者さんが熱演しても物足りなかった。 「軍の習いとは言いながら、年はも行かぬ若武者をよう むごたらしゅう首討ったなあ」最近聞かなくなった「年はもいかぬ」の懐かしさ共々印象的だったセリフ。魁春さんの藤の方が言った言葉はずーっと頭の中でリフレイン。すぐには消えない。いや、いつまでも消えない。あの怒りや嘆きぶりの凄まじさは子を失った母の悲しみそのものに思えたので。親が自分の子どもを犠牲にするなんて、と受け付けなかった『熊谷陣屋』だけど、團十郎さんの直実と魁春さんが素晴らしかったので、これはストーリーに異を唱えるのでなく役者さんの渾身の演技を観るべき作品なんだとわかってきてからは、嫌いな作品ではなくなった。そうなると、私が初めて観た時の藤の方と相模は誰だったんだろうと気になってきて。主役の直実よりも、私の心を占めたあの二人の母はどなた?当時は、染五郎さんの『竜馬が行く』目当てだったし、まだちゃんと認識できる役者さん少なかった。今なら顔だけじゃなく、声でもわかるけれど。blogにも子どもを亡くす役の○○さんと子どもが助かる役の××さん。舞台の上手と下手で、対照的。 と、書いた覚えがあるのに。それが、ひょんなことから見つかりました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「熊谷陣屋」も観ました。子どもを亡くす役の福助さんと子どもが助かる役の芝雀さん。舞台の上手と下手で、対照的。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・熊谷直実以下男性陣にはヒトコトも触れておらずこの二人の母に釘付だったよう。2007年の秀山祭と分かったので、配役も確認できました。熊谷次郎直実 吉右衛門相模 福助義経 芝翫藤の方 芝雀弥陀六 富十郎今、観たら豪華な配役なのに!拙い記録でも、残しておくの大切と再認識。あの時の福助さんと芝雀さんの姿は今でも鮮やかに浮かびます。マイ・ベスト、相模であり、藤の方です。芝雀さんは『籠釣瓶』の九重もすっごく良かった!ほんとに心に残る演技を見せてくれる女形さんです。(追記:芝雀さんは当代の雀右衛門さん。 義経役の芝翫さんは先代の女方の芝翫さん 上の画像は、初代吉右衛門さんの直実。 2007年の筋書より 2024/3/9)
November 27, 2010
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今、歌舞伎座前は素敵な浮世絵に囲まれてます。すっかり取り壊されて、さみしい限りの工事現場。そこを囲っている塀は白くてキレイといえばそうだけど殺風景で寒々しい気がしていましたが、演舞場の千穐楽の日、こんな風にお召し替え詳細は不明ですが、新しい歌舞伎座へ向けて確実に進んでいるのだと思うと イイ気分。幕見、カムバック!お大尽も庶民もそれぞれが楽しめた歌舞伎座はほんとに素敵な劇場でした。3年は長いな~。歌舞伎座に長年勤めていた技術者の方の腕が衰えないよう生かせる場所の確保、ワークショップも一案ですが、ぜひ、してくださいませ、松竹様。シネマ歌舞伎の種類を増やすとか、なんでもいいですけど、何十年と木挽町へ通っていた大正・昭和生まれの歌舞伎通の皆様が気軽に観られることを企画して遠くまで遠征できなくても楽しめるようにしてくださいませ。そして歌舞伎と人生の先輩である皆様、長年、歌舞伎を愛し、支えてくださった皆様、くれぐれも くれぐれも お元気でいらしてください。3階のロビーや、幕見の列に並びながら辰之助さんの話や17代目やらの懐かしい話をいろいろ教えてくださいませ。☆写真送ってくださってありがとうございます。sapiko様♪
October 26, 2010
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『わが心の歌舞伎座』 歌舞伎座さよなら公演 記念ドキュメンタリー作品2011年1月15日(土)東劇ほか全国ロードショー歌舞伎座の映画が公開されます。昭和26年1月3日第四期歌舞伎座開場式のチケットと袋を元に新しくデザインされた、ということなので珍しく前売り買いました。今日、昨日、3か月前、1年前の歌舞伎座の写真です。3か月前昨日今日(10月17日)1年前 木だけが同じ
October 17, 2010
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え。歌舞伎座?わ。カッコいい!SMAPのは知ってたけど、こんなお茶目な動画があるなんて知りませんでした♪「りびんぐでっど」のダンス、「義民傳」のラップ。スゴイ!と思っていたら、コレもまた、いい味。踊っている場所が歌舞伎座1階ロビーで泣かせます。歌舞伎座 COME ON! 出演は左から片岡松次郎、尾上みどり、中村京純、尾上辰巳、中村福太郎の皆様。
October 9, 2010
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なりきり歌舞伎体操のワークで知り合った方と待ち合わせしました。歌舞伎座の前を集合場所にしたのは、どんなふうか気になったから東銀座の階段、古いままここが綺麗になる時は歌舞伎座が建て替わった時?えええ!オムライスのYOUまで?
July 17, 2010
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演舞場へ行く前に通った歌舞伎座前中に灯りが見えてうれしかったけど以前なら外が閉まっているときに中が明るいと「あ、中でお稽古かしら」とワクワクしたものですが今は解体作業のためなんでしょうね。閉場式を観られなかった友達にせめて閉場式の筋書を買いたかった。彼女は私が見られるために骨を折ってくれたのです。なのに、思いがけず連日の泊まり込みに最後はボーっとしていて気がまわらなくて…あとの祭り…私の分は、染丸が買ってくれたのに(/_;)それで、以前から気になっていた歌舞伎座横古書を扱うお店「木挽堂書店」に電話で問い合わせました。結果は在庫なし、だったんだけど、一見(いちげん)さんの私にとても丁寧に対応してくださいました。その時のお礼もあり、立ち寄ってみました。確か、茜屋珈琲店の二階、どこから入るのかな?あ、ここね。人がすれ違えないくらい!所狭しと置かれた膨大な蔵書の数々。目をまん丸にして、見いっちゃいました。まさに歌舞伎好きのワンダーランドでした。泊まり込みたい!全部見たい!同行の染丸としばし、いちばん入り口に置かれたブロマイドに釘付け。白黒の写真は300円だって。通常歌舞伎座や演舞場で販売されているカラー写真が一枚500円。なので、いいのかしらん、希少なのにこの良心価格。そして、この無造作な並べ方でいいのかしらん、もっとキッチリと整理しましょうよ、と珍しく几帳面さを発揮し、つぶやけばいいんですよ、この中からお宝をさがす楽しみがあってと染丸は反対の意見。そうか~?いや、私は役者別、年代別に整理したい!けど、染丸のおおらかな見解がいいな~と感心したりもする。「う、男前!」と見惚れても誰だかわからない。気になるので、お仕事中お邪魔かしらと遠慮しつつもたずねると、親切に教えてくださってありがたや♪調子にのって、歌舞伎勉強中です!といろいろ質問しても気さくになんでも教えてくださって授業料払わなくちゃいけないくらい?ネットで見て平成17年発売、3500円だから買うのをためらった歌舞伎界の若き獅子たち1500円だったので(使用感はあったものの)節約中だった私にはここで会えたのがラッキー!思わずお買い上げ!染様、中村屋兄弟、獅童さんの4人を篠山紀信さんがゲキシャした写真集で、「恋飛脚大和往来」の新口村なんざ、梅川@孝太郎さんも写っていてキャーウレシです。店長さんがお忙しい時は、いつでも店番引き受けます!と、元気よく ずうずうしく ご挨拶して お店を後にしました。木挽堂書店・営業日
May 28, 2010
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お隣の歌舞伎座ビル。 はじめて一幕見を観た日に入った「アリス」もおしまい?※その日の日記はこちらお洒落にコートを着こなしていた小山三さんをお見かけしてうれしかった楽屋口の前もふさがれてしまいました。
May 17, 2010
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用事があったので、東銀座に行きました。歌舞伎座の前に行くのはつらかったけれどここまで来たら、やはりその姿を見たいと歩いてみました。この階段。狭いからすれ違うのが精いっぱい。でも、ちょうど良かったのかも。歌舞伎座のお客様の多くを占める世代は安心して歩けたかも。降りる人一人、のぼる人一人しかすれ違えないから走ってのぼる人に押される心配もないですものね。開演時間、直前に駆け付ける時など、私も走って昇りたいけど、ここの階段にくると観念するしかない。狭くて危ないからてユックリ進むしかないですから。文明堂がキレイになったので、ひときわレトロ感アップの喫茶YOU。初めてここで、フワフワ、オムライスを食べた日は、こんなに歌舞伎が好きになると思っていなかったな~とフト思い出しました。歌舞伎関係の古書を扱う木挽堂書店。右側の窓にポスターが貼ってあるところです。マスターは無愛想だけど、珈琲は高めの値段に相応しいおいしさと言う左の茜屋珈琲店ともども、((o(>▽
May 9, 2010
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もう、いいかげんにしなさい!ってかんじですが力がはいらなかったのは、歌舞伎座が壊されてしまうショックと歌舞伎座に通うことで会えたお知り合いに会えなくなること若手の方はいいけれど、大ベテランの役者さんや裏方さんの心労はいかばかりとか、諸々なんですがそれにプライベートの悩み事仕事だったり、親戚の不幸だったりそんなことが重なったから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それと、千穐楽、閉場式とネットに無縁な世代をないがしろにした感を否めないチケットの販売の仕方への不満を書こうと思っていたけれど仁左衛門さんと勘三郎さんがたずねてくれたんだから批判めいたことはふれず、ありがとう!歌舞伎座でおわったほうがいいのかな、と迷ったりもしたのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でもね、あれから 何人かと閉場式のことを話していたらね。同じ気持ちの人がいたの、みんなそうだったんだねって思ったらやっぱり書こうと思いました。私もチケットがとれなかったけど、私の周りの人がどうにか千穐楽の第三部とか閉場式を観せてやろうと、パソコンに向かって戻りのチケットを気にしてくれていたように、たくさんの人が誰かのためにパソコンに向かっていたんだよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「戻り」のチケットがサイトに出ることがあります。チケットWEB松竹で発売されたチケット。いったんは完売になっても、招待客用に取ってあったのが不要になったり、誰かが予約しても期日までに支払いができなかったりでサイトに戻るのを「戻り」というの。すると「空席あり」の表示に変わるので購入が可能になるのです。数枚ですし、一瞬ですし、日本中、鵜の目鷹の目で見張っている中クリックして買える人は相当ラッキーで宝くじに当たるくらいの快挙。その一瞬を逃さじと、在宅時はずっとパソコンの前。夕方によく戻ると言うことも聞きましたが、OLだから夜中しかチャンスはないものね。歌舞伎仲間の一人に聞いたのですが自分たちに歌舞伎の素晴らしさを教えてくれた友人のお母様の為に彼女たちも協力して頑張ったと言ってました。歌舞伎歴50年以上のそのお母様が閉場式のチケットを取れなくてガッカリしていることを知った彼女と仲間、いずれもそのお母様のおかげで歌舞伎好きになったご恩返しとばかり、タッグを組んで何日もパソコンに貼りついて、ようやく手に入れたと。みんな、閉場式が終わって思ったことはあー。もうパソコンに貼りつかなくてもいいんだ!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私だって、若手花形役者が出演するカッコイイのももちろん好きですよ。でも、歌舞伎座と共に生きてきた歌舞伎役者さんと裏方さん、先代、先代の役者さんとそのころから観ていたお客さん。それをひっくるめて全部が好きでした。だから、私も観たかったけど。私よりも、もっと観たかった人、観せてあげたかった人ほんとうはもっといたんだと思う。歌舞伎が好きな人はちゃんとそういうことわかっていたと思う。だから、チケットを得るために徹夜しても並んだ人、一人二枚買える権利があるのにほとんどが一人一枚。並んだ本人の分しか買ってませんでした。むろん、統計をとったわけではなく、私の周囲の人のことしかわかりませんけど。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・チケットの販売がネット中心だと窓口や電話しか利用できない人、特にお年寄りが見られないじゃない!と憤慨すると今までのファンよりも、これからチケットをたくさん買ってくれる若いお客さんを増やしたいんだよ、という意見も聞きました。えー。そんなアコギな。歌舞伎の人気が低迷して時期を支えてくれた、言わば一緒に歌舞伎を作って来た人たちなのに。それでなくても戦争でつらい想いをし、日本の経済の復興や成長に尽くしてきた年代の人達が長生きして良かったな~と思うこと企画してくれないかな。お誕生日には1年間有効の3階席ご招待券とか、(誕生日の月に元気じゃなくても体調のいい日に観られるでしょ)そんな風に出来ないのかしら。松竹さんの経費で出ないなら、企業とタイアップして1等席のバースディシート作ったらいいのに。そしてハガキを出した人の中から抽選にして何人か当選した人がユッタリ歌舞伎を堪能できる。シートカバーに社名をオシャレに入れて(あくまでもセンス良くね)シネマ歌舞伎のSONYのご招待席とか、オペラグラスの会社とか衣装の会社の宣伝になったらペイできないかな。歌舞伎の会社じゃなくてもソフトバンクとかでもいいけどね。1等席は高いけど、たとえば花外は全員和服席とか。自前でも、もちろんいいけれど、着物の会社とタイアップしてレンタル着物を着られるとか。購買意欲をそそれば格好のPR。親孝行で歌舞伎座観劇をプレゼントしたけれど、若い人には少しにみえる段差がつらかったという話も聞きましたから車いす利用者でなくとも、足が悪い方でも楽なシートがあるといいね。あと、150センチないような可愛らしいおばあちゃまには座高が高くなるクッションを貸出してもいいんじゃないかな。前のめりで後ろの人の迷惑になっている方はたいてい背が低いので見えないんだから無理もない、気の毒でもあるんです。新しい歌舞伎座は、みんながシアワセになる歌舞伎座になりませんか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・写真は閉場式の前の晩。夜を明かした場所から観た東劇方面の景色。
May 8, 2010
