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2007年01月14日
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カテゴリ: 行・道楽

1月3日より大阪の国立文楽劇場において、文楽の初春興行が始まりました。
私が観た演目は 、「二人かむろ」(小品の舞踊芝居) 、「嫗山姥」
そして、歌舞伎においては二代目坂田藤十郎が
「封印切」のシーンで得意とする 「冥途の飛脚」 (近松門左衛門 作)。

大店飛脚屋の養子若旦那、忠兵衛が遊女梅川に入れあげ、
友人からの預かり金を、身請けの手付けとして使い込みます。
養母への思いやりから、友人は、口裏あわせに協力しますが
廓にて、諭す気持ちで梅川を身請けする金なぞないことを暴露する友人に
逆切れした忠兵衛は、届けなくてはならない公用金にまで手をつけ、
見得を切り、梅川を身請けします。

武家の公用金の封印を切ってしまった忠兵衛には、もはや死罪しかなく、
梅川と手に手を取り合って、死への旅路に出奔します。

バカでしょ?いいメーワクにも程があるでしょ?
大体、とっとと、届けなくちゃいけない大金を懐に、
花街の青い灯、赤い灯にち迷って梅川に会いに行くのもバカなら、
忠心から、また梅川を哀れとも思う友人の忠告に、キレるのが大バカでしょ?
上方のお芝居に多い、この手の二枚目「だめんず」。
でも、決して作り物じゃない「いるいる、こんな奴!」と
私は、思ってしまいます。 (しかも、二枚目でもないくせに・・・。)
それでも!
恋が許されぬ遊女の身で、なおさら忠兵衛に心すがる哀れな梅川。
泣き崩れる彼女の体をそっと抱き起こし、髪や着物を整えてやり
また、振り出した雪から守ってやるため、自分の羽織でくるんでやる忠兵衛。
その手つき目つきの優しく、甘やかなこと。
事ここに至らせた、柔弱であまりにも浅はかな男ならではの、このセンチメンタル。
大江戸歌舞伎に多い、主人への忠誠心から我が子を殺したり
老母、妻を見捨てて恩に報いる武士たちよりも
さすがは、実をとる上方もの、
実にリアルに、愚か者のドラマを描いている様な気がします。

この日、真ん中にあった演目「嫗山姥」(こもちやまんば)は
なぜ、坂田金時は山中、一人で育ち、熊と相撲をとる大力の持ち主となったのか
と、いう金太郎さんの前日譚ともいうお話でしたが、
これは、夫婦喧嘩に立ち回り、鬼面の早変わりなど見せ場が多く、
場内がわっと沸く派手な、とても楽しい出し物でした。

この初春興行、1月25日が千穐楽で、二等席ならなんと2,300円。
まぁ、騙されたと思って、一度お運び下さい。
退屈したなら、独特のリズムが心地よい眠りへと誘ってくれることは
間違いなし、・・・・です


弁慶初春.JPG
館内ロビーに鎮座する弁慶のお人形
初春なので、紅白の餅花が飾られてます






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Last updated  2007年01月14日 22時02分22秒
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