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2026.06.08
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カテゴリ: 人類学
 中部アフリカのコンゴ民主共和国でエボラ出血熱の感染者が拡大し、確認されただけでもすでに死者は130人を越えた。

◎中部アフリカ6カ国で調査
 アフリカでは、一部の国を除いて家畜の大規模飼育が未発達のため、都市も農村もサル、コウモリ、アンテロープ、ネズミなどの野生動物を捕獲し、その肉――ブッシュミートと呼ばれる――を消費している。ブッシュミートは現地の人たちの貴重な動物蛋白源だが、前記のようにエボラ出血熱などの動物原性感染症の原因になる他、野生動物の生存が脅かされる要因ともなっている。
 イギリスの科学週刊誌『ネイチャー』5月28日号で、熱帯雨林の広がる中部アフリカ6カ国で、野生動物相の劣化を防ぎつつ、野生動物の持続可能な利用を確保するため、ブッシュミートの消費の規模などを、欧米などの研究者たちが広範な調査を行い、ブッシュミートの意義の大きさが明らかになった。

◎年間消費量は110万トンも
 研究者たちが調査したのは、赤道ギニア、中央アフリカ、カメルーン、ガボン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国の252カ所、1万2000世帯以上だ( =緑の部分が熱帯雨林帯)。



 中部アフリカの熱帯雨林帯に住む人口は、旧石器時代以来、東アフリカや南アフリカと比べてずっと少なく、人口密度もこの数千年来、現在よりもはるかに低く、狩猟が主な生計手段になっていた。このような時代には、狩猟はほとんどの野生種に対して持続可能だった。

◎野生動物の3分の1に脅威
 しかし過去100年で、中部アフリカの人口は2500万人から1億4000万人にも急膨張し、食糧需要が大きく増加した。現在、この地域の人間の野生動物の消費は、この地域で絶滅の危機にある哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類の31%にとって脅威となっている。
 その理由は、中部アフリカの辺境農村部の多くでは、海産魚や家畜の肉が不足し、国家の交通インフラが不十分であり、あっても高価だからだ。そのため農村部ではブッシュミートや地元産の淡水魚を主な動物性食品として消費され、これらが摂取蛋白質の大部分を担っている。

◎文化に深く根付く
 現在、中部アフリカ人の51%は都市部に住んでいて、野生動物資源への直接的なアクセスは限られているものの、現代の家庭食料システムは依然として未発達であるため、市場でほとんど規制も無くブッシュミートが取引されている( 下の写真の上 =コンゴ共和国の首都ブラザビルの市場で取引されるコウモリ)。また都市部へ供給するブッシュミートは農村部の人々の貴重な現金収入となっている( 下の写真の下 =ブラザビルの市場にケージに入れて運ばれるコウモリ。近くの森で捕ったものだ)。





 一方でブッシュミートの消費は、今なお多くの中部アフリカの都市部の文化に深く根付いていて、味覚に関連する理由で購入されている。
 したがってブッシュミートの消費は中部アフリカの社会経済的基盤の重要な構成要素であり、野生動物のあらゆる利用が持続可能なものであることを確保することが、2030年までに国連の持続可能な開発目標(SDGs)を達成する鍵となる。

昨年の今日の日記





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Last updated  2026.06.08 01:15:50


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