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染丸さんが写真を送ってくれました。ガランとした歌舞伎座を観て、涙ジワリがんばってこらえたってん~同感です実は先日、別の用事で有楽町へ行ったけれど悲しくて歌舞伎座方向へ歩けませんでした。引きずっていてはしかたないと思いつつ私も虚無感をどうにかせねば歌舞伎座(と、平成中村座)で観る歌舞伎が好きだったんでしょうね。その小屋に通うこと自体が好きでした。大好きな芝翫さんが歌舞伎が終わったわけじゃないとおっしゃってました。今日はこれからお仕事ですけど、少しずつ閉場式前後の日記を埋めて未来へ向けて歩きださなくちゃね~。そうそう、昨日は長崎のお友達へメールをしたら偶然彼女の役にたったり、音楽座チケット前売り開始を前にデュトさん達とそのことでやり取りしていたら、気持ちが上向きになってきました。ありがとう とか またね とか 元気にお過ごしください とか相手に向けて発したことが、自分に返ってきて元気度がアップする気がする。ふさぎの虫を退治して、ポジティブにいかなくちゃ。
May 7, 2010
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懐かしい4階へ。幕見のおかげでたくさん歌舞伎座へ通えた。料金が安くて助かったけど、人間国宝の演技を800円くらいで観られるのだから、これほどありがたいことがあるかしら。 ニザ様見ようか、カンザさん。誰を見たらいいのか迷っちゃう豪華な顔ぶれの「都風流」「閉場式」の立役の舞踊が聴いたことのない「都風流」だったので事前学習のため、購入したCD。江戸の四季を歌っているのが選ばれた理由だそう。のどかな演奏を聴きながら、個性あふれる舞踊を眺めた。【送料無料選択可!】邦楽舞踊シリーズ 長唄: 助六・都風流 / 吉住慈恭、他女形の舞踊は「京鹿子娘道成寺」平成生まれの御曹司達の所化と五人の女形による花子。玉三郎さんはもちろんだけど、福助さん、時蔵さん、芝雀さん皆、それぞれの個性が好きな役者さんなので、ただ楽しんで観る。そうそう。芝翫さん、口上なんだけど、昼の部は原稿を間違えてお持ちになったとか。昼と夜は違った口上だったそうだから両方聴き比べた人、ラッキーだったね。芝翫さんの言葉を謹んで拝聴する。本調子でないだろうが、それを感じさせない立派な姿。ユーモアを交え、歌舞伎座への想いを語ってくれました。そして200人の俳優さんによる手締式は圧巻。これには猿之助さん、亀治郎さんの顔もあって良かった♪中央にお子様が集まっていて、中でも(松緑さんとこの)大河ちゃんがひときわ小さくて目を引く。心もとなくキョロキョロ。泣いたりせず、立っているだけでも立派。ウルウルしちゃう。隣の松本金太郎君は我、関せずで、お行儀よくまっすぐ前を見つめている。そこから少し、上手のほうへ視線を移すと亀ちゃんがキョロキョロしている。2歳じゃないのに。ちょうど隣の染さんは動ぜず、キッと前を見て立っているところが金太郎君にソックリで思わず、ニッコリしちゃった♪勘三郎さんは天井を見たり、うつむいたり涙をこらえている。カンザさんが夜中に訪問してくれたのは、こんなにまでして観に来てくれてありがとう!って気持ちもあるけれど応援してくれる人にタイヘンな思いをさせて悪かったけど自分に免じて勘弁してね、そういう気持ちもあったのかもしれないって、フト思った。陣中見舞いの時、そこにいたみんなに優しい目を向けていたけれどその中に、自分の後援会の人を見つけた時、つらそうだった。いつも贔屓にしてくれて、観に来てくれるあなたにまでこんな土砂降りの夜に歌舞伎座前に並ばせちゃったんだねって気の毒そうに、申し訳なさそうにしていた。その優しさがあるから彼女も雨なんてなんのその、って思えるしずっと応援したいって思うのでしょうね。3階、4階には大向こうもあるから、なおさら好きだけどこの日は後ろの列から、まるで練習のようにたくさん、たくさんかかっていました。声にも掛け方があって、ただ掛ければいいわけじゃないのは最近分かってきましたが、(タイミングとか、掛けるべき対象があるとか)幹部が並んで、どの人も主役だから全員にかけるのは当然と言えば当然。セレモニーでもあり、お祭りでもあるかと。最後の45分。懐かしの映像が流れると、係員の携帯、カメラはしまってくださいの注意を無視して、あちこちでフラッシュがたかれ、嘆かわしい状態に。あんな想いをして当日券で並んだはずなのに、(転売し損ねたのかな)空席もあり、ホントのファンじゃない人多いぞ!それでも時代が新しくなり、17世勘三郎など馴染みのある役者の登場シーンには拍手が起こり、根っからのファンの人の存在も感じ悲喜こもごもの閉場式は文字通り、幕を閉じました。感無量!お隣に座っていたご婦人。「閉場式」に休みが取れると思わなかったのに見られて良かったわ。 さ、明日から仕事、仕事」同感。乙女ねえさん発見。寺島しのぶさんがご主人と一緒にいらっしゃいました。美人女優と言うより演技派のイメージがありましたが間近で見るしのぶさんは、ハッとするくらいキレイ。あんまりキレイだったので「お写真いいですか?」と聞いたらちょっとはにかんでニッコリしてくれたけれど、係の方のご遠慮ください、に阻まれた。うーん、惜しい。でも、この混雑だから無理ないね。平野さんは、演舞場でお会いできるそうです♪あーん。ゴメンナサイ。このチョコ、どなたにいただいたのかわからなくなってしまいました。どうしよう。大荷物持って帰宅。長かった歌舞伎座さよなら公演、終了!私が見られるように協力してくださった皆様、ありがとうございました。そして、この長いレポもね。スペシャル サンクス!
May 6, 2010
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4月30日、念願の「閉場式」のチケットは手に入ったけど大家族から一人になってさみしかったので「ご予定がなければ、つきあってくださーい」花子さんにメールして、お昼をつきあってもらった。ランチは前から入りたかった歌舞伎座裏の「ラーメン はしご」サラリーマンなどで賑わっていたけど、少し待つと座れた。辛いの苦手な私はマイルドにしてもらったらちょうどいい。(辛さが選べます)私達にお給仕してくださった方が年配の女性でそのおっとりした感じも上品で良かった。ご飯までついていたので、多いかしらと思ったけれどホッとしたせいか、おいしさ噛みしめてしっかり食べられました♪また、食べたいな♪花子さんとラーメンを食べながら、花子さんに出会ってからたくさんのいいことがあった。歌舞伎が前よりずっと好きになったし、野分姫さんのような可愛い人にも会わせてくれた。それから枚挙にいとまがない・・・楽しかったこの数カ月のこと、想いめぐらしていた。この間、どれほどお世話になったか。そうして、一つの区切り、現・歌舞伎座の「閉場式」それから花子さんのとっておきの場所で体を休め、再び歌舞伎座へ。途中、掘り出し物のオペラグラス発見。新調したくて、ずっとアレコレ、チェックしていたけど性能と値段がこちらの希望とマッチしていてヤッター!ってカンジ。店長もユニークで、またのぞきたくなる楽しいお店。おまけしてもらった。お揃いのオペラグラス。最後の歌舞伎座、4階からこのオペラグラスでながめましょう。私もこれを持っていたら彼女のような寛くて優しい女になれるかな。歌舞伎座前へ戻ったら、古巣のあたり(泊まったベンチのあたり)になぜか、皆集まっていた。帰巣本能?家族なんだわ、やっぱり。オシャレしてステキになっていて嬉しい。そこで更に嬉しかったのは、みんなのプレゼント。「さっき、他の人にあげちゃったでしょ。家に帰ってプリントしてきたよ」と、写真を持ってきてくれたり地元の評判の和菓子を持ってきてくれたりね。4階は普段の幕見席。1階から3階とは別の階段から入るから売店は利用できないんだけど買えない私のために閉場式の記念のチョコや、大好きなめでたい焼き買ってきてくれた。ウレシ…お泊まりセットの大きな荷物、これを持って4階までのぼれなーい!私は歌舞伎座の玄関からは入れないので、歌舞伎座内のロッカーの所に入れないから、代わりに、昼の部を観る友達がロッカーに入れてくれた。そうしたら、その友達と夜の部を観る花子さんが途中で荷物を出さなくてもいいように、鍵の受け渡しをしてくれた。「そうしたら、じぇりさんはゆっくり観られるでしょ。帰りに取りだして、外で渡すからね」みんなの優しさに包まれて迎える閉場式は最高!「あ、みんなで記念写真撮れば良かったね」と言っても、全員は揃ってないし…そうだ!「3年後、新しい歌舞伎座のこけら落しで再会しましょう」今度は徹夜なしでね、((o(>▽
May 6, 2010
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30日、閉場式。これは、命!のおみそ汁♪勘三郎さんのファンの方にいただいたおみそ汁。ほんとういうと、千穐楽前からの寝不足で相当テンパッてましたが、これを飲んだら生き返りました。「閉場式」まで持たないんじゃないか、の不安一掃!感謝、感謝。さて、ようやく列が動きはじめ…私は9人分のお泊まりの荷物を見張っている役になって、他のみんなは窓口へと。当日券売り場の屋根の下、いっぱいに幾重にも折り返して行列を作っている。そして、その列に続いて、建物を取り囲むように外に並んでいる人。そこまで当日券足りないと思うけれど、どんどん列は長くなる。最後尾がわからない人に何度もたずねられて、係ではないけれどね、なんて苦笑しながら、私達は丁寧にご案内。歌舞伎座へのお礼で無料奉仕だわね。説明も数を重ねる度に、板についてきて本職さながら(*^-^)v「いつ頃から並んでいらしたんですか?」声をかけてきた人、立っているのがつらそうにしている人にはこちらから声をかけて差し入れでもらったお菓子を分けてあげた。飴の一つでも気分がほぐれるでしょ。もちろん、全員には配れないけれど。その中には「僕がここに立って、これ以上、割り込ませないように 阻止しますよ」なんて泣かせる言葉を聞かせてくれた若者もいた。「あなたの分はどうなるの?並んでないと買えなくなるでしょ」と言っても、遅れて来たヒーローの正義感が許さないらしい。「この人が列から離れても、そういう理由なので 後からちゃんと列に戻らせてくださいね!」ほうっておけないので、彼の前後の人達にお願いしたら「もちろん!」とばかり、大きくうなづいていた。発売の様子が見えないので気になって前の方に並んでいる顔見知りに転売の人がどうなったか聞きに言ったら「転売の人をちゃんとカウントしちゃったわよ」とのこと。取り締まってもらえないのかな。歴然としてるのに。どの人も大切なお客様ってこと?「でもね、自分は買えないかもしれないのに(朝、来たので)みんなのために力になろうとこんな奇特な人もいるんです」と先程の彼の話をしたら、並んでいた人が顔を曇らせて「私が買うのは一枚だから、そう言う人の分を買ってあげたいわ」その人も見ず知らずの人なのにね。ただ、フェアに並ぼうとしている中に、自分自身がそれを破るわけにはいかず、悔しそうだった。私に出来ることを一所懸命考えたけど、たいしたことは思いつかなかったので並んでいる人が退屈しないようにまた、勘三郎さん達が激励にきてくれた話をしたり並んでいるのが苦じゃないようにするのが精いっぱいだった。ここで、差し入れにいただいた、たくさんのお菓子が役立ちましたよ。ドラえもんガールズ(私の幕見仲間・幕間のおやつはどら焼き)何度も様子を見に通ってくれてほんとにありがとうね!そこへ、また別の友達からメール。「閉場式の3階席のチケット手に入りそうよ。 じぇりさんに譲ってあげようか?」そのネットワークに感心、なんてタイミングいいんだ!私は並んで買えそうだけど、遅れてきたヒーローにあげられるじゃない。でも、彼の周囲に並んでいる人の手前、どうしよう。一人だけに特別扱いしたら、パニックだ!彼の順番はだいぶ、先。買える可能性0に近いね、悲しいことに。「帰りに私のところに寄って。買えても、買えなくても」と彼に言ったら「買えたら嬉しいから報告に来ますよ。でも、買えなかったら 一刻もここに居たくないので、即行帰ります」とキッパリ。(アホ!取れない時こそ寄ってほしいんじゃい!)もどかしいけど、しかたない。出来れば、彼の後からついていきたいけど、私は動けない荷物番。満面の笑顔で仲間達がチケットを得て戻ってきた。販売枚数、ずいぶん増えたみたいで、皆、希望通り1階の席を手に入れた様子でなにより。ドラえもんガールズやここで親しくなった若い子にまたまた、助けられた。赤外線送受信ができずにお手あげだったのに、頼もしい彼女たち自分の携帯とは操作方法が違うから苦戦しつつもあきらめず、ちゃーんと、私の目的を叶えてくれた。携帯は、並んでいて仲良くなった人たちから預かったもの。今朝から来て並んでいたけど、どうもチケットはその方たちまで間に合いそうもない感じ。仁左衛門さん達のファンだと言うので「せめても!」ってことで千穐楽の前の晩の写真を赤外線で送ってあげようと思いついたけど、メーカも機種も違うから、思った通りにはいかなくてアセル!「きっとできるはず、行列している間にどうにかするからね」って言ったのに、ついにお手上げでタメイキ!だったんだ。良かった~。優しくて、賢くて、頼もしい限り。さて、当日券をかろうじて手に入れることができた携帯の持ち主二人が戻ってきた。もう4階しか残ってなかったみたい。赤外線受信はうまくいかなかったとしても(自分の携帯ではできないと思っていたんだって)気持ちが嬉しいですって言ってたのに、成功したのを知って、涙ぐんでた。徹夜組の仲間達も一緒に喜んでくれて、胸がいっぱい。この屋根の下には、ハートのある人もたくさん、たくさんいるんだよ!さて、私は4階席に。(そう、携帯の彼女もそばの席だったよ♪)予算の都合もあるけれど、幕見席が好きだから。歌舞伎座ならではだし、お世話になったしね。幕見にいると、主役の花形俳優さんじゃない人のいいところをたくさん発見するという利点もあるのよ。遠くて顔が良く見えないからこそ、演技に集中できてその仕草や声で「あ、好きだな!」とお名前や顔を覚えた。カッコイイ四天のお弟子さんたちも舞台美術や照明、附け打ちの人、お囃子の人達、ぜーんぶ見えるんだもの。閉場式は皆、夜の部を観るので、身支度を整えるため口々に「ありがとう」「お世話様」の言葉を交わしながら人ごみに消えて行った。遅れて来たヒーローには会えなかった。観られたならいいんだけど。みんなが引き上げたら急に淋しくなった。これから本番なのにね。ヘンなの…
May 6, 2010
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青空に映えるこの屋根が好き。4月29日 修祓式の日 最初に見かけた時、四天の衣装かしらと思ったけれどなんだかやっとわかりました。写真屋さんのかえり、搬入口の前を通ったら千穐楽の助六の三浦屋さんのセットなどを運び出してました。倉庫に運ぶ人たちが汗をかいたTシャツを干してたのね。カメラ小僧ならぬおじ様達が向かいの通りからシャッターを切ります。 運び出される書き割りを見ていたら胸キュン。年配の人が小柄なのに、そーっと抱えて下につかないように気をつけて運んでいたり若くて大柄なのに、意外と簡単に ゴン!と地面についても平気だったり、いろいろな人がいます。ほんとうに終わっちゃうんだ~と感慨一入(ひとしお)(/_;)働いている人は、もっともっとだね。お疲れ様です!
May 6, 2010
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さよなら公演、修祓式が終わってしみじみ…悲しいことだけじゃなく、楽しいこともたくさんありました。並んでいて知り合った歌舞伎好きの人たち。(前売りチケット完売。当日券を求めて並んだのです)美しいものが好き義理人情が好きそのうえに歌舞伎座最後を見届けよう!のポジティブなところも持ち合わせた人たちなので確かに共通点は多い人生初徹夜を決心した人たちは今 思えばシアワセなのかもしれないね。もっと体力がなくて徹夜で並べなかった人のほうが多かったのかもしれないね。みんながかたまった寝た閉場式の前の晩。他の人が持ってきてくれた段ボールや敷物があったので余ったブルーシート。こたつみたいに上から掛けた。あったかい。窮屈じゃない?だいじょうぶ?眠れる?家族みたいね。通り過ぎる人には、難民キャンプに見えたかもしれないけど。体調を気にしたり、お菓子を分け合ったり、「誰か読まない?」なんてサイモンさんの著書をまわして読んだり、24時間が短く感じたね。バトラーサイモン 外資系ホテルから歌舞伎座へ /吉積サイモン【著】 お菓子で思い出したけど、こんな場所だから友達が差し入れしてくれたお菓子は皆、個包装されていた。これは、会社のおやつの時などで分け合う、私達にはしごく当然。でも、一緒に夜を共にしたお仲間がお土産のチョコレートなどを箱のふたを開けて勧めてくれた時に思ったのは「どうぞ」「あらすみません」「おいしいですね」「もう一つ、いかが?」個包装じゃないお菓子を分け合うのって、会話が増えて、親しみが増すのね。チケットが入手できるかは不安だったけれど、この場所で前日から居たことでいいこともたくさんあったのよ。29日昼。愛之助さんがステキ!と言う話で盛り上がっているとき正面玄関のほうに人だかりが。修祓式を終えた勘三郎さん達が登場したというので大歓声!記念に建物を撮りに来た人も含め、たくさんの人が詰めかけて携帯やデジカメを向けている。即、かけつける。移動時間、数秒なので特ダネを逃がしません♪カンザさんとニザ様。今日も姿を見せてくださった。そして、息子達を呼び、素敵な笑顔が何よりのサービス!富十郎さんも。大幹部では珍しいと思ったけど、鷹之資君をお披露目したい親心のなせる技かもしれません。その後、奥さま勢ぞろい。ここでの一番人気は純子さんでした♪左の写真はブログに載せても、ハッキリしないので大きくしませんでした。さて、仲間のところへ戻って報告し、観に行けなかった人から頼まれた焼き増しをしに行こうとするとその私達の目の前を通るのは、えー!愛之助さん!今、愛之助さんファンの子と話していたばかり。一瞬でも、彼女の方へお顔を見せてほしいなと「愛之助さん!」と呼びかけたら、急いでいるのに立ち止まり「ありがとうございます」と振り返ってくれました。ドキドキして手が震えてちょっと残念! 千穐楽の時に教わって以来、(今まで未経験だった)すっかり手慣れたもので、裏の三和プリントへ行ってメモリーカードから人数分、プリントアウト。ここは、三月と四月。歌舞伎座内の写真売り場が大混雑するため、店内に写真の展示をしてくれたお店。今でこそ、機械の操作に慣れたけど、店長さんはじめ店員さんが親切に教えてくださって、ずいぶんお世話になりました。みんなのカメラから良く撮れたものをその場で焼くのはホント画期的。徹夜して良かったね!の想い出をいっぱい、分けあえた。キレイに撮れているのは、他の人のデジカメ作、ですから。ほんとにありがとうね。皆さま!三和プリントさんに居た時に、「染五郎さんですよ」「え!」演舞場方面へ向かう(たぶんね)染五郎さんの後ろ姿に興奮したり(ミーハー丸出し)歌舞伎座で舞台写真を撮り続けていらっしゃる写真家の福田尚武さんにもこの数日間に何度かお目にかかりました。一人で行った時に「他にはどんな写真を撮ったの」なんてたずねられて、お話ししましたが(その時はどなたかも知らず)平成中村座の名古屋城の時の写真も中にあったので「大阪にもぜひいらっしゃい」とニコヤカにおっしゃってました。素敵な方で、緊張しましたけど、楽しかったですよ。泊まり込みのおかげでお会いできました。ほんとに歌舞伎座には神様がいると思う。魔法使いかな。感謝しなくちゃ。
May 6, 2010
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もっとつらい話もあったの。一緒に並んでいて仲良くなったうちの一人の方の叫び。「夜寝る前に数えた時に、私は39番だったのに 朝起きたら59番目になっていたわ」転売目的の人の割り込みについて必死に訴えたけれど、職員の方にやはり、却下された。「45年間、歌舞伎を見続けてきたのに不当に購入する人のために買えなくなるかもしれないなんて!」悔し涙を浮かべる彼女をなぐさめる言葉が見つからなかった。さて、開始時間に近づき、ようやく、建物を囲んで並んでいる人たちに向け職員さんが並び方の注意を始めた。ただ、道路にはみ出たり、近隣のお店の迷惑になってはいけないとその観点からのみの整理で、並んでいる人への配慮からではないけど。何人かが列から離れて質問に来た。いつから買えるのか、何枚買えるのか、自分のところまでは買えそうかなど。皆、聞きたいことは一緒。何も聞かされないまま、待つ身はつらい。多くの情報を得ていないせいで、職員さんも返答に困っている。何度も、同じ質問を繰り返され、つらい立場だ。わからないもんだから、わからないとにべもなく言うしかない。ところが、朝早く電車に乗ってきて並んだ人からすれば、なんとも受け入れがたい。どうして?あなた歌舞伎座の方でしょ?そう思っても不思議じゃない。でもね。私はサポートセンタで仕事をしていたからわかるけれど、会社の情報の全てが降りてくるわけはない。この範囲で!という無難な答えしか用意されていない。必要な情報がお客様から入ってくることもザラ。そして、お客様より情報が遅いことだって頻繁にある。窓口の担当者ができることは「申し訳ありません」や「しばらくお待ちください」を繰り返すこと。理不尽に思もわれるかもしれないけれど。理由や原因は会社によっても違うから一概には言えないけれどね。非情に思えたガードマンさん達の対応も無理はない。火災とか盗難とか、そんなものから歌舞伎座の建物を守るのが本来の仕事だから、誰か一人でもガードマン仲間が徹夜組の窮地を救おうと関与したことがアダになることがあったら会社や同僚に甚大な迷惑を及ぼす。そんなリスクを背負ってお節介は焼けないのが道理。職員さんもしかり。通常の業務と違い、タブン千穐楽後に閉場式の段取りを決めたのだろうし、幕間の時間だって、最終決定をして間もないはず。意地悪で教えないつもりもないし、ましてやこの日を最後に多くの職員さんが退職し、次の仕事がまだ決まらない人もいる。千穐楽~閉場式と歌舞伎座周辺にいたために私は多くの人と話す機会があった。歌舞伎座への感謝の気持ちを伝えたくて、お礼をしたくて、話した時に直接、聞いたことなの。暗い気持ちで、口が重たくなっていても責められないよね。私のすぐ近くで、整理していた職員さん。何度かの質問に言葉少なに対応していた。聞きに来た人はガッカリして列に戻っていく。答えられること少ないんだね、しかたないよね。私はここ数日の、いろんな人の様子を見てきて落ちついてここまで考えられたし、なにしろ日陰で座っているから余裕もあるけど、日向に何時間も並んで立っている方はそうないかない。そのうち、ひとりのご婦人が列の人の気持ちを代弁すべく勇気をふるってその職員の方のところへ近づいて対応のまずさを指摘した。先程からのあなたの態度は見ていられない。たずねる人に向かってあの言い方はない。上からのモノの言い方をするけれど私達はお客様ですよ。クレーマーではないし、普段は物静かな人と見え、声が震えていた。多くの人の目にさらされ、義憤が発端にせよ、動転していたのだと思う。少しためらって、その後 意を決して彼女は続けた。あなたは こういうお仕事には向いてないわねああ。彼女は大きな相手を打ち砕くため、一矢報いようと、精いっぱいその言葉を発した。と、思う。本来は暴言はいて人を傷つけるような人じゃないと思う。彼女にそう言わせた状況を憎む。あんなことを人に言ったあと、楽しく歌舞伎が観られると思う?朝、家を出るとき、ワクワクして出てきたはずなのに。ああ。その職員の人。その日で退職する人だったら、歌舞伎座最後の勤務の日にそう言われたまま終わるのは、悲しすぎ。せまじきものは宮仕え武部源蔵なんだよ、みんな。歌舞伎好きの人はみんな知っている菅原伝授のね。何かがあったら、誰が責任とるの?って会社だから組織だから大事な問題なのはわかるけれど歌舞伎座は松竹という会社の一部だとお客さんは思ってない。歌舞伎を観るところだと思ってるそのズレから起こった悲劇。歌舞伎を愛してきたお客さんが!パソコンなんかチンプンカンプンなお客さんが!電話したって、ちっともつながらないから当日券に並びに来たお客さんが!早起きして並んでいるのを日陰に誘導したり、売り出し枚数を明示して買えないとわかった時点で「申し訳ありませんが本日は完売です」とすぐ知らせるのはそんなにたいへんなことなの?(いつもは、一幕見の時にきっちり段取り良くカウント してくれていたのにね)わざわざ来てくださってありがとうございますとご贔屓の役者さんのポストカードとかあまりコストがかからないものでいいから配ってせめてもの気持ちを表したりしたって、バチはあたらないでしょ。もっと言うなら、閉場式に漏れた人、遠方の人のために博多座や御園座や東劇や、いろんなところで同時中継すればいいのに。大きなスクリーンで観るから映画くらいの料金は取ればいいし。そうしたらお客様も会社も両方嬉しいと思うんだけどな。(ライブビューイング、映画館で中継を観られるサービスも増えました:2017年現在)件の職員の方、その後、丁寧な応対に努めていたけれど心の中はどんなだっただろう。言ったほうとて、諸刃の剣。その女の人は立ち去ってしまったからフォローできなかったけれど職員の方はそばで作業されていたので、話しかけた。言葉を交わすうち、笑顔が見られてホッとした。(私は見おぼえあったの。この方。何度も幕見で並んでいるから何人も顔は知っているからね。確かに饒舌でないけど悪い人じゃないんだよね。器用じゃないかもしれないけど)職員さんにまで、おせっかい焼いてなんでしょう、と思われちゃうかもね。でも、ね。歌舞伎座の神様が、「閉場式見せてあげるから、その代わりに働いておくれ!」とささやいていたような気がする。みんな歌舞伎と歌舞伎座が大好きなんです。それだけなんです。
May 6, 2010
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閉場式のチケットもネットでは買えず、さりとて窓口に戻りもなく、歌舞伎座当日券売り場前に徹夜することに。(以下、ただいま 編集中)
May 5, 2010
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写真は28日。千穐楽の日の朝。千穐楽第三部の幕間に染丸さんと一緒にカレーを食べました。でも、なんか、ヘン! おなじみのこの子がいません!お店の方にお聞きしたら、楽を待たず、昨日オリエンタルカレーの方が連れて帰っちゃったんですって!えー。楽まで待つでしょう。ふつう。最後に坊やの顔を見ながら、食べたかったわ!それにひきかえ、お店の方の対応が印象的だった。幕間もなかば、すっかり売り切れた後、長年の常連のような奥さまがカウンターで粘っていたら女性の店員さんが申し訳なさそうにお断りしてました。限定だから、しかたないのよね。あきらめきれず、今度は、男性の方に「ねぇ、だめかしら?」と何度も繰り返すその女性。その方に恥をかかせないように、「わかりました」とお受けし、「少しですが」、とよそってあげてました。最後の最後、きっと思い入れがあったんでしょう。一口でもいいから、お願いを聞き入れてあげて良かった。その女性は、ホッとして嬉しそうでした。昔は相当美人だったと想像がつくご婦人の歌舞伎座最後の日の想い出を優しく締めくくってくれてありがとう!私達も安心して食べられました。嬉しかったので、食器を下げに来たお店の方にお疲れ様!って。新しい歌舞伎座でも、このカレーが食べたいな!って話もして。お名前は、えーと、正晴さんしか覚えてない。ゴメンナサイ!アッパレ!って、天晴って書くでしょ。お名前をうかがったら正しく晴れ晴れだから、お客様想いでピッタリ!って思った途端、名字の方を忘れました。アチャー。限定数、もっと増やして 新しい歌舞伎座でも食べられるように、ぜひぜひお願い 松竹さん!その時も正晴さんが元気よく仕切っている姿が見えたら(古くからのおなじみさんを大事にしている様子が見えたら)歌舞伎座へ通う楽しみが増えるのにな!
May 3, 2010
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designed by *ま~ぶる*さて、千穐楽が終わって、はっきりわかったことはチケットのない私は相当、早くに並ばないとダメって事実。花子さんはどうにか閉場式、昼の部をゲットしたのでいいとして、仕事だったので、発売時間にパソコンに向かえなかった染丸とWEB松竹にログインしたけれど惨敗の私のお席を求めて並ぶことになったのでした。支払いが間に合わないなどの理由で松竹に戻ってきたチケットの情報やおけぴなどのチケット救済を頻繁にチェックし、できれば徹夜は回避したいところだけど。この間、ずっと閉場式の戻りチケットを気にしてくれていたお友達の皆さんのご厚意もむなしく、戻る気配なし!売り出しと同時に完売した三部のチケット!!!何時に並べばチケットが手に入る?といろいろ調べ、確実なのは徹夜で並ぶ、というわけで並んで手に入れた千穐楽の三部のチケット。歌舞伎座での最後の演目となる「助六」観たさにこの三部のチケットは、オークション等で高値がついた。公演が近づいて、チケットWEB松竹に戻ってくるチケットをどうにか手に入れようと毎晩、何時間もパソコンをのぞいた。(もちろん、家事の合間、メール送信などの合間だけどね)それでもお手上げだった「先代萩」と「助六」のある三部。10番以内に並べたから軒下のいい場所に居られたので待つのもけっこう快適だった。列の前後が、歌舞伎好きの奥さまが多かったせいで和やかだったせいね、きっと。暇つぶしにと用意したたくさんの本を読む暇がないくらい、いろんな人といろんな話をして楽しかった。夜間は交替する場合でも、前や後ろの人にちゃんと引き継ぎ。連携良かったから、後から来た人も一瞬で、旧知みたいに溶け込み、この日限りがもったいないくらいのチームだった。チケット販売開始となって、徹夜組解散間際まで「並びが良かったね」とみんな言ってた。どの位置に並ぶかは運とか縁だものね、選べないから。勘三郎さん達の訪問のあとはテンション高くて一気に連帯感が増したせいも大いにあり!そういえば、記念にと、皆カメラを出してきたけれど私は携帯だったので暗くて一枚しか撮れなかった。後ろに並んでいた女の子も「寝起きだったから一枚も撮れなかった」とガッカリしていた。せめて、他の人のカメラに映っている「勘三郎さん達の写真がほしい!」そうしたら、デジカメ持っていた人も、自分が撮ってないところの写真がほしいと交換することになって、連れだってセブンイレブンへ。それぞれの写真のよく映っているものを選んで焼き増し。「撮れなかった!」と嘆いていた女の子は他の人の撮った写真の中にたくさん映っていたので、(しかも勘三郎さんの隣のもあって)ニッコニコで焼き増し。デジカメは深夜なのにキレイに撮れてる♪スゴイ!1枚30円でその場で精算。昔は代表して記念写真を撮ると、そのあとの集金や送付作業が面倒だったのに便利な世の中ね!祝橋のセブンイレブンにはほんとにお世話になりました。写真を焼いたり、トイレを借りたり…。それとお湯!うどんやみそ汁、あったかい汁物って、アウトドアでは感動的!一夜開け、めでたくチケットが買えた数時間後、千穐楽の歌舞伎座ロビーで徹夜組と感動の再会。お泊まり時とは打って変わったドレスアップし、ハレがましい顔の皆様の姿がウレシかった。楽しかった夜があったから、閉場式も並ぶ気になったのかも。一休みする暇なく、閉場式の列は、千穐楽が終わった時点で既にスタートしていた。急いで帰宅。役に立ちそうなもの、とりあえず みんな突っ込んで家を出た。コンクリートの底冷え対策。持っている中で一番ぶ厚い寝袋もね。ガンバレ!ワタシ。泣いても、笑っても最後の歌舞伎座だ。
April 30, 2010
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designed by *ま~ぶる*またお席を移動。今度も2階です。センターよりやや下手。私は全体が観られる2階のセンターが好きだし、花子さんは1階が好き。なので交換しました。両隣が和服のお嬢さん。お上品で感じの良い方ばかり小耳にはさんだ会話から中村錦之助さんのファンクラブ?若くて美人ばかりでした。錦之助さんもおキレイですから雰囲気似るのかしら。お元気になられた芝翫さんを見ながら、目もお腹も泣きました。^_^;最後の食事はオリエンタルカレー!ここまで書いて眠くなったので、明日へつづく
April 28, 2010
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明け方、雨脚が強くなって ちょっと雨漏り見上げても どこが傷んでいるかは???「あら、ダメじゃない、建て直さなくちゃ!」なんて、不意にだれかが呟いて その意味に気付いて苦笑建替えはさみしい、この歌舞伎座が好き!という想いで人生初の野宿?に挑んだ人たちです。「そうね、やっぱり、建替えね…」千穐楽の当日券を求めた徹夜組、20名あまり、助け合って想い出深い夜を過ごしました。夜中でも食べられるお店を教え合ったり、情報も食べ物も分け合い、気遣いあっていい夜でした。それにしても、仁左衛門さんと勘三郎さん。突然、深夜の訪問。予想もしない出来事に夢か現か幻か松嶋屋さん、中村屋さん、雲の上の遠い存在でしたから拝まんばかり…さながら、江戸時代に象を初めて見て慌てふためく町人のような私達。傍から見たら、さぞかし滑稽だったでしょうね。私は起きていたので、すぐ飛び出したけれど(裸足でしたけど)寝ていた人も飛び起きて(この人たちにとってはさらに夢のよう!)「中村屋!」と掛け声がなんどもかかってました。お二方を見送って、元の場所に戻ろうとしてビックリ。もぬけの殻。ダーレも残っていませんでした。そう、全員でお二方のところに駆け寄ったのでした。荷物はそのままだったんですね。もし、ドロボーがいたら、タイヘン!あら、ドロボーだって、駆けつけたくなるかも。この共有の思い出が結束力を高めました。そばにいる人たちと親しくなって、いくつかの小さなグループ単位に和気あいあいだったのが一気にその垣根がなくなり、親しさが増しました。お二方の影響力の偉大なことに今更ながら感動。勘三郎さんの気持ちに応えたい!徹夜組が去った後が、ヒドイいんじゃ情けないよねー、それをニザさんやカンザさんが知ったらガッカリするよねってことで、ゴミをみんなでまとめたり、一人でも多く、屋根の下に入れるように協力したりね♪連日の公演で疲れているのに、ファン一人一人を大事にしてくれたあの方たちをガッカリさせたくないよね。
April 28, 2010
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暖かいです準備は万端困ったのは楽しくて ねむれなーいそんな人が50人中半分くらい突然の勘三郎さんと仁左衛門さんの陣中見舞いに大感激、大興奮の歌舞伎好きの皆さんです♪私は一部が始まってから寝ちゃうともったいないから寝ます昨日休演された芝翫さん早くお元気になられますようにオヤスミナサイ2010-04-28 午前5時38分
April 28, 2010
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1時半過ぎに十八代目が徹夜組を見舞ってくれました。歓声をあげる一同\(≧▽≦)丿「兄貴、泣いているよ」と勘三郎さん兄貴?仁左衛門さんが歌舞伎を愛するファンがこんなにいるんだって、喜んでくれて、感動で涙してくださった。(こんなことをしても観たがる我々が不憫だったから?)そのことで、お二人が去った後も、深夜の歌舞伎座前はアツイです。これは千穐楽の〇(ゼロ)部です雨音が、子守歌の歌舞伎座前午前3時。千穐楽の当日券は、始発で買いに来ても厳しいです。補助席売り出し予定数以上の人が、既に待っています。でも幕見は、まだ大丈夫だからね。雨のせいか、幕見のチケットを待つ列は極めて少ないです。
April 28, 2010
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12時に交替。仮眠しようとビールを買った。ほとんど飲めないワタシ。爆睡、のはずが眠れないアラームかけて起きる準備は万端はー。早めに出ようかな血が騒ぐ(^o^)/そこへメール。「楽の三部のチケットと閉場式のチケット、交換しましょう」とりあえず一枚はゲット交換してくださる方、11時まで残業なんてお疲れ様。忙しくて観られなくなってお気の毒。ちょっとシンミリおお、交替の時間に遅れちゃう!ダーッシュ!!28日 23時
April 28, 2010
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今はまだ10人です。(17時過ぎ)14時頃から変わりません。私は交替して仮眠にいきますが。両隣と話が弾み、待つのも楽し!できれば徹夜は避けたいけれど、チケットの枚数が決まっているからには既に並んでいる人の数を見て決心しなくてはなりませぬ。そうして並び始めたところ、すぐ花子さんも駆けつけました。楽の一部と二部はすでに花子さんのおかげで持ってはいたものの、やっぱり楽の三部が観たい!私達のすぐ前の人もうしろの人も歌舞伎座ですれちがうような普通の人たち。その姿を見て観劇帰りの人、話しかけてくる。27日の公演を観て感動して、やはり楽が観たくなったそう。チケット入手困難なので一度はあきらめたけれど親近感を感じたらしく急遽参戦。一人が残り、一人は支度しに自宅へと。薄手の春のコートを通して寒さが忍び寄る。けれど、泊まり込みを覚悟して気炎を上げる仲間がふえて雨もいとわず、一段と盛り上がる。夕暮れの歌舞伎座前
April 27, 2010
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「助六」の中で股くぐりを強要された勘三郎さんこんなとこに来るんじゃなかった。木挽町に行けば良かった!と言ってました。よし!木挽町へ行こうっと!めざせ三部のチケット!o(^-^)o可能性は少ないけれど勘三郎さんに会いたいからもう一回、頑張ってみようかな。
April 27, 2010
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結局、今日のチケットは千穐楽と交換希望を「おけぴ」に出していたけれどついに交換できず!みんながほしいのは千穐楽の三部か、閉場式の夜の部。難しいとは思っていたけれど、一縷の望みを託していたけれどむなしく散りました!万感の想いを込めた千穐楽のホントの最後の舞台!閉場式も観たいけれどセレモニーだから私はやっぱり芝居が観たいです。これは染丸が撮って送ってくれたボタンとはいえ、花子さんのおかげで花道見える一階の席。ここで「揚巻」を観られて、恵まれているのは確かなので感謝しないとバチがあたります<(_ _)>歌舞伎座へ着いたら、コレが目に入ってきました。歌舞伎座は歌舞伎座、演舞場は演舞場、が正直な感想染五郎さんも勘太郎君もみんな大好き、ナイルのカレー。今日の助六の河東節はナイルさんもご出演。海老蔵さんも大好きらしく、お昼にナイルへ向かうところ見かけたことあるよ、超カジュアルな格好で疾走してた((o(>▽<)o))今日は「助六」花道の揚巻が見られます。もちろん助六も。席に座って花道方向を見る。なかなかでしょ。全体的に良く見える。あんまり座ったことのない1階の座席。帰り、東銀座駅。建替えになるとこの看板もなくなるね。そう思うと、これも愛しくなる。今日のお土産。歌舞伎座の建物、裏には歌舞伎座の文字。試食で食べたら、出来た最中がおいしかったので。最中とか羊羹きらいだった、子どもの頃。あと、5日。ほんとに5日。さみしさせまる。今日は、終演時にひとり、並んでいた。明日の助六狙い。風邪ひかないようにね!同志!
April 26, 2010
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グルッと回って偵察したし、歌舞伎座の職員の方にも複数お聞きしましたが、幕見の当日券で早くから並んでいる人はいても千穐楽や閉場式のために今から並んでいる人は一人もいませんでした!ヤレヤレ!この写真は染丸が送ってくれたお花。右は、偶然、お見かけした なりきり歌舞伎体操のワークの講師でもある中村橋吾さん。連獅子の後見、助六にご出演♪
April 26, 2010
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さて、お待たせしました助六。(すけろくゆかりのえどざくら)designed by *ま~ぶる*團十郎さんの成田屋さんが演じる時だけに許されたタイトルが「助六由縁江戸桜」なんだそうです。この「助六」は一応テーマはあるんだけど、いろんなキャラの人が登場するバラエティに富んだカタログみたいな出し物で、まさにオールスターキャスト。今、活躍する歌舞伎界の役者さんたち、つぼみから、時分の花からまことの花まで百花繚乱。助六の舞台は吉原。赤い格子、満開の桜。いつもながらウットリ。天井から吊られるたくさんの桜の枝。歌舞伎ではおなじみの光景ですが、初めてこの演出を披露したのは「助六」でしたと海老蔵さんの口上にもありました。演奏は、この演目の為に特別にご出演の河東節の皆さん。海老蔵さんが演じる助六も、きっといい男ぶりなのでしょうが、私はなんといっても團十郎さんが観たかったのでワクワク。今日はこの前、ちょっと怪しかった早口の言いたても一度もよどむことなく、流暢に決めてくれました。ちょっと高めの独特の声も、これぞ歌舞伎!って感じで好きです。昔、大河ドラマの「春の坂道」かな。家光役で観た時は細くて目ばかり際立っていたので、うちでは「デメキン家光」と呼んでました。團十郎さんの素晴らしさを知らない頃の罪です、お許しください助六の黒に赤がアクセントの衣装の団十郎さん。ちょっと悪なのが色っぽい。近くの席の人が「学ランの中に赤いシャツ着てる不良みたい」なるほど、言い得て妙です。妍を競う並んだ傾城達。紺の着物が似合う松也君を先頭に梅枝君、巳之助君、新悟君、菊史郎さん。順番にセリフを言いますが(渡りセリフでしたっけ?)これはお兄さんだけあって美しさもセリフ回しも松也君一歩リードって感じ。遠くから観てると、(顔の表情はなかなかわからないけど)あとの若手は新悟君がうまかったかな。そうそう。そうなんです。この席は花道も見えないから、耳が頼り。「今、歩いてくる来る人はダレ?」「あ、孝太郎さんだ!」とか「あ、この声は五右衛門の蛇骨婆だ!萬次郎さんだ!」なんて、聴く楽しみがありました。オペラグラスで観ると3階からでもお顔が見えるのは知っているけれど、あえて見ず、全体を楽しむことに。花道こそ見えませんけど、すぐ隣がドア、前には一列、うしろは誰もいないのでずいぶん、リラックスできちゃうお席。なにしろ、すぐ廊下に出られるから食事でロビーに出るのも、トイレも一番。5分前のベルが鳴っても、まだトイレの列が途切れない歌舞伎座では便利な席ですね。もう、最後だけど。(-_-;)傾城といえば、いずれ菖蒲か杜若。格式の高い遊女のことですから、美しいのはあたりまえ。その傾城が吉原を練り歩く時に肩を貸す若い者。その一人が中村橋吾さん。身びいきも入るかもしれないけど梅枝君と橋吾さんが一番の美男美女。ウットリと見つめていて思ったのは、若いもんの役ってどんな表情をすればいいんでしょ。ニコニコ愛想を振りまくのも妙だし、キリッと目立ってもダメ。花魁のエスコート役。花魁が可憐に見えるよう引き立て役でもあり、ボディガードでもあるのかしら。正解はわかりませんが、花街に身を置く色っぽさを醸しだした橋吾さんの表情を観ていたら役者さんってすごいんだなーと感心。そうそう、松也くんといえば、所化の時がノビノビ楽しそうだった。「三番叟」も勘太郎君と息ピッタリで良かったので、美形だからって女形、ととらわれない方がいいかも。美形すぎてキツイ貌になるしなーと思っていたのですが訂正!傾城 八重衣、フンワリ女らしくて紺の打掛の松也くんに視線がついつい行ってしまう。一番の売れっ子花魁は、言わずと知れた三浦屋の揚巻。玉三郎さんが演じるわけですが、玉三郎さんを置いて外にはあるめぇって感じです。人気と美しさと貫禄。併せ持つ女形は当代随一でしょう。はかなくもあり、気丈なところも魅せる。好きな助六の悪口を言われりゃ、いかなごひいきのお大尽にも喧嘩を売っちゃう!揚巻の初音(鶯の初鳴きを初音って言うでしょ)っていうのが有名なんですって。サァこれからが揚巻の悪態の初音。モシ、意休さん。お前さんと助六さんをこう並べてみるときは 、こちらは立派な男ぶり、こちらは意地の悪そうな顔つき。ここで笑い声起こる。意休さん お気の毒。たとえて言わば、雪と墨、硯の海も鳴門の海も、海と言う字は一つでも深いと浅いは、間夫と客。サア間夫がなければ女郎は闇、暗がりで見ても、お前と助六さん、取り違えてなるものかいなァ意休さんがイヤナ奴ならば、ここで溜飲下げるのだろうが左團次さんは好きな役者さんなので困るな~。人を見れば喧嘩を売るヤンチャで、ヒモのようなしょうもない間夫(マブ)ですけどさ、あたしゃ助六に惚れたのさ!ってことですよね。大和屋!うー。ゾクゾクっと来るじゃありませんか。いいなー。揚巻。(最近観た玉三郎さんのお役は)ずっと耐え忍ぶ役が続いたから、こんな風に啖呵を切る玉様がたまりません!なにしろ、オールスターキャストといいながら最高の助六と揚巻になるように、幹部俳優の皆さまの協力体制がスゴイ!と見ました。だって、あの仁左衛門さんがあのセクシーなオーラを封印し、うどんを頭に乗せられてオタオタする、いわば志村けんさんとかそういった役どころだったり、舞踊の名手の三津五郎さんなんてその、うどんやサンですからね。揚巻と並び称されるナンバー2の白玉役の福助さんもしかり。とかく、玉三郎さんの艶やかさが話題になりますがあの、コメディエンヌで、華々しいビームで客席を釘づけにする福助さんが尊敬する玉三郎さんをたてているかのようにひっそりと、可愛らしく舞台に華を添えていました。助六、実は曽我五郎って設定の曽我兄弟の仇討シリーズの一環。兄の十郎の菊五郎さん。團十郎さんに華を持たせながらも、白酒売りに身をやつしている時のひょうきんぶりと、後半、助六の身を心配した母親登場のあたりの武士らしさ、兄らしさがにじみ出てくるあたりの演じ分けがオミゴト!さて、これに勘三郎さんがどう絡むか。勘三郎さんはね、助六の五郎と十郎の兄弟が二人、舞台上にいるところへ登場。股くぐりをする役。股くぐりって屈辱的な役だと思うでしょ。そこが良く出来ている、このお芝居。誰が書いたんでしょ、リスペクト!亀蔵さんさん達が先に通って、そこに通人の役で勘三郎さん。粋な遊び人、ってとこ。キレイな着物を着てゴキゲンでやってくる。そこで、助六に股くぐりを命じられ、厄介なのに引っかかったなと思いつつ、上手にやり過ごす様がみどころ。「野暮でげすよ。ま、野暮な割にはイイ男。 どこかで見たことある。あー。一月に押戻されたような気がする。」(勘三郎さんの「道成寺」の時、押戻しの役が團十郎さん)ほかにも、12代目(團十郎)の夏雄に瓜二つ!とか遅くなりましたが、大病克服おめでとう!タカトシ(海老蔵)が落ちついておめでとう!なんてコメントに会場どよめく。「兄さんの為だから、ひとまた、ふたまた、いや一肌、脱ぎますよ。」と言いながら、團十郎さんの脛のあたりをなでまわし「お肌もスベスベ」で、また笑わせる。最後は懐から成田屋の家紋の入った袱紗を出してみんなに見えるようにヒラヒラさせる。三升の家紋を見て拍手が起こる。これを頭に乗せたうえでスイーッと股くぐり。助六の團十郎さん、ニコリともせず、さすが!対して、菊五郎さんは吹き出しそうなのを必死でこらえてる。今度は十郎の股をくぐるように言われた勘三郎さん。「見たことあるなー。音にきく 音羽屋の曾爺さんに瓜二つ。」「遅まきながら、しのぶちゃん、おめでとう。」大拍手起こる。「世界にはばたく しのぶちゃん。それにひきかえこの私、 からくれないに股くぐるとは」 ここも喝采!そして、再び三升の袱紗を取りだすとおもむろにひっくり返す。すると、今度は音羽屋の家紋。リバーシブルだったわけ。ここでヤンヤの拍手、みんなを驚かせた中村屋は悦にいって頭に乗せるとスーッと股くぐり。花道七三。ここでシンミリと語りかける。「チケット大変だったんだってね。良く粘ったね」そうそうと、みんな大いにうなづく。下の写真は当日券を求めて朝早くから並ぶ人たち歌舞伎座には夢が詰まっているから、さみしいとつぶやき、新しい歌舞伎座に夢を見せてもらいましょうよと希望に満ちたエピローグ。大喝采のなか、花道を引き揚げる18代目。カンザさんだから言えること、出来ること。ますます、惚れちゃいました。そして、再び揚巻、助六、意休の話に戻る。喧嘩ばかりしているのは理由があるから、と言ってもどこか、しょうもな!って感じがするところが母性本能くすぐられちゃうな、と思いつつ錦絵のような男伊達、團十郎さんを目におさめたのでした。こんなに夢中になって観ていても、幕が閉まるが早いが立ちあがり、出口に向かうのが歌舞伎のお客さん。あー。こんなに素晴らしい役者さん、好きな役者さんが一堂に会す至福のひととき千載一遇でしょうね。歌舞伎座が好きだな。この空間は特別。他の劇場には絶対ない何かがある。千穐楽まであとわずか。ブログの更新はしても、コメント遅れたり楽天仲間のブログにご無沙汰続きでゴメンナサイ。でも、四月が終わるまでは歌舞伎座と共に!です。5月になったら気が抜けていると思うけど花粉症がすっかり終わるころには、心身ともに元気になっていると思うのでご容赦!
April 25, 2010
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戻りのチケットで桟敷席が出た!ので、念願の桟敷席デビューを果たした友達。お陰様で不要になったお席が私の手に。「実録先代萩」と「助六」が観られる!棚から「助六」(ボタモチならぬ、助六寿司ね(≧◇≦)三部制だから、仕事の後にも間に合うのがウレシ。会社の帰りに寄れるっていいな(^^♪いつも歌舞伎座は一日お休みしないと無理だから。 designed by *ま~ぶる*酔態の揚巻が観たいな~と、時々、残念な時間があったけど七三は見えるから、まずまず堪能。譲ってくれたNちゃんは「良い席じゃないから」と気を遣ってくれたけれど、そんなそんな!今は観られるだけで!その場の空気が味わえるだけで!どんなにかありがたいことでしょう。前回、見落とした、聞き落としたところ、しっかり観なくちゃ。そんなわけで私は3階西の二列目に座り、花道で何かが起こっている時は観るのをあきらめ、どなたの声かしらんと耳を澄ませるか、対角線の東の桟敷でお上品に座っているNちゃんをチェックするという3時間を過ごしました。\(^o^)/一階の桟敷席。二階の桟敷のほうが広いかな~。三階の袖の席からは、意外や桟敷席の様子が良く見えた。今、食事している、今、あくびしている、とかね。Nちゃんはいつ見ても、お行儀良くて、感心 感心。「実録先代萩」「皆の者、よう参ったのう」とか「過分なるぞよ」千之助君、難しいセリフがたくさん。お家乗っ取りを企む、悪い人たちから逃れ、ひっそりと暮らす若君。不憫な若君の心を慰めようと、桜の花の枝を用意して孝太郎パパ達のお局様が訪れてくる。「伽羅」もいいけれど、こんな場面もいいものね。「大切なお仕事中だから、母は一緒に帰れないのよ。 お利口でお家に帰ってね!」幼いよしおちゃん(芝翫さんの末の孫)を見送った後、涙をこらえている芝翫(成駒屋)さんにかける言葉、しっかり聞きましたよ。「今度、千代が参ったら、そちが余を可愛がってくれるよう あの千代松も可愛がってやりゃ」 (T_T)早くにお父様、おじい様を亡くした芝翫さん。歌舞伎のお家は後ろ盾になるお父さんがいないと御曹司といえども、苦労はつきもの。(と言われます)芝翫さん、今月は家族みんなの共演。息子の福助さん、橋之助さんや宜生ちゃん達と今月の楽屋は大所帯でにぎやかそうです。長年、素晴らしい舞台を魅せ続けてくれた芝翫さんへ、歌舞伎の神様からのプレゼント。なによりの歌舞伎座とのさよなら記念になりますね。観ている私達も嬉しさのおすそ分けいただきました。そして、次の幕はいよいよ、「助六」
April 24, 2010
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design++dalu++歌舞伎座のさよなら公演、最後の最後。 千穐楽のチケット!毎日、毎晩 チケットWEB松竹のサイトに戻るのを待っているけど他の日は戻ってきても、楽の三部(ホントの最後)は出ません。徹夜で並ぶの覚悟、ってことで 晴れた日に寝袋干しましたけど!あー。使わずに、しまうことになってほしいんですけど!毎晩、パソコンの前に張り付いているので寝不足。先日観た「助六」の感想を書く元気もありません。もちろん!たいそう素晴らしかったので、徹夜してでも 「千穐楽のチケットをゲット!」と熱望しているわけですが!
April 22, 2010
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しっかり録画して観ましたNHKの「小さな旅・また幕開く日まで ~東京 歌舞伎座界わい」番組では提灯にかかわる二人の職人さんが登場。歌舞伎座のこの提灯や舞台の提灯は上野三郎さんという提灯の柏屋商店の5代目さんがおひとりで作っていると紹介していました。鳳凰の絵や松竹のマークが下の方に描いてあるでしょう。これは、高いところに飾られるため下から観た時に中央になるように、との意図からだそうです。鮮やかな手さばきにも感心しましたが赤い提灯は赤い紙に描くのかと思っていたら絵を描き、白くする部分を残し、ササッと全体に赤を塗る。描いた提灯を愛しむように抱え、筆を走らせる姿はこの道ひとすじ、この道に悔いなしの気骨を感じました。69歳。今は毎月の公演のため、徹夜で間に合わせることも多々あるとか、それが3年お休みをしてしまったら、今の頑張りが取り戻せるか不安というナレーション。後継者、いらっしゃらないのかな。いらしたら、指導などを通じて3年の間、張り合いがあるんじゃないかと思ったり…放送を見て後を継ぎたいと決心して弟子入りする若い方現れてほしいそして、その提灯を正面入り口のあの高いところへ梯子に上って飾りつけるのはとびの若宮英俊さん。江戸時代の町火消の伝統を受け継ぐ社団法人江戸消防記念会「第一区六番組」(かつての「す組」)の組頭。夜の公園での練習風景が映ってましたが(こちらは後継者大勢)実際に歌舞伎座の玄関に飾るのは若宮さん。元気にインタビューに応え、「一人で飾っている」ことの誇らしさを語る姿が江戸っ子らしく粋でした。この若宮さんが66歳。お二人や、それ以上の年配の方には3年って長いな、と改めて気付かされました。前から歌舞伎座の提灯は好きで解体する時に記念にほしいな!と熱く見つめて、提灯の写真もたくさん撮りましたが、今まで以上に想いを込めて、提灯を眺めることとなりました歌舞伎座お休みの間も、いえ、その期間だから足を運びたくなる本屋さんも紹介していました。ここもわかりやすい(方向音痴のワタシでも行ける♪)歌舞伎座と道をはさんだお隣の喫茶「YOU」との間の道。文明堂の先に、茜屋珈琲店。その手前の2階です。19時に閉店、本の買いだし時はお留守。テレビでも、掘り出し物を探している様子を映していました。歌舞伎好きのワンダーランドなんでしょうね。店長さんは43歳。歌舞伎への想いは様々な形で継がれています。design++dalu++木挽堂(こびきどう)書店店主:小林順一さん東京都中央区銀座4-13-14 銀座メイフラワーハウス2階電話:03-6426-1362ホームページ:木挽堂書店営業時間:12時~19時 ※歌舞伎座が開いている日は営業しているようですが、 詳しい営業日はホームページの「最新情報」で お確かめくださいね。追記※2013年、現在、喫茶「YOU]は木挽町堂さんの並びです。YOUの後は「SUBWAY」になってます。追記※2024年、現在、「SUBWAY」からハンバーガー屋さんに変わっています。そして木挽書店で歌舞伎と歩む小さな古書店 未来につなぐ『劇評』創刊も【銀座探訪】2023年7月29日一番最近買ったのは勘三郎さんの幼少期のブロマイド(^▽^)/
April 18, 2010
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designed by *ま~ぶる*April 17, 2010助六の感想は時間のある時に書くとして…歌舞伎座、心残りがないように!甘栗を買った。おじさんも建替えと共にサヨナラですって。最近は割れているのやら、剥いちゃったのやらばかり食べていたけれど、懐かしい味だった。おじさんが作ってくれたと思うとありがたさも含め上品で優しい味を堪能。小さな栗の実は焙煎されて艶々の皮にくるまれている。手を汚しながら剥くのも懐かしい。お元気で!チケットはサイモンさんにもぎっていただいた。玉三郎さんに見初められて、歌舞伎座へ就職、そして外国からのお客様のご案内などに貢献されたのに退職なんですって、と友人が教えてくれた。「サイモンさん、お疲れ様!」とヒトコトだけ。今日も大行列のたい焼き屋さん。でも、今日は別の列に。そう、舞台写真を買う人の列。いつもの月よりだいぶ多い。友人が月の初めに観劇した時には、まだ売られてなかったので「揚巻の写真、2~3枚、買ってきてもらってもいいですか?」そりゃ、あなた。いつもお世話になってますもん。お安い御用、え、いや、こりゃ大変だ!素敵な写真がいっぱいすぎて全部買いたくなる。この中から選ぶの?無理!泣く泣く、数枚選んでお役目達成!1枚500円。番号を記入して並ぶと、このフォルダから出してくれる。この写真は傾城役の梅枝君。梅枝君が肩に手を置いている若い者。中村橋吾さんです。橋吾さんの「助六」出演の感想は、次のなりきり歌舞伎体操のワークで聞きましょう。次回は、5月1日だから、ちょうどいいタイミング。歌舞伎座の思い出話、たくさんしてもらえるように質問考えておかなくちゃ。雨が降って寒かった日。終演後も皆、立ち去り難く、佇む人、記念を写真を撮る人 木挽町の余韻(にぎわい)歌舞伎座まわりのこと・歌舞伎そば歌舞伎座と共にサヨナラとききましたが、歌舞伎座裏に出店するウワサあり、調べておきます♪・めでたい焼き 歌舞伎座建替以降のことは決まってないと お店の方。演舞場で買えたらいいのにな。・天津甘栗歌舞伎座と共にサヨナラ・コロッケ チヨウシ屋さんのコロッケパンもおしまい?でも、なくなるのはコッペパンだけ。食パンにはさむタイプとコロッケは大丈夫。千穐楽まではコロッケパン買えますよ。ただし、その後、連休終了まではお店はお休み。その後は平常通り営業しますって、お店の方が♪コッペ好きが多いけど、食パンのほうがおいしいという方もいるので、お楽しみにねグッドニュース歌舞伎座1階に掲示してある舞台写真。幕間に、人の頭をかきわけ、選ぶのもたいへん、買うために順番待ちもたいへん。たいやき並んで、写真も行列していると、トイレも行けなくなっちゃうよ!が悩みの種。と、思っていたら、歌舞伎座裏、銀ダコ並びの写真店で同じ値段で舞台写真が買えます。幕見の人、16日前に観ちゃった人。歌舞伎座に入らなくても(チケットがなくても)買えます。土日は17時、平日は19時まで営業。歌舞伎座以外のお仕事もあるので、なるべく来店は昼からだと助かりますって。ゆっくり眺められておススメです♪ぜひ、どうぞ!2015年9月の情報です。・歌舞伎そば 今はこちらで食べられます・めでたい焼き 一時は新橋演舞場に移りましたが、歌舞伎座3階へ帰ってきました。・チヨウシ屋コロッケパン コッペパンも戻ってきました。最近ご無沙汰なので行ったらまた、更新します・舞台写真 先日から売り場を3階から1階へ移動。お土産売り場の手前です・橋吾さんのワークは詳細はこちら
April 17, 2010
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designed by *ま~ぶる*さて御名残四月大歌舞伎、第二部。今回は、めでたい焼きはパス。並ぼうかと思ったけど和服の彼女は小食。帯はダイエットに相当良さそう(*^-^)一、寺子屋(てらこや)菅原伝授手習鑑幸四郎@松王丸、玉三郎@千代、勘三郎@松王丸、仁左衛門@源蔵なんて、夢のような豪華な配役。これもさよなら公演だからなんですね。ああ、本当に終わっちゃうんだな~。先月、「筆法伝授」を観たので話が通った気がする。源蔵、戸波夫妻が菅丞相の嫡子の秀才を匿って、その命を助けるため似たような上品な子を身代りにする理不尽さ。前は受け付けなかったけれど、ちょっと反感軽減。菅原道真である菅丞相に仕える二人の丞相への想い、納得できる気がした。もちろん、いいとは思わないけどね。人気狂言なので「寺子屋」は何度も観ているけれど、これほどこの夫婦に注目して観たことはなかった。源蔵夫婦を勘三郎さんとニザ様が演じたことで、今まで以上につらい心根がよーく伝わってきた気がする。役者が違うと役が大きくなると思った。(と、えらそうですみません)本筋とは離れますが、金太郎@菅秀才ちゃん。「寺子屋」でお利口に「いろは」と書いている(ように見える)金太郎ちゃんと村の子どもとのほのぼのしたシーンのお陰でこの後に起こる悲劇の辛さから少しの間、救ってくれて戯作者って巧みです。そうそう。金太郎ちゃんと言えば、その手習いの様子がワタシ的にツボ!たくさん並んだお百姓の子どもたち、めいめい手習いの真似、筆を動かして演技していますが、その後ろで一人、白塗りで上品な菅秀才として、賢そうに筆を持っているのが金太郎ちゃん。「いろは」と既に書かれた半紙の上をなぞって書けばいいのだけれど、まだ字は書けない年頃、でも自分の「いつき」という本名の「い」だけわかるようで、「い」の字にご執着。ほかの字には、なかなか移らず、ぬり絵を塗るように何度も「い」をなぞっていたのが、ことのほか愛らしく、胸キュンです♪「マメ高麗!」 ちゃんと自習しない涎くりの高麗蔵さんをたしなめる 大事なセリフが可愛らしいんだけど、何を言ってるのか アヤシイ!「一日に一字学べば、三百六十字との教え。そんな事書かずとも、本の清書(きよがき)したがよい」という有名なセリフなんだけどちっともそう聞こえない。菅秀才は8歳の設定だから、4歳には無理だよね!そのあとに錦成君が、兄弟子の菅秀才に逆らう涎くりをやっつけよう!と上手にまとめてくれてヤレヤレ!幸四郎さんとこの部屋子さん。金太郎ちゃんと仲良く修行して立派な役者さんになってくださいね。二、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ) 大川端庚申塚の場、本家のお嬢吉三の有名なセリフにウットリ。菊五郎@お嬢、團十郎@和尚、吉右衛門@お坊何の文句のつけようがありましょうか、ただ、ただ楽しませていただきました。夜鷹おとせは時蔵さんちの梅枝君。 三部でもいい役がついていたので、 将来有望視されているんでしょう 「三人吉三」が終わって、「藤娘」に心を残しながらも 次の用事へ。「藤娘」もったいない!幕見の列に並んでいらした年配のご婦人にチケットを差し上げて駅へとダッシュ!今度来るときは芝翫さんや「助六」が楽しみな第三部。玉三郎さんの揚巻にワクワクですが、傾城に肩を貸す若い者の役で橋吾さんもご出演なので、本番を見たら泣いちゃうかもしれません。さて、その「助六」の演奏、本日のキャストボード(?)がありました。「助六」に欠かせない河東節の語りは上品で力強く、三味線も強い弾き方が特徴。江戸中期の十寸見河東が祖だが、清元や常磐津に押されて人気が徐々に廃れ、今では素人の旦那(だんな)衆が中心となって特別出演。そのため「御連中」と「御」が付く。今回も全国から約二百人が参加、交代で舞台を勤める。のだそうです。(東京新聞より)そして、ほんとうのラストとなるのが平成22年4月30日(金)歌舞伎座 閉場式正午からの昼の部と午後4時からの夜の部また、チケット争奪戦? 10枚も20枚もほしがっているわけじゃないの、たった1枚だけだから私にもチケット買わせてくださいませ。詳しくはこちら
April 7, 2010
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2月の終わり、亀鶴さんの「かげぜん」「上海バンスキング」三谷さんの作品、と精力的にご覧になって、3月にはパリ公演、ヨーロッパのお客様に日本の伝統芸能の素晴らしさを伝え、彼の地の文化に触れ、たくさん刺激を受け、感動をお土産に帰国。そして!早々にワークショップ、そして歌舞伎座最後の顔寄せ、とたおやかな女形でありながら、相当タフなお人です。そして最近の福助さんのブログにはあたたかいお客様の声援に迎えられて、花道をゆっくりと進むと、歌舞伎座でのいろいろな思い出が頭の中を走馬灯のように駆け巡り感無量になりました。呼び止めが終わり、ふと三階席に目をやると、こぼれ落ちてしまいそうないっぱいのお客様に『本当に歌舞伎役者をやっていてよかった』と感謝の念でいっぱいになりました。 と綴られていました。華やかな歌舞伎の御曹司なのに、御園座は料金が高すぎないか、とか天気の悪い日には来てくださるお客様の足下を気遣い、鑑賞教室の類は、初心者でもわかりやすくといつもお客様へあたたかな目を向けてくれる福助さんが大好きです。セレブなお客様だけでなく、三階のお客様を見て思ったってのがいいでしょう(*^-^)野崎村のお光。ナマスにする大根を切る時にニャンコの手にせず、指を伸ばしたままの危なっかしい手つきなのに、指を切らずに高速で千切りする技にも惚れましたけど…その福助さんが海老蔵家の近くにお引越しされたそうですが律儀に海老蔵さんの方からピンポーンってご挨拶に見えたそう。そして、福助さんちの児太郎君が海老蔵さんを海老蔵宅までお見送りし麻央奥さまにお茶をご馳走になった、なんて楽しいことも…ブログから、おすそ分けいただきました。ほのぼの歌舞伎は(伝統芸能はそうなのかな)家族がみんな一緒のお仕事。そして血のつながりがあっても、なくても先輩を「おじさん」「にいさん」と敬うところがいいなぁ。私が歌舞伎を好きな理由のひとつはこの仲良く精進するところ。筋書きの後ろに抱負や役作りについて語る欄があってそこにも兄さんに教わった、おじさまからアドバイスと毎月のようにエピソードが綴られています。なので「筋書」を読むたび、あったかい気持ちになるのです。 (2010.4.5)
April 5, 2010
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第一部 菅原伝授手習鑑一、加茂堤(かもづつみ)びくともしない牛に立ち向かう時蔵さんの八重が健気でいい。孝太郎さんのお姫様、首の傾け加減が愛らしい。二、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)南禅寺のシーン、セットは、国立で観た時より、歌舞伎座のほうが豪華な気がした。石川や、浜の真砂~巡礼にご報謝、菊五郎さんのセリフの言い回しにキャリアを感じました。 三、女暫(おんなしばらく)豪華キャストが居並ぶ舞台。みんな良かったの、楽しく見ていたのに。でも「しばらく~」花道の玉三郎さんを見たら、後はかすんじゃった。(m(__)m 失礼をお許しください)柿色の素襖の巴御前に釘づけになりました。隣の花子さんに向かって 何度も手を取らんばかりに興奮して目で訴えかけちゃうくらい「ワンダホー」「ビューテホー」奇跡のような「女暫」悪役どもを一人で成敗しちゃう勇ましさカッコイイ!3階3列目だと 首から上までしか花道は見えないんだけど(前のめりは後ろの迷惑だからね!)それでも、お顔が拝見出来ただけでラッキーよ。そしてあのお方(玉三郎さん)は、ちゃんと!3階の方にも 何度も視線を投げてくださる。目千両!あの視線にあらがえる者がいるんでしょうか。八ツ橋の時の艶然たる微笑もすごかったけど巴はまた違った表情だけど、ゾクゾクしちゃう♪相手が女性でも、宝塚のファンのように玉様キャーってときめいちゃいます。あ、違う!男性だった!そして、定式幕が閉じた後、花道の七三(と言っても今は八二だって)バッタバッタと敵をなぎ倒した安堵感から「太刀が重たくて」と急に女に戻るところ甘え声を出してシナをつくるあたりも真骨頂。舞台番辰次の吉右衛門さん。子どもをあやすような言い方と慈愛に満ちた表情がまた、いいんだなー、これが。1階で花道を全部観たかったけど、贅沢は言うまい。十分堪能させていただきました。
March 25, 2010
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会社の帰りに歌舞伎座へ。三部制になっていいところは6時始まりなら、会社がおわってから余裕で行けること。今までみたいに4時半はじまりだと、一日休まないと行けないから。今日も歌舞伎座前はたくさんの人でごった返してた。初めて来た人も多い感じ。感想が初々しい。大向こうさんの数も多かった。最後の歌舞伎座見物記念にと大向こう経験もしたの?終わりにしたがって 大向こうの声がふえて最後は女の人や、恥ずかしそうな尻切れトンボの「天王寺屋!」もあった。「マメ天王寺!」いっぱいかかってた。マメ天王寺屋さんは新しい歌舞伎座が活躍の場ね。そうそう。今日、日生に行った友達からの情報が二つ。勘太郎君とクドカンが観に来ていたって。「大江戸りびんぐでっど」の続編を作ってくれないかな♪そして早くも日生にコクーン歌舞伎のチラシが!「佐倉義民傳」、どう考えても中村座向きではないと思うけれど(私はこの話、大好きですが)串田さんと勘三郎さんなので期待しちゃうな…他の写真と感想はまた後で。オヤスミナサイ
March 22, 2010
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お休みなので歌舞伎座へ!今週は「菅原伝授手習鑑 筆法伝授」と「弁天娘女男白浪」の2部。菅丞相こと菅原道真に仕える松王丸・梅王丸・桜丸の三つ子の兄弟のお話。全5段がありますが、なかでも「寺子屋」の段がよく上演されます。全体の流れがあらすじを見てもイマイチよくわからない。それで図書館でこの本を借りてきて、ほんとうはおもしろいぞ歌舞伎菅原伝授手習鑑、だいぶ前になるけど読みました。それ以来、全部の段を通して観たい!と思っていたの。それが叶うのが今月の歌舞伎座。「寺子屋」の前の「筆法伝授」「道明寺」の上演。しかも、憧れのニザ様でございます。わーい。ウレシイな!と思って、ちょっと調べたら高潔な菅丞相、出来る役者が限られるんですって。代々、ニザ様の松嶋屋さんのお家の芸でございます。「筆法伝授」を見ると次の「寺子屋」の見方が変わってきます。念願かなって見られて良かった!幕が開いた瞬間から、神々しく、気品に満ちた仁左衛門さん@菅丞相の姿にタメイキ。菅丞相から筆法を伝授される武部源蔵は梅玉さん。理由あって勘当されたけれど、妻の芝雀さん共々、菅丞相のお屋敷を訪ね、元同僚の左中弁希世(東蔵さん)に邪魔されながらも、どうにか目的達成!もしかして勘当も解けるかもと、源蔵は淡い期待を抱くけれど「伝授は伝授、勘当は勘当」と公私混同しない菅丞相。そんな清く正しい!菅丞相なのに、こともあろうに時平の讒言のもと、流罪が決まる。当分謹慎のため帰館した菅丞相。役人に前後をはさまれて歩く姿、失意と車に乗らせてもらえず徒歩のためか、足下がおぼつかない。自分でなく源蔵を選んだ恨み!とばかり菅丞相を裏切った希世。ここぞ!とばかり、菅丞相を竹で叩こうとする希世ったら「ひきょう者!」と私も思ったけど(-_-メ)梅王丸もそう思ったらしく、希世に向かっていくけれどこの状況にあっても天皇の命令だからと、梅王丸をビシッとたしなめる菅丞相。主想いの梅王丸。いいぞ!梅王丸(歌昇さん)。歌昇さん(現 又五郎さん)も贔屓(o^―^o)ドンドン、やってちょうだい!ってな感じだけど、ほかならぬ菅丞相様のお言葉、悔しい気持ちをこらえる。その うっ憤を晴らしてくれたのが源蔵夫婦。危機を察知し、帰ったと見せて戻ってきた!!!「源蔵、こんなことしたら、菅丞相がおまえに狼藉させたことになって流罪が死罪になっちゃっても知らないからね!」と希世がほざく。ここで気持ちいいのが源蔵の次のセリフ!「女房アレ聞け、物覚へのない抜け作殿、伝授は受けても勘当赦(ゆり)ぬ。この源蔵には主人がない。梅王は主持ちで、おのれめをさいなまず、耐へてゐる可哀さに名代に投げてこました。名代ついでに皆撫で斬り」伝授もうれしいけど、本当は、勘当を解いて菅丞相のおそばに返してほしいと切ない願いが受け入れられず、さっきまでは涙した源蔵なのに。この源蔵には主人がない。ときたもんだ!う~ん。長年親しまれているだけあって 良く出来ているお話だね。梅王丸の代わりに、夫婦でバッタバタと敵を討つ。奥さんの戸浪(芝雀さん)も加勢し、あースッキリ!その後、源蔵は菅丞相の小さな息子、菅秀才に危険が及ぶのを予想し、「自分達夫婦が匿うつもりだから連れてくるように」と梅王丸に頼む。塀越しに大事な若君を受け取って、おぶって逃げる源蔵夫婦。こうして後の段の「寺子屋」へつながっていくのが腑に落ちた。憎ったらしい希世。でも、よくよく考えてみれば比較的静かで眠たくなりがちなこの段。冒頭の腰元へのセクハラ、源蔵の清書(きよがき、って言ってました)を邪魔するところなど、ユーモラスな演技でメリハリつけてくれたのは希世の東蔵さんの力によるところが大。スバラシ!今日のお芝居では赤っ面の荒島主税(松江さん)が履いていた黄色い足袋。お正月に浅草で悪太郎を演じた亀治郎さんが履いていたのを観て以来、「黄色い足袋がほしい!」靴下はすべるので、足袋をはいて、しっかりとなりきり歌舞伎体操のワークに参加したいと思うので物色中です。どうせ買うならアレ!がほしい。しっかり箱割やすり足のできる足袋!足袋のこと
March 17, 2010
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初午には来られなかったけれど、歌舞伎稲荷大明神、昼の部の幕間に手を合わせてきました。特に「橋吾さんがトンボを切っても怪我しませんように」お財布の小銭を探して白くて軽いのばかりじゃ悪いかしらと賽銭箱に投げ込んだら、ボトン!と重い音。あれ、お財布に残す方と間違えた!いや、橋吾さんの無事を祈るんだからせめてこれくらいは出さなくちゃね、と思いなおす(^^;)そして(^^)/芝翫さんの口上の写真も買えた。私の次に注文したした人が最後だったようで、掲示してある写真を剥がして売っていた。完売前に変えてホッ!幕見だと別の入り口から入るので、お買い物は希望を出せば叶うけど時間制限など、いろいろと面倒なので。今回も間に合わなかったかも。さて、昼の部終了の余韻に浸る暇もなく、階段を駆け下り、幕見の列の最後尾に並ぶ。私の数人前から「立見です」実は、並んでいるところへ「急に観られなくなったから」と譲りに来た人がいたのだけど、私より年配の方がチラとこちらを気にしつつも、「私に買わせて」と先に声を発したので遠慮したんだ♪昼は途中で帰る方(見知らぬ方)からいただき、お席に座って優雅に観られたうえに、ここでまた譲っていただいたらバチがあたるかもしれないよね^_^;そばにいた二人連れの方が「あなた、譲ってもらえばよかったのに」と言って下さったけれど、ニザ様を観た後なのでお上品です、ワタシ。立見でいいんだ。「籠釣瓶」の小山三さんがどうしても観たいから。そしてもう一度、「高坏」も観られるなら立見なんて何のその!実際には「壺坂霊験記」から、二回目なので余裕で観られた。あらすじがわかっているから、今日はイヤホンガイドなし。「谷太夫!」と声がかかっていた。イヤホンガイドがないと、浄瑠璃がじっくり聴けていいね。まだ、一度目は利用した方が解説が必要だからありがたいけど、2回目はない方が快適。いろんな声や音が楽しめる。なにしろ、オペラグラスも首にかけているので、(オペラグラスを落として音をたてると、周囲に迷惑)イヤホンガイドの紐と両方に縛られると圧迫感があって、ホントはイヤなのよね、すぐ耳から外れるし。運よく、次の「高坏」から4階だけど最前列、階段の上あたりで見通しの良い席で観られた。桜が満開の背景、勘三郎さんは次郎冠者。さっきの俊寛と同じ人とは思えない、幸福そうな笑顔でタップ。大名だから長い袴に手間取りながらも彌十さんが決めれば目配せされて、え、私も?と亀蔵さんもタップ♪橋之助さんも踏んでました!勘三郎さん、絶好調。最後はフィギュアのスパイラル(バレエのアラベスク)のように片足をあげてみせてましたよ(*^-^)そして、待ってましたの「籠釣瓶」。玉様の見返りの微笑。ああ、なんとも言えないこの麗しい表情、今度はいつ拝見できるのか。三幕目の兵庫屋さん。お辰さんにお湯を貰いに来る小按摩は今日も秋山君だったと思う。かつては鶴松君もこの役をやったらしい。さもありなん。悲しい話なのにここだけ、ホンワカムード漂う♪※秋山君は2013年から成田屋さんの部屋子さんになりました。仁左衛門@栄之丞の姿が気になって、勘三郎@次郎左衛門が確かめに行こうとすると、「「粋な(すいな)お方は、廊下鳶(トンビ)はいけませんよぉ」と秀太郎さん。廊下でウロウロする人のことを廊下鳶と言うんだって。窘め方がニクイでしょ。粋なお方!お大尽といえども田舎者のコンプレックスはぬぐえぬ次郎左衛門に一番効き目があるもんね。秀太郎さんは、前夫人との話題のせいでずっと苦手意識があったけれど、歌舞伎で観るようになってからは華があって、風情があって好きな女形さんです。さて、ここで小山三さんのお咲も登場!次郎左衛門達が話している間、座蒲団を裏返しにし、履物を揃え、手際良く女中さんの仕事をこなしていく。座蒲団を裏返しているところで伊豆の踊子を思い出した。彼女も主人公と出会った時に裏返しにして勧めたよね。前に座った人の体温が残ったままだと失礼になるから。秀吉は草履を懐で温めてほめられたじゃない、とは意味が違って電車に乗って空席に座ったら、やけにあたたかくてあ、さっきまで誰か座ってたんだ!とちょっとガッカリのニュアンス。要するに、「誰かが先に使った」感を払拭したいのです。そして履物を揃えるときは、隙間なくキッチリ並べるとかえって履きにくいので、わざと少し離して並べるんだよね。昔、おばあちゃんに教わったようなこと、そして忘れていたこと出てきてからの短い間に、小山三さんはその場をリアルにしてくれる。ああ、小山三さんの一日だけのお咲が観られて泣きそうです。最後にね、八ツ橋が斬られた後に、二階へあがって来て、八ツ橋の死骸に驚いた直後、次郎左衛門に斬られたお咲。心なしか、勘三郎さんがソーっと斬ったような気がしちゃった。実際、そんなことはあるわけないけどね。そう言えば1月の「道成寺」の時も、小山三さんから金冠を受け取る時の勘三郎さん、ひときわ丁寧に感じましたっけ。(この役は、小山三さんがお休みの時は高麗蔵さん)戦争中、先代と一緒に慰問へ行き、帰ってくれば、兄への反発からか松竹を辞めて、(小山三さんがお仕えしていた十七代目は、初代吉右衛門さんの義弟です)東宝所属になった時もずっと行動を共にしてきた小山三さん。「小山三!」と何度も声がかかってましたね。芝翫さんと小山三さんに会え、本日の目標達成!ヤレヤレ!まだまだ、だいぶ先と思っていたのに、さよならまであと65日。
February 25, 2010
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『壺坂霊験記』『高坏』と観て続き、三幕目三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ) 序幕 吉原仲之町見染の場より 大詰 立花屋二階の場まで 妹と並んで観られて満足!以前にも書きましたが、私が絶賛😊子育中、観劇なんて想像もできなかった頃に「孝夫さんと玉三郎さんがステキだから」とクリスマスやお誕生日に一等席のチケットをプレゼントしてくれた妹当時は、右も左もわからず彼女についていくだけでした😁ある時なんざ、芝翫さん休演の張り紙に嘆く彼女に「え、こんなおじいさんがいいの?」なんて訊いてしまったバチアタリな私。(七代目芝翫さん、その後大大大大好きになる 女方の役者さんです)孝夫さんが仁左衛門さんと名前が変わっても変わらぬ美しさのお二人を今こうして並んで拝見できるのは感慨深いです❤️玉三郎さんは、やはり息をのむくらい美しく❤️花魁道中勘三郎さんの佐野次郎左衛門と同じ気持ちでウットリ眺めてました。玉三郎さんが肩に手を置く巧一さんはたいそう男前。そうだよね、注目が集まるものね。毎年のように観ている人気演目ですから、吉右衛門さん、幸四郎さんと観続けてあらすじがすっかりわかっているから演技だけに集中して観られます。生き馬の目を抜くという吉原は自分たちには不釣り合いと帰りしな、次郎左衛門が偶然すれ違ってしまった花魁道中。そこで豪華絢爛な花魁の、なかでも極めて麗しい八ツ橋に釘づけになる次郎左衛門放心状態の彼いったん行きすぎてから花道でフト振りかえった八ツ橋が見せる艶然とした微笑み。観る前からそこがポイント!と期待はしていたのですが、実際に目の当たりにして魂奪われる次郎左衛門の気持ちが良く分かる。筋書きによると花魁は知り合いがいても一旦は無視して通った後、ちょっと振り返って笑うのが決まりごとだったそうな。通り過ぎてしまって、あ、サミシ、と思った時振りかえられたら、最初から会釈されるより効果絶大、良く考えられているね。玉三郎@八ッ橋さんのミステリアスな笑顔が忘れられない。亀蔵さん、彌十さんは今回は憎まれ役で、思いっきりイヤなヤツ!いつも味のある役者さんが演じる治六役。今回は誰かと思ったら勘太郎君。観る前は、ピンとこなかったけど勘太郎君、がんばってました。立花屋(我當)さん、おきつ(秀太郎)さんはお芝居に深みを増してくれるし、さよなら公演はほんと豪華です。 「そりゃ、あんまりそでなかろうぜ」八ツ橋に愛想尽かしをされた次郎左衛門を気遣う花魁九重の魁春さん。私は籠釣瓶の時に九重の配役が気になります。(大好きな役なので)魁春さん、良かった!華やかさもいたわりも。芝雀さんもイイんです、九重。九重がいいと、この芝居の価値が上がります。仁左様@繁山栄之丞、ああ、この人がライバルでは誰も敵わないでしょ。八ツ橋の気持ちわかります。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。 あばた顔、見た目は芳しくないけれど金離れも人柄もよいとわかってじょじょに心を通わせ始めて来た頃は吉原に商売仲間を連れて来た次郎左衛門をわざわざ迎えに出た八ツ橋。 そして、自分で吸いつけたキセルを次郎左衛門に渡します幸せの絶頂。このキセルが次に活躍するのが皮肉にも愛想尽かしのくだり。皆から心変わりを責められた八ツ橋がパン!と投げつける。ニクイ演出。次郎左衛門のつらい心情を表わすような胡弓の音色が沁みまする。そして、待ってました!の鶴松君の初菊。先に観た友達、野分ちゃんや染子から報告は受けておりましたので心待ちにしてました。「鶴松君があんなにキレイだと思わなかった!」失礼な!(-_-メどれどれ、(オペラグラス、スタンバイ!)噂以上にキュート!先月の「道成寺」の所化でも思いましたが、着物の着方、立ち方、座り方、役を演じる為に最大限の努力をしているのが見えてそのひたむきさが大好きです。少年だから初々しい、若いから可愛らしい、にオンブしてないところがいい!さすがの鶴松君も慣れない振袖で歩くのはまだしも、座るときがたいへんそう。なかなか袂や裾の始末が手際よく出来ないらしくて、そこがほほえましかったりもするのですが…いったん、綺麗に直せたら、後はキチッと芝居に入り込む。八ツ橋と次郎左衛門達のやり取りを後ろで魁春さん、七君と並んで聞いているわけですが、(優雅にはべっている)その間も右手は袂に隠し、左手でそっと前を押さえるのも、人差し指だけでした。たしかに指4本より1本のほうが守ってあげたくなる女らしさを醸し出す。これは自分で考えているんでしょうか、勘三郎さんや芝翫さんに教わるのかな。少女にしか見えないのはさすがです。校庭でサッカーボール追いかけているような中学生の男の子とは別物😳主人の次郎左衛門が辱められているのにどうすることも出来ず、傷つく治六をソッと見守る姿がいじらしいです。途中からはずっと背中だけの演技です。何も言葉はないところが、どうなぐさめていいかもわからないけれどほっておけない優しさが伝わってくる。最後に席をはずすときは、秀太郎さん@おきつさんにおうかがいをたてるところがまた可愛い。おかみさんが、「そうだね、おまえは下がったほうがいいね」そんなやり取りのうえで退席するの。(3階までは声は聞こえませんが)中村屋“3人目の倅”中村鶴松の素顔鶴松君の女方。子役って感じが消えました。七君と並んでいるとホントの姉妹みたい。初めて鶴松君をいいなと思ったのは当代の襲名披露の時。太刀持ちをキチッとしっかり演じていたので着ていた衣装の柄まで覚えているくらい印象的でした。中村屋の兼ねる役者として育ってくれたら18代目も喜んでくださるに違いない!子役といえば、遣手お辰とからむ小按摩の清市が秋山悠介君でこちらも嬉しかった!玉三郎さんが政岡の時に共演していた坊や。背も伸びて、セリフもしっかりしていて成長中!次はどの演目で会えるかな。(秋山君は今、成田屋さん門下、市川福太郎さんになりました)さて、数年後 笑顔の再会。八ツ橋が謝って、ほだされたかに見えるけれど一刀のもとに彼女を斬ってしまう次郎左衛門。玉三郎さんに謝られたら許しちゃいそうなものですが。「なぜ殺しちゃったの」と今まで疑問に思っていましたがイヤホンガイドの解説で謎が解けました。曰くあって、次郎左衛門のものとなった名刀で、持ち主に不幸をもたらす妖刀、それが籠釣瓶だったのですって。だから、あんなに人のいい次郎左衛門を変えちゃったんだね。斬られた八ツ橋が海老反りになったところで拍手が起こりました。腹筋も背筋もいるし、苦しい姿勢なのに表情にも神経を行き届かせるのは相当大変でしょう。だから美しいのでしょうね。最後、八ツ橋の後に斬られるのが女中のお咲。(代役は國久さんだったそうです。國久さんが良いお役なのは 贔屓としては嬉しいですが、小山三さんが心配です)17世の愛弟子の小山三さんが予定通り演じられたら、文字通り、追善公演を締めくくり、ラストを飾ることになるはずだったのに大好きな小山三さんが一日も早くお元気になられますように。今月も見応え十分の歌舞伎座でございました。ありがとうございました。(2010年2月20日 歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎 夜の部)今日のお弁当は妹がおにぎりを買ってきてくれたので木挽町辨松で「うま煮」だけ買いました。オイシ♪2020.4.20 ごちそうさまでした 木挽町辨松さん
February 22, 2010
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二月大歌舞伎、ようやく夜の部。一、壺坂霊験記(つぼさかれいげんき)は観たかったんです。有名なのに観たことがなかったから。やっと観られ、しかも三津五郎さんと福助さんだもんね。「三つちがいの兄さんと…」って昔よく聞いたけど、ここ(壺坂霊験記)からだったのね。疱瘡を患って失明したけれど、幼馴染の器量よしを女房に持ち傍目からは幸福に見えるけれど、心こそホントの闇の中の沢市。夜な夜な家を抜け出す女房が浮気をしているかと思えば苦しい、その疑いが晴れても、良い女房ならばこそ、なおツライ。こういう役、真骨頂です、三津五郎さん。そして、疑われたのに対しては、ヒドイ!って怒ってもいいのに、と思っちゃうくらい献身的な女房お里が福助さんで、可愛い!夫の目が開きますようにと願かけてお百度踏んでいる健気なお里。その女房の枷になっているのが苦しくて身を投げれば、あの世で杖がなくては困るだろうと、杖を携え、後を追うお里。悲惨な話でしょ。でもね、互いを思いやる二人の真心に免じて二人を救った上に、沢市の目を治してくれちゃうんです、観音様。あり得ない!でも、ハッピーエンドは好きです。気高い観世音は、純真な子どもが演じたほうが良いからと、今回は玉太郎君が出てました。昔は吉右衛門さんも、近くは七之助君が演じたそうで、七くんのが観たかったな~。代々の御曹司がする役なのかしらん。玉太郎君は、いかにもヤンチャで、慈悲とかを感じろっても無理!(^^)/幡随院長兵衛の倅長松はすっごく良かったから、ああいう役で元気な玉太郎君が観たいです♪二、高坏(たかつき)染五郎さんで観たので、どんな感じかはわかる。でも勘三郎さんだとどうなのかしら?ってワクワク。2008年12月高坏・籠釣瓶染様の時に十分楽しかったのに、勘三郎さんはやっぱりタダモノではありませんでした。最高のエンターティナーです。染様の時は、染様上手!こんなことも出来ちゃうんだ!と感心しましたが当然ながらキャリアも違うので、勘三郎さんは余裕たっぷり。力を抜いた感じで踊って、ほんと楽しそう。「六代目(菊五郎、17代目勘三郎さんの義父)は『腕』で魅せましたが私はその分足で魅せます。ステップは私の方が刻んでます」と17代目はよくおっしゃっていたそうですが、では18代目は?と思うでしょ。クルクル スピンのような動きも交え、表情も仕草も楽しい。そして観客へのアピール、これから面白いことがはじまるよ、のサインのようなものがあって、目を惹きつける。そこへ、大技を披露して、さらに感動の渦に巻き込む、観客も、勘三郎さんも一体になって「高坏」という演目に集中する。今更ながら、勘三郎さんの凄さを見せつけられた気がします。この演技に対してはどの審査員も芸術的にも技術的にも文句なく10点満点でしょいつもの中村座のメンバーが皆楽しそうで、それもまた満足度高しそれにしても橋之助さんの笑顔はなんて幸せそうなんだろう。仮名手本忠臣蔵。討ち入り後花道を引き揚げる寺岡平右衛門重たそうな大槌背負っているのに討ち入りに加われた嬉しさを体いっぱい表現していたのが、印象に残っているけれど、橋之助さんの人柄の良さが反映しているんだわ長くなったので籠釣瓶は次の日記に。
February 21, 2010
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つぼみがほころぶような しみじみとしたあったかさなんとも微笑ましい仁左衛門さんと玉三郎さん出番は少ないけれど、橋之助さんと孝太郎さんもいい。いそいそと、二人を迎える仕草にも初々しい睦まじさがにじみ出て歌舞伎ってこんなお話もあるんだなってまた好きになるぢいさん ばあさん「ぢいさん ばあさん」老け役の玉三郎さんを観たのも はじめて美しいのにもったいない気もするし、この方の顔以外の美しさを再認識する良い機会でもありそして、二十三回忌追善の「口上」(芝翫さんがいないとはいえ)豪華な顔ぶれが並ぶ「妹を連れて観に行きたいのですが、2月は昼と夜、どちらがいいですか」と友達に聞かれ、あまり歌舞伎をご覧にならない妹さんとご一緒ならば華やかで初心者にも喜ばれるだろうと夜の部をおススメした。知らないおじさんが並ぶ「口上」も退屈かと。((o(>▽<)o))もちろん、ファンは口上もまた、お楽しみですが♪そうしたら、意外や、彼女美しい籠釣瓶よりも「ぢいさん ばあさん」にハマってしまったのでした!聞かれた時は私もまだ観たことなかったから即答で夜の部って言ったけど「ぢいさん ばあさん」を観てしまうと、別の味わいがあるから、今聞かれたらきっと迷ったでしょうね。深いぞ!歌舞伎。二十三回忌追善の「口上」トザイ トーザイ!口上はずらっと並んだ皆さんがおじぎする姿、裃の色が美しくそれだけで絵のようです。お揃いなのは片岡三兄弟だわ♪そして、ひときわ華やかなorange色の二人が並んでいる。玉三郎さんと、三津五郎さんで、ああ、お二人とも大和屋さんだからお揃いなんだ!この色は大和屋さんの色なのでしょうか。勘三郎さんは皆さまのおかげですと深々と頭を下げ、居並ぶ人たちは、それぞれの思い出をエピソードを交えて語ります。おじさんは優しくて(幹部の方が滅多にあることでないが)若手の芝居にも出てくれましたが、1ヶ月ずっとゴキゲンが続くことはなくたいへんでした追善興行が出来るのはおじさんも立派だが、当代の精進あればこそ何よりの供養直接教わったことはないが、共演を通して指導してくださった麻雀が好きで、よく誘われたが勝つと機嫌が悪くなるので大変父がいとこの縁で…あの、後は聞きとりながら書いた字がひど過ぎて自分でも読めません。トホホ戦争や異母兄弟の初代吉右衛門さんとの軋轢などで苦労をしながらも天性の才能と熱心さで勘三郎の名前を大きくした先代。無邪気さで天真爛漫で、怒りもしたけれど、面倒見の良い、実に愛すべき人についての想いをそれぞれ披露してくれたのですよ。スピーチの名手は三津五郎さん!お話しの組み立てが上手。そして、この写真は平成5年にデパートで行われた玉三郎展。以前に妹に連れられて歌舞伎を観た時に知った玉三郎さんの麗しさ。歌舞伎役者としてではなく、ただ単に美しい玉三郎さんを観たい!と足を運んだ時のチラシと入場券。この時、あまりの美しさに買い求めたポストカード。(そのカードが現在行方不明。発見したら載せるからね!)それが籠釣瓶の八ツ橋でした。着物も俎板帯も豪華絢爛。けれど一番の華は玉三郎さん自身。(※当時はまないた帯なんて言葉は知る由もなし)自分の意思で歌舞伎を観るようになって初めて籠釣瓶を観た時に「あ。観たことがある!」と感じたのは、その時のポストカードの記憶。福助さんの八ツ橋は2回観ましたし、福助さんも今は大好きですけれど…籠釣瓶花街酔醒16年前に心をとらえた玉三郎さんの八ツ橋に2月の歌舞伎でようやく、巡り会えます。今週末、久しぶりに妹を誘って夜の部に行きます。(2010年2月10日 歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎 昼の部)
February 15, 2010
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芝翫さんに合わせて鴇色の背景色にしました。今日14日、昼の部を観た 野分姫さんからメール!「神谷町の旦那が、今日から『口上』に復帰ですよ!」本などで芝翫さんのことを神谷町と書いてあっても実際には恐れ多くて呼べないのですが、メールで使うだけでウレシイ!(*^-^)お正月も歌舞伎座の車引で桜丸。初役に挑むお姿を拝見して感激しておりましたが、私が行った10日もオヤスミで心配だったのでした。野分姫さんからの報告はとっても嬉しかったです!義父の芝翫さんと父親同然の小山三さんのお二人。勘三郎さんは聖司お父さん(十七代目)はもとより、今月ほどお父さんのことばかり考えちゃう月はないのじゃないかな。私たちの「想い」が「元気」とか「健康」に昇華して届くといいな~。
February 14, 2010
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初午とは、2月最初の午の日に執り行われる祭事のこと。全国4万社に及ぶ稲荷神を祀る神社の総本山である京都の伏見稲荷大社の御祭神「稲荷大神様」が稲荷山に祀られた日が初午なんだそうだ。地口、落語を聞く人なら、若い人でも知っているかも。私は知りませんでした。ダジャレ、語呂合わせのことなんだって。着たきり娘馬勝った、牛負けた驚き桃の山椒の木結構毛だらけ猫灰だらけあたりき車力、車引きあたり前田のクラッカーその手は桑名の焼き蛤恐れ入谷の鬼子母神田へしたもんだ蛙のしょんべんとか、例を見ていたら、なつかしー。初午には地口を書いた行灯を飾る風習があり、歌舞伎座でも祭事が行われるこの時期、地口行灯が飾られる。楽屋のは私たちには無理だけど、ロビーのは見られます。そして13日に参拝するとお汁粉やお神酒がふるまわれるとなりきり歌舞伎体操の橋吾さんのブログで紹介されていました。今の勘三郎さんの先代の17代目勘三郎先生の追善公演の歌舞伎座。「先生」と呼ばないで、の橋吾さん。かたや、「中村屋さん」「勘三郎さん」と呼ばれると機嫌をそこね、「先生」と呼ばれたがった先代。18代目ももちろんですが、この17代目が相当チャーミングで、中村屋関係の本を立てつづけに読んでます、ワタシ。ドラマ出演の際に見ているから声も知ってますが、歌舞伎で観たかったな!会いたい人です。歌舞伎座昼の部を観た感想はまた書きますが、とりあえず提灯の話題を先に。
February 12, 2010
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建替え前の歌舞伎座「さよなら公演」はとにかくなんでも観よう!とは決めましたがなかでも贔屓の役者さん総出演の2月!勘三郎・玉三郎・仁左衛門の共演とあらば何をおいても行かなくちゃ!勘三郎さん始め中村屋の三兄弟(鶴松君もいれてね)橋之助さんと橋吾さんもとなれば、毎日通いたい歌舞伎座。福助さん、三津五郎さんもだから大盤振る舞い!チケットも通常より高いけどね初日以降、観た人たちからメールが届くたびにワクワク度上昇夜(籠釣瓶)鶴松くんが、こんなにキレイだとは知らなかったです、私。そんじょそこらの御曹司より期待大です。その才能を見抜いた勘三郎さんはスゴイです!!夜(籠釣瓶)昼(ぢいさん ばあさん)昨日歌舞伎座に一日篭ってましたどれも初めての演目でしたが、「籠釣瓶」じぇりさんから聞いていた通り華やかでした「壺坂」も「高坏」もよかったけれど、昼の部の方が心に残ってるかな… 特に「ぢいさんばあさん」は期待以上で最後うるっときました夜(籠釣瓶)私は孝夫さんの頃からのファンですが、今回は勘三郎がよかったわ。前半の人のいい田舎者から、後半の変わりようが見事で、さすがに勘三郎はたいしたもんだと思ったわ。昼(俊寛、他)「爪王」予想以上。七之助の気高い鷹も勘太郎の狐も良かった。彌十郎さん、慈愛に満ちた鷹匠。 「俊寛」言うこと無し。最後の表情がいつも微妙に違っています。今回のもいいお顔。 「ぢいさんばあさん」仁左さま、玉さまは別格!愛らしく、愛おしい。と、携帯へ届いた感想を読んではニッコリしているのでアヤシイ人に思われちゃうかも。今回は先代勘三郎さんの追善口上があるので、それも楽しみなのですが、芝翫さんがオヤスミなのがザンネン。三津五郎さんが楽しい口上を聞かせてくれるそうですが、故人と長いお付き合いの芝翫さんのお話をご本人の口からうかがいたかったです。芝翫さん同様大好きな小山三さんも早く良くなってほしい。小山三さんと同じ誕生日の雀右衛門さんといい、このところ大ベテランの方の体調不良が続き、心配です。良くなられたら、幕見で口上だけ別に拝見しにまいりまする~。なりきり歌舞伎体操の橋吾さんは「ぢいさんばあさん」に駕籠かきでキリッ 颯爽と登場だそうなので、それも観なくちゃ!
February 9, 2010
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先週夜の部を先に観たので、今日は昼!一、春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)曽我五郎 橋之助 曽我十郎 染五郎 静御前 福助まさに新春を寿ぐ美しい舞踊。衣装も役者さんもbeautiful!うっとり、うっとり。 二、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)幸四郎さんの梶原平三景時、荒唐無稽だけど、いえ、荒唐無稽だから好きな話。今回はそれに加えて、歌昇さんと左團次さんが出るからウレシイ。さらに、「なりきり歌舞伎体操」でお世話になっている橋吾さんも出るからなお、ウレシ!今回は「供侍(ともざむらい)」役で「高股立ち(タカモモダチ)」という袴をたくしあげた衣装ですが、これは着付けに普段の倍の時間かかるそうです。幕が開いて、居並ぶ供侍の中に早くも橋吾さん発見。目鼻立ちも姿勢もキリリですぐ見つかる。お殿様に何かあったら、すぐ飛び出すぞ!って感じで気合いのはいった様子が、後ろに並んで座っているだけでも伝わってくる!(のは、身びいきでしょうか((o(>▽▽
January 14, 2010
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